特急「おおぞら」殺人事件   作:新庄雄太郎

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彼には鉄壁のアリバイがあった。


第6章 犯行路線と鉄壁のアリバイ

「ほう、会津若松か。」

 

「ええ、彼は事件当日に会津若松へ行っていたからね。」

 

「うーむ。」

 

「会津若松へは列車で行ったのか?。」

 

と、高杉は南と高山と小海に言った。

 

「ええ、会津若松へ行くなら東北新幹線「やまびこ」と特急「ビバあいづ」しかありませんよ。」

 

「ほう、確かに。」

 

「帰りはどうやって行ったんだい。」

 

「新潟へ行っていたから、そこから帰りは上越新幹線ですよ。」

 

「ああ、確かね。」

 

「問題は、彼は本当に犯人かどうかなんだよね。」

 

と、南は言った。

 

「とにかく、犯行は可能かどうかだ。」

 

「郡山から寝台特急「北斗星」に乗ったって事は?。」

 

「岩泉もそう思うのか。」

 

「ええ。」

 

「犯行は可能ですかね。」

 

「班長、お願いがあります。」

 

「ん、何だね高山。」

 

「会津若松行かせていただけないでしょうか?。」

 

と、高山は高杉に頼んだ。

 

「えっ。」

 

「とにかく、調べてみないとね。」

 

「そうか。」

 

そこへ、三谷がやってきた。

 

「いやー、公安には疑われましてね、写真持ってきました。」

 

「ほう、どれどれ。」

 

と、早速写真を見せた。

 

「ほう、これは野口英雄記念館ですか。」

 

「ええ、私は野口英雄の本を読んだので。」

 

「ほう、なるほど。」

 

「後、会津城と会津武家屋敷に会津の城下町ですか。」

 

「はい、私はよく町巡りするので鉄道に乗ることが多いんです。」

 

「へぇー、よく旅行するんですか?。」

 

と、高山は三谷に言った。

 

「はい、5月には黄金週間で友人と一緒に下関と門司港へ行きました。そして今回はお盆に会津若松へ旅行して、次の日に新潟の実家へ帰っていました。」

 

「今は東京に住んでいるんですか?。」

 

と、小海は言った。

 

「ええ、去年の10月に東京の支社に転勤になり今は単身赴任なんですよ。」

 

「ほう、それで東京に。」

 

「門司港って事は、やはり寝台特急に乗って行ったんですか?。」

 

「はい、19時発の寝台特急「あさかぜ」に乗って下関へ行っていたんです。」

 

「ほう。」

 

「実は、私の妻が山口県出身なんです。」

 

「ほう、下関から東京へ単身で。」

 

「はい。」

 

「実家には娘と妻と母がいますから。」

 

「そうですか。」

 

そして、南と高山は写真を見た。

 

「そうか、アリバイは成立か。」

 

「とう言う事は、実家は新潟ですか?」

 

「ええ、間違いなく新潟へ行っていたのは本当だ。」

 

「彼は何で新潟と山口なんだね。」

 

「山口、あああそこは妻の実家だ。」

 

「えっ、それは本当なんですか?。」

 

「ええ、もちろん。妻は高校2年の頃に父親を亡くしているんです。」

 

そして、三谷は特捜班を後にした。

 

「でも、何かなになるんだよな。」

 

「高山もそう思うのか。」

 

と、南は言った。




犯行は可能なのか?

犯人は誰なのか

次回は、いよいよ最終章。
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