「いちいち飛んで攻撃するのは時間が掛かるな・・・」
「でもそれしか・・・」
トウカはユウキの顔を下に向ける。視線の先にはサンタの靴と足の間、つまり露出している所だ。
「あそこ?あれ、服じゃないの?」
「よく見ろ、サンタの脛毛だ」
「げっ・・・」
顔をしかめるとユウキはトウカにくっついた。生理的に無理なのか、あまりサンタを見ようとはしてない。
ってか、あれ生えすぎだろ、毛が濃いにも程がある、やっぱり考えたやつに問題があるな。流石に気持ち悪い。
「トウカは・・・?」
「え?」
上目で見ながら唐突な質問。
「トウカは毛むくじゃら、じゃないよね?」
「も、もちろん!」
とりあえず服をまくって腕を見せる。
「足は?」
何か厳しいな。
「っと、はい!」
ズボンを摘んで捲ってみせる。雪のステージで毛のチェックをされるとは、っていうか寒いし。
「そういえばこれゲーム内だから確認意味ないよね・・・?」
そう言うと密着させていた体を少し離した。
「いや、現実でも濃くはないから!そりゃ男だから生えてるけども!濃くはないから!」
両腕をクロスさせて完全に引いているポーズをとっていたユウキだが、何とかまたこっちに来てくれた。
「ボクね、ああいうフッサフサなのは何と言うか・・・ニガテなんだ」
「ああ~」
何となく同情できる。逆に少なすぎるのも嫌だし、濃過ぎるのも・・・気持ち悪い?感じがする。
「ところで、何で現実を確認したんだ?」
トウカは何とか話題を変えようとする。若干引かれたままユウキと過ごすのは何となく気を使うし、つらい。
「ん?いつか押しかける予定だけど?」
「マジかよ・・・」
当たり前、という顔をしているユウキ。どうやら拒否権は無いらしい。もう住所をはぐらかすしかなさそうだな。
「駄目?」
「え、いや・・・」
とりあえず誤魔化しておこう。ノー、と言ったら大泣きされるし、イエスと言ったら明日にでも家に来そうだし・・・。
「ま、いつかな?」
「約束だからね・・・」
ユウキの言葉にブルっと背筋が凍る。病んでるのかと思うくらい、言葉が怖い。下を向きながら言ってくれたことが幸いだ。口が笑ってなかった。
「約束、な・・・」
とりあえずユウキの髪をわしゃわしゃいじる。これで機嫌を取らないとちょっと怖い。違う意味で技の威力が増してそうだ、巻き添えを喰らうかも。
「・・・んむっ♪」
可愛い吐息を吐いてくれた。どうやらいつもどおりのユウキに戻ってくれたらしい。ヤンデレユウキはちょっと怖くて見たくない。なりそうなフラグはいっぱいあるができるだけ避けよ・・・。
とりあえずサンタのモッサモサの足を攻撃目標にしよう。まだ、ちょっとユウキが怖いが・・・。
※ヤンデレの場合。
「トウカさぁ、さっき店で女の人と話してたよね?」
「何でボクと話す時と同じ顔してたの?」
「あの女の人、ニコニコしながら手握ってきてたよね?何で離さなかったの?」
「ねえ、なんで?トウカ?ボクのこと愛してないの?」
・・・・・・・・
「許さないから」