「おっともう夕方・・・」
イチャイチャしすぎてしまった。早く家に戻らないと。
いつの間にかセイバーは石に戻っていた。何かモン○ターボールみたいだな、この石の仕組み。
「・・・・」
全速力で飛んだら五時前には着く、けど疲れる。
「転移!」
できるだけ、動きたくないので転移結晶を使うことにした。
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家に入ると、瞬時にユウキが来た。
「トウカどこ行ってなのっ?」
「そこら辺をうろちょろしてたんだよ」
「ホント!?」
「本当本当」
ユウキが近づいてきて、なにやらクンクン鼻を動かしている。
「女のにおいはしない・・・」
「しないって!」
セイバーが鎧着けていて助かった。
「トウカ、寂しかったよぉ」
「ごめんな」
「ううん、ずっと一緒にいてね?」
さっき自分も似たようなことをセイバーに言ったような気が・・・。何だろうこの不思議な気持ちは。
「ああ」
「♪♪」
いつものように抱きつかれる。
「あ、トウカ!分からない問題があったんだ、教えて!」
「え、ああ・・・」
腕を引っ張られ居間に着くとソファに座る。そして直ぐにユウキが開いたディスプレイを見る。
「あ~・・・、これかぁ懐かしい」
ディスプレイには数学の必要条件やら十分条件やらの問題があった。
「これって高校生の範囲じゃないか?」
「うん!予習予習♪」
「随分進んだな・・・」
自然と手をユウキの頭に伸ばして撫でる。なるほど、ユウキの学力は生まれつきというより努力で築き上げたのか、凄い。
「(1)から説明すれば良いのか?」
「うん、お願い~」
正直数学は得意ではない、がこれくらいならまあ教えられる。
「pはm、nともに2の倍数、qはmnが4の倍数だから、p=qは真になる。分かるか?」
「おっけー!」
「うし、それでm=2a、n=2bが成り立つから・・・」
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「・・・でm、n共に偶数になってpと同じになる。だからこの問題の答えは必要十分条件である。になる」
「おお~・・・」
ユウキは小さく拍手しながら、もう一度計算式を見ている。何とか説明できた、できれば数学の問題はあまり聞いて欲しくない。
「トウカ頭良いね~」
「これテスト範囲だったからな」
「へえ~」
「もう大丈夫か?」
「うん、ありがとっ。また聞いても良い?」
「ああ。いつでも良いよ」
ユウキにまた抱きつかれる。この雰囲気がたまらなく好きだ、落ち着く。
「なあ、ゲームの中なのに匂いなんて意味あるか?」
「あるっ!トウカはお姉ちゃんと同じにおいがするの!」
・・・そんな美容系はしてないが。
「ずっと近くにいたいって感じで・・・うまく言えないけどとにかく大好きになれるの!」
ユウキの姉さんと同じ匂いって言われるなんて、光栄です。これ以上の幸せはもうありません。
「もしトウカと同級生だったらずっとくっついてるよ~」
「恥ずかしいな・・・」
とても学校生活が充実するだろうけど、いつ刺されるかわからないな。学校中の男子が敵に回りそうだよ。
「もうちょっとこうしてて良い?」
ユウキの問いかけにコクンと頷いて、夕陽が沈むくらいまでくっ付いていることにした。