TS受けポケ使いが崩されるまで   作:ヤキブタアゴニスト

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引き続きサイトウ戦です。

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第7話

「アーマーガア、さらに”鉄壁”!!攻撃を寄せ付けないで!」

 

私の指示によってさらにアーマーガアが防御を固めていた。これによって”ボディプレス”の威力も同時に上がるので、あちらも接近しての攻撃は難しいはずだ。

 

 

そして、ここまで防御を上げればアーマーガアは多少の攻撃では揺るがない。唯一怖いのは相手の攻撃が急所に命中してしまうことだが、強気に”ボディプレス”を見せて強く踏み込ませなければ相手も牽制程度しか出来ないだろう。

 

 

「アーマーガア、”はねやすめ”で回復」

 

「ルチャブル、戻って下さい。ここは踏ん張りどころ、お願いします。カイリキー!!!」

 

攻めあぐねたのかサイトウさんはこちらの”はねやすめ”の隙に、なんとカイリキーを繰り出してくる。ルチャブルと違って攻撃力の上がっていないカイリキーではアーマーガアを突破するのは難しい。

 

『おおーーーっと、ここでなんとカイリキーの登場だ!!!!!いきなりクライマックスか!!』

 

しかし、いきなりのエースの登場に会場は大いに盛り上がる。

 

「流石ですね。ですが、やられたままには出来ません。尊敬をこめて キョダイマックス!」

 

そして、やはりダイマックスを選択。フィールドに巨人が顕現する。だが、そんな巨人をも倒す力をこのカラスは手に入れている。

 

「正面から突き破って!!アーマーガア!!"ボディプレス"!!」

 

カイリキーの特性は”ノーガード”、近距離からの撃ち合いを得意とするポケモンだ。だからこそ、威力の上がった”ボディプレス”もまともに命中する。

 

だが、カイリキーはそれに一度は耐える。

 

「”キョダイシンゲキ”!!」

 

放たれたキョダイマックス技がアーマーガアに襲いかかる。

 

 

『強烈な一撃がアーマーガアに命中!!!!アーマーガア耐えられるか!?!』

 

が、思ったほどの威力はない。これなら、十分にアーマーガアのままで対処可能だろう。交代するよりも上がり切った防御力を活かすのがよさそうだ。

 

「もう一度、”ボディプレス”!!」

 

キョダイマックスポケモンに好き放題させるわけには行かない。必殺の”ボディプレス”で仕留めにかかる。

 

 

 

『決まったーーーー!なんとサイトウ選手のカイリキーがたった2回の”ボディプレス”で成すすべなく倒されてしまったーーーー!これは厳しいか!!』

 

流石のキョダイマックスポケモンも、そう何度も”ボディプレス”を耐え切ることは出来ない。キョダイマックスしたカイリキーは力尽き、轟音を立てて倒れ込む。

 

これで相手のエースを倒した。防御力を上昇させたアーマーガアに打ち勝つのはますます難しくなったはずだ。物理技主体ならこのまま完封できるかもしれない。

 

しかし、カイリキーをボールに戻すその顔からは闘志は消えていないように見える。それもそうだ、無策でカイリキーを使ったわけではないはずだ。私も、もはやノイズにしかならない歓声と実況の声を頭から除去して、バトルに再度集中する。

 

 

「カイリキー、ありがとうございます。頼みます!カポエラー!!!」

 

次に繰り出されたのはカポエラー、器用なポケモンではあるがそこまで攻撃に優れたポケモンというほどではない。

 

まだまだ先は長い。

先ほどのカイリキーの攻撃によるダメージを回復させるのが優先だ。そう判断した私はアーマーガアに”はねやすめ”の指示を出す。たとえ”インファイト”を仕掛けてきても、そうはやすやすとは倒されない筈だ。

 

しかし、それは完全な悪手だった。そう、カポエラーは器用なポケモンだ。だからこそ、急いで倒すべきだったのだ。

 

「カポエラー!!!”気合い溜め”!!!」

 

カポエラーの行ったのは”気合い溜め”、気合を入れて張り切った状態にする技だ。加えて、先ほどのカイリキーのキョダイシンゲキ、確かあの技の効果は……

 

 

得た集中力で攻撃を急所に当てやすくする効果!!

 

もし相手の無防備な急所に当たれば、折角上昇させた防御に意味はない。もっと警戒する必要があったのに.... 。焦った私が出した指示は、交代ではなく攻撃だった。

 

 

 

「アーマーガア、”ボディプレス”!!!先にカポエラーを仕留めて!!!」

 

 

 

それはひどく不可思議だった。アーマーガアの攻撃をカポエラーは躱すわけでもなく、守るでもって防御に回るのでもなく、自然体で受け入れようとしていた。

 

貴重なアタッカー、それもこの場面を切り抜けられる急所攻撃が可能なカポエラー。なぜ攻撃を受け止めようとしているのか。私が結論に到達すると同時にカポエラーに指示が放たれた。

 

 

 

「カポエラー、”カウンター”!!」

 

アーマーガアの”ボディプレス”が直撃したカポエラーはその攻撃を堪え、そのまま反動でアーマーガアの脚を掴んで叩きつけた。

 

一撃だった。

 

要塞のような威容を誇った鋼鉄の体は力無く横たわり、周囲に舞い上がった土埃がその衝撃の強さを示していた。

 

 

『アーマーガア、戦闘不能』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様、アーマーガア」

 

力尽きたアーマーガアに労いの言葉をかけてからボールに戻す。一瞬のことで頭がついてきていないけど、バトル中に思考を止めていいはずがない。

 

すぐさま一つのボールに手をかけて、フィールドに繰り出す。

 

「ヌオー、お願い」

 

といっても、相手のカポエラーは大ダメージを受けつつもまだ倒れていない。まさに気合だけで戦っている。

 

こういう相手と正面からやり合うのは大変だ。

 

「さあ、ここからです。"インファイト"!!」

 

立ち上がって、ヌオーに接近するカポエラー。これに対するヌオーに出す指示は

 

「ヌオー、"自己再生"!」

 

そう、回復技の"自己再生"だ。

 

ヌオーも慣れたもので、攻撃が迫るのも臆せずに"自己再生"の準備に入る。

 

衝突!!

 

カポエラーの"インファイト"は確かにヌオーの急所に命中し、攻撃を受けたヌオーは苦悶の表情を浮かべる。しかし、直後になんとか発動した"自己再生"ですぐに回復していく。

 

 

むしろ、ダメージを受けているのは

 

「カポエラー!!!!」

 

カポエラーだった。ヌオーの”ゴツゴツメット”によって攻撃した側のカポエラーは傷付き、ついに力尽きて倒れることになった。

 

 

 

 

 

 

交代を待つ間、私は小さく息を吐く。ヌオーがカポエラーを倒したことで、バトルは落ち着きを取り戻した。しかし、戦況は決して良くはない。

 

確かにこちらはアーマーガアを失ったのに対し、相手を二体、それもうち一体はダイマックスしたエースだ。しかし、タイプ相性からして厳しいポリゴン2やハピナス、物理攻撃にはそこまで強くないドオーではサイトウさんに鍛えられたかくとうタイプの攻撃を何度も受け止めるのは難しい。

 

実際のところ、安定して正面から戦えるのはヌオーとグライオンに限られる。

 

 

 

 

「まだまだです!!修行の成果を見せますよ!!ネギガナイト!!」

 

 

繰り出されたのはネギガナイト。カモネギから進化したポケモンだ。

 

ここで繰り出してきたということはヌオーの苦手なくさタイプの技、"リーフブレード"を覚えている可能性が高い。

 

「ヌオー戻って!グライオン、お願い!!」

 

「ネギガナイト、”リーフブレード”!!!」

 

案の定、グライオンに交代した瞬間に、ネギガナイトは”リーフブレード”で攻撃してくる。ヌオーが喰らって仕舞えばひとたまりも無いが、グライオンはこの攻撃を正面からガッチリ受け止める。

 

「ネギガナイト、追撃!!もう一度、”リーフブレード”!」

 

しかし、落ち着いてもいられない。グライオンの特性は”ポイズンヒール”。毒にならないなら回復効果を発揮しない。それは、”守る”と”身代わり”で粘るという方針を取れなくなることを意味する。

 

 

「”どくどく”!撒き散らして!」

 

 

だからこそ、攻撃してくる瞬間に突っ込んでくるネギガナイトもろとも毒液を飛び散らせる。

 

「なっ!!」

 

土壇場での私の企みは成功したようで、”リーフブレード”を受けた代わりに双方が毒になる。

 

「グライオン!!”身代わり”!!!」

 

こうなって仕舞えばこっちのものだ。時間が自然と私に勝利を運んできてくれる。というのは甘すぎる考えだ。ジムリーダーたるサイトウさんがその状況を理解できないはずはない。

 

さあ、どう出てくるかな?

 





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