義兄の恋をコユキは応援する   作:ァマノ

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全然関係ないですが。映画の鬼滅見てきました。
一言言うなら。
狛犬が回り回って帰ってきた。
長い旅が終わったんだなと思いました。


それはそれとして。
コユキの口調難しいですが頑張っていきます。



第二話 羨ましい

「兄貴.......」

 

 

「んだよ.......」

 

 

「暇なんですけど.......」

 

 

「仕方ねえだろこころくに娯楽ないし.......」

 

 

「なんかしてくださいよー.......」

 

 

「なんかって言われてもなぁ.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しだけ灯りのあるコユキが閉じ込められた銀行倉庫。

その中で、俺とコユキは何もない昼間を過ごしていた。

本当にやることがなくてお互いに大の字になって転がってる。

.......仕事も終わったしな。

くっそぉ、ユウカのやつ、仕事道具丁寧に持っていきやがって。

それはいいんだけどさ、俺のペロロ様ぬいぐるみ置いていきやがってさぁ.......

今度様子見に来たら言おうか.......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そうだわ。」

 

 

「?」

 

 

「あともうちょいでノア来るんだよな、仕事確認で。」

 

 

「そういえばそうですね!じゃあ開けた瞬間に入れ替わりで.......」

 

 

「無理だな。」

 

 

「なんでぇ!?」

 

 

「変に伸びるだけだぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもの泣き顔になって叫ぶコユキ。

その姿はもう当たり前のようで安心しかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやでもノア先輩以外と運動オンチなんですよ!」

 

 

「運動オンチぃ?」

 

 

「前の大会の時、こっそり跳び箱とバランスボールしててどっちも下手っぴで口封じするくらいには!」

 

 

「..............」

 

 

 

 

 

 

 

 

コユキは目を瞑ったまま、むふーと聞こえてきそうな顔で想像を膨らませている。

俺が黙って聞いてるのではなく、恐怖で黙っていることに気づかず。

その恐怖の対象がコユキを見下ろしているのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう扉開けた瞬間にシュバッって行けばいけますよぉ!」

 

 

「.....................」

 

 

「出たら何します?ご飯?それともゲーム?もしくは.......!」

 

 

「コユキ、あんまし、いいたく、ないんだけどさ。」

 

 

「なんですにぃに?」

 

 

「目、開けてみ?」

 

 

「へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言われた通りに開いた目にはきっと。

満面の笑みで、しかし怒りを込めた微笑みで。

ふふと言いながらオーラを纏ったノアが写っているのだろう______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コユキちゃん?」

 

 

「!!!?!、?!!!!、!??!?!」

 

 

「あーあ.......」

 

 

「何も見てないと言いましたよね?」

 

 

「..............」

 

 

「レイジ何もしーらないっと.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そそくさと距離を離そうとするが。

それを見逃すノアではなく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「レイジ君?」

 

 

「は、はい。」

 

 

「.......コユキちゃんから、何か聞きましたか?」

 

 

「え、えっと.......」

 

 

「聞 き ま し た か ?」

 

 

「い、いえマリも.......」

 

 

「.......まああなたになら別にいいんですけどね.......」

 

 

「.......それって.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたになら、とは

つまりそれは、俺のことは特別に.......

いやいや自惚れるな俺、自惚れるなレイジ。

こんなで勘違いするなんて、そんなの消しゴム拾ってくれたからとか落とし物偶然触っただけとかと同じなんだぞ俺。

..............あ。

よく見たら顔そのままだけど耳だけ真っ赤だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「.......じゃあ、今度一緒に何かやりますか?スポーツかなんか.......ひとりでもふたりでしたらきっと上手くなりますよ。」

 

 

「.......!はい、ぜび。」

 

 

「(やったぁぁぁデート取り付けたぞぉぉぉぉぉ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心と頭の中で同時にガッツポーズ。

よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

こんなところでチャンスが来るとは!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのー、私の目の前でいちゃつかないでくれますか?空気が甘いんですけど.......

 

 

「.......いちゃついてるわけじゃないだろ、これ。」

 

 

「いーやいちゃついてます!」

 

 

「いちゃついて.......」

 

 

「新婚夫婦みたいにいちゃついてるんですよ!」

 

 

「新婚.......」

 

 

「夫婦.......」

 

 

「.......あ。」

 

 

「「(.......いい、かも。)」」

 

 

「ダメだこれ.......完全に勝てない.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よし、これでいいんです。

これでもっとお兄ちゃんとノア先輩の仲が深まるはず。

あともう一押し、ぐらいですね。

.......ふたりとも、早くくっつかないかな。

そうしたら、踏ん切りがつくのに。

からかったり言ったりするのは楽しいけど。

けどやっぱり、痛い。

 

 

 

 

 

 

ほんとびっくりしました。

ノア先輩が私のお兄ちゃんを好きになるなんて。

理由を聞いたら、お兄ちゃんとほとんど同じこと言ってました。

はっきりと堂々と。

 

 

 

 

 

 

私は羨ましいと思います。

ふたりがはっきり言えばそれで終わるのに。

お互いを想うからこそはっきり言えないことが。

私はそもそも言う気も、言える選択肢すらないから。

でもそれを想うのもあともう少し。

 

 

 

 

 

 

 

 

言ってくれたらきっと。

諦めることができるから。

 

 

 

 

 

続く。




コユキは気分や気持ちによって呼び方を変える。
にぃにや兄貴など。
でも真剣な時や真面目な時はお兄ちゃんと呼ぶ。
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