何かが跳ね回っている
下にいる者たちにはそう言葉にするしかなかった
何が跳ね回っているのかはわからない。片方はロケットブーストをつけた人型、もう片方はただの無防備な人型、その二つが空中を飛び回っている。建物から建物へと高速で移動しては壁に叩きつけられ穴が空きもう片方は窓ガラスを割って建物の中へ入る。そして再び壁を突き破ってガレキを撒き散らしその二つが外に出てきた。
野原しんのすけとニセしんのすけの戦いだった
しんのすけは発目が作ってくれたアーマードで空を飛び、ニセしんのすけは【ただの跳躍】で移動しながらの空中戦を繰り広げていた。
しんのすけは金の矛と銀の盾を持ってアーマードも装備しているが、ニセしんのすけは肉体一つのステゴロ状態、しかしそれでも今押されているのは【しんのすけ】の方だった
「なんか強くない!!?」
前戦ったときは全く本気じゃなかったとしんのすけは今更ながら気づいた。何より【全く傷がつかない】つまり肉体が硬すぎるのである。
「当然でしょ元々は【怪獣】なんだから!」
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「くっ!追いつけない!!」
緑谷出久は今、バイクに乗っていた。それもかなり大きいメカニカルなカスタマイズが施された改造バイク。男の子が好きそうなビジュアルのサポートアイテムだった。緑谷は爆豪やしんのすけと共にロケットブーストで空を飛び屋上でろくぼす達と戦闘を開始したのだが、高威力の衝撃のぶつかり合い、更にしんのすけとニセしんのすけの速さに誰もがついていけずはぐれてしまった。
「あれ!?デクくん!!?」
「お茶子さん!!?」
そして、地上に降りて下のヴィラン達と戦っていたのだがそこに麗日がいた。
いや、A組の集団がそこにいた。
「どうしたん!?屋上でしんちゃんと戦ってるはずじゃあ!?」
「それが爆風と高速移動についていけなくて下に落ちて」
その時
ブオオオオオオオオオオオオオオ!!!!
「「「「「!」」」」」
まるでミノタウロスの姿をした怪獣がA組を踏み潰そうとこちらに疾走ってきた。
A組は素早く回避行動を取り、距離を取るが
「アブねぇ!!」
「!?」
目の前で爆発が起こった。
何が起こったのか、それは【目の前にダイナマイトが投げられた】からだ。それもダイナマイトは【黒鞭】で正確に目の前に運ばれていた。
「黒鞭!?」
かつて自分が使っていた個性が友達にダイナマイトを運んでいる。その現状に唇を噛みながら運んできた者のを見た
ミノタウロス型の怪獣ギュー・ドンの背中に黒鞭で手綱を作ってロデオをしているその男、その男こそろくぼすの一人にして前の配信で緑谷の怒りを買った男
「よく避けたなガキどもぉ!!楽しませろよ!!」
ろくぼすの一人・黒鞭のパラダイスキング
怪獣を足に使い身体から常に黒鞭を出しその先端にはダイナマイトが巻かれている。かつてしんのすけのいる船を沈めるために小型ヘリにダイナマイトを持ち出して襲ったその時の現場を再現するかのようなスタイルがそこにあった。
「行こうぜA組!!!」
「「「「「おう!!!!!!」」」」」
A組 VS パラダイスキング
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「始まったか、、、」
ろくぼすの一人・発勁のヘクソン
緑谷と同じように爆風と高速移動で屋上から押し出され彼は今、タワー近くのビルの屋上で様子をうかがっていた。
その時だった
「ほう、運がいいのか悪いのか」
ヘクソンは頭を読む能力で自分の近くに誰が来たのかすぐに分かった。複数人おり囲まれている、そしてそれは知っている者でありかつて自分が叩き潰した敗者だった。
「運がいいに決まっているだろう」
一人の少年がみんなを代表するように前に出る
前は仲間に辛い役目を押し付けて最悪を防ぐことした出来なかった。そして救った恩師は今だに目を覚さない、だからこそ彼らは再び負けるわけには行かない。自分たちは強いのだと恩師にライバルにそして自分自身にそれを証明するために
「リベンジが出来るんだからな!!」
B組 VS ヘクソン
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その男、ブレードは息を潜めて狙っていた。
決定的な隙を、その喉笛を切り裂くその瞬間を
ギガントマキアを拘束しているベストジーニスト
その命を刈り取り再び厄災をリセットするために、気配を消して、大量発生に暴れさせているヴィラン達に紛れ近づいていった。ブレードは人狼の姿、奇襲は得意中の得意、更に生身でもかなり強い、そんな存在に命を狙われればほとんどのものが何も出来ず命を落とすだろう。
そしてブレードは跳躍した
目の前にいるのはギガントマキアを縛るベストジーニスト
その人狼の爪が彼の喉に突き刺さろうとした
その時だった
「ヒーローの先読みの方が早い」
「!!?」
【猛々しい炎がブレードを包んだ】
そしてその燃え盛る炎を腕に宿しながら火達磨になって止まってしまったブレードに再び一撃を入れた
それは失われし【因縁の炎】
「赫灼熱拳ジェット・バーン!!!」
その一撃によりブレードは脱落した
「来てくれるとは」
ベストジーニストが自分を助けてくれた者に目を向ける
大きな巨体
鍛えられた身体
全身から燃え盛る炎
彼の名は
「再びエンデヴァーになる日が来るとはな」
フレイムヒーロー・エンデヴァー
彼は息子の炎に焼かれ、戦える身体ではなかった
しかし、【今は五体満足】
なくなった腕は存在しており身体に支障はない
そしてそれは【この男も同じだった】
「こんな奇跡が起こるとは俺も想像してなかったですよ」
抹消ヒーロー・イレイザーヘッド
A組担任・相澤消太
両目健在足も健在の完全な彼がそこにいた
「俺は此処に戻ってくる気などなかったがな」
エンデヴァーは後悔するように自分の身に起きたことを振り返る
それは【この世界ゆえの奇跡】
【強化された壊理の巻き戻し】
壊理は架空世界の影響で【大人】の姿になっていた
そして救出された
【成長したままで】
マタ・タミは身体に溜まってしまったエネルギーがなくなれば元の姿に戻ると言った
ならばそのエネルギーを有効に利用しようとホークスが思いついたのだ
エンデヴァーや相澤はそのために【強化された巻き戻し】を受けた
エンデヴァーは最初に断りを入れた
「これは俺の罪」
それが理由だった
自分の犯した罪で苦しまねば自分のせいで歪ませてしまった全てに申し訳な立たないと彼は頑なにそれを拒否した
しかし
そこで【一番の被害者が後を押したのだ】
あのガキを助けてやれ
夢の中で借りを作っちまったからな
せいぜい苦しめないことに苦しめよ
お父さん
「燈矢、、、、、」
たとえ自分を曲げることになろうとも息子の頼みだけは断れなかった
「しけた面してんなよ!!」
「!」
そしてそこに【巻き戻されたもう一人】が降り立った
「自分の手、自分の足、自分の肉!やっぱり肌で感じるのは最高だなぁオイ!」
オール・フォー・ワンとの決戦で四肢の内三つを失った豪傑にして女傑のヒーロー
「やろうぜアラ子!!」
こぁ〜〜〜!!!!
ラビットヒーロー・ミルコ
その彼女が相棒となった巨大コアラのアラ子に乗ってやってきた
「なんやかんやで戦いそびれちまったからなぁ!こいつとよぉー!!」
彼女が見据えるのは上半身を拘束されたギガントマキア
「今のうちに再起不能にする」
「すべてをかけて燃やし尽くす!」
「行くぜ!!!!」
そしてギガントマキア攻略が始まった
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「カスどもが、俺とゴロドロがいれば全て解決する」
オオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
最強の怪獣・ゴロドロと組むことにより今やろくぼすとも並ぶ力を持つ男・外典
「蹂躙しろ!」
外典がゴロドロに指示を出した瞬間
拳が飛んできた
「くっ!」
外典は氷の壁を作りそれに対処したが
すり抜けた
「がっ!」
そしてすり抜けた拳は外典の顔に当たった
「お前がこのスライムの親玉かい!?」
「お前は!!?」
「俺はそう!次期ナンバーワンヒーロー候補の一人!」
「そしてそれに続くのが〜」
「お、お、お、俺たち」
「「「雄英高校元ビッグスリー!!!」」」
通形ミリオ 波動ねじれ 天喰環
既にプロヒーローであり上位の実力者である三人がこの脅威に立ち向かう
「さぁ始めるぞ!環!!!」
「うぅ!ほんとにやるのか〜」
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ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!
空中で鉄の塊と鉄の塊と生身のヒーローがぶつかり合う
一人は全身に包んだアーマードで
一人は浮遊の個性で
一人はもう一つのアーマードで
空中戦を戦っていた
「再びお師匠と共に戦えるとは」
「あの子とははぐれちまった」
アーマードオールマイトと志村菜奈
戦う相手はアーマードに身を包んだろくぼすの一人
「ん~~いいねいいね〜最高だね〜☆」
ヒエール・ジョコマン
しんのすけと共に最初に屋上に降り立ったのだが、速さについていけずにはぐれてしまった
そして対敵したのがヒエールだった
「決めようか☆最強アーマード決定戦♡」
「ならば生徒の想いを背負う私が勝つ!!!」
「私も最後の戦いだ!手加減なんて望むなよ!!」
かくして戦場が分かれた
そして今だに息を潜める者たちもいる
彼らがどのタイミングで介入するのか
誰も予測できない
「オール・フォー・ワンの心臓よ、何があってもお前を守る」
心臓の前で何やら機械を操作するドクターに誰も気づいてはいなかった