嵐を呼ぶ!!ヒロアカイレギュラーズ!!!   作:サイセンサイ

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野原しんのすけがもたらしたもの

 

 目の前の実技に置いてかれないようにするのが精一杯な毎日で、自分が特別だなんて考えもしなかった。

私の周りには、私よりも強くて優しくてヒーローとしての素質を持つ人達が沢山いたんだもの。ヴィラン連合、死穢八斎會、オール・フォー・ワンとの戦いは普通なら経験しなかった死線を与えた。恐らく私達はもうすでにそこらのヒーローより強いのだろうと何となく分かる。まだ学ぶべきことは沢山あるけど実戦を経験して下手すれば死んでいた戦場を駆け抜けたのだから当然といえば当然なのでしょうね。現実の強さとか恐怖とか怒りとか本当に多くのものが多くの人達にもたらされた一年だったわ。

だけど私は、その1年よりも、、、彼との日々での成長が私を強くしたと思う

彼との出会いが私の何かを変えた 

きっとそれは、私だけじゃない、、、、、

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雄英高校・早朝

 

ブルルルン!!!ブルルルン!!!

 

「うわぁ!!!」

 

ガシャン!!という音を立てて緑谷は倒れた

正確には【振り落とされた】

 

「やっぱりロケットエンジン付きのバイクは身体にかかる圧が桁違いだ」

 

そこは広い訓練所で緑谷は今、

 

【改造バイクの試運転】をしていた

 

アーマードオールマイトの車と似たようなものでそのバイクには多種多様な機能が施されている

緑谷は今、特殊部隊と同等の装備とフルフェイスでバイクに乗っていた。そうしなければ振り落とされた時に地面に叩きつけられ身体がバキバキになってしまうからだ。ワン・フォー・オールフルカウルがあれば装備は要らなかったがもはや緑谷にはそれがないバイクは大量の機能を取り付けたので重量、更に装備とフルフェイス自体もかなりの重量、方向転換に影響を及ぼし振り落とされてしまうのも仕方なかった

 

それでも緑谷は前しか向いていない

 

「絶対に全てを使いこなしてみせる」

 

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午前・コンビナート型の訓練所

 

A組とB組の対抗戦でも使われたそこは大量のパイプがあちこちに有ってごちゃごちゃしており【低空飛行】には不向き、ぶつからないようにするにはスピードを落とすしかないが、爆豪は速さを緩めるどころか更に加速してそれをこなしていた

爆破での浮遊だけではなく【体術の応用】で細やかカーブをスピードに乗ったまま決めている

クニャりクニャりと動くその姿はまるで

 

「ひとつひとより和毛和布!」

 

見学していた切島が低空飛行する爆豪に向かってそういったが

 

「柔軟式爆速飛行だ!」

 

切れながら反論した

 

「え?和毛和布だろ!」

 

「柔軟式爆速飛行だボケェ!!!」

 

どうやら爆豪の美意識が和布を許さなかったらしい

 

「速さだけじゃなくて正確さも身につける!そして更に上へ行く!!」

 

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午後・教室

 

「最近風紀が乱れていると思う」

 

「乱れの化身であるお前が何言ってんだ?」

 

峰田と上鳴が二人で話していた

 

「思えばあいつが来てからやたら色めきたつやつらが増えた」

 

「轟とヤオモモがくっついて緑谷と麗日もいい感じだし後はまぁ〜最近なぜか距離が近い尾白と葉隠はなんなんだろうな」

 

「特に最近の緑谷と麗日は気になる、、、何か常識をとか生き方とかを一変させる何かがあったと俺は見ている」

 

「でもよぉ〜二人の距離感前とおんなじよ?」

 

架空世界から帰ってきた後、二人は特に何もなく普通に過ごしていたと思う。少なくとも上鳴にはそう見えた

 

だが峰田は野生(インジュウ)の勘で何かを感じ取っていた

 

「おかげでオイラは最近、ちょっとやそっとでは驚かなくなり冷静な判断力が身についてきたと思う」

 

「そうか?」

 

「そう思わないと、、、何かを得ていると思わないと、、、理不尽に心を掻きむしられる」

 

「いつも通りじゃん」

 

「まぁ、、、楽しいけどさ、、、」

 

「それはホントな☆」

 

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放課後

 

「くっ!!」

 

「先輩!?」

 

そこはミッドナイトの隔離部屋

頭の中の声が定期的にしんのすけと戦えと言っているためと本人の希望があり、やむを得ずそこにいる彼女は今、マウントレディと話していたのだが

 

突然、身体が透け始めた

 

「タイムリミットが目に見えてきた感じね」

 

「先輩、、、、」

 

「あの子たちに教えることは私にはもう何もないわ、後は後輩たちがうまくやってくれる、、、勿論あなたにも」

 

「、、、、、グスッ」

 

「だからせめて、あの【巨悪】たちを止めときたいわね」

 

「今、全力で情報を集めています」

 

「まぁこれも贅沢な望み、、もともと死んでたんだから」

 

「、、、いつもみたいに堂々と動けばいいじゃないですか」

 

「、、、、ふふっ、そうね」

 

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時刻は夕方・訓練室ボクシングのリングの上

 

「ぐあっ!」

 

「ふぅーー!ふぅーー!」

 

個性なしのスパーリング

それが放課後に行われていたのだが驚きの結果になった

物間が拳で鉄哲をグロッキーにしたのだ

純粋な殴り合いならまず物間に勝ち目はなかったが、物間は回避能力を上げて拳を回避した、鉄哲の拳は真っ直ぐ過ぎて比較的避けやすいらしい。それでも、全てを回避出来るわけはなく少なくない拳が身体に直撃したが、物間は心血を注いで鍛えた身体でタフネスも上げ当てる拳一つ一つをみぞおちや顎に集中させて鉄哲と渡り合ったのだ

 

「強くなったな!物間!」

 

「まだだ、、、まだあいつに当てられるイメージを作り上げないと!」

 

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真夜中・寮のベランダ

 

「ふぅ、、、今日は寝付けないわね」

 

そこにはソファーに蛙吹が一人いた

どうも寝付けず気分転換にベランダに来ていた

 

そして思い出すのは最近の訓練光景

 

「強くなった、、、、私が、、、」

 

ヒーローであるなら自らを主人公とする気概がなければ務まらないが蛙吹はどうにもまだそこまでではないと思っている。しかし、かつて暴走した緑谷に対して『ひとりで架空(そっち)には行かせない』と言った蛙吹だったが、最近は覚悟ではなく『実績』がその言葉にわずかながらの現実感を持たせる

 

間違いなくこの物語で一番成長したのは蛙吹だった

 

蛙吹は最近、タイマンでの訓練では負け無しだった

相手が準備する前に高速で相手を無力化する

凄まじい速さで舌を顎にぶつけてグロッキーもしくは気絶させる。純粋な刹那の速さが勝利に導く。

 

 

最近では八百万や芦戸も個性を使う前に倒された

 

 

ただ素直に喜べなかった。何故なら成長した理由が『捕まえる・逃さない・調子に乗らせない』の三拍子であるからだ。そんな理由で強くなって真面目に訓練している者たちに申し訳なさを感じながらも、麗日も似た理由で強くなっているためいいのかな?と思ってしまう矛盾。ようは真面目すぎるゆえの悩みだった

 

「、、、、、(カチャ)」

 

フォンフォン!ギュルル!ズババババ!!

 

手に持つのは『スパイヨーヨー』彼が自分にもたらした一番わかりやすい変化。ソファーに座ったままヒュンヒュンとプロ顔負けの技を決めながら思い浮かべるのはもうひとりの女の子角取ポニー

 

彼女とは別に特別仲が良かった訳では無いが最近は毎日おはようとかバイバイとか言っている気がする。彼がいなかったらこうはならなかっただろう。もはや親友と言ってもいい、、、同じ人を好きになってはいるが、、、

 

 

パシリ!と振り回していたヨーヨーを五指でつかむ

そしてそれをじっと見る

目を閉じればすぐに浮かんでくる彼の顔

 

両手で優しく包んだヨーヨーは胸の内に仕舞うようにギュッと握りしめると

 

 

 

「ドッキリ大成功とかやらないの透ちゃん」

 

 

ビックッッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

「え〜と、いつから?」

 

「ループ・ザ・ループしてたあたりから」

 

「あっあの技そんな名前なんだ、、、、」

 

彼と関わることで『激情』に触れることが多くなった

嬉しさも腹立たしさもいとし(ゴホンゴホン!!)まぁ色々あって蛙吹は『野生の勘』も身につけていた

そうでもなければ彼を捕まえられそうにないから

 

「あれ?なんか前にもこんな事があったような?」

 

「、、、、、」

 

蛙吹はその時の事を思い出すが黒歴史に触れるため敢えて発言しなかった

 

「寮で裸になるのはよしなさい、峰田ちゃんを無駄に喜ばせることはないわ」

 

「最近の梅雨ちゃん言葉『も』ちょっと鋭くなったような」

 

「も?」

 

「なんでもありません!!」

 

 

話を聞く限り葉隠も寝付けずベランダに来たら蛙吹がいたので驚かせようと全裸になったのだがあっさり見破られた

葉隠は将来とか未来があーだこーだと話していたがよく分からなかった

 

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翌日

 

「野原が布団から出ようとしねぇ」

 

「最近寒いからな」

 

職員室で相澤とマイクがそう話していると

 

「まだ起きていないんですか?」

 

「まあな、、、あ?」

 

たまたま通りかかった蛙吹がそれを聞いた

 

「起こしてきます」

 

「オイ、ホームルームもうすぐだぞ。それにB組の角取がもう起こしに」

 

「起こしてきます(バビュン!)」

 

「なぁ〜んか良識の範囲内でハメ外すこと多くなったな」

 

「優等生、、、はぁ~」

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あぁ何しているんだろうと思っているのに早歩きが止められない。向かう先は彼の部屋

そしてそこには起こすのに苦戦しているもうひとりの、、、

 

「やはりここはオメザメの」

 

「おはようポニーちゃん」

 

「Watts!!?」

 

何かをやろうとしていたポニーを止めて下を見る。そこにはなんてことない寝顔をしている男の子。自分にいろいろなものをもたらして振り回して一喜一憂して最近では尊厳まで奪われかけた彼、、、初恋の愛しい男の子

 

「しんちゃんも起きなさい(ブンブンブン!)」

 

寝ているしんのすけの肩を掴み力ずつで振り回す

流石にそこまでされたら起きた

 

「んおぉ〜さっき起きたばっかなのに〜」

 

「「さっき」?」

 

言葉の意味が分からず質問するとどうやら早朝に緑谷から電話がかかってきて体術がどうのこうのと聞かれたらしい

興奮した様子で話していたので恐らく思いついたことがあってとっさに電話をかけたのだろう。最近緑谷は遠慮が薄いからだ。それでしんのすけは二度寝していた

 

「でももう起きなさい」

 

「はぁ~いグッドモーニング二人共」

 

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雄英高校・食堂

 

「全くデクくんは人の迷惑を考えてほしいぞ」

 

「「「お前が言うな」」」

 

「アハハごめん」

 

しんのすけは皆と昼飯をとっていた。そこにはほとんどのものがおりそれぞれが昼飯をとっていたのだが

 

「ほら記録にのこってるし朝5時だよ5時〜、、 あれ?」

 

「ん?どったのしんちゃん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お茶子ちゃんの履歴がある?デクくんからの電話だったのにお茶子ちゃんからの履歴だけ?」

 

「ん?」

 

「お茶子ちゃんの携帯と間違えてデクくんかけたの〜おっちょこちょいですな〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで朝5時で携帯を間違うことが起きるの?」

 

「「「んあ?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時々アニメーションで得てして白黒のモノクロにするシーンがあるがそれは主に『衝撃を受けているシーン』で使われる

今その一帯はまさにそれだった

 

 

 

「ごちそうさまでした!!!」

 

緑谷は逃げた

 

そして追いかけられた

 

 

 

 

 

 

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