学生転生〜兄と一緒に本気出す〜   作:腐ってもタイ

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駆け出し冒険者編
第九話 ユメ


 

 

夢を見た。

俺は飛んでいた。

目の前の景色がどんどん変化していく。

 

なんでこんなことになっているのだろう。

 

すると俺の体が減速していった。

俺の体は落下しようとしている。

俺は咄嗟に受け身を取ろうとする。

 

しかし、そんな俺とは裏腹に俺の体は洞窟の中に入っていく。

 

そこで俺の意識が途絶えた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

目が覚めた。

俺は気づいたら真っ白の空間にいた。

何もない、真っ白な空間。

 

あぁ、きっとこれは夢だろう。

しかし、簡単に夢だと気づけた。

どういうことだ?

 

咄嗟に俺の体を見下ろす。

 

前世の体だ。

全く鍛えてすらないヒョロガリの体だ。

 

あぁ、理解した。

 

俺は死んだのだ。

おそらくこの10年間は夢だったのだろう。

そして、ここは天国か。

いや、前世での俺の行動を考えると地獄だろうか。

 

そう考えるとエドルートとしての記憶が薄れていく。

 

楽しかったなぁ。

 

 

ーー

 

いつしか目の前に変な奴が立っていた。

全身が白色で顔にモザイクがかかったような奴だ。

まさに、ゲームのクリア後に出てくる作者代理みたいな奴。

 

そいつはニッコリと笑っている。

気持ち悪い。

ゲームのキャラでもこんな気持ち悪く笑えるやつはいないだろう。

ルーデウスの笑いより気持ち悪い気がする。

 

「やあ、初めましてかな。こんにちわ。エドルート君」

 

そいつは話しかけてきた。

本当にこれはゲームの中の話で、プレイヤーが操作でもしているのか?

ルーデウスあたりを。

 

「聞こえているよね?」

 

はい、聞こえてますよー。

こんちわー。こんちわー。こんちくわー。

 

「挨拶できるのはいいことだね。」

 

声は出せなかった。

しかし、伝わるのか。すごいね。ははは、

まぁ、会話しようか。

 

「いいね君、適応力あるよ」

 

適応力、ねぇ。

前世ではそんなものがなかったからそうなったんだけどな。

 

「いやぁ。それは君の周りがそれを見出すことができなかったからだよ。」

 

ふーん。

んで?あなたは誰だ?

 

「見ての通りだよ。」

 

見ての通り?うーむ...

誰だろうな...

さっきのやつで上から降ってきた白い光か?

 

「いやぁ。さっきの魔力災害は僕にもわからないんだ。

 僕は神様だよ。ヒトガミさ。」

 

神様、ねぇ。

 

「気のない返事だねぇ。」

 

そりゃそうだろ。

神様が出てくるには遅かったからさ。

出てくるなら俺が生まれ変わる前に出てくるもんだろ?

 

「流石にそれはこの僕でもできないよ。」

 

へぇ。続きをどうぞ。

 

「君のこと、見てたよ。なかなか面白い人生を送っているじゃないか!」

 

兄のルーデウスの方がよっぽど面白そうだけどな。

 

「いやいや、君の方が面白いよ。

 その年齢で北神流の上級だろ?

 すごいじゃないか!」

 

それはどうも。

 

「それでね。君のことを見守ってあげることにしたんだ。」

 

見守ってあげる。か。

すごいすごいいう割にはかなり上からなんですね。

 

「そりゃそうだろ。僕は神様なんだからね。」

 

そういうものなのかねぇ。

 

「つれないねえ。

 君が困っているだろうと思って声を掛けたのに」

 

俺の前世の世界ではそれは詐欺の手口なんだよなぁ。

 

「僕は君の味方だよ?」

 

はい出ましたー。またもや詐欺の手口。

こういうのでお年寄りの人が騙されてくんだよなー。

俺は詐欺にだけはあわないように気をつけてるからな。

 

「そこまで言われちゃうと困るなあ……。

 じゃあ、とりあえず助言をさせてくれよ」

 

 助言ねえ……。

 

「従うも従わないも、君の自由ってことさ」

 

お前、騙そうとしてるだろ。

こういう助言は大体人を騙そうとするものなんだよ。

だから、聞きません。

 

「いやぁ、君、聞かないとこの先死んじゃうよ?

 それでもいいのかい?」

 

もう死んでるんじゃないのか?

 

「君はまだ生きてるさ。

 僕は君の精神に直接話かけてるだけなんだ。」

 

なんだよそのよくある展開みたいな奴。

 

「いいから聞いてくれよ。」

 

じゃあ、聞いてやるよ。

 

「君が今いるのは『天大陸』という名前のところなんだ。」

 

天...大陸...?

 

「そうさ、この世界の1番北にあるとても高いところなんだ。」

 

いや、そこじゃない。

なんで俺はそんなところにいるんだ?

 

「君はね、大規模な魔力災害に巻き込まれて転移したの」

 

魔力災害...?

あぁ、あの光か。

 

「そう。あの光のこと」

 

 転移。

 あれは転移だったのか……。

 

他のみんなは大丈夫なのか?

俺と一緒のところに転移したのか?

それとも他の場所なのか?

ブエナ村は安全かもしれないが、そこはどうなんだ?

 

「それを僕に聞いて、信じるのかい?

 助言は聞かないのに?」

 

チッ。めんどくせぇこと言いやがる。

 

「僕から言えることは、みんな君みたいに別の場所に転移したってことだ。

 幸いなことに君の知り合いで天大陸に転移した人はいないけどね」

 

そう...なのか。

 

「君がすべきなのは、帰って他のみんなのことを探すことだ。

 僕の助言に従えば、絶対とは言わないけど、

 高確率で帰ることが出来るよ?」

 

てか、なんでお前はそこまで俺に生きて欲しいんだ?

何か目的があるんじゃないのか?

 

「くどいなあ……。

 君が生きていると面白そうだから。

 それでいいじゃないか」

 

面白そうだからってなんだよ。

頭に縫い目でもあるんじゃないのか?

 

「縫い目...?いやいや、そんなものないよ。

 それに、君の世界ではそうだったかもしれないけど、この世界では違う。

 君はこの10年生きて、常識の違いを実感しただろう?」

 

まぁ。

 

「それで、聞くのかい?僕の助言。」

 

まぁ、聞くよ。

そこまで言うんだったらな。

 

「エドルートよ。よく聞きなさい。

 君は目が覚めてしばらくした後、数ヶ月は天族語を学びなさい。

 そうすれば、君は安全に帰ることができるでしょう。」

 

ヒトガミはそう言いながら、白い空間に消えていった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「エドー。起きなさーい。」

 

そんな声で目が覚めた。

ゼニスの声だ。

 

「あれ?俺は転移きたはずじゃ?」

 

周りを見渡してみる。俺の部屋だ。

いやいや、転移なんかしてない。

いつも通りの毎日だ。

 

「はーい。今行きまーす。」

 

とりあえずそう言い、リビングに向かう。

そこには、家族がいた。

パウロ、ゼニス、リーリャ、アイシャ、ノルン、ルーデウスやシルフィまでいる。

 

「....?」

 

俺がそう疑問を頭に浮かべた時、俺の意識は薄れていった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「△⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎△△△。」

 

「⬜︎⬜︎△⬜︎⬜︎!」

 

そんな言い合う声がして目が覚めた。

あぁ、さっきのは夢だったのか。

 

周りを見渡す。そこには2人の男女がいた。

金髪で、羽が生えており、年齢は俺と同じくらいだ。

 

「△△△!!!」

 

男の方がそういい、女の方が部屋を出ていった。

 

「.....?」

 

「⬜︎⬜︎⬜︎!△⬜︎△!」

 

男の方がそんなことを言うが、聞き取れない。

 

その様子を見て、男は気づいたのか、喋らなくなった。

その代わりに、俺の顔をまじまじと見ている。

 

そして、しばらくした後、

 

「⬜︎△⬜︎⬜︎!」

 

女の方はそう言って、1人の男を連れて戻ってきた。

 

これもまた金髪だ。

 

「△⬜︎!」

 

「⬜︎⬜︎△△!」

 

「△⬜︎⬜︎⬜︎」

 

3人が何かを喋っている。

 

そして、大人の男がこちらを向き、何かをいった。

 

「⬜︎⬜︎△⬜︎△。」

 

聞き取れる言葉で喋ってくれよ。

 




転移先を天大陸にした理由→パウロ一家はそれぞれ
ゼニス→ベガリット
ルーデウス→魔大陸
リーリャとアイシャ→中央大陸
パウロとノルンも中央大陸に転移したが、ミリス大陸を拠点としていた。
だから、天大陸だけ、全くこれに関与していなかったので、転移先を天大陸にしました。

あと、活動報告のところでオリキャラの名前を募集しているのですが、今のところ一件もありません。

何も来なかったら一旦間話でも挟もうかな。
それでも来なかったらもうAIくんに頼むんで、ぜひお願いします。
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