先の空襲による被害によって艦隊速力がさらに低下してしまったため雲龍は艦隊を二分する事にした。損傷した3人は筑摩護衛のもと出せる限りの速度で鵜渡根島へ退避させ、雲龍、龍鳳、日向、時雨、夕立の5人で敵主力の足止めと戦力の誘引を図ることにした。雲龍、龍鳳、日向が敵前面で敵の注意を引きつけ、その隙に時雨と夕立で側面より突撃し一直線に敵艦隊を駆け抜ける。その後合流し鵜渡根島へ退避する。雲龍と龍鳳は稼動艦載機がある限り反復攻撃を実施する。
「よし、第一次攻撃隊、発艦始め。」
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1038:索敵機1番機
敵艦隊上空に直掩機!数は20、いや30!
1039:攻撃隊長
護衛機前へ!続いて龍鳳隊へ発光信号!
1040:名無しの転生者
敵はElite機とFlagship機だ気をつけろ!
1041:名無しの転生者
やってみるか?俺達だって元エースパイロットだ
1042:名無しの転生者
零戦でヘッドオンするのか…(一般パイロット並感)
1043:名無しの転生者
エースパイロットの皆さん暴れ回ってるけど、あれ両翼に60kg爆弾着けてるんだよな(困惑)
1044:名無しの転生者
なんであんな機動ができるんだ?
1045:攻撃隊長
敵機がこっち来たぞ!編隊を維持しつつ各機防護機銃で応戦!
1046:名無しの転生者
俺の7.7mm機銃が火を吹くぜ〜!
1047:名無しの転生者
≫1046 字面でなんか笑っちゃうんすよね
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(コレハ…空母ノエース部隊カ…オモシロイ、確カ緑ノヤツト赤ノヤツダッタカ)
迎撃にあっているにも関わらず機数があまり減らない攻撃隊を見つつ戦艦棲姫は思った。確実にここで倒さなければ大きな脅威になると。
一向に攻撃隊に大きな被害を出せずにいた事、迎撃機が数で劣っている筈の攻撃隊護衛機に手痛い反撃を受けている事にヲ級は苛立ちを隠せないでいた。Flagshipとしてのプライドからか、苛立ちを表すかのように僚艦のヲ級Flagship1隻とヲ級Elite2隻とともに更に迎撃機を発艦させた。この中には反撃の為に温存予定の機体も含まれていた。増援を送ったおかげでなんとか護衛隊を突破した迎撃機20機は攻撃隊本隊に突入した。が、攻撃隊がコンバットボックスを組んで飛行していたため手痛い反撃を受けた。まず、下方から突き上げるように突撃し射撃するとまるでそこに射撃が来ることを知っていたかのように躱され、編隊内に侵入すれば正確な射弾を浴びせられる。逆落としで攻撃しようにも正確な射撃によって多数の機体が迎撃されてしまう。そこに護衛機が合流し戦闘に参加したことで迎撃機は全滅してしまった。
(ナゼダ!ナゼ当タラナイ!ナゼ落チナイ!)
攻撃隊は何機か撃墜されたが十分な戦闘力を維持したまま艦隊上空に到達、攻撃態勢に移った。敵艦隊は輪形陣を組み盛んに対空砲火を打ち上げている。攻撃隊はまず外周の一角で盛んに対空弾幕を張っている軽巡ツ級と駆逐ロ級を攻撃した。4機の零戦が一気に降下を開始し低空に舞い降り、機銃掃射で照準を妨害し勢いそのままに両翼に装備する60kg爆弾を叩きつけた。軽巡ツ級は自慢の対空火力で接近する零戦を撃ち落とそうとしたが、機銃の妨害と動きの読めない巧みな回避機動で有効打を得ることができず、顔と全ての主砲に被弾し戦闘能力を喪失した。ロ級は爆弾1発で沈黙したため流れるように横にいたロ級も沈黙させられた。
防空網に穴が空いたことを確認した攻撃隊長は突撃を指示し、4隻の空母を優先して攻撃するように命じた。まず、まだ爆弾が残っている零戦隊が低空に降り肉薄攻撃を開始、顔に向かっての機銃掃射と至近距離から勢いそのままにぶつけられた小型爆弾によって損傷し視界を奪われた。すかさず雷撃隊は横一列に艦爆隊は縦一列に突入を開始。魚雷が投弾されたが視界を奪われているため確認が難しく、たまらず3隻が被雷しFlagshipとEliteが1隻ずつ撃沈した。回避に成功したFlagshipと被雷により中破したEliteに対し艦爆隊が間髪入れずに降下を開始、1機また1機と投弾し2隻に対し連続して命中、次第に高い水柱が乱立するようになると突如ヲ級達がいたであろう場所で閃光が走り爆発と共に消滅した。まだ弾薬を残している機体は残った艦を攻撃し帰投した。帰り際に1機の零戦が戦艦棲姫を攻撃し小型爆弾を命中させた。
第一次攻撃隊の戦果は空母ヲ級Flagship2隻と同Elite2隻撃沈、軽巡ツ級2隻撃沈、駆逐ロ級5隻撃沈、重巡リ級1隻大破で、損害は艦戦7機、艦爆8機、艦攻5機だった。
連れてきていた空母が全滅した戦艦棲姫だったが、何回か深呼吸した後に後方に控えていた増援に合流を命令した。そして戦艦棲姫の後方から4つの影が急速に接近していることを索敵機2番機が探知した。
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1109:名無しの転生者
着々と戦果拡大中!
1110:名無しの転生者
そしてダイソンの顔面に60kg爆弾をシュート!!超エキサイティング!!
1111:名無しの転生者
800kg徹甲爆弾を持って、また戻って来るぞ
1112:雲龍
攻撃隊は帰還後補給を実施した後に再度出撃をお願いします
1113:名無しの転生者
新鮮な弾だぞ
つ800kg徹甲爆弾
1114:名無しの転生者
龍鳳の方は準備OKかな?
1115:雲龍
いいみたい
発艦お願いします
1116:名無しの転生者
よし!!任せてくれ!!
1117:名無しの転生者
やったろうぜ!!
1118:索敵機2番機
戦艦棲姫の後方から急速に近づく機影を探知!数は4!かなり大きいエコーだ!
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1128:名無しの転生者
敵迎撃機だ!
1129:名無しの転生者
空母は全滅させたはずだぞ!
1130:名無しの転生者
ファッ!?ソルディオス・オービット!?
1131:名無しの転生者
面妖な、変態技術者どもめ
1132:名無しの転生者
あんなものを浮かべて喜ぶか、変態どもが!
1133:攻撃隊長
よし、先にソルディオス・オービットを攻撃する!
1134:名無しの転生者
ん?たこ焼きじゃね?
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迎撃隊を突破した攻撃隊は護衛要塞を優先目標とした。デカくて浮遊しているので雷撃隊は戦艦棲姫の攻撃に移行した。まず零戦隊が護衛要塞の動きを封じるべく機銃と爆撃を浴びせるが丸っこいフォルムによって効果が薄かった。逆に接近してきた零戦に対し体当たりや噛みつき攻撃を行い、零戦隊に被害が出てしまった。その隙に雷撃機8機が射点に到達、順次魚雷を投下した。戦艦棲姫は避ける素振りすら見せず全弾命中コースだと思ったところで、瞬時に護衛要塞の1基が戦艦棲姫の盾になった。戦艦棲姫への魚雷攻撃は失敗したが機銃や小型爆弾を防いだ護衛要塞も魚雷の破壊エネルギーには耐えられず撃破された。
ここで近くの無人島にて待機していた時雨と夕立が突貫、随伴の重巡、軽巡、駆逐艦を手当たり次第に攻撃しつつ戦艦棲姫に肉薄した。
護衛要塞の注意を航空隊に引きつけるために攻撃隊長は攻撃を命令した。護衛要塞が残り3基となったことで四方向からの同時攻撃を選択し、編隊を組み直した上で一斉に戦艦棲姫に突撃した。多くの零戦と九九艦爆が体当たりされたり噛み砕かれていく中、突破に成功した機体が戦艦棲姫への攻撃に成功。この攻撃は主に人型本体と艤装の頭部に対して集中され、頭部が被弾の煙で覆われている間に800kg徹甲爆弾を抱えた九七艦攻4機が高高度水平爆撃を開始した。先行していた2機が投弾し本体と艤装に1発ずつ命中したが、艤装に命中した爆弾は装甲に弾かれてから起爆してしまった。続いて2機が投弾したが艤装が本体を庇ったため2発とも艤装に命中、こちらも同様に装甲に弾かれてから起爆した。そこに時雨と夕立の主砲弾と魚雷が殺到し戦艦棲姫のいた場所は派手な爆煙を上げていた。時雨と夕立は戦果を確認することなく足早に離脱を開始した。
2機の九七艦攻が正面から噛みつこうとした護衛要塞を躱すと同時に口の中に800kg爆弾を放り込む事で2基を爆散させ、九九艦爆も同様に口に250kg爆弾を放り込むことで護衛要塞を撃破し護衛要塞は海中に没していった。零戦9機、艦爆4機、艦攻5機にまで数を減らした攻撃隊は上空を旋回しつつ編隊を組み直した。尚、この編隊に龍鳳の航空隊は含まれていない。
爆煙が揺れた、かと思うと巨大な腕が爆煙を振り払った。そこには額から血を流しながら鬼の形相で零戦を睨みつける戦艦棲姫の姿があった。
「コノ忌々シイ艦娘ト羽虫風情ガ!!」
そう叫ぶと、横にいた随伴艦最後の1隻となっていたロ級の尻尾を巨大な腕が掴み、旋回する零戦に向かって投げ飛ばした。狙われた零戦を守るかのようにすかさず別の零戦が小型爆弾を投弾、ロ級は空中で爆散した。攻撃隊が撤退した方向に向かって戦艦棲姫は前進を開始した。