二人目の男子はIS学園No.1(最強とは言ってない)   作:塩ようかん

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 まず最初に謝っておきます。半ネタ回です……どうしても隊長を思い出すとこの話題が浮かんで離さなかったのです……


12話 焼肉とゾフィー

「お前のせいだ!」

 

「あなたのせいですわよ!」

 

「まて、落ち着くんだ二人とも。確かに一夏にも責任はあるかも知れないが、対する自分達には比べても全く責任は無いとは言わないだろ?…………それに器の大きい女性が一夏は好きだと私は思うぞ」

 

 昼休みが始まり、真っ先に授業中、一夏と鈴の関係が気になり上の空だった為に千冬の出席簿を受けた二人が一夏に詰め寄る。慎吾は手で制してそれを止めつて説得しつつ、最後に二人だけ聞こえるように小さく付け加えた。

 

「うっ………しかし……」

 

「そ、それは確かにそうかもしれませんけど………」

 

 慎吾の言葉を聞き、多少迷いを見せる箒とセシリア。

 

「何だか良く分からないけど……皆、話があるなら学食でメシ食いながらにしないか」

 

 と、そこで箒とセシリア二人の迫力に若干、押されて黙っていた一夏が提案する。その言葉に二人は『仕方ないから行ってやる』という事を強調しつつも明らかに嬉しそうな顔で賛成し、落ち着きを取り戻した。

 

「ナイスアシストだ……一夏」

 

 一夏の肩を軽く叩き、慎吾は小声でそう囁き、自信が先導する形で戦闘に立ち、食堂へと歩き出す。箒とセシリアは喜びを隠しきれない表情で、慎吾は『一夏も中々やるものだ』と見直す中、一夏ただ一人だけは

 

「(ナイスアシストって……俺、なんかしたかな?思ったままの事を行っただけなのに……)」

 

 と、状況が飲み込めず、かと言って下らない質問で和やかになったこの空気を壊す事も躊躇し、結局よく分からないままに皆と食堂に向かうのであった。

 

 

「あ、慎吾さんまた焼肉定食ですね、良く頼みますけど………焼肉、好きなんですか?」

 

 順番を三人に譲り最後に食堂で慎吾が注文した、焼肉定食を見て何気なく一夏が呟く。

 

「あ、いや……これはな……まぁ、いいか」

 

 指摘された慎吾は少し恥ずかしそうに頭を掻きながら少し迷い、やがて答えた。

 

「……昔の話なんだが………身内で小遣いやバイト代で資金を集めてのバーベキューがあってだな、私もそれに参加する事になったのだが偶々、遅刻してしまってな。遅れて駆けつけた時には皆、既に食べ始めていてな……私は殆ど食べれなかったんだ……」

 

 慎吾はそこで一度、言葉を止めどこか虚空を見つめる。気付けばその顔には何とも言い難い哀愁が漂っていた。

 

「勿論、遅刻した私が悪いのは分かっている。ただ……私は皆に余り良く思われていないのか、と考えてしまってな……恐ろしく虚しくなった……そして、気付いたら無意識に肉を求めるようになっていた……そんな下らない理由さ」

 

 最後に自嘲気味に笑って慎吾がそう話を締めくくる。

 

「は、はは………」

 

「……慎吾も苦労しているんだな」

 

「え、えーと、頑張ってくださまし慎吾さん!」

 

 三人はそんな慎吾の話が非常にやりづらいのか、一夏は乾いた笑いしか出ず慎吾に妙な質問をした事をした事を後悔し、箒は冷や汗を流しながら腕組みをして無難な事しか言うことを出来ず、セシリアは迷った挙げ句慎吾を励まし、辺りには奇妙な空気が流れた

 

「待ってたわよ一……夏。………って何、この空気?」

 

 そんな空気になっている事は露知らずに入り込んだ鈴が役一名、何も出来ずに呆然とするしか無かった




 バーベキューのあれは……確かに遅刻した隊長が悪いのは分かっています。しかしまぁ……あの扱いは……でも、きっと何やかんや言って事件が起きなければ兄弟達が隊長の分をしっかりと取っておいてくれたと思います。ウルトラ兄弟の絆の強さは最高ですから。確実かと

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