それは本来ありえない光景だった
世界がひっくり返るかのような光景だった
「どういうつもりだい拳藤〜?」
「すいません」
物間が拳藤に説教していたから
「何があった!」
「なにかの前触れ!?」
「幻覚!?」
「弱みでも握られたか?」
「もしくは誰かを人質に」
「君等がボクをどう思っているのかよ〜くわかったよ!」
話は少し遡る
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「よ!野原!」
「おぉ~拳藤ちゃん」
保健室に拳藤が訪ねてきた
「今、復旧作業から戻ってきたんだけど、報告で私だけ早く帰らされてな、近くを通ったから来た」
「まぁまぁ狭苦しいとこですがどうぞどうぞ」
「寝たままのやつからそんな言葉が聞けるとは、、」
野原しんのすけ、拳藤一佳にとっては友達兼色々借りを作っている人間だった
ほぼ物間関連だが
野原へのヘイトで最近物間はA組へのちょっかいが減った気がする
本当にちょっとだが
ヘイトをありがたがってはダメだが拳藤の負担は減っていた
手刀の機会が減って寂しい、なんてことは微塵も思っておらずありがたかった
出会って数ヶ月既に旧知の仲のように打ち解けているのは彼の人柄故だろう、アニメ鑑賞会の時の素直なリアクションは見てて飽きない、角取も本気の談義が出来て嬉しそうだし凡戸もプラモを褒められて嬉しそうだった
ただ彼本人も中々のトラブルメーカーだが
「良くあの捻くれ者を嫌わずにいられるよな、、、遠目で見たら普通にやなやつなのに」
「いつかA組に勝てないからって自棄になってフランス料理強盗をしないか心配だけど」
「そんなこと考えてたのか、、、、」
どんな発想だと思ったがやつならあるいは、、、と考えてしまう
「拳藤ちゃんも大変ですな〜」
「そうなんだよ、、、、ハハッつい愚痴っちまった」
「あら♡あたしで良ければいくらでも聞くわよん♡お酒を注ぐわね♡」
しんのすけはコップを差し出した
「水な!バーのマスターかよ!」
「ふふっ、過去は振り返らない系の男ですから」
「意味分かんないけど、じゃあせっかくなら」
そして雑談は続いた
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「ふぅ、愚痴聞いてくれてありがとな野原」
「おやおや惚れましたか」
「絶対無い」
「あふん」
(蛙吹のあの顔と事件を見てそんな気持ちになるわけ無いだろ、今でも思い出して顔が熱くなるのに、、、)
「頼りにされまくって仲裁とかしてクタクタになるまで頑張って」
「笑えるだろ?」
「でもそんな自分がけっこう好き」
「!」
「でしょ?」
「、、、、かもな」
「あれ?誰かが今の言葉いってたような?」
しんのすけに惚れることは絶対無いがこの縁が続けばいいな、と拳藤は思った
「おっそうだ、聴かせたいやつがあったんだった」
「え?」
しんのすけは手元の引き出しを開けてイヤホンを取り出した
「聴いてみてよ、作詞作曲オラの歌」
「歌?」
拳藤は意味が分からなかったがとりあえずイヤホンを着けたそして流れてきたのは
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カンカンカカンカンカンカカン♪
それでは聞きましょ物間の根性は〜♪
ねじれてねじれてねじれまくりです♪
それ♪それ♪物間の根性ねじまがり♪
も一つ聞きましょ物間の器は♪
ちんまりちんまりこぢんまり♪
それ♪それ♪物間の器はこぢんまり♪
も一つ最後に聞きましょう物間の性格教えてね♪
おっとお安い御用です〜♪
物間の性格、腹黒情緒不安定♪
それ♪それ♪腹黒情緒不安定♪
腹黒情緒不安定♪腹黒情緒不安定♪
腹黒情緒不安定♪腹黒情緒不安定♪
腹黒情緒不安定♪腹黒情緒不安定♪
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「恐怖したよ」
「すいません」
しんのすけからもらったオリジナルの曲
ソレを聴いてる所を物間にみつかった
「よくもまぁ〜これほどまでに人権と著作権を侵害する歌を聴いてたものだねぇ〜!!!」
「すいません」
「ていうかなんでメロディまでついてんの!?後ろで誰かが楽器を鳴らしてたってことでしょ!!!つまりA組に共犯者がいる!!!」
「すいません」
「、、、、、、さっきから聞き耳を立てているみんなも実は聴いてたりしてないよね?」
((((サッ))))
「一斉に目を背けるな〜〜!!!!!」
「野原も悪気があったわけじゃ」
「悪気どころか悪意しか感じないよ!!!濃厚な悪意一〇〇〇〇%だよ!!!!!」
「一応2番もあるんだけど」
「だから何なんだよ!!!!!」
「いつか物間サンがヒーローになった時のヒーローソングに」
「これで金を受け取れと!!!!??」
「おい!俺にも聞かせてくれ!」
「鉄哲〜〜〜」
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「今度はドラムも入れたいですな〜あ!でも、みんなで合唱するっていうのもいいかも」