Zwei Mädchen   作:謝同

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これは
大洗女子学園が第63回戦車道全国高校生大会にて優勝する
だいぶ前の話。



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The maidens lived alone, well not quite alone.

For they had each other, and all was well.

Suddenly, the bell had rung, shocked the two to the bone.

The door swung, and came a boy, the two instantly felled.

 

はい、西住君そこまで。

どうもありがとう。

 

さて、今週から読むこのお話は、元々ドイツのお話 "zwei mädchen" の英訳版だ。

これは森の奥に住む二人の少女が同じ男性に恋に落ちる話で、

君たちの年頃なら色々と共感できるかもしれないと思って

今年からこの戦車道特別クラスの授業で扱っていこうと思ってる。

 

それでは君たちに早速質問だ。

もし、君と君の大親友が同じ人に恋をしていると気づいたら、

どっちが諦める?

 

否、

()()()()()()()()()()()()

「もちろん親友を選ぶ」という声が多いだろう。

しかし、実際はほとんど親友を選ぶことなんてないんだ。

なぜ?

それはね

 

 

 

くだらない。

二人の女が一人の男をかけて争うなんて聞いたこともないし、

書こうと思う作者が分からない。

男なんかに興味はないし、むしろその方がいい。

伴侶なんて家が用意してくれるだろうし、その方が戦車道に集中できる。

 

愛なんてなくていい。

西住流を絶やさないための

後継ぎさえ産めればそれでいいのだ。

 

 

「ねえしぽりん、なんか面白そうじゃなかった?」

 

 

ちよきち。

 

扇子で口元を隠しながら近づいてくる。

夏場以外の扇子は艦内持ち込み禁止のはずだ。

特に、戦車道チームに所属しているならなおさら艦内の規則に従うのが求められている。

 

 

あなた、あのくだらない話のどこが面白かったと言えるの。

 

 

「だって、男をめぐって争うんでしょう?親友を裏切るほど。」

「男なんて星の数ほどいるし、好きなのを見つけたら88向けて告白すればいいじゃない?」

 

 

。。。ちゃんとした答えが返ってくると思っていた私がバカだったのかもしれない。

時刻はもう1600を回っている。必須集合時間までもう30分しかない。

 

ちよきちもそれをわかっているのか、私たちは教室を後にほぼ走って車庫に向かっていた。

本来今日は三年生だけの集会のはずなのに、なぜ一、二年も招集されているのか。

戦高大の話にしては早すぎるし、無限軌道杯の反省会は終えたばかりだ。

 

 

「吊るし」か。

 

戦高大、無限軌道杯連覇したからかここ最近チーム全体が緩んでいるのは否めない。

緩みきって買い食いをしている不運な一年生を捕まえたのだろうか。

 

公開叱責、Ⅲ号引き摺り回し、それとも

マウス水砲。。。。

あまりにも度がすぎたら異論を唱えるつもりだ。

二年だろうが関係ない。

 

 

黒森峰は、西()()()()()()なのだから。

 

 

全306名、無遅刻無欠席集合。

これより定期集会を始める。

まず、本日全員を集めた理由は

「吊るし」ではない。

 

よかった。

 

だが、もはや「吊るし」の方が良かったのかもしれない。

 

は?

 

昨今我が国で戦車道の世界大会を開催しようと国が必死に招致活動を行っている。

その一環として国は戦車道を行う全学園艦に以下の要請を押し付けてきた.

『戦車道における()()()()()』。

 

は?

 

無論、男子が実際に戦車に乗って大会に出る。といったちゃんちゃらおかしい話ではない。

あくまでも戦車道に男子が何らかの方法で参加できるようにしろ、といったところだ。

ということで我々も来月からこの要請に応えるべく

 

 

は?

 

 

戦車整備士に三名他校の男子生徒を受け入れた。

 

 

 

 

は?

 

 

 

 

整備士は基本的に訓練、大会前後に我々の戦車のメンテナンスをするだけなので、

諸君らと接触する機会はまずない。

()()()()()のであれば話は別だが。

せめて自己紹介はしてもらおう。

 

 

三人の男性が前に出てきた。

黄色い歓声などもちろんない。

 

だが皆

 

同じ目をしていたのだろう。

同じ表情だったのだろう。

同じ息遣いだったろう。

 

同じことを考えていただろう。

 

無理もない。

 

黒森峰の戦車道に進む者みな

小学校に入る前から十年間以上

男性を見る機会など

練習の帰りか

寄港する時くらいだろう。

 

普通の女子生徒ならあまりの免疫のなさに

「未知の生物」扱いで終わったかもしれない。

 

しかし戦車道女子は違う。

来る日も来る日も過酷な訓練をしていれば

どこかで()()()()をしたいところだ。

 

そんなの叶わない。

願っても無駄だと我慢してきてやってきたのに

 

目の前に

同年代の

自分とは全く違う

ガタイのいい体型の

男3人がいる。

 

くれぐれも

「あらぁ///」

()()を丁寧に扱ってくれ.

 

 

 

そんなの無理に決まっていた。

 

 

 

 

それはね

戦車道女子ほど男好きはいないから。

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