「―――・・――・・・・」
「――――・・・・・―――・・・」
そんな声が聞こえて目が覚めた。
ここは...どこだ?
見慣れたい天井
見慣れない人たち。
よく動かない手足。
いや、手足どころじゃない。
体中が動かない。
そして聞き取れない言語。
これはどうなっているんだ?
俺はあの場で死んだはずじゃないのか?
すると金髪の美女がこちらを覗き込んできた。
「―――・・・・―――・・」
そしてその横には茶髪の男がいた。
イケメンだな。
確かにそう思った。
日本で俳優として活動をしている人達とはまた違う、「女にモテそうな顔」だ。
そしてその横には赤紫色の髪を持ち、メイド服を着ている女性がいた。
こっちも美人だ。
先ほど見た金髪の人とはまた少し違う「大人の美人」って感じだ。
すると横から、俺のすぐ横から声がした。
「あー、うあー」
俺はその声に釣られて声を出した。
「う、あーあーうー」
そうだ。別に体が動かなくても声が出せないわけじゃない。
てか、なんで俺はここまで情けない声を出したのだ?
そういえば先ほど聞いた声も随分と情けなかった。
するとイケメンが心配そうな顔をしてこちらを見て、言った。
「・・・・・―――・・・―――」
「言った」と思ったらいいものの、俺はそれを理解できていない。
しかし、なんだ?この言葉は。
これまでネトゲをしてて、たまに外国語をきたことがある俺でも聞いたことのないような言語だった。
まぁ、聞いたことがあっても分かる自信はないが。
「――・・・・―――」
てか、なんで俺は生きているんだ?
確かあの時トラックに轢かれて死んだはずじゃ...
するとイケメンが俺と隣にいた何かを持ち上げてきた。
金髪の美女が心配そうな目でイケメンを見ている。
そして俺はその時隣にいた何かが分かった。
赤ん坊だ。
つまり、必然的に俺も...
ーーー
一ヶ月が経った。
結論から言おう。
俺はおそらく「転生」した。
最初はあまり飲み込めなかったが、隣にいる赤ん坊を見て完全に理解した。
願いが叶ったのだ!
死ぬ寸前に願ったことが叶ったのだ。
何の力が働いたのかはわからないが、転生したことには変わりない。
これまでの人生でここまで嬉しかったことはあるのだろうか。
まぁ、人生って言うのは語弊があるか。
しかし、前世も含めてこれまで嬉しかったことはない...と思う。
ソシャゲで超低確率のキャラを引いた時でもこれに上回ることはないだろう。
そんなことより
俺は双子らしい。
兄か弟かは分からないが、兄弟がいる。
前世はいなかったからとても嬉しい。
しかしその兄弟はというと
母と思われる人の母乳をとても積極的に吸っていた。
俺は、あまりそういうのに興味がなかったから、控えめだったが。
幼児というのは怖いね
ーーー
半年の月が流れた。
最近はこの世界の言語が少しずつ分かってきた気がする。
と言っても、ネトゲでたまに外国人が投げかけてくるような単語でしかまだ理解できないが。
けど、思ったよりも習得速度が速い。
前世ではあまり勉強が得意ではなかったため、習得は遅いだろうと思っていたのだが。
帰国子女が英語がペラペラに喋れるようになるのと同じ原理なのだろうか。
そういや、俺の兄弟は兄らしい。
前世では頼れる兄さんが欲しいと思っていたからとても嬉しい。
そんな兄は最近ハイハイで色んなところを歩き回っている。
俺は興味本位でそれについて行っている。
ちなみに俺の方が身体能力が高いらしい。
兄はそんな俺を見て嫉妬のような目をしていた。
ふう〜。まだ若いのに怖いね〜
後、こいつ、母の母乳を吸う時に少しいやらしい顔をしてやがる。
まぁ、いわゆるエロガキっていうやつだ。
この前もパンツを頭にかぶっていた。
何てやつだ。将来はろくに育たないね。
そんな俺たちを見てか、両親が何かを話していた。
「眼-放す—すぐにどこかにいく—の」
「元気—いい
生まれるすぐは—泣かない心配した—」
「今-泣かない——」
まだカタコトでしか分からないが大体そんなことを言ってた気がする。
まぁ、元気なことはいいことだからね。
俺はイケメンの意見に賛成だ。
転生者ってことはあまり知られたくないのだがね。
まぁ、その甲斐もあってかこの家の立地を理解することができた。
二階建ての裕福な家で、田舎にある。
まぁ、大体そんな感じだ。
そんなふうに感じた理由は...まぁ、今はいいだろう。
しかし、かなりの田舎らしい。
ネトゲができる電波は備わっているのだろうか。
まぁ、家にいる人たちが使ってないのを見ると、おそらくないのだろう。
残念。
まぁ、そんなことを考えていたある日、いつも通り俺は兄について行っていた。
すると兄が椅子を上り始めたと思いきや驚いたような顔で窓の外を見ていた。
窓の外には何があるのだろうか。
とても気になる。
すると兄は、急に椅子から落ちた。
頭からだ。
危ない!!
そんなことを思った時にはもう遅かった。
兄は頭から落ちてしまった。
どしんと音がなる。
「キャア!」と母が叫ぶ。
見れば、母親が洗濯物を取り落とし、口に手を当てて真っ青な顔で兄を見下ろしていた。
これはまずいと直感的に思った。
「ルディ! 大丈夫—!?」
母は慌てて駆け寄ってきて、兄を抱き上げた。
兄と視線が絡むと、安堵した顔になって胸をなでおろした。
ついでに俺の方も見て、俺の安否も確認した。
「……ほっ、大丈夫—ね」
母は注意深く兄の頭を見ていた。
傷でもあったら一大事だと言わんばかりの表情をしている。
そして最後に、兄の頭に手を当てて、
「念のため………
神—力は—なる—、力失いし—に再び立ち上がる力を—-
『ヒーリング』」
驚いた。この国にはそんな文化でもあるのかと。
俺はまだあまり言語を覚えていないため、途切れ途切れにしか聞こえないが、その言葉がかなり厨二病くさいものということは分かった。
こんな美女がこんなことを言うなんて。末恐ろしいよ。
と、思ったのもつかの間。
母の手が淡く光った。
何だこれ!?
兄も驚いたような顔をして、頭のあたりを触っていた。
まるで、痛みが消えたみたいに、
「さ、これで大丈夫よ。
母さん、——昔は—は名の知れた冒険者—-んだから」
途切れ途切れにしか分からないが、肝心なところは聞こえた。
『冒険者』
異世界もののゲームやアニメでしか聞かないような単語だ。
そして、先ほど見た
『ヒーリング』
これらの単語から理解した。
いや、以前からその片鱗は感じていたのだ。
この世界はいわゆる
『異世界』だ。
その後、主人公は先ほどルーデウスが見たパウロの剣を見て、さらに納得しました。
幼少期ペース早目のほうがいいですか?
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飛ばせ
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結構早めでいいよ
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ちょい早めで
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今と同じくらい
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もっとおそくしろ