二人目の男子はIS学園No.1(最強とは言ってない)   作:塩ようかん

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 再び更新が送れてしまいました。何とか週一更新を守っていきますので宜しくお願いいたします


11話 クラス代表決定記念パーティとゾフィーの失敗

「織斑くんクラス代表決定おめでとう!」

 

 次々とクラッカーが乱射され一組のクラスメイト達が次々と一夏を称える言葉を述べてく。そんな状況が息苦しくて仕方ないのか頭に乗ったクラッカーのテープを取ろうともせず、弱った表情の一夏を何とかしてやろうと思うのの、友好的な名案が浮かばない慎吾は結果どうすることも出来ずに困ったように笑いながら、頭のテープを払ってやりつつこっそり一夏に「頑張れ」と告げて励まし、一夏が一組クラスメイト、いや、明らかにそれだけでは収まらない数の少女達に囲まれているために、不機嫌になってる箒を落ち着かせていた。

 

「どもども、新聞部でーす。何かと話題の織斑くん&大谷くんの特別Wインタビューをしに来ましたー」

 

 と、そこで突然、騒がしさを増してく人混みを掻き分けながらカメラを首にかけ、眼鏡を身に付けた一人の女子生徒が一夏の前に現れる。と、そこで慎吾は女子生徒が着ている制服が目に入り二年生だと知った。

 

「では、最初は織斑君!激戦の末にクラス代表になった感想をどうぞ!」

 

 そうこうしている間にも、自己紹介を終えて名刺まで渡した少女、黛薫子は取り出したボイスレコーダーを一夏に向ける。

 

「え、えーと……とにかく頑張りたいです」

 

 ボイスレコーダーを向けられた一夏は突然の自体に動揺しながらも何とか立て直し、そう答える。

 

「えー。もっといいコメントが良かったなぁ……」

 

 仕方ないと言えば仕方ない一夏のコメントに薫子は不満げな表情を見せる。

 

「ま、いいや、次は大谷君からコメントお願い。あ、なるべく面白いのお願いね」

 

 が、すぐに表情を元に戻すと次は慎吾にボイスレコーダーを向ける。

 

「コメント……そうだな……」

 

 ボイスレコーダーを向けられた慎吾は思案するような表情を少し見せると、軽く咳払いした。慎吾のその厳粛な態度に周囲も思わず飲まれ、ざわつき立った食堂に奇妙な静けさが水を打つように広がっていく中、慎吾はくわっと目を開いて口を開く。

 

「一夏はワシが育てた!!」

 

 

 その瞬間、沈黙が広がった

 

 実際には1秒にも満たない時間だったのだろうが、慎吾にはそれが何十時間にも等しい長さに感じた。そして精神的負担が限界値に達した瞬間、慎吾は自分の意識が遠くなってくのを感じた。

 

 

 

「何て事だ……私なんかが無謀にも面白い事を言って見ようと思ったのがこの結果か……」

 

「ま、まぁ慎吾さん……黛先輩も『ある意味最高に面白かった』って言ってましたし……」

 

「とどめを刺してどうする阿呆」

 

 翌朝になっても慎吾は未だに精神的ダメージを引きずり、爽やかな朝でただ一人机に項垂れて暗いオーラを放っていた。そんな慎吾を気づかってか必死に一夏は励まそうと言葉をかけていたが、上手くいかず逆に慎吾の古傷を抉り、そこでついに箒からのツッコミが入った。

 

「はは………いいんだ一夏………いいんだ私は大丈夫」

 

 そんな一夏に弱々しく微笑みながらそう言う慎吾。が、明らかに誰が見ても全く大丈夫には見えない。

 

「そ、そういえば、織斑くんと大谷さんは転校生の噂は知ってる!?」

 

 そんな空気をどうにか変えようと一人の必死の様子でひきつった笑顔のまま二人にそう話題を繰り出した。

 

「……転校生の噂?」

 

「転校生ってこの次期に?」

 

 その話題に興味を持ったのか慎吾が項垂れてた顔を上げてる。一夏もまた気になるのか話の続きを待つ。

 

「うん、中国の代表候補生の子なんだって」

 

「(中国代表候補生……?)」

 

 突如としてもたらされた話題にクラス中が盛り上がり、そこから些細なきっかけを元にセシリアと箒の女の戦いが始まる中、慎吾ただ一人が明らかに記憶があるその肩書きに顎に手を当てて思慮にふける。と、その時だった

 

「ーーその情報古いよ」

 

「鈴……?」

 

 突如、教室のドアの方角から聞こえてきた聞き覚えのある声と、一夏の驚いた声に慎吾が思慮を止めて視線を移すとそこには昨夜、慎吾が遭遇した少女、鈴が肩膝を立ててドアにもたれていた。

 

「ふふ、そうよ、あたしが中国代表候補生の凰鈴音……って、慎吾、あんたもこのクラスだったのね」

 

「昨夜ぶりだな……鈴」

 

 と、堂々とした台詞を半分ほど言ったところで慎吾に気づいた鈴が慎吾に視線を移して話す。それに対して慎吾もまた軽く微笑んで返事を返す。

 

「えぇっ!?何々、名前で呼び会うって二人とも顔見知りっ!?」

 

 興味を持ったクラスメイトの一人が興奮した口調で慎吾に訪ねる。

 

「何、昨日の夜に鈴が道に迷ってる所を見つけてな、私が案内したんだ。その道中で名前で呼んで良いと許可を貰ってな」

 

「ま、そーいう事よ」

 

 興奮したクラスメイトをなだめつつ慎吾が説明し、鈴も付け足して慎吾の言葉を肯定ことでクラスメイトはやや不満そうにしながら納得し静かになった。

 

「って言うか、さっきは鈴は何で格好つけてんたんだよ?似合わなかったぞ」

 

「んなっ……!?今、その話を蒸し返す!?だいたいあんたは……」

 

「おい」

 

 クラスの空気が落ち着いた所で、話し出した一夏の言葉に思わず鈴は反論した……所、SHRの時間が近付いて来たためやってきた千冬からの出席簿打撃を受け、一夏に『また来るからね!』とだけ告げると天敵に遭遇した小動物のような勢いで鈴は去っていった。

 

 その後、一夏と鈴の関係を問いただそうと……ついでに何故か慎吾も巻き込まれる形でクラスメイトからの質問の集中砲火を受け、平等に席について無いクラスメイト達は千冬からの出席簿打撃をもらって崩れ落ちて行くのであった。




 今後のストーリーで……あの人、ウルトラマンヒカリを出すかどうか考えています。彼が最もゾフィーが年齢近い訳ですし。しかし仮に登場すれば話の都合上女性になってしまいます。なので未だに考え中です……

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