それぞれが野望を抱き、己が目的へ邁進する。
同盟を組み、時に裏切り、戦え。
戦乱の世
「メイン。召喚条件はフィールドに「足軽」と名の付くモンスターが1体以上。「足軽大将 リザードラゴ」を召喚じゃ。召喚時効果により、デッキから「足軽リザード」を1体追加召喚するぞい。効果で1枚ドローし、続いてフィールドカード、「一夜竜城」を配置」
血と火薬と血煙で視界が悪いフィールドに、竜の意匠が施された城が立つ。簡易の対戦スペースなのに雰囲気あるな。
「一夜竜城」は、「ドラゴン族」に加えてもうひとつ
そして、「
「アタックシーンじゃ。往けぃ、「剣豪リザード」!」
「その前に、だ。アタックシーンに移行したタイミングで手札から「
「むっ、無いのぅ」
「では「
「……やりおるわ。
「では効果処理。「剣豪リザード」は攻撃出来ず、「足軽リザード」が1体、このターンの間は俺の支配下だ」
手札から現れた悪魔が、「剣豪リザード」を無理やり地面に押さえつけ、「足軽リザード」に何かを耳打ちする。すると、リザードの目が怪しく輝き、ゆったりと俺のフィールドに移動した。悪魔はそんな様子を見てケラケラ笑いながら、「剣豪リザード」を押さえ付けている手腕を残して消えていく。趣味悪いなホントに。
「では「足軽リザード」で攻撃!「一夜竜城」の効果により、1枚ドローじゃの」
「何もない。コントロールを奪った「足軽リザード」で
駆け出した「足軽リザード」達は互いに槍を相手の身体に突き刺し、相討ちになる。
「フィールドカード、「戦乱の世」の効果を発動させようかの。「
何しても基本ドローされる盤面だな。崩したい所だが、そんな所にリソースは使ってられない。プランもできてるし、向こうの動き次第か。
「ではアタックシーン終了で、ターンエンドじゃの」
ん、足軽大将では攻撃しないのか。スペル警戒か? まぁいいや、
「ターン開始。ドローシーン、リカバーシーン、メインシーン。引き続きなにもせずアタックスキップ。ターンエンドだ」
「…………なにか企んでおるな。貴様の策を、ライフごと踏み潰してやろう。ターンスタート」
口調がジジイ風じゃなくなってますよおじいちゃ〜ん。教育者をやるにあたって、好々爺演じてるの知ってるぞ〜。本当はガチガチの堅物保守ジジイだもんな。
「ドローシーン、リカバーシーン、メイン。スペルカード「屍竜の誘い」を発動。墓地にいる「ドラゴン族」
ボロボロな具足を身に付けたリザードの腐乱死体が2体、地面から這い出てくる。まさに
「ドラゴン族」はサポートがとにかく多い。一重に「ドラゴン族」デッキといっても、もうひとつの
「
「
「
「
挙げたデッキはごく一部に過ぎない。あんまりにも多過ぎる。サポート供給過多だろもう。ドラゴン族が基盤だからどのデッキもパワフルで、戦ってて楽しい。
今使われた「屍竜の誘い」は「
「「足軽大将 リザードラゴ」の効果により、儂のフィールドにいる「ドラゴン族」モンスター全てに
リザード達の白濁した目を遮るように、無造作に兜が被せられる。随分雑な
「そして手札から「鉄砲隊 ヤモリザード」を召喚する」
土煙の中から銃声が鳴り響き、人型のヤモリが現れる。その両手には戦国時代のゲームチェンジャー、種子島鉄砲が握られていた。出てくる前に演出として撃ち放ったからか、わたわたと忙しなく装填作業を行っている。ちょっと可愛い。
「メイン終了、アタックシーン。往け、「剣豪リザード」!攻撃時効果により、デッキから1枚ドロー。もうひとつの効果でこのモンスター以下のパワーを持つ相手モンスターを1体破壊し、フィールドに戦国カウンターを1つ置けるが…………対象がおらんな。「一夜竜城」の効果により1枚ドローする」
「何もない。ライフで受ける」
ムサシードの召喚には、戦国カウンターが必要だ。このカウンターは、相手のモンスターを破壊する事で溜まる場合が多い。ならなるべく壁役も並べず、素直にライフで受けた方が遅延になる。……ま、時間の問題だろうけど。
剣豪が刀を振るい、俺のライフを削る。
「「足軽大将 リザードラゴ」よ、続け!「一夜竜城」の効果により、1枚ドロー!」
駆け出すは、足軽よりも一回り大きい足軽大将。鱗がトゲトゲしてて、よりドラゴンらしい見た目だ。大太刀を構えて突っ込んでくる。
「何もない。ライフで受ける」
「何のつもりだ。このまま負けるつもりか?」
「こういうつもりだ。手札から「
「召喚時効果。このターンの間に受けたダメージ数の半分だけ、ライフを回復させる」
「剣豪リザード」のパワーは300、足軽大将のパワーは600。合計は900。つまりその半分である450、ライフが回復する。
ふぅ。デッキから抜く前で良かったよブイエール。
「パワー600の悪魔……」
ドラゴンゾンビトークンはパワー100。ヤモリザードはパワー200。「一夜竜城」で攻撃時に1枚ドローできるし、破壊されても「戦乱の世」で1枚ドローできる事を考えると、攻撃するのも良しだ。
けれども、態々「屍竜の誘い」を使ってドラゴンゾンビトークンを並べたということから推測するに、「ドラゴン族」と「
どうせムサシードはもう引けてるだろうし、あとは戦国カウンターを増やして条件を満たすだけ。そのカウンター増加役を担うモンスターが必要。まあ、その役割と召喚条件を加味すると……戦国竜騎だろう。「
つまるところ、次のターンに召喚したいモンスターの召喚条件を考えると突っ込ませたくない、2枚ドローのアドは欲しい……って感じ。長考はよせ。するならするって言え!
「……アタックシーン終了、ターンエンド」
慎重だな、石橋を叩いて渡ると。叩きすぎて橋が崩れなきゃいいけど。…………サイターン引きませんように。いや、引いても良いんだけどさ。向こうの手札多いし。ただ今まで組んだプランが全部おじゃんになるからやめて欲しいかなぁ……
「ターンスタート。ドローシーン、リカバーシーン、メインシーン」
引いたカードは「
「手札から「
「させん。
手札で死にがちな低パワーモンスターを使った妨害カードか。まあ仕方ない、通そう。
「ない」
「では手札から「狙撃弓兵 イモリザード」を破棄し、「
俺のデッキに触れようとした悪魔の腕を、ジジイの墓地から放たれた弓矢が貫く。死してなお忠を尽くす的な感じで、良い演出だ。
そんじゃあまぁ、このターンはこれでいいか。
「メイン終了、アタックスキップ。ターンエンド」
「貴様……舐めておるのか!」
「進めてくださーい」
「……良かろう。ターンスタート、ドローシーン、リカバーシーン、メイン。召喚条件は
来るか。
「来たれぃ、乱世切り裂く竜翼!「戦国竜騎 リザードラグーン」!」
咆哮が轟き、フィールドに飛影が現れる。
空から急降下してきたソレは、大きな翼を目一杯広げて速度を殺し、着地する。デカめのワイバーンだ。その背には鎧で身を固めた竜人が騎乗しており、片手で十文字槍を振るいながら鬨の声をあげた。
「召喚時効果により、儂のフィールドにいる「
竜人に続いて、フィールドのリザード達が鬨の声をあげる。常時発動効果ではないため、リザードラグーンを始末しても+分が消えない。まぁ些末なことだ。トークン共はパワー300、足軽大将はパワー800。ヤモリザードは400になって、剣豪は500。そしてリザードラグーンのパワーは1900。……俺は前のターンで
「メイン終了、アタックシーン!往けっ、リザードラグーン!攻撃時効果①により、自分フィールドにいる「武仕」モンスター1体につき、フィールドに戦国カウンターを1つ置く。フィールドにはリザードラグーンを含めて6体。戦国カウンターを6個置く」
「そして攻撃時効果②により、このモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、再び攻撃権を得る!」
連パン可能で、パワーも2000にギリ届かないが高水準。サブアタッカーとしては破格の性能だ。
「ブイエールで
命令を受けたブイエールが駆け出そうとしたその時、高速で突っ込んできたリザードラグーンに轢き潰される。ま、パワー差1000以上あるしな。抵抗する間もない。
「ブイエールを破壊した事により、リザードラグーンは攻撃権を得る!再び往け、リザードラグーン!効果により、フィールドに戦国カウンターを6個置き、「一夜竜城」で1枚ドローする!」
「ない。ライフで受ける」
超常的な飛行軌道を描きながら、戦国竜騎が俺へ突撃してくる。いてて。
「続け、ドラゴンゾンビトークン!剣豪リザード!ヤモリザード!足軽大将!」
「ない。全部ライフで受ける」
雪崩の如く押し寄せてくるリザード達。それぞれが持つ得物を使って、俺のライフをギリギリまで削っていく。……残りライフは350。デカめのバーンが飛んできたら終わりだけど、まぁないだろう。保守ジジイが
「ターンエンド。……貴様に勝ち目はもう無い。
「いやでーす、ターンスタート。ドローシーン、リカバーシーン、メインは何もせずアタックスキップ。ターンエンドで」
「……それが貴様の選んだ道か。良かろう、介錯してやる」
結構でーす。はよして。
「ターンスタート。ドローシーン、リカバーシーン……メイン。召喚条件はフィールドに戦国カウンターが10個以上と
やっとか。長かったな〜……。いや、最短ではあるけど。
「戦乱の昇龍、二刀にて天を戴く!「二天一龍 ムサシードドラゴン」、見参!」
…………あんな所に城なんてあったか?
一夜竜城