初陣で気絶から目覚めたイチカは、精神的な休息が必要だと月面都市で束の間の休息となる。
そして、ツィマッド社の技術士官の少女と出会ったのだった。
初陣で気絶した俺は、ソロモンの居住区の軍の病室で目が覚める。
「俺は…」
ガッシャン
「「イチカ!?」」
病室の入口、花瓶を持つアンとアンの付き添いで来たエマァ少尉の姿だった。アンはイチカが目覚めた姿に花瓶を落としていた。
「ここは?」
「ソロモンの軍の病院よ」
「ソロモンか…なあ、アン。」
「どうしたのよ、イチカ?」
何故か落ち込むイチカに心配するアン。イチカの様子にエマァはある事に気付く。
「イチカ中尉、もしかして人を殺したのは初めてなの?」
「あぁ、初めてだった。」
「そう…」
エマァはイチカの側に行くとエマァ自身の心臓の音を聴かせる様に胸へと優しく抱き締める。
「イチカ、コレだけは忘れないで。
戦争は、どんな理由だろうと相手を殺さなければ、自分が死ぬ事になる事。
そして、貴方が殺らなければ、護りたい物を失うということを知って欲しい。
だけど、イチカが士官学校で首席を取り努力して来たのは、上位者クラスで一緒で傍らで観ていたからわかる。
今は、この戦争でイチカは何を求めて戦う理由が全く見えて無くて、戦争による悲惨な光景を観て自分の心が追い付けなくて弱っている。
だがら、今は身も心も休んで欲しい。
もし、そのまま凄惨で残酷な戦場に出たらイチカは散る事になるから…」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
イチカを抱き締められた事と優しく説かれた後に私達が居るにも関わらず大声で泣く姿に驚くアンだったが、イチカが戦争での殺人が初めてだったと気付き、イチカに戦争の意味を説いてる姿を観て、イチカをエマァに抱き締められた事で嫉妬した事を恥じるアンだった。
(※この作品の女性陣の中で断トツに母性が強いエマァ少尉だがイチカと同い年の15歳である。金髪ボブの髪型とキリー大尉に負けないスタイルのせいで二十歳以上に見られる為、士官学校時代にイチカに年上に見られたのはかなりショックだったらしい。)
一先ず病院を退院したイチカだったが、ジョニー大尉より月面都市で休暇を取るようにと命令され、アンとバディは一時解消する事になる。
バディを解消されたアンは、一時的にジョニー大尉とエマァ少尉のバディに合流する事になる。
単独一人で月面都市アンマンに来た俺は、ジョニー大尉に紹介されたツィマッド社へと足を運ぶ。そこでは、次期主力重モビルスーツであるMS-09Rであるリックドムの量産や後継機となるYMS-09R2プロトタイプリックドムⅡの評価試験中だった。
YMS-09R2プロトタイプリックドムⅡと呼ばれている機体は試験型のリックドムⅡだった。だが、統合整備計画の話は尉官級の俺達に上から話は来ていないが、マ・クベ大佐が主導による計画だとは噂を耳していた。
アルテイシア公女の主導によるモビルスーツ研究所や研究者達へのホワイトな職場環境の改善により、本来なら連邦に亡命する筈だった数名の科学者達がアルテイシアに完全な忠誠を誓いジオン公国内の基礎科学力や基礎工業能力の向上に繋がり、最もそれらの恩恵を受けたジオニック社ではYMS-11ゲルググの試作が始まったばかりであり、ツィマッド社や他社のモビルスーツメーカーでも技術向上による新型モビルスーツの開発が進んでいた。
また、開戦による軍事費の大幅な増大により、モビルスーツ研究所では研究予算の増大と亡命しなかった科学者達の努力によりビーム兵器の研究がかなり進んで、来年の春までには実用化が出来る話をドズル閣下から聴いた覚えもあった。
確かにモビルスーツの開発速度は、俺がこの世界に来た段階で旧ザクが完成していた事実からモビルスーツの技術向上により、ゲルググが来年の夏まで実用化されても文句はないだろう。
俺が、月面都市フォン・ブラウンにある保養施設で休暇の予定だったが、キシリア閣下からジョニー大尉経由で命令がありアンマンのツィマッド社のモビルスーツ試験場のハンガーに来た時だった。
そして、現在に至る。
「あの〜ここは関係者以外は…」
気が弱そうな少女が、俺に話し掛ける。
「あぁ、済まない。
部隊長より、ツィマッド社に行くように命令され、きたのだが?」
「あっ、キシリア閣下より、お話は伺ってます。私はツィマッド社所属でジオン公国軍技術士官少尉のミア・ブリンクマンです。」
「俺は、ジオン公国軍宇宙突撃軍ソロモン所属ルナツー方面軍の第102中隊イチカ・オリムラ中尉だ。」
「はい、宜しくお願いします。それで、イチカ中尉はあのハンガーにあるブロトタイプリックドムⅡが気になるのですか?」
「あの機体、統合整備計画の機体では?」
「はい、統合整備計画の重モビルスーツを試験した機体ですが、ジオニック社の試作中のゲルググに我が社で試作したギャンが試験評価試験で負けまして、統合整備計画の責任者のマ・クベ大佐に許可を取り、ジオニック社のゲルググと量産中の我が社のリックドムと比べてジェネレーター出力に不安がある為、ジェネレーター出力を強化した後継機として開発を急いだ次第です。」
「休暇中の俺が喚ばれたのは何故だ?」
「はい、我が社のテストパイロットでは扱い切れない為、この機体のテストパイロットをして欲しいと、マ・クベ大佐の上司であるキシリア閣下にお願いしました。」
休暇期間中の2週間だったが、ツィマッド社でプロトタイプリックドムⅡのテストパイロットとなるが、リックドムタイプはザクタイプよりパワーとエネルギー数値が段違いで高く、一般パイロットならそのパワーと機動力に振り回されるが、高機動型ザクに慣れたパイロットなら扱い易い機体だった。
ただ、一時の戦争の残酷な凄惨さを忘れてイチカは、月面の演習場にてプロトタイプリックドムⅡを駆り無数の的をラーケンバズーカで破壊し、無重力空間を高い機動力と機体の限界まで自由に飛び回る姿をモニターから確認していたミアは、イチカ中尉を羨ましく思ってしまった。
なんて、自信に溢れた操縦技術と自由なんだろうと。
そして、自信の無い私。
だけど、気付く。
もし、私もイチカ中尉の様に自信に溢れるのだったら、自分を変えられるのだと思う。
だから、キリー・ギャレット大尉からカルフォルニアベースに技術士官兼パイロットとして来ないかと誘いが来ていた。
自分が変わる為にギャレット大尉からの誘いを受けると決意したのだった。
無論、休暇が終わればソロモンに戻るのだが、ソロモン行きの輸送艦が入港予定であり、俺が居る部隊に配備されているザクF型の代わりリックドムが配備される予定であり、入港する輸送艦に搭載予定だった。
ただ、何故かジオンの軍服姿のミア少尉も輸送艦に同乗していた。
「あっ、イチカ中尉。私もツィマッド社の技術者から北米方面軍所属、カルフォルニアベース守備隊ノイジー・フェアリー小隊に配属となりまして、ソロモンを経由してカルフォルニアベース行きの輸送艦で地上に降りる予定です。」
そうか、ミア少尉は変わろうとしていると俺は思う。
だけど、俺にはこの戦争を戦う理由が無かった。
ただ、自分の身分を証明する為だとはいえ、士官学校に入り、あの地獄の様な俺の世界の様に周りから虐げられる事も無く、幾ら努力してもインチキとか努力すらも疑われる心配も無い。
だから、真摯に努力して、アンの様な負けたくないライバルにも恵まれ、好きなだけ勉学にもモビルスーツの訓練も努力を重ねられた恵まれた環境だった。
寧ろ、変わろうとするミア少尉が眩しかった。
UC.0078.12月
俺はソロモンへと帰還した。
ただ、あの感情をどうしたら良いのか解らないままだった。
そんな時だった。
ソロモンの軍港の宇宙港には、宇宙突撃軍所属で地球降下部隊の支援していた第202中隊所属のチベ級重巡洋艦とムサイ級巡洋艦2隻の3隻が入港する所だった。
旗艦であるチベ級の出入り用ハッチからは、長い髪を一つに纏めシルバーグレーの髪をした男性軍人が降りてくる所だった。
俺でも判る人物だった。
そう、第202中隊のモビルスーツ隊の隊長であるアナベル・ガトー大尉だった。
ガトー大尉は、キャットウォークを無重力空間用のレバーを握り、俺の姿に気づき此方へとやって来た。
「貴様がイチカ中尉か?」
敬礼しながら
「はい、ルナツー方面第102中隊所属のイチカ・オリムラです。」
「閣下からかなりの戦果を挙げた新人中尉が居ると聴いて、補給を受ける序に観に来て見れば、貴様は随分と腑抜けたものだな」
「なっ!?」
「この戦争に自身の義があり、自身の理想も無ければただ死ぬだけだ。」
ガトー大尉は、そう俺に語るとキャットウォークを蹴り、奥の通路へと消えるのだった。
義とは、理想とは何だろうと考えてしまう。
自身にはまだ解らない。
だけど、一つだけ確かな物が有った。
鈴音に再会したい。
ただ、それだけだった。
そして、自身の理想とは?
あぁ、俺には譲りたく無い理想があるじゃいか。
暖かい家庭を
家族が笑え合える光景
そんな、家族に囲まれたかった。
「ほぅ、随分と様な顔になった様だな」
暫く思考していたら時間が経ち、ガトー大尉の姿が頭上に有った。
「細やかな物でしたが、自身の義と理想が有りました。俺は、生き延びて大切な女性(鈴音)に再会する為に生き残りたい。そして、生き残り再会が出来たら大切な人達と幸せな家庭に囲まれたい」
俺は、ガトー大尉の眼を見ながら大切な事を思い出し、一つの想いを語る。ガトー大尉は無言のまま聴く。
「そうだ。
イチカ中尉のその想いを大切にすると良い。
その想いは、必ず生き残る為の力となるのだからな…」
ガトー大尉はそう言い、俺の前から去るのだった。
部隊に復帰した俺は、変わった様に通商破壊作戦に加わり、連邦軍の戦艦や巡洋艦又は補給艦の撃沈数をセイバーフィッシュの撃墜数とともに増やして行った。
「落ちろ!!」
そして、今日もバディとして復帰したアンを僚機にルナツーへと向う補給艦隊を護衛していたマゼラン級を斬馬刀(正式な装備名は試製ヒートクレイモア・ロンググリップタイプ)で叩き斬り撃沈する。
「イチカ中尉、吹っ切れみたいだな」
「隊長、全くね。イチカ中尉は子供なんだから」
「おい、イングリット。
お前のとある部位(胸部と身長)ならブーメランだぞ」
「ちょっと、ユーマ!!
何処を観て言っているのよ!
セクハラ、セクハラよ!」
戦闘が終わり、周囲を警戒する部隊の隊員達がそんな会話を通信越しで話しては居るが、今日の戦闘は和やかだった。
俺も周囲に残敵が居ないか警戒しながら、撃墜したマゼラン級戦艦の艦橋付近で光る何かを発見する。
「んっ?
ライデン大尉、何か変なアタッシュケースが?」
光る何かは、漂流する連邦軍の左官級の遺体だった。だが、気になるのは遺体の佐官にはアタッシュケースと腕が手錠で繋がれていた。
不思議に思った俺は、空間移動用のランドセルを背負いコクピットから降りてアタッシュケースの回収に向うのだった。
俺はアタッシュケースに鍵が掛かっている事に気付き、左官級の遺体を探りジャケットの内ポケットに有った電子鍵を見付けてアタッシュケースを一緒に回収する。
コクピットに戻り、一緒に回収した電子錠はアタッシュケースの鍵だと気付きアタッシュケースの鍵に電子錠を挿すと鍵穴に入り解錠出来た。
そして、アタッシュケースの中身はとんでもない代物だった。
「これは…マジかよ…」
『V作戦計画』
と表記された連邦軍によるモビルスーツ量産計画のファイルだった。
機体を自動操縦に切り替え、母艦であるムサイに戻る間、徒にファイルを読み漁る。無論、ファイルに書かれていた内容の言語は全て英文だったが、束姉のお陰ですらすらと読めていた。
「これは、かなり不味いな…」
連邦軍によるモビルスーツ量産計画以前に地上に降下した地上部隊は宇宙よりも過酷な環境下と不慣れな地上戦で、地上戦慣れしている欧州連合の部隊よりモビルスーツの被害が酷かった。
特に市街地戦に引き込まれた地上戦では、地上戦に不慣れなジオン公国軍の地上部隊が顕著で、連邦軍の主力戦車である61式戦車ならばザクの装甲の薄い場所なら撃ち抜ける為、戦車隊に待ち伏せられた路地へと誘導され、待ち伏せ部隊に一斉射撃をされてザクが撃破される悪循環。
撃破されたザクは、連邦軍に回収された上に回収された数機のザクはジャブローに纏めて搬送され、ジャブローの連邦軍本部の工廠でオーバーホールの様に解体。解体されたザクは使える部品を集めて1機の機体に復元修理が行われ、その他の部品は解析に回され、修理復元された機体で各種試験を行えば性能が丸裸となり、連邦軍のモビルスーツ研究と開発へとなる。
そして、ザクから得たデータにより、連邦軍のモビルスーツの開発が行われ、ファイルにある連邦軍技術士官少佐テム・レイがV作戦の責任者であり、各種の試作モビルスーツが作られて、そのモビルスーツの試験データを元にジオンのモビルスーツに対抗が可能なモビルスーツを試作している。
ファイルにある様に既にモビルスーツは開発が進められており、本部があるジャブローか連邦側に味方している何処かのコロニーでモビルスーツが製造されている可能性が高い事実に気付くのだった。
イチカが機密文書の発見と同じくして地球圏の軌道上付近の暗礁宙域では、更に最悪な事態が起こる。
それは、ジオンのモビルスーツと連邦のモビルスーツとのモビルスーツ戦の遭遇戦だった。
モビルスーツ戦に遭遇したパイロットは、パイロットの兄が所属するモビルスーツ技術研究所所属のテストパイロットのアイナ・サハリン中尉だった。アイナ中尉は、試製型のゲルググであるYMS-11試製型ゲルググという機体で地球圏の衛星軌道上に近い暗礁宙域でモニター艦のムサイを母艦にして試験中の出来事だった。
「ジェネレーター出力、スラスター出力共に異常無しね」
「了解。
引き続き、試製ビームライフルの実用試験を開始せよ」
「了解」
イチカとアンに次いで次席で卒業したアイナ中尉は兄と同じモビルスーツ研究所に配属された。
モビルスーツ研究所がジオニック社と協力して試験中の機体、YMS-11試製型ゲルググを駆りながら暗礁宙域の岩礁を標的にしてビームライフルを放つ。しかし、ビームライフルの威力は申し分は無い。
ただ、キラリと光る光点に気付き、アイナは遠距離を遠望が可能にする為に倍率を上げるとコロンブス級1隻と連邦軍の地球から上がって来た輸送型の大型シャトルが合流する所だった。
そして、シャトルから搬出され、コロンブスに搬入されようとされる物に眼を疑った。
「連邦の新型モビルスーツ!?」
アイナは試製型のゲルググが装備するビームライフルは試作型の試製ビームライフルで狙撃が可能だったと思い出す。パネル操作で遠望モードのまま、標的を固定する為にスコープモードもスイッチパネルで入れてシャトルにターゲットを固定しながら通信で兄に状況説明する。
「お兄様、いえ。ギニアス技官大佐。アイナです。」
「アイナ、どうした。機体にトラブルが有ったか?」
「機体は異常無しですが、軌道上に連邦軍の大型シャトルを発見しまたしが、シャトルから連邦軍が開発したと思われる新型モビルスーツがコロンブスに搬入中です」
「連邦軍の新型モビルスーツだと!?」
お兄様も連邦軍の新型モビルスーツに驚いていた。直ぐ様、お兄様は命令を下す。
「モニターからも確認した。アイナ、試製ゲルググはスナイパーモードになっているな?」
「はい、お兄様。」
「最初にシャトルを狙撃して撃沈。次にコロンブスのブリッジに狙撃しろ。コロンブスの構造上、ブリッジを破壊すれば格納庫部分は残り、残敵掃討後に連邦軍のモビルスーツを拿捕する」
「了解。」
アイナからの報告に連邦軍のモビルスーツが開発された事実に内心的に驚愕する。
ブリッジに居る、俺の傍らには待機中のノリスが居た。
「ノリス。最悪、お前にもリックドムで出てもらう。」
「了解です。お坊ちゃま。」
「ノリス、今はサハリン家の当主なのだから当主と呼べと…」
私はお兄様の命令により、シャトルを狙撃する。
「当たりなさい!」
ビームライフルから放たれた1条のビームは、吸い込まれる様にシャトルのブリッジ裏付近を貫き、貫かれたシャトルは爆散する。しかし、シャトルの格納庫から1機のボールが脱出しコロンブスへと退避し、コロンブスに先に搬入されていたモビルスーツが出撃していた。
「まさか、パイロットも一緒なの!?」
まさかだった。
ジオン公国軍の執拗なまでの通商破壊により被害が拡大する。通商破壊で失う物資は兎も角諦めるが、セイバーフィッシュや搬送予定のモビルスーツはパイロット付きで輸送し、機体と一緒に輸送されるパイロットは護衛任務が義務化していた。
だが、まだシャトルに残るモビルスーツはシャトルと共に爆発に巻き込まれて失ったが、コロンブスに先に搬入されていた1個小隊4機は無事だったが、サイド7のコロニー内でのテスト予定だった為、陸戦用の100ミリマシンガンとシールドにバルカン、ビームサーベルしか武器は無かった。
無論、新型モビルスーツはジオン系のモビルスーツと同じく、ミノフスキー粒子散布下での戦闘が考慮されている為、回収されたザクに搭載されていた対応型のレーダーや通信機も回収と解析がされ、新型モビルスーツにも対応型のレーダーが搭載されている。
ピッピピ…
「やっぱり、レーダーにキャッチされてるわよね…」
アイナもレーダーに映されている事とターゲットをロックされた事を知らせるアラームから暗礁宙域から離脱し、モビルスーツを排除の為にモビルスーツを加速させる。
「くっ、ジオンのモビルスーツも新型か!?」
パイロットを務めるサンダースは、ついてないとぼやくが、相手も新型機なら勝ち目は無い事を一瞬で理解する。
「貰ったわ!」
「無鱈矢鱈に真っ直ぐに突っ込むな!」
サンダースの叫びも虚しく、狙撃でビーム兵器を使用していたにも関わらずに相手の新型モビルスーツが持つ大型のライフルもザク同様に実弾系だと思い込んだサンダースの部下のケイン伍長はアイナの試製型のゲルググが放った試製型ビームライフルに貫かれ、俺達が乗るRGM-79(E)極初期型量産型ジムが爆散する。
「ビーム兵器だと!?」
サンダースは驚愕しながら回避行動に入るが、アイナの試作型ゲルググのスピードの方が早く、ケイン機を撃墜した後は、ビーム兵器に怯み動きを止めたメリー伍長機のジムに狙いを定めて接近する。
「いやぁぁ、こっ、来ないで!」
ジムはバルカンを放ち牽制するが、全く牽制に成らなかった。アイナは腰のラックにマウントされているビームナギナタを片刃だけでビームを絞りビームサーベルに変える。ジムもビームサーベルを抜くが、アイナはビームサーベルを抜いたジムの腕を蹴り上げ、回し蹴りの要領で更にジムの頭に蹴りを叩き込んで頭部を破壊する。
「キャぁぁぁぁ!?」
蹴られたジムは、頭のバイザーが砕けながら頭部が破壊されてメインカメラも壊れる。そして、ゲルググは回し蹴りの反動で回らながら戻り様にジムをビームサーベルで横腹辺りを斬り、モニターが急に暗くなって錯乱するメリー伍長が最後に観た光景は急に明るくなる方を観れば、コクピット内に迫るビームサーベルと自身が焼かれながら斬られて行き、最後はビームサーベルに自身の身体が焼かれて悲鳴を上げる間も無く消滅して死亡しする。
無論、サンダースもメリー伍長の最後はゲルググに蹴られてビームサーベルは蹴り飛ばされた挙句、回し蹴りで頭部を破壊しながら反動で戻りながら上下が真っ二つに試製型ゲルググのビームサーベルで斬られて爆散する部下のジムだった。
サンダースも試製型ゲルググに負けまいとマシンガンで牽制するが、最後の一人となった部下であるシャーリー機のジムがビームライフルに撃たれ殺られて行く光景に戦意を失い、最後の望みに戦線離脱用のフラッシュグレードを試製型ゲルググに投げ、破裂して眩しい閃光の最中、サンダース機だけは離脱に成功して先に離脱したコロンブスと合流してルナツーへと退避に成功する。
こうして、ジオン公国軍のモビルスーツと連邦軍のモビルスーツの初めての遭遇戦は終了したのだったが、ジオン公国は連邦軍のモビルスーツが開発された事実に驚き、連邦軍はジオン公国軍のビーム兵器の実戦投入に驚愕する事になるのだった。