ソードアート・オンライン ブロッサムフィール   作:偽帝

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第3話~VSユウキ①~

トウカとユウキ、互いの武器がぶつかり合いながら火花を立てる。

 

 

トウカは刀に力を入れて、押し切ろうとするがなかなか動かせない。そんな時でもユウキは口元を緩めて楽しそうにしていた。

 

 

このままじゃ埒が開かない。

 

 

「ッ!!」

 

 

トウカは思いっきり刀を振って裁いた。すると摩擦と、瞬時に発動した魔法でトウカの刀は炎を纏っている。

 

 

トウカは軽く後ろにバックするとユウキを見た。

 

 

「わお、そんなことも出来るんだね!」

 

 

ユウキは片手を使って拍手しながら、メラメラと燃えているトウカの刀を見ている。

 

 

「ああ、使いにくいけどな」

 

 

「へえ・・・」

 

 

ユウキは相変わらずの笑顔で自分の直剣をくるくる回している。

 

 

「じゃあボクもっ・・・!」

 

 

直剣を持ち直したユウキは一気に距離を詰めてトウカの目の前まで迫る。

 

 

キィン!!!

 

 

鼓膜に響くような高い音が響く。再び剣と刀が交わる。

 

 

今度はユウキがそれを直ぐに裁くと、一回転してもう一度斬りかかる。

 

 

「ッ!」

 

 

 

---速い!!

 

 

気を緩めていたら確実にヒットしていただろう。この速さがあるから、今までの挑戦者が相手にならなかったのか。

 

 

何度も何度も剣がぶつかり合い、お互いに裁く。

 

 

その度に大きな音と、火花が散る。空気が風を切り、二人の髪を揺らす。

 

 

「速いな、これが絶剣か」

 

 

「うんっ!でも、まだまだッ!」

 

 

お互いに、後ろに下がって相手を見つめる。二人の距離が少し開いていたが、直ぐにユウキが突進してくる。

 

 

トウカは目の前まで来たユウキの直剣の先を姿勢を低くして避ける。

 

 

「!!」

 

 

ユウキは勢いで回って後ろから斬ろうとした。が、数秒のタイミングで羽を出したトウカがギリギリで空中に移動する。地面から数メートルの所でホバリングしてトウカは刀を構えるのをやめる。

 

 

剣を避けられたユウキも直ぐに羽を出し、ホバリングしているトウカに剣を突き刺そうとした。

 

 

ユウキの直剣の先が光に反射しながら、トウカまでの距離を詰めていく。

 

 

しかし、

 

 

ジッ!

 

 

ユウキの剣先がステルス性の魔方陣に触れ、ゆっくりと魔法陣が露になる。

 

 

「!!」

 

 

それが何を意味するか瞬時に判断したユウキは空中で羽を消して、少し無理矢理の着地をしようとした。しかしギリギリでトウカが仕掛けた魔方陣の起動の方が速く、ユウキの足が着く前に魔方陣が発動する。

 

 

小さな水晶が表れ一気に巨大化し、ユウキの体を忽ち飲み込んでいく。

 

 

「クッ!」

 

 

下半身をじわじわと固められながらもユウキは直剣で水晶を砕いて抵抗するが、直ぐに再生して増幅していく水晶には追いつけない。

 

 

ピキッ

 

 

魔方陣から展開された水晶はユウキを完全に飲み込んで、動きを止めた。

 

 

「・・・・・」

 

 

ユウキの様子を見ながらトウカはゆっくりと羽を消し、着地して水晶を見上げる。他に誰もいないので、静かに風の音だけが耳に響く。

 

 

トウカは刀の炎を消して、下に下げた。

 

 

!

 

 

数秒すると、ユウキが固まっている位置が光ったような気がした。それが見間違いではないと判断したトウカはもう一度水晶を見上げた。

 

 

「マジかよ・・・!」

 

 

トウカは苦笑いしながら刀を持ち直す。

 

 

(やっぱり、これだけで終わるわけ無いよな・・・!)

 

 

ゆっくりとひびが入りそれが水晶全体に広がると、大きな音と共にユウキのいた部分から水晶が砕け散る。砕けた水晶と一緒にゆっくりとユウキの姿が表れる。

 

 

完全に皹が入って砕けた水晶は地面に落ちると、直ぐに消えていく。ユウキは自分がいた位置の水晶に座ると目上げているトウカを見た。

 

 

「面白いね、キミの魔法!でも、こんなんじゃボクの動きを封じられないよ?」

 

 

「それはまだ試し中だ、もうちょっと工夫が必要だな。この戦いでよくわかったよ」

 

 

「そうだね、モンスターなら動きを完全に止められそうだけど」

 

 

「貴重な意見ありがとう。参考にするよ」

 

 

「♪」

 

 

ニコッとしているユウキを見ながら、彼女のHPゲージを見る。結構高度な技を当てたつもりだが、全くHPは減っていなかった。

 

 

量で言うと自分と大体同じ、まだ十分に緑だ。

 

 

(まだまだ掛かりそうだな・・・)

 

 

刀を片手に持つとトウカも口元を緩めた。

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