ソードアート・オンライン ブロッサムフィール   作:偽帝

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第80話~これがヤンデレユウキの恐ろしさ~

シノンの言葉で、場が凍りついたように静かになる。

 

 

「・・・・え?」

 

 

ユウキはそっと、首をかしげてシノンを見ている。

 

 

「ちょ、シノンさんどういうこと?」

 

 

「い・じ・っ・て・る・の」

 

 

口パクで、シノンはそう教えてくれた。なるほど、確かにユウキはいじりがいあるけどこのままじゃ俺の命の危険が・・・。

 

 

「ねぇ、シノンさん。ちょっとだけ待ってて?」

 

 

笑ってない笑顔でシノンにそう言ったユウキ。よし、今のうちに脱出しよう。

 

 

横から逃げようとした時、ドン!と両手でユウキに阻まれる。一瞬ビクっと驚いたが、直ぐにユウキを見る。

 

 

「~♪」

 

 

「ハハハ・・・」

 

 

に~っと笑顔のユウキ。その顔がどんどん近づいてくる。目の前まで来て、その顔が耳の近くで止まった。

 

 

小さな吐息が掛かる。

 

 

「ねぇ、トウカ」

 

 

「・・・はい」

 

 

「ふたまた?」

 

 

「え?」

 

 

「ボクがいるのに他の娘にも手をつけちゃったの?」

 

 

「いやいや、誤解だって!」

 

 

「嘘。シノンさんボクより可愛いじゃん」

 

 

「え・・・まぁそうだけど・・・。俺はユウキが一番だから、さ!!」

 

 

「・・・ボクが一番なのになんで連れて来たの?」

 

 

もう駄目だ。何言っても駄目だ。

 

 

声が冷たいし、見えないけど病んでる眼をしてそう。

 

 

「はぁ・・・」

 

 

小さくため息を吐いて、ユウキは付けていた直剣の柄に手を伸ばしてゆっくりと握った。

 

 

(え、嘘だろ!?)

 

 

「いけないトウカにはちょっとお仕置きしないとだね。ボクが一番だってわからせてあげないとっ」

 

 

スーっと片手で抜いて、素早く持ち替え剣先をこちらに向ける。

 

 

(やばいやばいやばいやばいやばい!!!!!)

 

 

「~♪」

 

 

大きく直剣を上に上げる。

 

 

ユウキの顔は病み気味の笑顔だ。

 

 

「ッ!!!」

 

 

死を覚悟したので、勢い良く眼を瞑って、両手をクロスして防御の姿勢を取った。

 

 

 

 

 

 

 

-----------

 

 

「トウカ~ごめんっ!」

 

 

「いや~本当に終わりだと思ったわ」

 

 

「私が言ってなかったら終わりだったわね」

 

 

「んぅ~、ごめんねトウカ。ボク勘違いしちゃって・・・」

 

 

「人の話は最後まで聞けよ」

 

 

「うん・・・」

 

 

ギリギリのところでシノンが「冗談よ」って言ってくれたので何とか助かった。それにしてもユウキのヤンデレは怖いなぁ。本当の恐怖を覚えるわ。

 

 

ぎゅっと服を摘まれながら、潤んだ目で許して?とユウキが懇願してくる。

 

 

「怒ってないから大丈夫だって」

 

 

「ほんとぉ?」

 

 

「ああ」

 

 

「うう~、ありがとぉ~」

 

 

腕に抱きつかれたので、頭を撫でる。

 

 

「ところでさ、その子・・・ユウキちゃんってトウカの妹か何か?」

 

 

向かいにソファに座っているシノンの言葉にユウキがピクン、と反応した。直ぐに顔をシノンのほうに向けて言い放つ。

 

 

「彼女っ!」

 

 

「違う、居候だ」

 

 

「あう~・・・」

 

 

「現実では知り合い?」

 

 

またまたユウキが反応する。

 

 

「家が近所っ!」

 

 

「都道府県違うと思う、多分」

 

 

「うう~・・・」

 

 

全く、いちいち反応が可愛いな、ユウキは。

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