「フン、ほざけ・・・!」
燃える炎のように、リクの周りが円状に光りだす。炎属性がプラスされたソードスキルだ。
顔を上げて、狙いを定めようとした時ーーーーーー。
「------ッ!」
それは一瞬、本当に一瞬だった。
攻撃する前に、一回だけリクは瞬きをした。ユウキはそこを狙ったのだ。
リクが次に体を動かそうとした時には、もう目の前にユウキの姿はなかった。
何・・・!?と考える暇もなく、リクのHPゲージは0となる。何とか目だけを動かすと、自分の隣に堂々と立っている少女の姿があった。
巻き起こった風でユウキの髪が静かに揺れている。
(速いってもんじゃねェ!、これは・・・!)
口を開こうとした時、リクの体は光となって消えた。
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「・・・」
向き直って、ユウキは空中に浮いているリクの魂を見下す。
「お前の剣が嫌がってた。この世界の武器に意思なんてないけど、ボクにはわかったんだ・・・」
そう言うと、ユウキはそのまま来た道に向かって歩き出した。
「やっぱりトウカが一番だっ・・・」
小さく呟いた声が自分の反響した。
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「さっき隣から怖い感じがしたような・・・」
ユウキが隣なのは知っているが、なにがあったのだろう。
「待ってたわ」
「!!」
声を掛けられたので、視界をその方に向ける。いつの間にか着いていた様だ。
「私を倒しに来たんでしょ?それくらいわかるわ」
「まあ・・・」
イクサよりも低くてユウキよりも背の高い同い年くらいの少女。暗い青色の髪で、後ろを三つ編みにまとめている。そしてなんと・・・・・。
頭にケモ耳が生えていた。耳があるのに。
「え?ケットシー?」
「ち、違うわ!可愛いから付けてるのよ////」
少女は両手でケモ耳を隠すようにして頬を紅くしている。可愛い。つまり、アクセサリーの類の物か。
「ふ~ん」
「そ、そんなことよりも!」
自分で話を戻した!常識人だ。ユウキとイクサよりは、まともかも。
「早く戦いましょ、私はカリン。アナタは?」
カリンは、腰にクロスしてつけている鞘から短刀二本を取り出して、構える。短刀の二刀流か・・・。始めてみたけど結構様になっている。構え方の問題かもしれないけど。
「トウカ。よろしくな」
トウカは手を刀の上に置く。最初から抜刀して構えるのは、どうも落ち着かない。
「ッ!」
挨拶をしたら、いきなりこちらに走ってきた。無視されたわけではないと思うが、合図として受け取られたのは足し方だろう。
立て続けの二連撃を直ぐに刀で塞ぐ。
「ハッ!」
刀を持っていない左手で、魔法を使いカリンの右腕を凍らせる。
が、彼女は片方の短刀で右手を攻撃して氷を割った。
「うわ、痛くないの?」
自傷行為に近いが、手っ取り早いやり方だ。ダメージが伴うが。
「こんなことで痛いなんて言ってたらこの世界で強くなんかなれないわッ!」
目の前で一回転したカリンは勢いをつけた短刀をトウカに向けたーーーー。