ソードアート・オンライン ブロッサムフィール   作:偽帝

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第60話~セイバーさん料理にはうるさいです~

「風が気持ちいいですね・・・」

 

 

「そうだな」

 

 

適当に返事を返して、セイバーを見る。片手で髪を押さえながら風を感じている彼女の姿が、なんか絵になりそうなくらい様になっていた。

 

 

「どうしたのですか、トウカ?」

 

 

「いや、なんでもないよ」

 

 

話を終わらせようとしたが、セイバーは顔を近づけてくる。

 

 

「気になります、トウカ。言ってください」

 

 

「その・・・、セイバーさっき髪押さえてたろ?それが何か、綺麗だなって・・・、さ」

 

 

「っ!」

 

 

セイバーは目を見開いた後、少し下を向いて頬を紅くした。

 

 

「そんな、綺麗だなんて・・・恥ずかしいです///」

 

 

「でも事実だから。嫌だった?」

 

 

「い、いえ!そんなことはないです!!」

 

 

背筋をしっかり伸ばして、セイバーは言った。

 

 

「そっか、良かった」

 

 

「・・・////」

 

 

まだ恥ずかしがっているセイバーを見る。可愛いなぁ。

 

 

「そういえばさ・・・」

 

 

トウカはちょっと確認したいことがあった。アイテムの中からとあるものを出す。

 

 

「おおっ!!」

 

 

セイバーの目がキラキラと輝く。星が五個くらいある、凄い。

 

 

「これは前に作ったチョコシフォンケーキだ。食べる?」

 

 

「良いんですかっ!?」

 

 

口ではそう言っているが、ゆっくりと手がこっちに伸びている。

 

 

「ああ」

 

 

セイバーはシフォンの紙が付いている部分を持つと、小さな口を開けて頬張る。

 

 

「ん・・・美味しい!凄く美味しいです、トウカ!」

 

 

「ありがとな」

 

 

・・・生身の人間が、仮想世界の食べ物を食している。何故食べれるのだろう。すり抜けるとか思ってたんだけどな。

 

 

「トウカ!」

 

 

「まだ食べるとか?」

 

 

「・・・はい。我儘ですが良いですか?」

 

 

「いっぱい作ったから、好きなだけ食べな」

 

 

するとパアアと光が差したようにセイバーの表情がさらに明るくなる。

 

 

「では、いただきます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---------

 

 

「ごちそうさまでした♪こっちに来てから何にも食べていなかったので・・・」

 

 

「そっか・・・」

 

 

アイテムの中にはもう作った物は何もない。何品食べたんだろう。少なくとも半日以上食べてない人が食べる量ではなかった。

 

 

「トウカ!また作ってください!」

 

 

「ああ、喜んで」

 

 

「できればもっと味付けのバリエーションを増やして欲しいです」

 

 

「え!?」

 

 

レシピ通りに作るのでは駄目らしい。

 

 

「とても美味しかったんですが、私はもっと濃い味の方が良いです!」

 

 

「は、はあ・・・」

 

 

味に厳しい。本当に暇な時しか作ってなかったから、今度はもっと作ることになりそうだな。

 

 

「では、行きましょう!」

 

 

さっきよりも元気になったセイバーは自信満々で歩き出した。

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