滅ぼしてやる。
あぁ、アーサー。憎き、我が怨敵。
……私の、弟。
破滅の大魔女 モルガーン
初戦は、俺をシバいて藤にシバかれた……倉間さんだっけ。どうやら、「
────「
「
「
「
それ以前のテーマに「
新しく追加された「
……あまり日の目を見ないテーマへの救済措置、そんな感じの印象だ。「呪殺」が入る前の「呪怨霊」とか全く強くなかったし。やることは精々、相手モンスターのパワーを下げるくらいだ。特筆する点がない。まあ、数百年前から存在するテーマと考えれば妥当だ。
寧ろ、昔のカードがいつまでも強いのがおかしい。「
話が逸れたが、詰まるところ「呪怨霊」はまったくもって見所のないテーマだった。しかし、「呪殺」が入ってからは状況が一変。強デッキに名を連ねるまでに至った、ということ。
「呪殺」は、「このモンスターが破壊された時、相手モンスターを墓地へ送る」効果。道連れ、共倒れを戦略に組み込んだカードテーマは数多く存在するが、あくまでもそれらはサブプラン。それをメインに据えたテーマはかなり少ないんじゃなかろうか。
…………違う違う、いつの間にか「呪怨霊」が話の中心になった。「
「オッス、よろしくおねがいしやす!!」
「あぁ、よろしく。……なんか口調変わってね?」
「いえ、気のせいっス!胸をお借りしやす!」
ほんとかなぁ。
「
「
あっ。
「……そっちに譲るよ」
「いいんすか!?じゃあ遠慮なく!ターンスタート」
「すまん。手札の「
「……えっ」
本当にすまない。これが悪魔族なんだ、許せ。
「……どうも。二回戦の相手をさせていただく、御崎といいます。使うデッキは「
「あぁ、どうもご丁寧に。悪末です」
染められたであろう金髪を揺らしながら、長身の女性が頭を下げる。レディースもいるのか、熱いな。
「……先ほどは倉間が失礼をしました。申し訳ありません」
「あぁいや、気にしないで下さい。強いて言うなら、その件は一回戦で清算済みですんで」
初手サイターンで全て破壊したからな。寧ろ、申し訳なさがひとしお。何もさせなかった、正に完封だ。
「……そう言ってもらえると助かります。……倉間はあたし達の中で一番の新参ですが、リーダーへの忠誠心は誰よりも強いんです。そこまではいいんですが、ああやって暴走することも少なくありません」
「……苦労してるんですね」
「えぇ、本当に。……すみません、無駄話が過ぎました。始めましょうか」
「あ、はい」
えーと、使うのは「
「
「
「ではいきます、ターンスタート。ドロースキップ、リカバースキップ。メインシーンへ移行。フィールドカード「
「ターンスタート、ドローシーン、リカバーシーン、メインシーン……ターンエンドで」
「自分フィールドに存在する全ての「
「ないです」
沢山の妖醒トークンを全て焼き払い、銀髪の魔女が現れる。
そうか、アーサー王伝説に縁あるカード。そりゃ「
パワーは……1700。エースカードとしての基準は満たしているが……まぁ、
さて、如何程か。
「モルガーン、召喚時効果を発動。召喚する際に破壊した「
「通ります」
「破壊した「
「お、通ります」
つよい。しかも、アクティブ効果持ちか。まぁ
フェルネクスの足元が渦巻く水面へと変わり、その中へ引きずり込まれていく。トイレみたーい。
『誰が汚物だぁがぼぼぼっ!?』
そこまでは言ってないです。次のターンが来ればまた会おうな、フェルネクス。
「アタックシーンへ移行、モルガーンで攻撃します。攻撃時効果①を発動。魔力カウンターを1つ取り除く事で、墓地の「
「通ります」
「では「
「はーい」
俺のフィールドに立っているマファルスが完全に置物になっちゃった。まぁ、やりようはある。
「モルガーンの攻撃時効果②により、このモンスターの攻撃で相手のライフを減らした時、フィールドの魔力カウンターを2つ取り除く事で、追加攻撃権を得ます。何かありますか?」
「手札の「
「通ります」
「ではグラシャグラスが無事着地。続いて召喚時効果発動。自分のライフを500削り、相手モンスター1体を墓地へ送る。対象はモルガーン」
「あー……ないです」
「ではモルガーンは墓地へ」
……なんか思ったよりあっさり除去できたな。パワー低めのエースは、代わりに何かしら耐性やフィールドに残る系の効果を持ってる事が多いんだけど…………墓地送りが耐性を潜り抜けた感じか?
「うーん、破壊時効果でフィールドに残る効果を発動するので墓地送りは厳しいですね。「
「了解、ターン貰います」
まぁ、エースが陥落した相手を攻め落とすのは簡単だ。
「……ボクらのNo.2である御崎さんを倒したようですね、流石です。三回戦、相手をさせて頂くのはこのボク、水野です。よろしくお願いします。使用デッキは「魚竜」です。楽しい
「あ、どうもよろしくお願いします」
「魚竜」か。古生物、その中でも海棲爬虫類に焦点を当てたカード群だな。「
「始めましょう。ボスに勝ち、No.2の御崎さんに勝った相手にボクが勝てば、必然的にボクが最強ということです。流石に気分がアガりますね」
「上昇志向つっよ、
「いずれ世界を手にし、バトモン雑魚でもカードに好かれていなくても、楽しく生きれる世にしてみせます。
思想もつよい……
水野さん、引きはつよくなかった。悲しいね……。
「……わたし、筧。あなた、たおす。はんずれでぃー」
「俺、悪末。お前に、負けない。
……アイマスクを額にずらして短い黒髪の少女がデッキを取り出す。……そういえば
「そういえば、なんのデッキを使うんだ?」
「ふっふっふっ。「
「…………!?」
「よォ、悪末。うちのメンバーはどうだァ、なかなか骨のある奴らだったろ」
「……あぁ、うん。なんか凄かったよ」
主に癖がな。まぁ確かに、皆最後まで諦めず勝機を探ってた。筧さんだけ「ふっふっふっ。きょーきの、さたほど……!」とか言いながらギャンブルカードで自滅していったけど……彼女からすれば、ギャンブルで負けるのは本望だろう。
「おれァ、コイツらみたいな……色んなモンに見放された逸れ者に居場所を作ってやりたかった」
「そうやって、おれァこのグループを……「逸走団」を作った」
あぁ、そういう名前なんだ。このグループ。
「布団の中で泣いてたおれみたいな奴を作らねぇように、馬鹿なおれなりに張ったセーフティネットだったワケだが……いつの間にかなァ、おれ自身の居場所にもなっちまった」
「おれァこれからもよォ、コイツらが求め続ける限り
ギラリ、と。闘志に燃えて輝く眼を俺に向ける藤。
「その為にもよォ、先ずはお前を乗り越えてやるぜェ」
凶暴な、それでいて楽しげな笑みを浮かべてそう言った。
「さて、やるぞ。おれの新生「
「でっどまんず……なに?」
「あァ、「
「おん。良いと思う」
藤の後ろに居るギャラリー……具体的には御崎さんや水野さんが「褒めてあげて」って身振り手振りしてるのが目に入り、ノータイムで褒めを口にする。流石の反射神経と褒めてやりたいところだ。
「ふゥん。やっぱりお前は
ダチ認定されてる。それはシンプルに嬉しい。
デッキを取りだしてセットする。
「
「おう、叩き潰してやるよ。
バトルフィールドが起動する。
最終戦だ。気張っていこう。
…………勝敗はその場に居た人間たちだけが知るってことで。いやぁ〜、強かった強かった……。
「逸走団」……藤 阿吽命名。メンバー達は結構渋い顔をしている。決して散らない某鉄の華が元ネタ。
拠点の廃工場……みんなのバトルポイントを合わせて土地ごと買い取った。皆で寝泊まりしてる。