「にぎやかですね、ここは!」
いつの間にかスイルベーンに入っていた。
「いろいろなものがありますね・・・」
「ここは市場みたいなところだからな、ほぼ何でもあるよ」
「そうですか♪」
セイバーは色々な店に顔を出して、アクセサリーやら武器やら食べ物やらを見ている。
髪の色と服装、それに容姿の影響で通る人は必ず振り返っていた。
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「中々面白かったです!」
「欲しいものがあるなら買うか?」
「いえ、結構です」
「そうか・・・」
セイバーにゆっくりと手を握られる。
「今の私には貴方がそばにいるだけで十分です、トウカ」
「そ、そうか・・・。ありがとな」
なんて嬉しい事言ってくれるんだ。こっちが恥ずかしい。
「それで、目的の場所は?」
「あ、ああ。ここの先から行ける」
「わかりました、行きましょう!」
そのまま、セイバーに手を握られたままスイルベーンの町を抜けた。
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町を抜けると、家の近くと同じ風景が広がっている。草原と、古森。
「来たところに戻ったのですか?」
「いや、こういう作りなんだここは」
「そう、なんですか・・・」
セイバーは理解できていないようだ。ま、シルフでも時々間違えるらしいし。何せ目印がないからかな。
「それは何ですか?」
アイテムから出した結晶石をセイバーに指摘される。
「これは転移結晶。ホントは飛んで行きたいんだけど、セイバー飛べないだろ?」
「私は飛べないですが、トウカは飛べるのですかっ!?」
「ああ。仕様で」
背中から羽を出して、少し震わせた後空中に浮いてみる。セイバーは興味心身だ。
「おお!」
拍手してくれた。
「ま、飛ぶよりもこっちの方が時間短縮だからいいけどな」
近くに来て、という前にセイバーが来てくれた。
「準備は良い?」
「はい、いつでも!」
返事を聞いて、結晶石を握り締める。
「転移、スプリガン領!」
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「っと!」
「凄い、一瞬で移動した・・・!」
さっきとは違う景色にセイバーは少し戸惑っている。ピラミッド型の建物が幾つも建ているスプリガンの町。
余り来たことは無いが、インプ領と同じくらい独特な雰囲気がある。
「場所を細かく言ってなかったけど、これはラッキー」
「ここ、に入るんですか?」
「ああ」
セイバーの指差した先には、他の建物よりもより不気味で大きい物が建っていた。ピラミッドの頂点にあたる部分は無い。
「この遺跡の中に、《腐龍》と呼ばれるボスがいるらしいんだ」
「腐龍、ですか?」
「そう、そいつを倒すのを手伝って欲しい」
「わかりました・・・・!」
ゆっくりと見えない剣を握って、セイバーは口を緩める。
「人を狩ったことはありますが、龍を狩ったことはありません。楽しみです!」
・・・・・、今結構ヤバい事言ってたような気がしたんだけど、聞かなかったことにしよう。
「じゃ、行くか」
「はい!」