学生転生〜兄と一緒に本気出す〜   作:腐ってもタイ

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最近勉強が忙しくてあんまり投稿できませんでした。
モウシワケナイ
これからもこんなかんじで不定期投稿になっていくと思いますが、そこはご了承ください。

追記 あらすじをストーリーが分かりやすいように変更しました


第二十四話 本番

万能剣 アークモーク

 

それが何かはわからないが、ラグナはおそらくこれを待つために時間稼ぎをしていたのだろう。

しかし、あの剣、ヴァリアスが持った瞬間形が槍へと変化した...?

 

「私はもう戦える状態ではない。ラグナ!これを使え!」

 

「はい!」

 

ヴァリアスが投げた剣をラグナがキャッチした。

形状は変わらない。

 

よくわからない。

 

「仕方ない。エド!一緒に攻めてくれるか!?」

 

「もちろん!」

 

こうして戦いは始まった。

 

戦士はラグナと俺のみ。

 

ラグナの手には先ほど渡された万能剣。

その効果はわからないが形状が変化するということだけはわかる。

現在の形状は槍。

ラグナがいつも使っている武器と同じだ。

 

一方俺の持っている武器は昔シャンドルからもらった鞭。

この1,2年の間、ずっと使ってきた。

素材は布に近いものだがその威力は高い。

 

敵であるタンジーが持っている武器は槍。

その先にはおそらく数十分前についたヴァリアスの血がついている。

 

勝てるのだろうか。

俺たち二人だけで。

 

いや、勝つんだ。

状況はさっきとは違う。

仲間がいる。

近くで一緒に戦ってくれる親友がいる。

背中を押してくれる頼れる大人がいる。

「お前は、やればできるやつだ。」

前世でもそうやって背中を押されていたはずだ。

今さら前世のことを懐かしもうとか悔もうとかそういう気持ちにはならない。

その後悔はさっき終わらせてきたはずだ。

 

パウロ、ゼニス、リーリャ、ノルン、アイシャ、ルーデウス、シルフィ、シャンドル、ロキシー、ウリエや砦のみんなにまた会うためにも

 

今世では誰も失望させないためにも

 

親友とも何も話せないまま死なないためにも

 

勝たなければならない。

死んではいけない。

勝って生きるんだ。

生きて勝つんだ。

 

俺はそう心に決めると走り出した。

 

ラグナは左から、俺は右から攻める。

 

ラグナがタンジーに槍を突き刺すと同時に俺は飛びながら鞭を振った。

 

タンジーは片手で槍を持ち、ラグナの槍を弾いた。

 

そしてもう片方の手で俺の顔面付近へ裏拳を決めようとしてくる。

 

おれはその腕を縛る。

 

鞭括

 

俺がこの世界でおそらく一番多用してきた技。

特にフェイントとしてよく使える。

縛りが甘いと簡単にほどけてしまうため、そこは注意が必要だが。

 

そして俺は地面に着地し、背負い投げのようなものをしようとした。

 

 

着地できなかった。

俺が着地しようというときに、タンジーは翼を大きく広げ空へと上がった。

 

鞭を強くつかんでいた俺はそのまま高くへと上がる。

 

----まずい

 

空中は天族の領域だ。

人族が空中で天族とやりあうもんなら圧倒的な敗北は目に見えている。

 

タンジーが俺がくくっている手と反対の手で槍を構え言った。

 

「すまないな。これは民のための戦争なんだ。」

 

そう言ってタンジーは槍を握る手に力を入れた。

 

俺はとっさに鞭を持っているのとは反対の手で腰にさしてあった真刀。

パウロが五歳の誕生日の時に渡してくれた五歳児にあげるには少し大きかった剣。

鞭を使うようになってからは使わなくなっていた。

 

しかし、少し大きめだったからか今の俺にはよくなじむ。

 

剣神流・先手『腕落とし』

 

シャンドルが来る前にパウロにおそわった技。

こっちも鞭になってからは使う機会が少なかった。

 

俺の剣先はタンジーの手頸へと向かっていき、その槍を叩き落した。

それと同時にくくってある鞭をタンジーから引き離す。

 

落下

 

しかしラグナに受け止められる。

 

「ふむ。剣も持っていたのか。」

 

タンジーの声が聞こえた。

タンジーのほうを見ると彼は槍を空中でつかみ、地面へと着地していた。

それのすぐ後に俺を抱えたラグナも着地し、俺をその腕から降ろす。

 

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

 

状況は戻った。

しかし振り出しに戻ったかと言われるとそうでもない。

俺の鞭の手札も剣の手札も割れてしまった。

鞭の手札はまだまだあるのだが有効だとは思えない。

 

このままだとジリ貧だ。

 

こういうときどうするかゲームで考えてみよう。

 

一つ目はごり押しだ。

手札うんぬんとか関係なしにpowerとskillで勝ち切る。

前世のおれならそういうことをしていたかもしれない。

しかし、今は状況がちがう。

俺のpowerとskillはタンジーのに上回っているわけではない。

それどころか大分差があるようにも思える。

 

だからこれは却下。

 

二つ目はさらに手札を増やす。

これにも二つのものがあるな。

そのうちの一つは味方の増援によって物理的に手札を増やす方法。

これも却下だな。

今この場には俺とラグナとタンジー以外に二人がいるが戦える状況ではないだろう。

ヴァリアスは大きな傷を負って満身創痍な状態だし

カエルスはあまり戦いに向いてない。

これ以外のやつが来るとしても、今本拠地はかなり荒れているはずだ。

増援は見込めない。

 

もう一つは即興で何か考える方法。

今俺たちに残されているのはこれしかない。

これをしないと勝てない。

賭けに出るしかない。

 

けど、相手の盲点に入っていてなおかつ強いもの....?

 

あぁ、一つだけあったな。

今この場所できっと"俺だけにしかできない"方法が。

 

けどできるか?

俺はそこまでその方面で器用なほうではない。

いや、できる。

俺は本番に強いほうなんだ。

初めてラグナと戦った時も即興でやったことない技ができたんだから。

もし、ルーデウスほど器用であれば不安なんか感じずにできていたんだろうなぁ。

 

いや、いまはそんなことを考えている場合じゃない。

今、やらないと。

 

俺は目でラグナに指示をした。

いくぞ と。

 

ラグナはそれを理解できたようで走る態勢をとった。

そして行く準備はいつでもできているという顔でこっちを見てくる。

 

俺たちは同時に走り出した。

配置はさっきと同じだ。

ラグナは左から。俺は右から。

 

ラグナはさっきと同じようにタンジーの脇腹付近に槍を刺そうとする。

しかし、それはまた弾かれる。

 

そして俺のほうを向いた。

きっと彼は俺がまた同じように攻めるとでも思っていたのだろう。

 

俺は準備をしていた。

その準備とは非常に目立つものであり、ラグナはそれを見てさっきと同じように脇腹に刺したのだろう。

もし、そんなこと考えていなかったら少し恥ずかしいかな。

 

ルーデウスであればもっと素晴らしいのが作れていたのだろうか。

 

火系統魔術の初級魔術。

ファイアボール

 

俺はそれをタンジーのほうへと放ちながら鞭を振った。

今度は鞭括ではない。

大きな隙が生まれる代わりに相当な威力が生まれるであろう技。

しかしその隙は魔術でカバーする。

遠心力を利用し、威力を底上げする。

 

 

転移事件が起こってからは一回も使っていなかったな。

ファイアボールはタンジーの顔面に命中し、威力があげられた鞭は右腕の手首から先を切り落とした。

 

勝った。

 

そう思った時、タンジーの左こぶしが俺の顎を打った。

アッパーだ。

 

意識が飛んだ。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

真っ白い空間。

 

ここは...何回も来てるところだな。

いつも通り体は前世のひょろがりだ。

体も思うようにうごかねぇってことは

 

「やあ」

 

だよなぁ。

いるよなぁ。

 

そこには作者代理のような白い人間が立っていた。

 

今度こそ...死んだのか?

 

「いや?しんでないよ。ただ気絶してるだけ。ちょうど波長があってたからきてやったのさ。」

 

死んでないのか。ならよかった......じゃねぇ。

気絶してるだけなら早く起こさせてくれよ。早く戦線復帰したいんだよ。

 

「大丈夫。君たちは勝ったよ。」

 

もう...勝敗はついたのか?

 

「うん。もちろん」

 

どんな感じで?

 

「あの後ラグナードが一人で頑張ってて、結構追い詰められたんだけど、ウリエルが助けに来たんだ。」

 

そうか...ウリエが...。

ってえ?

何でここにウリエがでてくるんだ?

 

「そりゃそうでしょ。ラグナードが時間稼ぎをしていたのは彼女が来るまでの時間を待っていたからさ。」

 

そう...だったのか。

その展開、みたかったなぁ...

絶対アツかっただろうに。

それで、そのあとはどうなったんだ?

 

「えぇ?それ聞いちゃう?それは本人から聞いたほうがいいと思うんだけどねぇ。」

 

そ、そうか。

そうだな。

確かにそのほうが初見のリアクションだからな。

 

「そうそう。そゆこと~」

 

それで?今回もどうせあるんだろ。

その助言とやらが。

 

「うん。もちろん!」

 

まぁそうだとおもったよ。

 

「なんでそうおもったのだい?」

 

そりゃお前みたいなやつが波長が合っただけで勝ったと報告するわけないだろ?

 

「それはどうかな~。神はきまぐれだからね。」

 

例えば、どんな時にくるんだ?

 

「例えば?そうだなぁ。成功を喜んでいるときとかかな。

 その時の表情を見るのが癖になっててさぁ。」

 

ふぅ~ん。

 

「なんだよ。自分から聞いてきたくせに。」

 

いや別に。

 

「ていうか君。前と性格かわった?」

 

そうかなぁ。そんな変わってないと思うけど...。

 

「いやぁ?今までの君はもっと僕につんつんしてたじゃないか。」

 

あー。確かにそうだな。

なんで変わったんだろうなぁ。

あぁ。もしかしたら勝ったって聞いて心がうかれてたからかなぁ。

 

「うんうん。いいね。その調子でいこうか。」

 

そういわれるとなんかなぁ。

 

「べつにいいじゃないか。フレンドリーにいこうよ。」

 

それもそうだな。

 

「そうそう。いい感じだね。」

 

それより、今回の助言とやらは何なんだ?

 

「今回のは助言というよりかは頼みなんだけどね。」

 

お、おう。

 

「天大陸に2年くらい滞在してほしいんだ。」

 

なんでだ?

 

「なんでだって。君のことを思って言ってるんだよ?」

 

俺のこと...?

 

「もし、しなかったら、君、死ぬよ。」

 

死ぬってお前。そういうこと言うなよ。

 

「僕も友好的な相手とはいつまでもいたいんだよ。

 だから君に死んでもらいたくはないんだ。」

 

そ、そうか。

それなら、ブエナ村の家族はどうなるんだ?

 

「大丈夫。そこは僕が何とかしとくから。」

 

そう...か.......。

 

そこで急に俺の意識は途絶えた。

 

 

 

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