シャアに拾われた件について リメイク   作:ロドニー

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 イチカが持ち帰った、連邦軍の機密文書は連邦軍のモビルスーツ量産計画だった。

 そして、連邦の計画の阻止の為、ソロモンには交わる定めの様に第4期の士官学校の卒業した上位クラスのメンバーが集うのだった。


『V作戦計画』阻止作戦 前編

 

 UC.0079.1月

 

 イチカ中尉の偶然に入手した機密文書とアイナ中尉の遭遇戦による初めてのモビルスーツ戦の報告を受けた軍総司令本部は大騒ぎとなり、ギレン元帥は月面都市に本拠地がある宇宙攻撃軍の司令キシリア中将とソロモンを本拠地とする突撃宇宙軍の司令ドズル中将の両名を呼び出し、連邦のモビルスーツ量産計画の阻止を命じる。

 

 無論、事前にイチカとアイナから報告を受けていたドズルとキシリアは既に動いており、機密文書内にあったコロニーだったサイド7付近を警戒中だったシャアの部隊と月面都市アンマンに待機中だったサイクロプス隊に命じてコロニー側のモビルスーツの試作機製造元を割り出す事に成功していた。

 

 そのコロニーは、サイド7の6バンチコロニーだった。

 

 コロニー内の写真を撮ったのは、内部に潜入したシャア少佐とデニム軍曹の両名であり、シャアの部隊だけでは連邦軍のモビルスーツの奪取は高機動型ザクとザクF型だけで構成された小隊規模の戦力とジオン製の120ミリマシンガンの火力不足では、連邦製のモビルスーツの装甲を撃ち抜くのは無理であると報告されていた。

 

 シャアの部隊に増援に来たサイクロプス隊は、標的の逃走防止にコロニーの入港口の破壊工作とコロニー内側に停泊中だった連邦軍の新型強襲揚陸艦の機関部を破壊、大破させて港内に大破擱座状態にして、シャアの部隊と合流した後、宇宙攻撃軍の本拠地である月面都市アンマンに帰還を果たした。

 

 

 シャアの報告により、両中将は選抜部隊を編成してサイド7に送り込み、連邦のモビルスーツの奪取を計画する。

 

 必要なモビルスーツが準備出来た段階で招集命令を行ったのだ。

 

 

 

 突撃宇宙軍司令官ドズル・ザビ中将、宇宙攻撃軍司令官キシリア・ザビ中将の連名で発令、宇宙要塞ソロモンに以下の記名者は集結せよ。

 

 突撃宇宙軍

 

 第102中隊所属 イチカ・オリムラ中尉

 

 第102中隊所属 アン・フリークス中尉

 

 第102中隊所属 エマァ・ダイス中尉

 

 第102中隊所属 イングリット少尉

 

 宇宙攻撃軍

 

 第102中隊所属 ジョニー・ライデン少佐

 

 第102中隊所属 ユーマ・ライトニング少尉

 

 第175中隊所属 ノリス・パッカード大尉

 

 第175中隊所属 アイナ・サハリン中尉

 

 

 北米方面軍所属 ノイジー・フェアリー隊

 

        キリー・ギャレット大尉

 

        アルマ・シュティルナー少尉

 

        ミア・ブリンクマン少尉

 

 

 以下の者はソロモン集結とする。

 

 宇宙攻撃軍司令 キシリア・ザビ

 

 突撃宇宙軍司令 ドズル・ザビ

 

 

 

 イチカやアンにエマァがいる第102中隊を始め、第4期の士官学校卒業生で上位クラスのメンバーと配属先の部隊の一部の隊員達がソロモンに集まって来ていた。

 

 無論、アイナ中尉が所属するモビルスーツ技術研究所所属第175試験中隊やアルマ少尉が所属するカルフォルニアベース所属で北米方面軍カルフォルニアベース守備隊のノイジー・フェアリー小隊からアルマ少尉とミア少尉と隊長のキリー・ギャレット大尉の3名だった。

 

 無論、アルマはアンとエマァを見付けると抱き着き、再会を楽しんでいたが、イングリットがアルマを観るなり

 

 「何で、出来損ないが居るのよ!」

 

 イングリットが叫び、アルマの胸倉を掴みながら平手打ちをする。

 

 「居るの、悪いかな。

 

 イングリットちゃん。

 

 私は士官学校の本国学校の第4期の卒業生であり、イチカ達に助けてもらった恩を返したい。

 

 だから、私は隊長に無茶なお願いをしてソロモンに来たの」

 

 アルマにソロモンへの招集命令が有りながらも、連邦軍のカリブ海方面軍の動きがある為、カルフォルニアベースを離れる訳に行かなかった。

 

 キリー大尉とミア少尉の三人だけならソロモン行きは可能だった事と連邦軍のアラスカ方面軍が壊滅状態で戦線が落ち着いたカナダ方面軍の闇夜のフェンリル隊とサザンクロス隊が一時、カルフォルニアベースに入る事で解決していた。

 

 幼少期のフラナガン機関時代にいじめっ子だったイングリットに平手打ちを食らったアルマだった。

 

 しかし、幾ら平手打ちで叩かれてもキリー大尉が居る手前で我慢していたが、イングリットの一言にアルマは、初恋のイチカへの暴言にキレてしまう。

 

 「噂に聞いたんだけど、出来損ないが初恋?

 

 もしかして、初恋の相手も出来損ない(アルマ)と一緒で出来損ないだったりして。

 

 あっははは。

 

 お似合いね!」

 

 ただし、イチカの過去を知るアンとイチカの初陣以降、アンの眼を盗んではイチカを癒しながら甘やかす事にハマってしまったエマァの二人がアルマに平手打ちで巻き込まれた形で床に倒れ、イングリットの視界に入って無かったという殴った本人への不幸へのカウントダウンだった。

 

 「イングリットちゃん、私の初恋相手はイチカ中尉です!イチカ中尉は出来損ないじゃない!訂正して下さい!」

 

 「「!?」」

 

 まさかの初恋の相手は、イチカ中尉だった事実にアンとエマァは驚き、イングリットはまさかのアルマの初恋相手がエースで自身の上官。

 

 『あっ、私、死んだわ…』

 

 イングリットの視線の先には、ゆらゆらと立ち上がる上官の二人とキレたアルマからグーでのパンチで殴られたのは言うまでも無かった。

 

 「うわぁぁぁん。ユーマ!」

 

 「どう観ても、自業自得だろ…」

 

 イングリットは泣きながらユーマに抱きついていた。

 

 イングリットは確かに悪い子では無いが、アルマに関わるといじめっ子に変わる。ユーマに慰められ立ち直ったイングリットはキリー大尉が居るにも関わらずにアルマに意地悪を言う。

 

 「ふん、地上部隊で新設されたばかりの小隊に何が出来るの?

 

 ねぇ、自分達が乗るモビルスーツはどうしたの?

 

 まさか、ねぇ」

 

 「モビルスーツならあります!」

 

 ミアの叫びに一同は振り向くが、ミアは自分達の小隊の機体は既に確保していた。いや、キリー大尉がキシリア閣下経由で準備済みだった。

 

 ミアが案内したのは、ツィマッド社とジオニック社の試作モビルスーツが送られて一時保管するハンガーだった。

 

 今回の作戦のみだが、ここのハンガーに収容されている機体全部が俺達の機体だった。無論、イングリットに対してキリーは後で締めると決めながらも育て上げた部下を見守る。

 

 「ミア、機体の説明お願いね」

 

 「はい、隊長。」

 

 キリー大尉が技術士官であるミアに説明させていた。

 

 「今回の作戦に使用する機体は、ジオニック社のYMS-11試製型ゲルググとツィマッド社の試作機YMS-09R2プロトタイプリックドムⅡの二機種と装備はコロニー内でのモビルスーツ戦も予測されてますので、LKP-110ミリマシンガンとラーケンバズーカを使用しますが、パイロットの中には近接戦闘特化のパイロットもいますので、イチカ中尉とキリー大尉はどうしますか?」

 

 「俺が乗る機体は?」

 

 「イチカ中尉とキリー大尉の両名はYMS-11が確定です。ただ、キシリア閣下よりYMS-11用に加速用バックパックのB型とキャノンパックのC型を装備します。」

 

 「アイナからも聴いたが、ビームナギナタがあるけど、斬馬刀の装備は必要だな」

 

 

 「イチカ中尉も近接戦闘特化かい?。ミア、私の機体は何時もの装備でお願い」

 

 「ヒートソード、ジャイアントバズーカ、LKP-110ミリマシンガンですね。了解です。」

 

 「イチカ中尉の斬馬刀って何だい?」

 

 「試製型ヒートクレイモアのロンググリップタイプです。俺の高機動型ザクが作戦期間中はオーバーホールなので、ソロモンのハンガーに有ると思いますので、斬馬刀を観ますか?」

 

 ※LKP-110ミリマシンガン

 

 地球圏の大口径の大砲メーカーで老舗であるクラップ社と中口径の戦車砲メーカーである老舗のラインメタル社が合同開発したモビルスーツ用のマシンガンである。特徴として速い初速により、ルナ・チタニウムの装甲を抜く事が可能な弾速と専用の徹甲弾が射撃可能であり、ジオン系メーカー製の同じ110ミリの徹甲榴弾の弾丸も使用可能である。

 

 無論、初期型はドラム式マガジンだったが、整備性の向上を理由に30発入りのマガジンに変更となり今現在の形となる。

 

 威力の高さと生産性の高さに加えて取り回しの良さから地上方面軍はこのマシンガンを主力武器として利用し、ソロモンに試作型が回されてからも一部のパイロットが好んで利用する事からジオンのモビルスーツ用マシンガンを作っているメーカーは地球圏の製造メーカーとライセンス契約を結び、120ミリマシンガンに代わる主力マシンガンとしてライセンス生産で大量に生産されている。

 

 第102中隊が利用するハンガーに来たキリー大尉は、斬馬刀を観るなり気に入り、作戦の為に受領したYMS-11の機体のセッティングは俺の機体と同じく、C型ヘッドにB型の加速用のバックパックの装備とバックパックに斬馬刀用の固定用ラックの追加。LKP-110ミリマシンガンのマガジンが6個を収容するマガジンラックを装備させて俺の機体である高機動型ザクと同じ仕様になる。

 

 キリー大尉の機体であるYMS-11は俺と同じ仕様としていたが、C型パックが有り俺が使わないと知ると、ミア少尉がキリー大尉機の試製型ゲルググをゲルググ・キャノンとして換装しながらも、キリー・ギャレット専用ザクと装備が同じ様にジャイアントバズーカとマシンガンは腰のウェポンラックに収容出来るように改造していた。無論、斬馬刀もバックバックの左側に斬馬刀専用のマウントラックを設けていた。

 

 アンだが、選んだ機体は意外にもYMS-11で、メイン武装はLKP-110ミリマシンガンとジオニックの技師に聞いたのか海兵隊用のF型装備があるらしく、腕のスラスターユニットの代わりに110ミリ速射砲が有ったらしく、アンは腕とバックパックをF型に替えていた。

 

 その話を聞いた、ゲルググを選んだパイロット達は、腕部をF型装備の110ミリ速射砲に変える程だった。

 

 V作戦計画阻止作戦時のパイロットと機体一覧

 

 第一小隊

 

 隊長機 YMS-11B型 高機動型ゲルググ ジョニー・ライデン少佐

 

   YMS-11CB型 高機動型ゲルググ ユーマ・ライトニング少尉

 

  YMS-11C型 ゲルググ・キャノン イングリット少尉

 

 第ニ小隊

 

 YMS-11CB型 高機動型ゲルググ イチカ・オリムラ中尉

 

 YMS-11F型 ゲルググ・マリーネ アン・フリークス中尉

 

 YMS-09RⅡ プロトタイプリックドムⅡ エマァ・ダイス中尉

 

 YMS-09RⅡ プロトタイプリックドムⅡ ノリス・パッカード大尉

 

 第三小隊

 

 YMS-11C(KG) ゲルググ・キャノン キリー・ギャレット大尉

 YMS-11A ゲルググ   アイナ・サハリン中尉

 

 YMS-11A ゲルググ  アルマ・シュティルナー少尉

 

 YMS-09RⅡ プロトタイプリックドムⅡ ミア・ブリンクマン少尉

 

 以上がサイド7に派遣する3個小隊である。

 

 サイド7に向うに辺り母艦はザンジバル級の2隻が用意されており、ザンジバルには第一小隊とシャア少佐のYMS-11Aが搭載されており、シャア少佐が総指揮を執ることになる。

 

 俺達はザンジバル級『ロドニー』に乗船したが、ザンジバル級のモビルスーツ搭載数が搭載が出来るギリギリの数だった。

 

 最新鋭のザンジバル級の艦内は真新しい揚陸艦だが大気圏内への突入能力もあるらしい。

 

 そんな最中、ロドニーの士官用の部屋にはキリー大尉を始めとした女性パイロット達が集まり女子会が行なわれていた。

 

 勿論、アンはイングリットの一件で自爆したアルマを吊るし上げる算段だったし、エマァはアンにイチカをアンには秘密で甘やかしていた事がバレて吊るし上げを食らう前に自白して傷を少なくなる様にはどうしたら良いか判らずに頭を抱えるが、ミアがイチカとの再会後辺りからイチカを見ている目が恋する乙女だったりかなり怪しいが、キリー大尉の酒の肴になる事は確実だった。

 

 

 「アルマ、まさかだけど私の婚約者を奪う気かしら?」

 

 「へぇ、イチカ中尉はアン中尉の婚約者だったんだ。」

 

 「うっ、奪う気は無いですが、この恋だけは諦められません!」

 

 キリーがワイングラスを持ちながら、アルマを慰めるが、アルマは諦める積もりは全くない。そんな修羅場を酒の肴にしながらキリーがアルマが顔を真っ赤にする姿を楽しみながらワインを飲み。エマァとミアは、お互いに顔を合わせながら、どう切り込むのか傷を少なくどう白状するのかをお互いに心理戦をやりだす始末だった。

 

 キリー自身も23歳とお年頃であり、士官学校時代のイチカの話をアルマから聴いて、確かにイチカは優良物件だと思うが、年下である彼に手を出したら婚約者であるアンのお気に入りにしているアルテイシア殿下に社会的に殺される未来しか浮かばないが、法律上では重婚が認められている事実もある。

 

 「「わ、私もイチカ中尉が好きです!!」」

 

 まさかの、ミアとエマァの自白。

 

 自白を聴き、目が吊り上がるアン。

 

 「はぁ…

 

 まさか、貴女達もなの…

 

 まぁ、良いわ。私も自白するけど、イチカの婚約者の立場だけど、私はイチカからしたら二番目の女よ?」

 

 「「「「はぁぁ!?」」」」

 

 アンのイチカの女の二番目だと言うカミングアウトに一同はぎょっとする。

 

 「イチカの事情を話すけど、イチカには鈴音と言う幼馴染の女性が居るわ。イチカが言うには、違う世界から飛ばされたらしくて、軍に入ったのは身分証明を入手する為だったらしいわ。」

 

 アンの最大の爆弾に一同は黙る。

 

 「アンさん、イチカさんの禁句って、まさか…」

 

 「アルマがキレてくれて助かったわ。私がイングリットを半殺しじゃ済まなかったしね。それに、イチカが居た世界は女尊男卑の酷い世界でイチカは虐げられていたの、姉の狂信者によってね。」

 

 バッキィ

 

 ワイングラスが砕ける音に、キリー大尉がキレたのが判る。

 

 「「ひっぃぃ!?」」

 

 何故なら、アルマとミアが抱き合い凄く怯えていたのもあるけど、幼馴染のエリザベス王女がキレた時と同じ様にキリー大尉は私が英国の貴族令嬢や夫人を観てきたけど、かなり上位の美人だと思う。幼馴染並に美人なキリー大尉がキレると凄く怖いって本当だったと思う。

 

 「あの、家事も料理も出来て強く優しいイチカ君が虐げられていた、ですって?

 

 その世界の女達は馬鹿なの?阿呆なの?

 

 何なら、私の権限をフル活用して潰す?

 

 物理?

 

 社会的に?

 

 私もイチカ中尉に模擬戦を挑んだけど、キラーハーピィの私が負ける程に強いのに何故よ!」

 

 キリー大尉のキレた形相に私達は必死に宥めるが、お酒が入っている大尉を宥めるのが大変だった。

 

 ただ、キリー大尉は、アルマに相応しい男か保護者として確かめる為にイチカに模擬戦をしていた。機体はお互いにザクF型だったけど、マシンガンとジャイアントバズーカの応酬、ヒートソードで何度も繰り返す鍔迫り合い。イングリットはキリー大尉に物理でコブラツイストを食らい涙目に成りながら模擬戦を見学したが、イチカとキリー大尉の激しい模擬戦にガタガタと震え、エース同士の激しい模擬戦を一目見ようとドズル閣下とキシリア閣下も観に来て居たらしく、最終的にキリー大尉のザクが手足を斬り落とされてキリー大尉が敗北するという事態にキシリア閣下は『流石はイチカ中尉だな。ドズル、ミネバがイチカを婿にする話に私も協力しよう』とかなり、不穏で有りながらも生温かい状況になる。

 

 「うわぁぁぁん!そりゃあね、ザビ家のみんなに気に入られるわよね…私が中尉時代にキシリア閣下の訪問先に書類を届けにドズル閣下の邸宅に行ったら、人見知りが酷かったミネバ様がイチカに懐いているし、イチカが士官学校の寮に入る日だったらしくて、ミネバ様が婿にするって大泣きするし、私は、私は…スヤァ」

 

 「「「「大尉が寝落ちした…」」」」

 

 キリー大尉が最終的に愚痴りながら寝落ちしたオチに女子会はお開きとなる。なお、吊るし上げを食らう予定だった3名はホッとした表情だったが、アイナがアンを観ながら『アンより早く結婚しなきゃ』と不穏な言葉を呟いていたが、私は鈴音が先に結婚するまでは結婚する気は全く無い。

 

 だが、アンの望みは虚しく。後に宇宙に上がって来たシャーロット中尉、アルマ少尉、ミア少尉、キリー大尉の存在と結婚に焦ってとある連邦兵士と結婚するアイナの結婚式に呼ばれ、アンは鈴音に悪いがイチカと籍を入れる事に成るのは遠く無い未来だったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

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