ソードアート・オンライン ブロッサムフィール   作:偽帝

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第5話~VSユウキ③~

「ふう・・・」

 

 

目を瞑って息を吐いたユウキはそのままゆっくりと口を閉じた。

 

 

「!」

 

 

さっきとは少し雰囲気が変わった気がして、トウカは気を引き締める。

 

 

「じゃあ、"とっておき"使おうかな・・・!」

 

 

ユウキは悪魔のような笑みを作る。

 

 

それでも目が笑っているので、なんら怖くは無い。

 

 

「それは11連撃の技、か?」

 

 

トウカがそう問うと勇気はもっと笑顔になる。

 

 

「うん!マザーズ・ロザリオって言うんだ!でも、ここでのデュエルで使うのは君が始めてだよ!!」

 

 

「そうか・・・。受けて経ってやる」

 

 

「♪♪、楽しみだなぁ!」

 

 

ユウキは姿勢を低くする。

 

 

いつ来ても大丈夫なように、トウカも型を作る。

 

 

小島のシンボルでもある巨大樹がゆっくりと風に揺れる。

 

 

フィールドの中で、二人のアバターがお互いを見ながら静止している。

 

 

邪魔する物も傍観者もいない、思いっきり全力で戦っていれる。

 

 

ニッと静かにトウカは口を緩めた。

 

 

 

 

「・・・ハアッ!」

 

 

ユウキは叫ぶと、直剣の先を地面につけながらトウカに向かって走る。

 

 

ザザザザザザッ!!

 

 

摩擦で直剣の先から火花が散る。

 

 

少しずつ加速しながら、ユウキはトウカとの距離を縮める。

 

 

(1!)

 

 

斬りかかってきたユウキの一撃目を刀で押さえる。

 

 

トウカはそのまま押し切ろうとしたが、ユウキは直ぐに剣の交わりを解いて横から斬りかかろうとする。

 

 

「!!」

 

 

咄嗟に刀を持ち替えて、トウカは防ごうとする。

 

 

しかし、数ミリの差でユウキの二撃目が命中する。

 

 

「ッ!」

 

 

深く斬り込まれ、HPバーが大きく減少する。

 

 

(一太刀の威力が大きいな・・・!)

 

 

トウカは直ぐに体勢を立て直して、ユウキの剣を跳ね除ける。

 

 

そして光のごとく横一線にユウキの首下を斬る。

 

 

これにはユウキも反応できない。

 

 

「ったッ・・・!」

 

 

ユウキは小さく言うと、素早くその場で回りジャンプして上から直剣を振り下ろす。

 

 

(3、4、5!!)

 

 

連続三連撃を刀で受け止めると、トウカはその場から下がる。

 

 

「・・・・」

 

 

連激をすべて塞がれ、ユウキは不満げな顔をする。

 

 

空中で一回転しながらユウキが着地すると、魔方陣が発動し炎・氷・雷の三色魔法がユウキの体を貫く。

 

 

「ッッ!!」

 

ユウキはようやく苦しそうな表情になる。

 

 

しかし、まだHPバーは十分残っていた。

 

 

魔法が命中したことを確認するとトウカはユウキに向かって走り出す。

 

 

助走をつけるとほんの少しだけ、つま先が少しだけ浮かぶくらい浮遊して体を回転させる。

 

 

その勢いのままトウカは刀を伸ばして突進する。

 

 

刀の先がユウキの肩を少しだけ貫通する。

 

 

「ッ!」

 

 

ユウキに刀を握られる前に刀を抜き、一歩後ろに下がる。

 

 

距離が空いて、チャンスを見つけたユウキはダメージを気にせず一気にトウカに接近する。

 

 

(6,7,8,9!)

 

 

右手、右足、左手、左足と四肢を的確に斬る。

 

 

普通のプレイヤーならこの時点でHPが無くなるだろう。

 

 

バランスを崩しそうになったが、何とか耐えるとトウカは刀を構えようとした。

 

 

しかし、目の前にはもうユウキの直剣があり自分の刀を使えない。

 

 

(10!)

 

 

ヒュオッ!!

 

 

直剣の突きを間一髪でかわしたトウカは、素早くユウキの後ろに回りこんだ。

 

 

ユウキは直ぐに後ろを振り向こうとした、が・・・。

 

 

「あひっ!?」

 

 

何となく刀で背中を斬る気になれなかったトウカは鞘で、少し強く突っついた。

 

 

ユウキは目を×にして、フラフラになり地面に倒れた。

 

 

(鞘で付いて倒れるのかよ・・・)

 

 

トウカはクスッと笑うとユウキの隣に座り込んだ。

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