遊んでたらいつの間にか陽が落ちていた。時間が経つのは相変わらず早い。
「もう夕方だな」
「時間ってほんと経つの早いわね」
「楽しかったねー♪」
ユウキの言葉に納得。時々はこうやってわいわいイチャイチャするのも悪くない。これからは定期的にやろう。
「どうする?」
「んー・・・私は今日はこれで落ちよっかな」
「あぅ・・・、トウカは?」
ユウキに振られて、俺も今日は・・・と言おうと思っていたがこちらを見つめるユウキの目は「行かないで!」と訴えてくる。
この訴えを無視して「落ちる」と言えば、どれだけユウキが落ち込むか。可哀想なので言わない。
「もう少しだけいよっかな~。どうしよう」
「お願いっ、いてよぉ!」
ギュッと抱きつかれ上目遣い。
「大丈夫だ、いるから」
「ほんとぉ?」
「寂しいんだろ、ユウキ?」
「・・・ぅん」
そっぽを向いて、恥ずかしそうにこくんと頷いて服をもっと強く掴まれる。シノンは空気を呼んでいるのか何も喋ってくれない。
「じゃあね、二人とも。また明日」
「ん~、明日な」
「おやすみっ、シノン!」
ログアウトボタンを押して、シノンのアバターが消えるまでユウキと手を振る。
「ッ♪」
最後に可愛くウインクを返して、シノンはログアウトした。
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「シノン可愛いね!」
「可愛いな」
「浮気しないでね」
「正妻かよ」
ま、実質そうだけどさ。
「???」
あ、意味分かってないらしい。
「ま、ユウキがなにより大事だから。それでいいよな?」
「うん!ボクもトウカが一番大好きだよ!!」
「姉さんとかシノンはどうなんだ?」
「う・・・皆大好きだ、決められないよぉ」
優しいからなユウキは。大好きな人に順位なんて付けられる性格じゃない。
「可愛いなぁ」
ついつい手を伸ばして撫でてしまう。
「トウカぁ~♪♪」
今日はいつもと違ってちょっと背伸びして、頬に擦り擦りしてきた。
「甘えんぼだな、ユウキ~」
もっと髪をわしゃわしゃ撫でる。
「トウカ~♪好きっ♪」
「よしよし」
「~~♪♪」
さっきシノンがやってたように顎のあたりを指で撫でてみると、くすぐったいのか避けようとしている。
ピタ、と指を止めるとユウキは不満そうな顔をした。
「やめちゃダメっ、トウカ~」
眉を少し真ん中に寄せてぷくっと頬を膨らませるユウキ。可愛すぎる。是非シノンにもやってほしい。
ユウキの期待に答えたいが、もうそろそろログアウトして休みたい。
「今日は終わりだ。また明日な」
「むぅっ!」
予想通り、納得のいかないユウキ。そっと額を人差し指でツン、と押す。
「あうっ」
「怒るなよ、可愛いんだから」
「・・・ズルいよ、トウカ///」
ユウキの顔が紅くなる。
「さっ、ログアウトするぞ」
「うん・・・////」
なぜかユウキはくっ付いたまま離れない。まぁ離れる必要も無いのでそのままログアウトする。
「また明日!トウカっ」
「ああ」
そのまま二人のアバターは寄り添いながらALOからログアウトした。