通常運転だああああぁぁぁ!!!
爪切り
「痛ッ!!……あぁ…深爪になったかな……」
いつもの部室、いつもの部活動
ただ変わったと言ったら「この世界」は僕達に二度目の三年生をしている。もちろん学校も同じように二度目であり流れているテレビや流行りの音楽も二度目である。だけどそんなことは部長や皆には関係ないようで普段通りに部室に集まり部活動をする
なので、僕も特に気にしないようにして本棚から今読み終わった小節の続きを読もうと手を伸ばしたのだが誤って本棚の縁にぶつけてしまった。
そのため深爪になってしまい今人差し指が痛い…
「うわぁ、それ痛いよな…私だったそんな平然に出来ないぞ……」
「平然じゃないですよ、物凄く痛いですよコレ
昨日爪を切ろうしたんですけどね、興奮している霞を宥めるのが大変でして……」
「お前んちもか、聖羅のやつもいつもと違ってなんか興奮気味だったんだよな……」
「ジル、こうふん、してたよ。」
どうやら「この世界」に来たのはGJ部高等部とGJ部中等部のメンバーだけのようだ。少なくとも家族は
「爪切りありましたよね、またぶつけて爪と皮膚の間が広がらないようにしないと……」
「うわぁ!!うわぁ!!うわぁ!!
なに痛いこと言ってるんだお前は!!想像しちまったじゃないか!!!!」
「ですから爪を切ろうとですね……あった。」
やっと見つけた爪切りでパチッ!パチッ!と爪を切りはじめた。それをジーと見てくる部長。そんなに珍しいのか………
「もしかして部長……爪切り自分でしたことないんですか??」
「あ、あるわけないだろうが!!!!
アレだぞ!!少しでも切る場所を間違えたら血がどばーってなるんだぞ!!!
それを一人で出来るなんて勇者かお前は‼」
「それだったら人類の殆どが勇者になっちゃいますね…
そう言えば霞も自分じゃ切らないんですよねー。初めの頃はキレイに切れなくてよく怒られてました」
するとピクッと部長の肩が揺れたのを感じた。そう見たと言うわけじゃないがなんか揺れたような感じだった。すると部長は少し頬を赤くしながら手を僕の方に差し出して
「と、特別だ。キョロがどれだけ爪切りが上手いか私が直々に見てやる。ほ、ほら切ってみろよ‼」
「それはいいんですが…手が震えてますよ部長…」
「こ、これは武者震いなのだ‼刃物と対峙するときはいつもこうなるから仕方ないのだ‼」
「刃物って…怖くないですよ部長。別に皮膚を切るわけじゃないんですから」
「でも危ないじゃんか!!髪を切るよりも肌に近いんだぞ!!!絶対に切らない保証あんのかよ!!!!」
「そうですね……なら、というわけでなく爪を切るときは必要な行動ですが…」
そういって部長の手をゆっくりと手にとって、その細い指を優しく握った
「どうですか??こう握られると不思議と安心するらしいんですよね」
「………そうだな。」
さっきまで震えていたのが嘘のようにその手を京夜に預けている真央。
今日の部活動は「爪切り」になりそうだ。