ダンジョンで引退したいのは間違っているだろうか?   作:風山・K・神威

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遅くなってすいません。4話目です。


4話~とりあえずスキルについて逃れたい~

―——万霊城(エリュシオン)―――

 

 

 

都市最強の派閥(ファミリア)ハデス・ファミリアの拠点(ホーム)、その姿は、西洋の小さな小城で、城には五つの塔があり、その中で一番大きな塔、そこには都市を全体を見つめるように、冥府と豊穣を司る女神「ハデス」がオラリオを今日も見つめていた。そして、魔道具である水晶により彼女の眷属(ファミリア)達、つまりクライ達がダンジョンから帰還した情報を得て、玄関で待っていた。今回の遠征でも自分の大切な家族が失っていなくてハデスは安心していた。

 

 

~《ハデスside》~

彼女は冥府を司る神であるが、今を生きる命を大切にしてる。彼女はこのように変わったのは、下界に降りてきた時である。彼女は、下界に降りてくるまで、多くの亡くなった魂の管理をしていた。そこには一切の感情もなく、ただ、魂の記憶を確認し、善悪を見極めて魂の行く先を決めるだけであった。そのことに飽きたハデスは、かつてオリンポスでの同僚である。ゼウスとヘラが、下界で長い間人間達と過ごしている所を、天界から覗き何が楽しいのかと見ていたが、あの変態のゼウスと嫉妬深いヘラが笑って過ごしている姿に、自分は羨ましいと感じ、下界に降りたった。

その後は、ゼウスやヘラ達の力を貸してもらい、自分の眷属を探した。その時ふと気になったのが、孤児院であった。そこには、家族を失った者たちが住んでいた。しかし、彼女は不思議に思った。家族を失ったはずなのに、あの子供たちは何で元気なのかと、ふと彼らに聞いてみた。すると子供たちの中で、中心となっている子供が答えた。

 

「確かに寂しいよ。でも僕たちは、皆がいるから寂しくないんだ。悲しくてもお互い助け合って、辛かったなら支えあう。そうやって僕たちは、僕たちの目標に向けて生きていくよ。なんせ僕たちは、家族だから(・・・・・)!」

 

その言葉にハデスは気づき、涙を流した。そして納得した。

 

(ああ、そうか。・・・私は支えてくれる・・・自分を大切にしてくれる・・・家族が欲しかったのか。)

 

そう思い、彼女は6人の子供たちに尋ねた。個人的な希望だった。彼らの将来がどうなるかなんて気になんない、ただ彼らを失いたくない。彼らの中にはいりたい。そんな思いで聞いた。

 

「ねぇ、私の・・・家族になってくれない?」

 

怖かった。拒絶されるかも、遠ざかってしまうかもと思いながら。しかし彼らは―――――――

 

「え?じゃあ、もしかしてあなたが僕たちの親になってくれるってこと?」

 

「ええ。」

 

「いやったー!新しい家族だー!母さんだー!」

 

「ほ、ほんとに家族になっていいいんですか?」

 

「へー!じゃあ、あんたが俺たちのおふくろか!」

 

「わたしは・・・その・・・うれしい・・・です。」

 

「うむ。よろし頼む。」

 

彼らは拒絶するどころか受け入れてくれた。こんな私を。影のように生きる私を。独りぼっちだった私を。

 

「貴方の名前は?」

 

「・・・私はハデス。よろしくね。私のかわいい眷属(こども)達」

~《ハデスside end》~

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

帰ってきた、クライ達を迎え入れハデスはホームの中に入った。

その瞬間結界のようなものを通り抜けた、そして中の広がるのは拡張された城の中であった。まるで自分たちが小さくなったかのように錯覚したがそうではない、城の中そのものが別空間になっていた。中には、空飛ぶ床や、多くの扉、歩き近づくと出現する階段。まるで立体の迷路のようになっていて、空を見上げると、綺麗な星空のステンドグラスが輝いていた。

 

「相変わらず、クライの作った魔道具はすごいね。いつ見ても圧巻だよ。」

 

「アーク、いい加減帰ってくるたびにそのセリフを吐くのはやめろ。耳にたこができる。」

 

「それじゃ、各自それぞれの部屋に戻る事!戦利品や余った物資は、倉庫塔にまとめといてね~。あ、あと幹部は全員後で会議室に来るようにね。」

 

『は~~~い!!』

 

各々が移動し始めて、ほとんどいなくなった頃に後ろからハデスが抱き着いてきた。

 

「改めて、お帰りクライ。」

 

「ただいま。ハーディ」

 

「もう。昔みたいに『母さん』って呼んでくれないの?」

 

「もう年を考えてくれよ。」

 

「フフ!私達神から見たら、まだまだ子供よ。」

 

家族としての会話を楽しんだ後、クライとハデスはまじめな話をした。

 

「・・・それで、どうだったの?60階層は?やっぱり、ゼウスやヘラ達が行った時と変わってた?」

 

「ああ、1年前のあの日、ゼウスやヘラ、姉さんや兄さん(・・・・・・・)達から聞いていた氷河地帯はなく、樹海が広がっていた。しかもそこには・・・」

 

「汚れた精霊、精霊の半身(デミ・スピリット)がいた。あなたが報告した通りね・・・。ウラノスは驚いていたけど。」

 

「姉さんや兄さんたちがいなくなってからいろんなことが起きた、階層環境の変化、闇派閥の抗争、有力派閥の壊滅、多くの神の送還、それも待ってましたと言わんばかりね。―――まったく、姉さん兄さんを追い出したんだから、それ相応の仕事をしてほしいものだね。あの、駄女神たちは」

 

その時、周りの空気が揺れた、まるで今から地震でも起きるかのように、だが違った、それはクライから放たれる殺気が原因だった。

 

「クライ落ち着いて。」

 

「・・・ゴメン。すぅ~はぁ~。」

 

「私も、あの二人は不愉快なほど嫌いだけれどダメよ。」

 

そして二人は、とある扉の前にやってきた。その扉に鍵を差し込み、鍵を開ける。そしてその奥に広がっていたのは―——

 

「クライちゃぁん!おっそい!」

 

「クライさん、先ほどの殺気、何かありましたか?」

 

「兄さん、また静寂の間で訓練したらどうです?今回の遠征でも、少し鈍っていましたし。」

 

「クライ!それじゃあ戦おうぜ!俺はまだ動けるぜ!」

 

「うむ。どうしたのだ?」

 

「クライの殺気は相変わらずだね。一瞬城揺れなかった?」

 

「まったく、クライの感情のコントロールにも困ったもんだ。」

 

そこには、幹部であるメンバー全員がそろっていた。

 

ここは、会議室。ハデスが使っている部屋の下。場所は5階。

どうやって玄関ホールからここに来たかというとそれは、先ほどの()だ。この鍵は、ホーム内にある登録された扉ならば、鍵穴に差し込むだけでその場所に行けるようにしてある。簡単言えば転移の鍵(ワープキー)である。これ作った理由としては、ホーム内が広すぎるのだ。初めに、拠点が小さいのならば、中を大きくしようと考えたクライが、空間拡張魔道具を作成したが、今度は広すぎるためにこの魔道具を作った。

 

 

そして、クライとハデスが席に着いた。

 

「さぁ、会議を始めようか。」

 

会議はスムーズに進んだ、今回の遠征で得たドロップアイテムや魔石の換金による報酬の話、なくなった物の補充や、今後の活動など。

 

「最後にこの話題か。」

 

精霊の半身(デミ・スピリット)・・・・・。」

 

「ねぇ~ハーディ~!あの椅子に座りっぱなしのクソ爺はなんか言ってた~?」

 

「そうね、とりあえずウラノスはフェルズや異端児(ゼノス)を使って調査をしてるって言ってわ。」

 

「今度リドに会ったらまた、戦ってやる!」

 

「とりあえず、様子見か簡単な調査といった所でしょうか?兄さんが、ヒントのようなものをくれますが、相変わらず私達には内緒で行動するせいで、私たちも困ったもんです。」

 

「まったくだぜクライ!お前の千の試練もほどほどにしないと、あいつら持たねぇぞ。」

 

「うんうん、そうだね~。でも、いえることは言うよ僕もそんなに鬼じゃないし!」

 

(((((どの口がそんなこといえるんだか。))))

 

「クライ。秘密主義なのもいいけれど、大切なことはきちんと伝えてくれよ。我らが団長『千変万化(カレイドスコープ)』。」

 

そう、千変万化(カレイドスコープ)。クライに与えられた二つ名。その名は全てを見通す眼を持つ者。過去、クライが出くわした事件や事故では、必ず無事に解決した。闇派閥の行動、異常事態(イレギュラー)の対応、使用禁止物質の取り締まり等々。一度や二度起きればそれは偶然だとみんな考える。しかしそれが何十件も続いた。そのことから、皆がクライをこう呼ぶ、彼にはすべてが分かっていると―――――。

 

「クライ。君が何をみえているのかは聞かないが、頼んだよ団長殿。」

 

「アーク、それは君もだろう?副団長。」

 

そうやって今回の会議は終わった。

 

(スキルの事、聞かれなくてよかった~~~!)

 

【時■■■(クロ■■・フォ■■ト)】

  - ■■■■■■■■■■未来視・■■・■■・転移・■■■■■■■禁術スキル。

 

「ああ、それと皆!最後に報告しておきたいことがあるの。」

 

「うん?」「何々?」「うむ。」

 

「彼が、最後の希望が来たわよ。」

 

『!!!!!!!!!!!!』

 

「それって・・・つまり!」

 

「うむ。」

 

「とうとう来たのか!」

 

「早く会いたいですね♪」

 

「来たんだね。彼が。」

 

「あいつが、生まれた時以来だからな。もうあいつ14か?」

 

 

 

 

「ようこそオラリオへ。そしてようこそ、冒険者の世界へ―――――ベル」




こんな感じで、オリジナル感満載になっています。原作好きの方申し訳ありません。

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