「うまい具合に目の色が違うね・・・」
「そうだな、属性が違うからだろうな」
「む~」
「どうした?」
オロチに向かって構えていた刀をトウカは体をユウキに向ける。見てみるとユウキはぷくっと頬を膨らませ横目でこちらを見ていた。
「それ言おうとしていたのに先に言われた・・・」
「属性が違うってことか?」
「・・・うん」
ユウキの小さな肩をポンポンと二回触れる。すると少しだけ口元を緩めてくれた。どうやら機嫌を戻したらしい。
直剣の先を地面に向けて勇気は静かに息を吐いた。
「ハッ!」
気合の声と共にユウキは走り出す。直剣と地面が擦れあい火花を立てるが気にせずにユウキはどんどん加速する。
オロチが近づいてくるユウキを認識すると、黄色の目と緑色の目の蛇が襲い掛かる。長い牙の生えた口を開くとそれぞれ目の色にちなんだ魔法を放つ。
黄目から放たれた雷がユウキに向かって落ちる。
ユウキはできるだけそれを交わしながらオロチに近づく。
片足で強く地面を踏み、思いっきりジャンプする。羽をうまく使いながら空中でバランスを取りユウキは直剣を上に上げる。
青目の蛇に後数メートルの距離で緑目が放った魔法が発動する。ユウキを囲むように小さな魔方陣が足元に展開される。
「やばッ・・・!」
魔方陣を見る限り相当な威力のある風魔法、今直剣を上げている体勢では避けようが無い。
半分諦めで足元の魔方陣を無視してユウキは斬りかかろうとする。魔方陣は綺麗なグリーンに光り始めていた。発動が近い。
ズギュッ!!
目で終えない速さでユウキは青目の蛇に四連撃を当てる。しか秒読みで発動するはずだった魔方陣は足元に無かった。
「トウカ!」
下を見るとトウカいて、ユウキは笑顔になる。ユウキが走った時に後ろについて援護に回ったトウカはしたから魔法陣を破壊したのだ。
近くにあった岩をキックして空中で一回転してユウキは落下する。羽を使わずにあえて降りてくるのを確認したトウカは刀を地面に挿して両手を出した。
「っと・・・!」
勢いがあったが何とかユウキを両手で支える。片手でピースサインをするとユウキは両腕をトウカの首に回した。
「お姫様抱っこ~♪」
笑顔のユウキを見ながらトウカは羽を出してオロチとの距離を取る。もしユウキが姫のような格好をしていたらと思うと笑みがこぼれる。
飛びながらオロチに視線を向けるとユウキの付けられた傷を修復していた。恐らく、本体を攻撃しないと意味が無いのだろう。それでもユウキの攻撃には意味があったと思う。少しでも相手の情報がわかったほうが戦いやすい。
再び着地して羽を消し、ユウキを下ろす。
「もう少し抱かれてたかったな~♪」
「言い方考えろ」
「でも抱いたのには変わりないじゃんっ!」
「・・・・・」
そう言いながらユウキと腕を合わせて、トウカは右手をクッと動かす。すると先ほど地面に挿した刀が二人の近くまで移動する。
「頑張ろうぜ・・・!」
「おうっ!」
互いに自分の剣を握ってオロチの方を向いた。