二人が領主室の扉の前まで来ると、イクサが振り向いた。ちょっとだけ顔が怖い。
「・・・・・終わったか?」
何となく威圧的な口調だ。
「・・はい、終わりました」
トウカの返事を聞いてイクサはゆっくりと領主室のドアを開けた。
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領主室の中はイクサの部屋にある机よりも立派な物が一つ。ただそれだけである。いたってシンプルだ。
その立派な机の椅子に座っているショートヘアの女性と、机に腰掛けて会話している二人の女性がいた。
「グレンさんもいるのか、タイミングが悪いな・・・」
頭を抱えながらトウカがそう呟くと、会話していた二人がこちらに気付いたようだった。
「おお、トウカ!久しぶりじゃん、元気してたー?」
机に腰掛けていた紅髪で褐色肌の女性・・・インプ領副領主グレンはトウカの近くに来て、ポンポン頭を触る。
「はい、元気でした。グレンさん・・・」
「別にリアルネームの
そう言うとグレンはギュッとトウカを抱きしめる。豊満な胸が押し付けられる。顔で潰れて気持ち良い。
「ナズナ、トウカ君が苦しそうでしょ?」
椅子に座っていたショートヘアが立ち上がってトウカとグレンのところに行く。彼女がインプ領領主リリスだ。
グレンも結構な露出をしている格好だが、リリスはもっと露出が多い。後ろから見れば違和感無いが、前から見ると結構な刺激がある。布の部分が少ない、いいことだ!?
グレンに勝るとも劣らない大きな胸、褐色が眩しい腹部、そして内側だけ太ももを露出している服装だ。エロい。
「いいじゃんか!トウカとはしばらく会ってなかったんだから!感動の再開中だっての!」
そう言いながらもグレンはゆっくりと密着させていた体を離す。そして今度はリリスがトウカの前に来る。
「久しぶりね、トウカ君。変わったこと無い?」
リリスは白いウェディンググローブのようなものをつけた手でトウカの顔を挟む。その後少ししゃがんだ体勢で見つめる。
琥珀のような綺麗な目。何か見透かされてるようで、上手く脳が働かない。飲み込まれそうだ。
「はい。ない、です・・・」
「そ♪良かった!」
安心したような優しい声でリリスはニコっと笑顔を作った。どんだけ美人なんだ、と思うくらいの美しさだ。
「エリカ~!もう良いだろ?トウカをギュッとさせろよ~」
呆気に取られていたトウカをハッと起こすかのように横にいたグレンがリリスに言った。
「私だって、ちょっと位良いじゃない♪」
悪戯な笑みを浮かべたリリスは『えいっ!』っと小さく勢いをつけてトウカに抱きついた。
「あっ!エリカずるいぞ、アタシもするっ!」
グレンも後ろからトウカに抱き付く。どうやら二人は普段リアルネームで呼び合うらしい。でもそれは現実でも面識のあるトウカからしてみればあまり気にならないことだ。
トウカは両側から挟まれるように豊満な胸が当たる。ボリュームがあるので感触が色々と凄い。
「~~~ッ!!」
二人のいい香りもあって、トウカは喋りたくても口を動かすことができない。というかここで口を開ければもしかして大変なことになるかも・・・。
「「・・・・・」」
今までの様子を隣で見ていたユウキとイクサは立ったままで体はおろか喋ることもできなかった。
二人は今すぐにでもトウカを救出したいと思ってるが、リリスとグレンの只ならぬ強者のオーラで体が言うことを聞かない。
(トウカは絶対渡さないッッ!!!)
(オレの事しか考えられないようにしてやる・・・!)
二人はそれぞれ誓ってイチャイチャが終わるのを耐えながら待った。