インプ領・ウンディーネ領国境グロース(groß)山近く、ザント(Sand)地帯ーーーーー。
サラマンダー領までとは言わないがここも小規模な砂漠がある。少しムシっとするが夜になれば隣のウンディーネからの風が来るので心配要らない。
「はぁ・・・」
近くの岩に座ってトウカは肩を落とす。とりあえず領主館での出来事を振り返ってみる。
・・・・・・二人と再会したまではいい。だが、その後自分を巡って戦いが勃発しそうになったのは何故だろうか。おかしい。
もしリリスさんとグレンさんが、ユウキみたい(グレンさんはちょっと似ているが・・・)だったら、今日中には出発できなかっただろう。
現実でも知り合いの二人なので、どう近づいてくるかわからない。下手したらユウキより早く押しかけてきたりして。ま、それは無いか。
「トウカ~♪」
タイミングよく、四人の中で一番アピールポイントが高いユウキが背中にくっ付く。ところでアピールポイントって何だ?
「ふんふん♪」
頬擦りのうまさは四人中トップクラスだろう。果たしてALOに右に出るやつがいるだろうか。いや、いないだろう。
「・・・・・ッ」
ユウキの行動を見ていたイクサはさりげなくトウカの隣に座る。そして、自分の手をトウカの手に静かに重ねる。
「・・・・/////」
恥ずかしいのかイクサは顔を逸らしてしまった。上に載っているイクサの手はなんだか緊張しているように感じた。どうせなら素手でやってほしかたなぁ。
「トウカッ!」
背中にいるユウキに軽く耳を噛まれる。最近ますます嫉妬深くなってるような・・・。
「ったッ・・・、良いだろ別に~!」
「む~・・・」
片手でわしゃわしゃしてやるとユウキは不満げながらも渋々納得してくれたようだ。
「・・・でさ、イクサ」
「ひゃっ!?なっ、何だ?」
イクサはビクっと体を震わせた。ひゃっ、とか聞いたことないな、可愛い。
「あそこが陣地なんだろ?何とかーって奴等の」
「あ、ああ。目の前の山々一体が組織の陣地だ」
「そんな緊張するなよ」
「そう、だな・・・」
すると、イクサは体を倒してトウカの太股に頭を乗っけた。紅くなっている頬を手で触って冷まそうとしながらこちらを見上げる。
「一度こうしてみたかったんだ、トウ・・・」
「そっか・・・」
口元が緩む。イクサの割には攻めたな。プラス15ポインッ。
「ずるい~!」
背中でユウキが暴れ始めた。どうすれば・・・・。
「ボクもするも~んっ」
どうしようかとトウカが考えてると、ユウキは背中から離れて空いていたもう片方のトウカの太股に頭をつけた。歯を見せながら満面の笑みを見せ付けてくる。プラス20ポインッ。
「なぜお前もやるっ」
「いいじゃんっ、ボクもしたかったんだもんっ!」
珍しく会話が途切れ、そのまま二人に見つめられる。
「トウカ♪」
「トウ・・・♪」
敵がいる前でなんて幸せな時を送ってるんだろう、改めてそう思いました。