シャアに拾われた件について リメイク   作:ロドニー

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 ソロモンに配属されたイチカは、通商破壊作戦に加わり初陣を果たす。だが、ニュータイプに覚醒して居ない彼に襲い掛かるのは、殺された連邦兵士やその家族の負の感情だった。


通商破壊作戦と地上作戦

 

 

 UC.0078.10月、イチカとアンは士官学校をダブル首席で卒業する。無論、部隊に配置後は中尉として部隊の隊長を補佐する役割もあるのだが、マシマ大尉に呼ばれてモビルスーツのハンガーには2機の高機動型ザクが鎮座していた。

 

 白(明灰白色に近い色)とやや明るめのグレーに染めた高機動型ザクは俺の専用機らしく、高機動型のベースは今のザクⅡC−6型のベースでは無く、反応速度の速さから量産中の最新のF型では無くモビルスーツ技術研究所で評価試験中で極小数生産中のザクF型の後継機であるザクF2型をベースに高機動型にしたタイプだった。  

 

 無論、アンの機体はルウムの戦役の後に先行して小数生産されたリックドムに乗り換えた黒い三連星が使用していた高機動型ザクで両肩にシールドを装備してバズーカの予備弾倉が装着出来るガイア中尉機の機体をオーバーホールを行った後に組み立てながらインディーブルーとライトブルーで染め直された機体だった。

 

 中尉昇進の最終試験前だったが、俺はザクⅡを訓練中に2機程壊していた。教官だったマシマ大尉はイチカの反応速度が早過ぎたのが問題だった為に肘と膝関節が壊れ、壊したザクの修理する羽目となり始末書だけで済んだが、モビルスーツ技術研究所の技術者達とジオニック社の開発担当者は反応速度に追い付けない件は、反応が速いパイロットの安全性を脅かす問題として駆動系を改良したタイプであるF2型をベースとした高機動型の製造が決まる。

 

 反応速度が速いとされていたパイロット達とされる一例を上げれば、イチカとシャアにジョニー・ライデン大尉の部下であるイングリット少尉、地上部隊ではアルマ少尉やサザンクロス隊のセルマ軍曹などが挙げられ、地上部隊には、MS‐06Jである陸戦型ザクをベースに開発されたMS‐06G型陸戦型高機動ザクを関節や駆動系をF2ベースの高機動型を地上用に改修して製造したF2型ベースの陸戦型高機動ザクを10機程小数生産した後、北米方面軍の副隊長で新たに設立した女性のパイロットで構成されたノイジー・フェアリー小隊の部隊長に就任したキリー・ギャレット大尉の元に試作したザクキャノン・テストタイプや先行量産型のドムなどの数機の試作機と一緒にモビルスーツ運搬用の輸送艦に載せられ送られている。

 

 卒業した為に士官学校の寮を退寮した二人は配属前にドズル閣下の屋敷に挨拶に向うが、一緒に来たアンに災難が襲う。

 

 アンの最初の最難は、屋敷の玄関の入口だった。

 

 「ようこそいらっしゃいました」

 

 ドズルの屋敷のミネバ付きだった執事とメイドに迎えられた二人だったが、執事が何かの音に気付きそっと脇にそれた瞬間だった。

 

 「ギャア!?」

 

 アンに金ダライの様な物が顔面を襲い、女性として出してはイケない声を上げ、スカートの裾は捲れてパンツ丸出しでひっくり返る姿に二度見する。

 

 アンを襲ったのは玄関の梁に紐で結ばれた物を調べたらiDスキャナー付きの金ダライだった。

 

 「ふふふ…」

 

 無論、廊下の角から悪戯成功にニタリと笑う幼女の姿があり、その犯人はアンとの婚約を知り荒れに荒れた挙句、アンに目に物を見せてやろうと熱いバトスを暴走させたミネバの仕業だった。

 

 「ぶっ殺す…」

 

 「アン、やめろ!?相手は侯爵令嬢だぞ!」

 

 「身分?そんな物、暗礁宙域に捨てて来ましたわ!」

 

 「おい!?」

 

 無論、キレたアンは身分が上である(辺境伯爵の身分を返上しなければ、侯爵令嬢であるミネバとは身分は一緒であるが、返上したため今は平民である)ミネバだろうと関係無く、廊下に飾られた甲冑が持つハルバードを掴むと「ぶっ殺す」と呟き、突貫するのだが…

 

 ピッピッ…

 

 「きゃぁぁぁぁぁ!?」

 

 突貫して廊下を走りながらハルバードを振り下ろす構えで追いついたミネバへと迫るが、壁に設置されたスキャナーに反応したのか落とし穴の扉が開き、扉の真上だった為に交わせずに落とし穴に落ちるアンだった。

 

 やはり、遊び相手の時も俺も落とし穴に落とされた経験とミネバの事だから落とし穴も有ったかと俺は思う。

 

 

 アンへの罠はかなり巧妙で、父親のドズル閣下に頼んだだろうと思うのは、ジオン公国軍が発行する身分を証明するiDカードでアンの持つ軍のiDカードのiD番号に反応する様にスキャナーを設定し、紐付きの金ダライや廊下に設置された落とし穴等に取り付け、スキャナーがアンのiDをスキャンすると罠が発動する仕組みでアンだけにしか反応しなかった。

 

 そんな罠に掛かりながらも潜り抜けたアンは、更なる災難が襲う。

 

 逃げるミネバを追い掛けたアンは、応接室に逃げ込んだミネバへと辿り着き扉の開いたら、最後の仕掛けはレモンの香りと爽やなレモンの味覚を感じる舌触りが滑らかなクリームチーズがたっぷりと盛られたパイが仕掛けて有ったらしく、応接室の床の一部がひっくり返り、そこから射出されたパイがアンの顔に当たるのだった。

 

 「もう、嫌…」

 

 ミネバのパイ投げの罠にやられ放心状態のアン、応接室の奥のソファーに座る少女は、悪戯成功して歓ぶミネバを観て優雅に立ち上がり、ミネバを捕まえ脇に抱えると士官学校の制服の上着の懐から何かを取り出し、ミネバのパンツを下ろしていた。

 

 「ふふふ…悪い子には折檻ね」

 

 「あ、アルテイシアしゃま?」

 

 捕まり、脇に抱えられたミネバはキョトンと少女を見上げるが、パンツを下ろされ懐から取り出した物に気付き顔を真っ青に変える。

 

 ベッチィィィン

 

 「アッぁぁぁぁぁ!?」

 

 そう、懐から取り出したのは乗馬用の鞭だった。

 

 ミネバの白いお尻を乗馬用の鞭で数回叩くとソファーの脇に投げ捨てられ、再びソファーに座りサーブされた紅茶を何事も無かった様に優雅に飲む少女の正体は士官学校に居る筈のアルテイシア公女だった。

 

 そして、真っ白なお尻を丸出しにされたままで、アルテイシアが座るソファーの脇ではカーペットの上で真っ赤に腫れ上がったお尻の痛さに涙を流すミネバだった。

 

 「あら、アンいらっしゃい♡アンに不届きを働いたミネバは折檻して置いたわ♡」

 

 再び右手にはいつの間にか取り出した乗馬用の鞭をミネバの脇で振りミネバは更に怯えるが、ミネバもお尻を手で押さえながら立ち上がりソファーの下からフライパンを取り出しアルテイシアに負けずに立ち向かおうとする。

 

 しかし、現実は悲しいかな。

 

 ミネバとアルテイシアとの年の差による力の差と身分の上下関係で既に勝敗が決まっている悲しい現実とミネバ自身が存在を忘れていたが、アルテイシアの後ろにはアルテイシアにお茶をサーブするミネバの母親の姿に気付いたが遅く、ミネバは母親に睨まれ一瞬で大人しくなるのだった。

 

 そんな状況に俺とアンは回れ右して帰りたかったが、アルテイシア公女殿下が帰る事を赦す筈も無く顔は笑っているが目が笑って無く、お尻が痛くて俺の膝の上に座れないミネバは仕方なく、お尻が痛まない柔らかいソファーに座る。

 

 俺は、ミネバとアルテイシアのやり取りを見なかった事にして挨拶をする。

 

 「ソロモンに配属となったのでご挨拶に」

 

 「あら、配属はソロモンなのね」

 

 「アルテイシア様は士官学校で授業の筈では?」

 

 アンがアルテイシアに質問するがただニッコリと笑い、扇子で顔を隠すだけだった。私の令嬢だった経験と扇子の動きと取り回し方を観て判断したのは、アルテイシアが私を軍から引き抜き側近に勧誘の答えを聴きに来たと警鐘を鳴らしていたのだ。

 

 「アンさん、亡命して士官学校を入り卒業したでしょ? なら、ジオン国民ならあの話、受けてくださるでしょう?」

 

 やっぱりだった。

 

 でも、私はあの連邦が許せないし、復讐も出来なく成るのは嫌だった。

 

 だから、私は一度眼を閉じる。 

 

 私は令嬢としての矜持として顎を引き、背筋を伸ばして優雅に立ち上がる。

 

 そして、最後のカードを切る事にしたのだ。

 

 この瞬間だけは、アン・ベルファスト・フリークス辺境伯爵令嬢として曖昧にしていたアルテイシアに側近の勧誘を完全に断わろうと思う。

 

 「お断りしますわ。私は、両親を殺した連邦軍に復讐しますの。あの、憎き連邦軍をこの手で殺して殺しまくり、赤百合と獅子の旗の下に散るまで果たして見せましょう!」

 

 アンは貴族令嬢モードでアルテイシア様に啖呵を切る。啖呵を切られたアルテイシアはアンの故郷で武に秀でた女性だけに許される錦の旗といえる赤百合と獅子の旗の意味を知っていた為に諦めざる負えないと理解すると、溜め息を吐きながらアンの引き抜きを諦めるが、友人てして今後は接して欲しいと言い立ち上がると優しく抱き締め『必ず、生き残りなさい』と囁かれた後、アルテイシア様はドズル邸を後にするのだった。

 

 挨拶を終えた俺とアンは、屋敷の一部屋を借りて軍服に着替えた後は軍港へと向かい、補給艦に俺達の機体が搬入されたのを確認するとそのまま補給艦に乗り込んで配備先の部隊が母港とするソロモンへと向うのだった。

 

 UC.0078.10

 

 俺達はソロモン入りを果たして、配備先の部隊と合流する。部隊の隊長はジョニー・ライデン大尉で地球とルナツー間の航路にて通商破壊作戦の任務をしている部隊だった。

 

 部隊の隊員は、俺達より先に少尉として卒業した同期の女性パイロットのエマァ・ダイス少尉と月面都市にある士官学校を卒業したイングリット少尉と同じく月面の士官学校を卒業した同期のユーマ・ライトニング少尉の他、軍曹と伍長のパイロットが6人いる中隊規模の部隊だった。

 

 無論、配備されている機体は、ジョニー・ライデン大尉専用のMS-06R-2型高機動型ザク。ユーマ少尉もジョニー大尉と同型のR-2型の高機動型ザク。

 

 イングリット少尉と俺の機体は同型機でF2R型の高機動型ザク。エマァとアンが黒い三連星専用の高機動型ザクだった06R-1型。

 

 見た目が若干違うが高機動型が6機

 

 一般パイロット用にザクF型が6機

 

 合計12機の機体と母艦となるムサイ級巡洋艦を3隻を保有する部隊だった。

 

 部隊の補給が終えるまでの期間だったが、各自に配備された専用機の高機動型ザクの慣熟訓練に勤しむ。アンの高機動型ザクは両肩のシールドに試作型のジャイアントバズーカの予備弾倉を取り付け、ジャイアントバズーカを構えながら母艦であるムサイを標的に対艦攻撃の訓練に勤しみ、イングリット少尉は前の機体だったザクⅡS型よりスラスター出力が新しい専用機となった高機動型ザクのスラスター出力に振り回されていたが数時間の慣熟訓練で手足の様に使い切り、アンやユーマを相手に模擬戦までするのだった。

 

 そして、初めての戦場であり一生消えないトラウマを抱える事になる。

 

 UC.0078.11

 

 ソロモンに配備されているザクのバリエーション機であるMS‐06E型ザク強攻偵察型がルナツー周辺宙域での強攻偵察中に緊急通信がはいる。通信内容はルナツーへの大規模な物資の輸送を行う為に護衛としてマゼラン級戦艦が8隻、サラミス級巡洋艦が15隻、コロンブス級輸送艦が20隻と大規模な艦隊での輸送艦隊の発見だった。

 

 ただ、気になる報告があり、艦隊の中心にシャトルが2機が同行している報告だった。

 

 ソロモンに待機していた、俺達の部隊は直ぐにルナツーへ向けムサイ級巡洋艦3隻の艦隊で向う。

 

 そして、ルナツーの手前の暗礁宙域にて連邦軍の艦隊を発見する。

 

 ミノフスキー粒子散布下、俺達の部隊は流れ着いた連邦のマゼラン級戦艦の残骸に隠れ様子を伺う。

 

 「マジかよ。

 

 なぁ、イチカ中尉。

 

 絶対にセイバーフィッシュもいるよな…」

 

 隊長のジョニー大尉が残骸の隙間から視認しながら接触回線で連邦軍のFF-3Sセイバーフィッシュが搭載出来るサラミス級巡洋艦を改造して航空母艦型に改修したサラミス改級の航空巡洋艦が居る事に気付く。

 

 「間違いないですね…」

 

 俺も確認したが、サラミス級の両サイドにある副艦橋を撤去して航空機用格納庫を増設している観点から間違い無かったし、ルウムの戦役では対モビルスーツ戦で連邦軍は唯一戦果を挙げたのは小回りが利きながらも対艦ミサイルを多数積めるセイバーフィッシュだった。

 

 そして、多分だがルウムの戦役でも撃墜されザクを連邦に回収されたらしく、連邦側でモビルスーツを開発するまでの繋ぎとして大量生産されたのがセイバーフィッシュであり、セイバーフィッシュを運用する為にサラミス級は航空巡洋艦として改装されたのだと思われていた。

 

 だが、実際は航空機運用では無くモビルスーツ運用する為にモビルスーツデッキの増設や設備の運用を目的に増設部分の格納庫化の試験的な改装だったと戦後に知る事になる。 

 

 

 

 「俺とアンで切り込みますか?」

 

 「まぁ、二人なら行けるな…」

 

 サラミス級航空巡洋艦型からセイバーフィッシュが発艦している事、それらを踏まえて俺とアンで切り込む事になる。

 

 そして、2機の高機動型ザクは急加速しながら連邦の艦隊へと襲撃を掛ける。

 

 「当たらないわよ!」

 

 アンの高機動型ザクが艦隊外縁部で弾幕射撃を始めた対空増設型サラミスに狙いを定めて突貫する。無数の弾幕を替えくぐり、ジャイアントバズーカで艦橋を撃ち抜き撃沈。俺はアンを狙うセイバーフィッシュを120ミリマシンガンの代わりに装備するクラップ社とラインメタル社が合同開発した新型の110ミリマシンガンを片手で放ちセイバーフィッシュを撃墜する。

 

 俺達が突破口を開くとジョニー大尉も部隊を引き連れ、各パイロットに割り振った目標を攻撃していく。 

 

 「沈めぇぇ!」

 

 マシンガンの弾倉を使い果たした俺は、高機動型のバックパックにマウントラックから柄から剣先まで全長約22メートルの斬馬刀に似た近接武器を抜き、中心部で弾幕射撃をするマゼラン級戦艦の対空レザー砲を踏み潰しながら降り立ち艦橋に向けて振り下げ艦橋を切り裂く。

 

 その行為がいけなかった。

 

 切り裂いた事で、艦橋内のクルーが艦外へと吐き出される光景と宇宙へと吐き出され藻掻き苦しむのはバイザーが割れた通信士だった女性クルーだった。

 

 そして、その女性クルーと目が合うとお前を恨んでやると睨まれ、ザクの頭部に当たると女性は動かなくなる。

 

 何故かだかは解らない。

 

 そんな感情が心の奥底に縛られて行く様な感覚に囚われ、俺はその渦巻く負の感情に恐怖するのだった。

 

 だが、今は戦場の最中。

 

 無数の負の感情が、無数の黒く染まる手の形をした何かに見え、捕まえようと迫る。

 

 それらを振り切り、俺は迫りくる連邦軍のセイバーフィッシュを叩き斬り、サラミス級やマゼラン級に肉薄すれば、あの感じた負の感情を心の奥底に仕舞い我慢しながら両方の弱点である艦橋を叩き斬り撃沈する。

 

 だが、最終的に負の感情の恐怖が我慢出来なく出来なくなったのは、中心部に居て逃亡を図る2機のシャトルを撃沈した時だった。

 

 後から知ったのだが、撃沈したシャトルにはルナツー基地の連邦の兵士の家族が乗船して居たらしい。

 

 だが、俺は停船命令を無視して逃亡を図る、その2機のシャトルを叩き斬って撃沈したのである。

 

 撃沈したシャトルから宇宙の真空状態の空間に投げ出される乗客達はノーマルスーツを一切身に着けて無かった。

 

 乗客だった、女子供も老人やお婆さん、全て公平に宇宙空間で藻掻き苦しみ、等しく生身のまま身体が破裂する地獄の光景と戦闘が終わって居るのに押し寄せる負の感情に耐えられなくなった俺は意識を飛ばして意識を失ったのだった。

 

 

 「イチカ!?」

 

 イチカの高機動型ザクの動きを止めた事に気付いた私は、イチカの機体を回収する。戦闘自体は終わり、敵機の残存は既に全滅して居ない。

 

 自身のザクのコクピットを開けて空間移動用のランドセルを背負い宇宙空間に出る。イチカの機体に取り付いてコクピットを開ければ、気絶しているイチカの姿だった。

 

 「イチカ、起きなさい!」

 

 イチカに声を掛けながら揺するが、全く反応が無かった。だが、ノーマルスーツにある脈拍計は正常に働いており、生きているのは確認する。

 

 「生きてるわね…此方、アン。ジョニー隊長、応答願う!」

 

 イチカのザクの通信機でジョニー隊長に連絡を取り、確認する。

 

 「何が起きた?」

 

 「イチカ中尉が原因不明の気絶。本人は生きてますが、反応は全くありません」

 

 「アン中尉は、一足先にムサイに帰投しろ」

 

 「了解」

 

 通信が終わり、私はイチカを連れて機体に戻る。

 

 イチカの機体をワイヤーで牽引しムサイへと戻り、イチカはメディカルルームに搬送される。

 

 ソロモンに戻るがイチカの意識は戻らず、イチカの容態を心配したザビ家のドズル閣下が精密検査の為に呼び寄せた、ジオン公国のニュータイプ研究で有名だったフラナガン機関の研究職員が来て検査の結果は、イチカの意識を失ったのはニュータイプだと判断するには更なる精密検査をしなければ解らないが、高い感受性が原因だと診断される。

 

 ドズル閣下はイチカを心配していたが、初陣での撃墜数(セイバーフィッシュ20機、サラミス級3隻、マゼラン級4隻を撃墜又は撃沈)を聞き驚くのだった。

 

 

 イチカが初陣後に入院する最中、地上方面でも動きがあった。

 

 

 東南アジア方面軍では、ラサ基地を中心に東南アジアへの侵攻と欧州のオデッサ基地と連携しながらチベットの連邦議会本部の攻略が開始された事だった。

 

 ゴビ砂漠では、チベット侵攻を急ぐ機体MS−07A型グフ極初期生産型を乗るのは、香港に拠点を持つジオンのモビルスーツ部隊だった。

 

 「遅れるんじゃないわよ!」

 

 香港方面軍第18小隊の隊長シャーロット・シュタイナー中尉が部下に激を飛ばしながら、ゴビ砂漠の戦場を暴れ回る光景だった。

 

 無論、蹂躙されているのは連邦軍の61式戦車がひたすらグフを駆るシャーロット中尉に円柱型の棍棒で叩かれ潰されて行く光景。

 

 「イヴ副隊長、俺等にも獲物が…」

 

 「貴方達、あの状態のシャーロット隊長をどうこうするのは無理ね。多分、シャーロット隊長が父親に何か言われたのは確実みたいね。」

 

 「「「あ、あぁぁ…」」」

 

 

 

 同じグフA型を乗るイヴ少尉も隊長の暴れぶりを観て引いて居るが、隊長を暴れさせた元凶が居ない事に苛立ちを隠せなかった。だが、前日の書類仕事で忙しい時間帯を狙ったかは定かではないが、シャーロット隊長の父親から通信では、軍を辞めて結婚しろと言われたらしく、父親は何処かの特殊部隊の隊長らしいが、シャーロット隊長がまだ16歳と若く、血の様に紅い瞳と月光の様な美しい銀髪で容姿端麗な美少女である。

 

 しかし、真面目で性格が棘がある様にキツく、気に食わなければ最終的には手が出てくる事が災いして男性からは全く近付かない。

 

 その為、地上侵攻軍の男性の間では結婚相手にしたくない女性軍人TOP10入りを開戦して二月で果たした女傑だった。

 

 そして、私達が隊長の親の話で呆れている間に連邦軍のゴビ砂漠南部方面軍の戦車隊は隊長一人で片付いたのは言うまでもなく、隊長から叱咤され、隊長機の補給している間までにゴビ砂漠を抜けた連邦軍の敦煌要塞を落とす羽目に成るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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