シャアに拾われた件について リメイク   作:ロドニー

16 / 20
波乱の入学試験 前編

 

 ホワイトラビット社が開業してからだが、フランスの女子校より、一人の少女が本社がある山梨に呼び出される。

 

 「僕、まだ中学生なのになぁ…」

 

 ただ、呼び出されたなら、まだ良いのかも知れないが、だだっ広い敷地と上空に舞うのは、世界に先駆け発表されたばかりの三世代型の量産型ISである流星が試験飛行していた。

 

 「シャル、来てくれたか!!」

 

 一人の男性が繋ぎ服の姿で話掛けて来るのは、父親であるアルベールだった。

  

 「父さん、来たよ。」

 

 「済まない、私の至らないばかりのせいで苦労を掛けたな。」

 

 母親の汚職で会社は信用失墜により破産に成りかけたが、倉持技術研究所を買収中だった篠ノ之束博士が、デュノア社に対してTOBである株の公開買付けを行った。

 

 結果、デュノア社は九割の株を入手したホワイトラビット社に吸収され傘下となり、経営陣は退陣したのだが、お父さんが整備責任者として働く事なり、企業再生の為にデュノア社が得意だったISスーツなどを作る企業と成り事業の再生中だった。

 

 僕は母親の汚職の発覚により、フランスの代表候補生を辞めざる無かった。

 

 父さんのお陰で普通の中高一貫の女子校に入れたが、卒業を間近にして日本に呼び出された。

 

 だけど、父さんから渡されていたIDカードにはホワイトラビット社のテストパイロットとして登録されている。

 

 敢えて、今日から僕はホワイトラビット社のテストパイロットとして働く事になる、シャルロット・デュノアだった。

 

 「企業代表に成れたら良いなぁ…」

 

 希望と夢を胸に企業代表をと思っていた自分を殴りたくなるのは、それから間もなくだった。

 

 ISの訓練する為の自社の競技場。

 

 「なっ!?」

 

 薄いグレーと白い塗装がされ脚部に大型のスラスターを追加したカスタムタイプで、ベテランパイロットでも一握りだけが乗るISで、確か小数生産したBR型と同型だと思うが、脚部はノーマルで薄い紫と白く染めた流星は、パッケージはキャノン装備だったが、同じ超大型ブレードを片手に鍔迫り合いをする光景。

 

 「やれやれ、企業代表の一夏君とキリー専務がやり合ってるわい」

 

 「えっ?」

 

 「正式に登録が出来るか、超大型ブレードの耐久試験なのになぁ…」

 

 父さんは、目が遠くに成りながら、サングラス型のハイパーセンサーを付けて、タブレットを片手に超大型ブレードを観察する。無論、父さんから予備のサングラスを借りたが二人の剣撃は僕でも追うのがやっとであり、鍔迫り合いで起きる衝撃波の風が虚しく僕の髪を煽ぐだけだった。

 

 無論、終幕はある。

 

 キリー専務の流星のキャノンパッケージが装備する超大型ブレードが企業代表の剣撃の一撃に耐えられずに根元から叩き折られる。無論、キリー専務は腰のウェポンラックから何か棒状の物を取り出す。

 

 「おっ、ビームナギナタを取り出したか」

 

 「ビームナギナタ?」

 

 「あぁ、レーザーブレードに替わる近接用のビーム武器だよ、シャル。」

 

 だが、両刃に展開したビームナギナタを回しながら、RB型に遠心力を利用して斬り掛かるが、ビームナギナタを持つ腕に回し蹴りを入れられて、ビームナギナタは腕を蹴られて握る手から離れてアリーナの客席へと飛ばされ、逆に回し蹴りの遠心力で超大型ブレードで横に薙ぎ払う様にキリー専務の流星は叩かれ、アリーナの壁に激突してキリー専務の流星はシールドエネルギー切れで解除されたのだった。

 

 「あっ、もう!また、一夏に負けたわ!」

 

 「キリー、大丈夫か?」

 

 「絶対防御のお陰で大丈夫よ」

 

 何、僕達の前で二人のイチャコラを見せられているのだろか。

 

 僕よりも豊かな、豊満な胸を押し付ける様に一夏にキリー専務が抱き着く姿に僕の顔がチベットスナギツネの様になっているのが判る。無論、お父さんは二人の姿に何時もの光景だと、ニヤけているが、抱き着いて居る相手が、今更ながらに男だと気付いた。

 

 「えっ、男がISに乗ってる!?」

 

 「あぁ、シャルは一夏君を見るのは初めてだね。

 

 一夏君はホワイトラビット社の企業代表にして、初の男性のISのパイロットだよ。そして、シャルの上司になるお方だよ」

 

 企業代表になる夢は潰えたが、僕に上司が出来たらしい。無論、この後に上司になる一夏に待機室で出会ったのだが、待機室でモニター観戦していたのは、一夏の正妻で鈴音、勝気な令嬢タイプで鈴音以上の技量と正確な射撃を得意とする二人目の嫁であるアン。

 

 明るく、近接戦闘やカウンター攻撃が得意のアルマ、バランス型の戦いが得意で母性が強いエマァ、ホワイトラビット社の技術者でありながら重火器を扱うミア、皆のまとめ役の専務のキリー、このメンバーの中では最弱パイロットだと自称するエマさん達だった。

 

 僕は無論、ラファールでエマさんに挑んだが呆気なく数発のジャイアントバズーカを食らいアリーナの地面に落下中にスパイク付きのシールドで殴られて、アリーナの地面に叩き付けられて敗北する。

 

 そして、一夏の周囲の女性全員が嫁らしく、僕では全く敵わないパイロット達ばかりだった。

 

 

 キリー専務を除く、一夏達は4月からIS学園に入学する為と一夏が死んだ事になっている為の記者会見が行われた。

 

 無論、無事に最後までは終わらなかった。

 

 要約すれば、一夏は誘拐されたが、余りの重傷により束社長が救助して治療したが、女性権利団体からの一夏への暗殺を恐れた為に匿っていた事。

 

 偶然にも、試作機に触り起動させてしまい、今まで操縦訓練などに明け暮れた事。

 

 束社長が記者達に説明し、一夏が白式の部分展開して証明する。

 

 「この、千冬様のゴミがぁぁぁぁ!!」

 

 女性権利団体の生き残りだったのだろか、一人の女性記者が、一夏に拳銃を向けて来る。無論、鈴音以外のアン達が、実は元軍人だった事に僕は驚く。一夏に拳銃を向けたらどうなる事くらい理解して欲しい。

 

 彼女達が、一夏に何かある度に、僕は、彼女達の雰囲気と形相が瞬時に変わる時が、かなり怖いのだから経験者だけに…

 

 一度だけ、入浴中の一夏に誘惑しようとタオル一枚だけ巻いた姿で、お風呂に潜入した瞬間に一緒に入浴中だったエマァさんにバレ、エマァさんに呼ばれた彼女達の怒りは凄まじくて後頭部に7つの様々な銃器の銃口を押し付けられた時の恐怖は忘れられない。その場で余りの恐怖で失禁したのは苦い失敗談だ。

 

 一夏に向かう記者だったが、アンが素早い踏み込みで飛び出すと、記者を背負い投げで制圧し、両腕を素早く圧し折り、手刀で首を叩き昏倒させて終了だった。

 

 あれ?

 

 僕、この制圧方法をイギリスで観たことがあった。

 

 確か、女王陛下や王女殿下の護衛に付く赤百合の獅子のエンブレムを許された近衛の団長クラスの女性騎士だった様な記憶が…

 

 うん、僕が知らない方が、精神衛生的に良いのかも知れない。

 

 記者会見は、他の記者への安全への考慮と一夏達への安全の配慮により終了となる。

 

 無論、女性記者はその場で逮捕され、社会は更に一夏の一件も知られた事で女性権利団体への目が厳しくなるのは当然だった。

 

 一時的にも束社長が女性権利団体狩りを中断しているだけに過ぎない事実からは、彼女達は目を逸らしていたとしてもだ。そして、一夏が死んだ事になっていた件は、日本政府への束社長のOHANASHIにより死んだ事は解除された。

 

 勿論、一夏を死んだ事にして処理に関わった政府関係者は、束社長が既にリストアップされ、捕まったのは隠れた女性権利団体の会員達だった様で、束社長との争いを避けたい日本政府は、捕まった彼女達に国家公安委員会で死にたくなる様な厳しい取り調べを受けたらしい。

 

 

 

 

 IS学園、職員室。

 

 今年の入学希望者の願書を選別している作業だった。珍しく、同じ企業からの入学希望で推薦枠に6人と一般枠に2人が居て、一人は整備技術科を希望していた。ただ、ミア・オリムラと言う整備技術科への希望するが、事前検査ではISコアへの同調率が7割超えと異常であり、パイロット候補科へ移動させた方が良いのではと職員会議で上がるが、彼女もホワイトラビット社の企業からの推薦であり、ホワイトラビット社からの8人を宜しくと言わんばかりの多額の寄付金と合格した際の同室にする為の部屋の改修費併せて数兆円。

 

 「実に頭が痛い」

 

 「織斑先生、どうしました?」

 

 元日本代表候補生で1組の副担任山田麻耶が書類を抱えてやって来た。

 

 無論、ミア・オリムラだけでは無く、同じ苗字の生徒が居るのだ。それも、ホワイトラビット社から推薦された、6人全員がだ。

 

 一人は、私の弟である織斑一夏。

 

 この学園の入学試験の当日に一夏に会えるのだと思うと嬉しいのだが、一夏と束から既に見限れて居る事実を気付かない千冬だった。

 

 入学試験、前日。

 

 茶髪の一人の女性が学園長の許可を得て、学園の最深部に脚を踏み入れる。

 

 彼女の目的は封印処理された、織斑千冬の愛機だった暮桜の封印の解除だった。

 

 「貴様、何故此処に居る!」

 

 「気付かれちゃったかぁ。

 

 まぁ、良いや。

 

 ちーちゃん、いや織斑千冬には全力でいっくんと戦って貰う為だよ」

 

 一夏と全力で戦う?

 

 バカバカしい、一夏はISを使い初めて二ヶ月弱だというのに素人だろうがと怒鳴りたくなる。しかし、束は確信した様に暮桜の封印を解き、完全な整備を施した後に暮桜の待機状態の鉄甲を渡して去る。

 

 

 

 「ちーちゃん、いっくんが藻掻き苦しみ得た、ジオンのエースパイロットの実力は、全く甘くないんだよ。だから、一度敗北を学んだほうが良いよ…」

 

 束は、去り際に何かを呟いたが全く聴こえなかった。

 

 入学試験の当日。

 

 IS学園駅に降り立つのは、ホワイトラビット社から学園に入学する予定の推薦枠の6人と一般枠から2人の8人の大所帯だったが、引率は2人。

 

 社長の束と専務のキリーだった。

 

 出迎えたのは、山田先生だった。

 

 学園へと案内され、午前は筆記試験で午後が実技試験の予定だった。

 

 無論、筆記試験は士官学校を卒業組は簡単過ぎるテストだったが、法律とIS委員会関係の問題は事前に束姉が詳しい講義をやってくれた為に予想よりは簡単だとしか言えなかった。

 

 「俺達は大丈夫だったが、鈴とシャルは大丈夫だったか?」

 

 「アタシは代表候補生のテストで主席だったから大丈夫ね」

 

 「僕も大丈夫だった。でも、社長の講義が無かったら条約と法律で躓いたかも…」

 

 8人全員と引率2人が固まりながら、実技試験の会場である第三アリーナへと向う。無論、会社の機密保持を理由に第6ピットはホワイトラビット社が学園から完全貸し切り状態で貸し切り、俺達は実技試験の準備を行いながら、他の試験を受ける生徒をモニターから観ていた。

 

 「セシリア・オルコット」

 

 一人のイギリスからの入学試験を受ける生徒だったが、事前にホワイトラビット社から教師兼俺達の護衛として送り込んだスコールが試験官としてセシリアの相手となる。

 

 「なぁ、スコールさんの地雷踏みそうな予感なんだが?」

 

 「うん、アタシも予感すわ」

 

 スコールの実年齢は四十代後半であり、本人への年齢ワードは禁句とされている。無論、実年齢26歳のキリーにも適用されている。

 

 そして、軍事教練の最中に鈴とエマの二人が実年齢を口走った事でスコールの地雷原を踏み抜き、マジギレしたお仕置きに九死に一生を得ているが、お仕置き後に海に浮いた二人が爆炎なのか怖さの何方で煤けたのは解らないが思い出である。

 

 そして、セシリアは…

 

 

 「私の相手は…はぁぁぁぁ!?

 

 どうしてですの!?

 

 第一回IS世界大会の元アメリカ代表の(ピー、ズキュン)●■歳のスコール・ミューゼルですの!?」

 

 案の定、セシリアがスコールさんの地雷原を猛ダッシュで踏み抜いた瞬間だった。そして、顔が憤怒に染まるスコールさんの表情に見覚えが有った、アルマとミアが引率のキリーをチラリと観るが、キリーはニッコリと二人に笑うが副音声には『後で覚えてろよ』とアルマとミアには聴こえたらしい。

 

 「「「「「あっ…」」」」」

 

 そして、セシリアだったが憤怒のスコールさんが須佐之男の単一仕様を発動した上に草薙剣でピットの下にブルーティアーズの浮遊ユニットを串刺にして、サンドバッグの様に吊るされたセシリアのブルーティアーズは、スコールさんが手を抜いたジャブ程度の威力で済んだが、一分間に70発以上の連続ラッシュを3分間ほど食らいながら、須佐之男が単一仕様で纏う爆炎にセシリアがチリチリと焼かれる光景と担架で運ばれたセシリアをジオン式の敬礼で見送りながら、セシリアを勇者と讃えた俺達だった。

 

 

 セシリアが終われば、俺達の実技試験となる。

 

 最初の実技試験はエマだった。

 

 エマは、リックドムカラーの黒式を纏い、カタパルトから射出されれ。相手は、学園の教師だったが、始まりのコールと一緒に瞬時加速をする。

 

 「イチカさん達の中で、私は最弱だけど!」

 

 瞬時加速しながら、ヒートサーベルを抜き、教師の乗る打鉄にすれ違い様に一閃し、アンとエマァによる実機のプロトタイプリックドムⅡでの戦い方の指導を受けたエマは、反転しながらジャイアントバズーカを回避先を予想した射撃で打鉄を狙う。教師もエマの放ったバズーカの回避行動に入るが、回避先の全てが回避予測された先であり、回避しても放たれた弾頭の一撃が必ず当たる。

 

 教師は回避は叶わずに直撃する。

 

 直撃した教師が乗る打鉄はジャイアントバズーカの威力高さに墜落するが、ヒートサーベルを背中のラックに収め、スパイク付きシールドをコールして追撃するエマは、墜落する打鉄に追い付きスパイク付きシールドで打鉄をぶん殴り、打鉄は地面に衝突して教師は気絶するのだった。

 

 

 「ミア、貴様にはパイロット候補科の実技試験を受けて貰う。それと、整備技術科からパイロット候補科の生徒になって貰う、決定事項だ。」

 

 待機室に入って来た糞姉貴の一言で待機室の空気は一気に冷え込む。一応、束姉からは実技試験をやらされる可能性からミアも専用機は持参していた。

 

 ただ、ミアは束姉から整備科と技術科の両方が受講出来る最難関の学科である整備技術科の受験であり、束姉の技術を学び、自分の持ち得る全ての知識と技術の否定と学科の強制変更に千冬へキレて居たのだ。

 

 ただ、ミアの専用機である黒式ミアカスタムの特殊パッケージが未登録だった。ミアは、冷めた目付きで糞姉貴を軽く睨み準備をした後、ピットに向かったのだった。

 

 ミアの相手は山田先生だったが、スタートコールと同じく、ミアは36連ミサイルランチャーを両腕にコールして、山田先生の全ての回避コースを潰し地上に逃げても動けない様にミサイルを全弾発射。

 

 「くっ、回避出来ない!?」

 

 山田先生の打鉄はミサイルを回避しながら地上に降りざる無かったが、降り注ぐミサイルにその場に釘付けにするのが目的であり、ミサイルランチャーを投棄したミアが次にコールしたのは、三脚付きの大型ガトリング砲だった。

 

 「社長からの課題を早くやりたいから邪魔です!」

 

 「アッガァ、ガガガガガガ!?」

 

 そのまま、甲高いモーター音と共にガトリング砲が放たれ、山田先生の打鉄はマリオネットの糸が切れた様に踊る様に命中する。無論、ガトリング砲だけではシールドエネルギーを削り切れないのはミアは理解している。

 

 ガトリング砲をオート射撃モードに切り替えて射撃を継続させ、超大型トマホークをコールすると瞬時加速とリボルバー瞬時加速で山田先生の打鉄に肉薄すると打鉄の装甲を叩き割る様に超大型トマホークを打鉄に叩き付けて巨大なクレーターを作り、山田先生が立ち上がろうとすれば横払いでアリーナの壁に激突する様に吹き飛ばす。

 

 それは、何度も同じ様に繰り返すだけの蹂躙劇だった。

 

 

 「えっ、エグい…」

 

 「ミア、かなりキレてるわね…

 

 一夏、夜はミアを慰めてやりなさい。」

 

 本来ならミアの専用機である黒式の特殊パッケージ『ノームデス』の専用の重火器達であり、まだ、大口径の80口径の155ミリレールガンが部分展開で出て来なかった事が山田先生には幸せだったかも知れないが、打鉄は修理不可能のダメージは確実だった。

 

 シールドエネルギーが切れた山田先生の打鉄は両腕はガトリング砲のダメージで消し飛ばされて無く、装甲は超大型トマホークで破壊されてズタボロとなり、内部のフレームやケーブルが切れて垂れ下がり電装部品等が丸見えで、遠目からでも判る様なダメージ評価がH以上のスクラップ化して、フィールドに空いた巨大なクレーターの中央に倒れていた。

 

 無論、山田先生は無事だったが精神的ダメージは計り知れない。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。