シャアに拾われた件について リメイク   作:ロドニー

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キリー大尉のソロモンでの活動。

 

 UC.0079.7下旬、ダカールの陥落とジオン公国の外務官の殺害と欧州連合の王侯貴族への殺害により、復讐に燃える地上戦線と宇宙戦線の戦闘は更なる激化を呼んだ。

 

 ジオン公国、軍総司令本部はダカールの迎撃態勢の不備とパナマ方面の戦線の激化に重い腰を上げた。

 

 V作戦阻止に伴うエースパイロットやベテランパイロットの集中運用の結果を踏まえて以前から新設部隊の創設案が出ていた。

 

 軍部の上層部の会議により、宇宙攻撃軍総司令キシリア・ザビ中将と宇宙突撃軍総司令ドズル・ザビ中将の発案されたエースパイロットの集中運用部隊とエースパイロットとベテランパイロット達による迎撃専門部隊の2つの部隊の創設案が可決され、エースパイロット達の専門部隊はキマイラ隊と決まり、エースパイロットとベテランパイロット達の混成した迎撃専門部隊は旧世代時代の日本海軍が創設した迎撃専門部隊343航空隊にあやかり、ソロモン所属343迎撃防衛大隊と命名され、人事を請け負ったのがカルフォルニアベース所属でノイジー・フェアリー隊、隊長のキリー・ギャレット少佐が受け持つ事となる。

 

 ソロモンに招集されたギャレット少佐は、V作戦阻止作戦の功績と小隊が壊滅判定を受けてもパナマ運河の制圧に高く貢献した実績により、二階級特進で大佐に昇進。

 

 無論、治療と休暇を兼ねて一緒に宇宙へと上がってきたアルマ・シュティルナー少尉は中尉に昇進、ミア・ブリンクマン少尉も中尉に昇進する。

 

 ヘレナ・ヘーゲル軍曹もパナマ運河制圧戦に新人ながら参戦。パナマ運河を守備するウィッチハント隊との激戦でリリスの陸戦型ジムに機体に大破させられながらも撃退したが、アルマは負傷が重かった事が原因でコクピット内で気絶。

 

 ミアが負傷して気絶するアルマを回収に向うが、リリスが他の隊員達が壊滅した為に撤退に追い込まれた腹いせにマシンガンをアルマ機にトドメを刺すべく乱射、ミアが乗るザク・キャノンテストタイプはアルマ機を庇う形で身代わりでマシンガンの弾丸を浴び機体は修理不能な損傷をする。

 

 その時、ヘレナは大破して気絶したアルマとミアの機体が連邦軍の部隊に鹵獲を目的に囲まれたが、キリー少佐が切り込み、アルマ達を囲う陸戦型ジムを撃破するがビッグ・トレーの艦砲射撃が激化して撤退するタイミングを失う。

 

 ヘレナは撤退する隙を作る為にモビルスーツ隊を指揮をするビッグ・トレーにブリッジに狙撃して、座乗する首脳部を壊滅をさせて指揮機能が麻痺する。

 

 ウィッチハント隊との激戦で機体が大破して負傷したアルマとミアは、キリー少佐が重傷のアルマと機体から脱出したミアを回収し、連邦軍の混乱を利用してカルフォルニアベースに撤退が出来た功績とビッグ・トレーの撃破の功績により少尉に二階級特進したのだ。

 

 キリー大佐は、先にキマイラ隊の人事案と該当パイロットへの招集する移動辞令の書類の作成に着手し、キマイラ隊の総隊長にジョニー・ライデン少佐として、様々な戦線のエースパイロット達へのソロモンへの召喚状の発布。

 

 同時進行で343迎撃防衛大隊の人事を始めたが、数名のエースパイロットがキマイラ隊と343迎撃防衛大隊への移動人事に掛かっている事実が判明していた。

 

 実例なら、第102中隊のイチカ・オリムラ大尉とアン・フリークス大尉はキマイラ隊第三小隊の隊員となっていたが、一方の343迎撃防衛大隊所属第六中隊隊長イチカ・オリムラ大尉と副隊長アン・フリークス大尉となっていた。

 

 ただ、キマイラ隊の人事は既にキリー大佐から手を離れており、ジョニー・ライデン少佐とギリアム大尉に一任され、総勢36名のエースパイロットが決まり、機体の確保が始まっており、機体は正式に量産が決まったMS-14ゲルググが決まっていた。

 

 キリー大佐も本来なら、キマイラ隊の第ニ中隊の隊長の予定だったが、ソロモン所属343迎撃防衛大隊所属の総隊長に就任。指揮系統は、各中隊長としてキリー大佐が担当となるのは古巣で中隊に格上げされたノイジー・フェアリー中隊の隊長だった。

 

 ただ、キリー大佐は余りの仕事量からパイロットを引退して総隊長職とノイジー・フェアリー中隊の隊長の仕事だけにしたかったが、エースパイロットやベテランパイロットを欲していた現場が許さずパイロットは続ける事になる。

 

 キリー大佐は、343迎撃防衛大隊の機体の確保に動いたが、量産されたばかりのMS-14ゲルググはキマイラ隊の他にシャア大佐などの一部のベテランパイロット達に優先的に配備された為に量産が始まった量産型のゲルググが入手が出来なかったが、代わりにV作戦阻止作戦時の使用した試製型のゲルググタイプがソロモンのハンガーに保管されていた事を知り、予備機を含めた全18機を確保する。

 

 そして、召喚状によりソロモンに来る予定のサザンクロス隊や月夜のフェンリル隊、イチカ大尉の部隊として各戦線から引き抜いた7人のパイロットを合わせた剣部隊。そして、ノイジー・フェアリー中隊、外人傭兵部隊レッド小隊、シン・マツナガ少佐が率いていたマツナガ小隊。

 

 大隊と言うには定員割れをしてはいるが、二中隊、四小隊の六部隊が私が総指揮するソロモン所属343迎撃防衛大隊の部隊だった。

 

 試製型ゲルググだけでは、全隊員分の機体が足りないために試製型ゲルググ以外の機体も確保に走り出す。

 

 ミアを通じて、ツィマッド社に協力を要請して入手した機体はリックドムⅡが18機とミア中尉とエマァ大尉の専用機にプロトタイプリックドムⅡを併せた20機。

 

 第102中隊の解散に伴い、中隊で使用していた6機の高機動型ザクとモビルスーツ技術研究所で試作中の試作機、MS-18Fケンプファーを組み立て作業が途中の機体を確保してノイジー・フェアリー中隊に送り込み、ソロモンで合流した中隊専属の整備隊がケンプファーを改装しながら完全させたアルマ・シュティルナー中尉専用のティターニアとMS-14Jゲルググ・イェーガー数機とMS-11アクト・ザクなど多彩な機体ばかりとなったが大隊のパイロットの機体は確保された。

 

 書類仕事が終わりかけると、執務室の扉が乱暴に開く。

 

 「キリー!私が隊長だなんて、どういう事ですか!」

 

 一人の女性士官が執務室の扉を乱暴に開けながら怒鳴り込んで来る。

 

 その女性士官は、私と同じ第一期士官学校の同期で、キマイラ隊第ニ中隊の隊長エメ・ウィルヘッド中尉だった。

 

 無論、当初は私がキマイラ隊第ニ中隊の隊長でエメ中尉が副隊長の予定だったが、迎撃防衛大隊の指揮を私が取る事になり、エメ中尉が繰り上げして隊長になった為だった。

 

 「はぁ…だから、エメ。私が迎撃防衛大隊の総隊長になったのだから、仕方ないでしょ。」

  

 「それでも、私は同期のキリーと一緒に暴れたかったわよ!」

 

 執務室内を乱暴に歩き、ワイン棚を乱暴に開けると1本のワインを取り出され、私は顔を真っ青にする。

 

 「え、エメ待ちなさい!

 

 そのワインだけは、だっ、ダメよ!!」

 

 エメが取り出したのは、未だに片想いの私の部下の誕生年の旧世紀に製造されたワインで、海中にボトル毎沈めて百年単位で追熟させたプレミアムワインだった。

 

 無論、旧世紀のワインは、本数が少なくて貴重であり、王侯貴族が開くオークションでも、億超えの凄まじい金額になるだけに、このワイン欲しさにアルテイシア様経由でワイン工房から1本だけ直接買えたが、それでもワインの価格が、私の一年分の給料と二回分の賞与が全て吹き飛んだ欧州最大のワイン工房のプレミアムワインだった。

 

 私の静止も聞かずに、エメは、ワインのコルクを開けると、じっくりワインを味わうどころか、冒涜的にラッパ飲みで一気に飲み干す。

 

 「あ、あぁぁぁ…」

 

 「ぷっはぁ~このワイン、美味しいワインねっ!」

 

 エメの、その一言に私はキレた。

 

 「エメぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 エメは、同期の凄まじい剣幕にやらかした事実に気付く。無論、ワインのラベルをちらっと観れば、ライデン隊長に気に掛けてやってくれと言われた、ライデン隊長と同じ部隊だった彼の誕生年だと気付いた。

 

 「えっ…S国の王家御用達のプレミアムワイン…」

 

 確か、1本の価値が…

 

 私は、ブチ切れた同期に首根っこを掴まれて訓練施設まで引き摺られたが、道中、キマイラ隊のメンバーに見られたり、同期の部隊の娘達だろうか。確か、アルマ中尉とミア中尉、セレナ少尉は同期の凄まじい剣幕を観るなり、怯えた様に抱き合いながら酷く怯えていた。

 

 確かに、キリーってキレると、顔が整っている美女だけに滅茶苦茶に怖いよね。

 

 うん、私も同期だから判る。

 

 現在進行系で…

 

 そして、訓練施設に連れて来られた私、操縦訓練用のシミュレータに放り込まれ、お互いの専用機が映される。

 

 私の専用機は地上戦線時代の陸戦型高機動ザクでは無く、キマイラ隊用のMS-14BR高機動型ゲルググで脚部の装甲を外して高機動型ザクの脚部と同じスラスターを追加した機体だった。

 

 装備はグレードランチャー付きビームライフル、ロケットランチャー、ビームナギナタ、110ミリ速射砲が2基を装備している。

 

 キリーの専用機はYMS-11C型(KG)試製型ゲルググ・キャノンカスタム。

 

 試製型ゲルググ・キャノンにF型ゲルググ・マリーネの110ミリ速射砲や正式採用されたヒートクレイモア。ビームライフルの代わりにLKP-110ミリマシンガンを腰のマウントラックに装備しながら、ジャイアントバズーカを装備している。無論、F型のマリーネのシールドとビームサーベルも装備する重装備だった

 

 ねぇ、そんなに装備必要?

 

 えっ、私をぶっ潰す装備なの?

 

 マジかぁ…

 

 急遽、第七期パイロット候補生がシミュレータ訓練をしている最中に始まったエメ中尉とキリー大佐の模擬戦は、プレミアムワインを飲まれてブチ切れたキリー大佐の圧勝で幕を閉じたが、機動力ならエメ専用高機動型ゲルググが速い筈が、インファイターであるキリー大佐に超接近戦を仕掛けられ、遠中距離が得意なエメ中尉は終始、防御に徹するしか無く、エメ専用高機動型ゲルググのシールドをヒートクレイモアで叩き割り、零距離射撃によるジャイアントバズーカの乱射に加えて、左側の腕は110ミリ速射砲をグフカスタムの捕獲用ワイヤーに変更して有り、ワイヤーで捕獲されたエメの高機動型ゲルググは、エメが大泣きで謝るまでヒートクレイモアの熱を切った状態の峰で叩かる光景が続いたらしい。

 

 そんな、エースパイロット同士で同期の模擬戦騒ぎになれば、キマイラ隊の隊員達と迎撃防衛大隊の隊員達が模擬戦を観に集まるのは必然で、マジギレしたキリー大佐の怖さで、シミュレータ前でのエメの大泣き振りに顔を引き攣ったライデン少佐とエメのやらかしに頭を抱え、エマァ大尉から渡されたワインの請求書を観たて、絶望的な顔をしているエメの夫のジーメンス中尉。

 

 模擬戦に至った経緯を知って大爆笑中のドズル閣下、剣部隊のイチカ大尉とアン大尉、シャーロット中尉まで集まる騒ぎになる。

 

 「キリー大佐、命令書をお持ちしました」

 

 ジーメンス中尉に渡した請求書に続き、二枚の配置変更と移動先の命令書を抱えて来た、エマァ大尉がエメ中尉とジーメンス中尉に渡す。

 

 「キマイラ隊からノイジー・フェアリー隊への移動辞令です。エメ中尉は、キリー大佐の秘蔵ワインの無断で飲んだ為、高額な借金と成りました」

 

 「第ニ小隊の隊長?」

 

 「おい、エメ。

 

 俺なんか、パイロット兼パン職人だぞ…」

 

 「エメ、私と暴れたいのでしょ?

 

 第ニ小隊の曲者揃いのパイロットばかりだから任せたわよ。

 

 ライデン少佐、エメが作った借金のカタにエメとジーメンスを貰うわね?」

 

 「あっ、悪代官だ…」 

 

 「何か、言ったかしら?」

 

 「いいえ!

 何方にしてもエメが悪いのでご事由に!」

 

 

 

 何処かの悪代官の様にニタリと笑うキリー大佐とキリー大佐の執務室に怒鳴り込んでから、たった1時間で超高額の借金を作ったエメが原因でキマイラ隊からパイロットが二人も引き抜かれる現実に顔が引き攣るライデン少佐。

 

 エメ中尉とジーメンス中尉の夫妻は、高額な借金を理由にノイジー・フェアリー中隊へ移動となり、黒とダークパープルで染められた高機動型ゲルググはノイジー・フェアリー中隊の白とライトパープルのカラーリングに染め直す事なるが、第ニ小隊の初顔合わせでエメはげんなりする。

 

 第ニ小隊は、各地から引き抜いた女性パイロットのみで構成された小隊だった。だだ、パイロットが曲者揃いで、東南アジア方面軍のトップ少尉や元ノイジー・フェアリー隊の副隊長のバルバラ中尉、ニュータイプ研究所のフラナガン機関のニュータイプのイリス少尉など曲者ばかりだった。

 

 ノイジー・フェアリー中隊でも、迎撃防衛大隊の創設まで騒ぎが起きたのにイチカ大尉の剣部隊で騒ぎが起きない訳が無かった。

 

 「キリー大佐!

 

 イチカ大尉とシュタイナー少佐が殴り合いに!」

 

 「なんですって!?」

 

 エマァ大尉の報告に私は現場に急行する。

 

 ハーディ・シュタイナー少佐といえば、海兵隊であるアマゾネス大隊のレンジャー部隊と同じ特殊部隊のサイクロプス隊の隊長だった筈で、イチカ大尉の剣部隊に娘のシャーロット・シュタイナー中尉を配属した記憶が有った。

 

 「なっ…」

 

 キリー大佐が現場に到着すると、凄惨たる現場だった。

 

 二人は彼方此方で血を流しながら、顔に青痰を作りシュタイナー少佐に殴り返すイチカ大尉と口から血を垂らしながらイチカ大尉の顎にアッパーを入れるシュタイナー少佐の殴り合いは続いていた。

 

 無論、イチカ大尉とシュタイナー少佐の二人の殴り合いだけでは無く、アン大尉と家の馬鹿娘(アルマ)が同期の誼で一緒に父親に殴られ気絶したらしいシャーロット中尉を庇いながらもサイクロプス隊の隊員達と殴り合う光景と剣部隊の隊員でミチル・サオトメ中尉は、同期のシャーロットが父親に殴られて気絶した事とイチカ以外の男性隊員を伸されてブチギレ、自動販売機の隅で怯えながら隠れていたサイクロプス隊の新人のバーナード伍長にアイアンクローをして、片手でバーナード伍長を持ち上げたまま壁に叩き付けて伸したりと、余りにも悲惨な光景に言葉を失う。

 

 双方に理性が残っており、剣部隊の隊員達は拳銃を一切抜いて居らず、サイクロプス隊の隊員達もナイフを抜いて無いだけは救いだった。

 

「この、若造がぁ!」

 

 「シャーロットの地上での功績位認めろ!」

 

 「ふん、ほざけ!

 

 娘は軍を辞めさせて、結婚させる!

 

 決定事項だ、若造!」

 

 私が来たにも関わらず、剣部隊とサイクロプス隊の殴り合いは続く。

 

 「キリー大佐、私も同期の誼で参戦します!

 

 テメェ、何、ナイフ抜いてんだ、ゴラァ!」

 

 まさかのエマァ大尉の参戦。参戦したのは、鉄の結束の第4期上位クラスでもあったが、最大の理由は遂にキレたサイクロプス隊のミハイル少尉がナイフを抜いた事だった。

 

 ダッシュしながら近付き飛び蹴りで、ミハイル少尉の顔面に入れてミハイル少尉を床に倒すと、エマァはミハイル少尉に跨りながら顔面を殴りまくっていた。無論、第4期の上位クラスでアイナ、アン、イチカ、エマァ、アルマと軍隊式格闘術でトップ5を張るだけにミハイル少尉は白目を剥いて気絶する。

 

 「イチカ、決断しなさい!」

 

 サイクロプス隊のメンバーを隊長以外を気絶させたアン達。アンはある意味、諦めながら叫んだ。

 

 イチカは決意した様にシュタイナー少佐に殴り返す。

 

 「なら、シャーロットは、俺が貰う!」

 

 まぁ、言い方は確かにそうなのだが、違う、そうじゃない。

 

 シュタイナー少佐は、『嫁に貰う』発言と勘違いして動きを止めたが、イチカの迫る拳に殴り返すがクロスカウンターとなり、シュタイナー少佐の左頬にイチカの全力のストレートが入るが、シュタイナー少佐のストレートはリーチが短くて届かずにシュタイナー少佐は崩れ落ちる様に気絶したのだった。

 

 

 無論、殴り合いをした、アルマとエマァの二人と剣部隊とサイクロプス隊の全員を一週間の謹慎処分で営倉に入れたが、謹慎が解けた後も騒動は続いたのだった。

 

 「娘を頼みましたぞ、婿殿。」

 

 とイチカ大尉はサイクロプス隊の隊長のシュタイナー少佐に完全に気に入られ、婿殿と呼ばれていた。

 

 勿論、シュタイナー少佐のイチカへの婿殿呼びにアンは決意した様に事件を起こした。

 

 一週間後。

 

 キマイラ隊と迎撃防衛大隊の部隊が始動する事をドズル閣下とキシリア閣下が宣言した後だった。アンが三人の前に立ち、一枚の書類を広げた。

 

 その書類は、アルテイシア様が結婚を許すサイン入りの結婚届の写しだった。

 

「シャーロット、エマァ、アルマ。

 

 私は今日からアン・オリムラよ!そして、イチカの女になったわ!」

 

 アンによる『イチカの女宣言』事件だった。

 

 無論、結婚という抜け駆けに三人は泣き出す。

 

 アンに呼ばれなかった、ミアと私(キリー)、イチカの争奪戦に参戦したミチルもアンを睨むが凄まじい殺気に後を向けば、カーン侯爵の娘で末女のセレーネ・カーンが凄い剣幕で睨んでいた。

 

 「やって、くれたな小娘。」

 

 「あら、こうしなければ、イチカの一番の座と二番目である私を護れないもの…」

 

 アンの二番目という意味が、シャーロット達には判らなかった。

 

 ただ、凄まじい剣幕と殺気を出すセレーネだったが、二番目と意味を理解すると殺気を出すの辞める。

 

 アンではない、イチカが想う一番の女性が居るのだとセレーネは理解する。

 

 

 

 「ガッハハハハハハ!」

 

 誰かの大爆笑に気付き、笑っている人物を探せばドズル閣下の大爆笑だった。

 

 「まぁ、良い。

 

 久しぶりに笑わせて貰った御礼だ!

 

 ミネバとの結婚を認める!」  

 

 最後のドズル閣下の爆弾発言に私達は、イチカを一斉に睨むがイチカの姿は無く、イチカは命惜しさに既に会場の扉から猛ダッシュで逃走していた。

 

 「「「「「イチカ、待ちなさぁぁぁい!!」」」」」

 

 私達は、イチカを追い掛けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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