TS受けポケ使いが崩されるまで   作:ヤキブタアゴニスト

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短くなってすみません。バトルは次回以降です...。


第2話

ナックルジムでの熱いバトルの後、私は早々に最終目的地であるシュートシティに移動することにした。もちろんジムチャレンジが終わった後に行われるセミファイナルまではしばらく時間があるので、数日ナックルシティにとどまっても問題ない。それでも、シュートシティに行くことにしたのは、単純にナックルシティの居心地が良くないからだ。

 

いや、先に断っておくと街自体は素晴らしいところだ。町全体が統一感のある古風ないでたちで落ち着く。それにブティックや各種ショップも申し分ない。伝統的かつ便利というガラルの良いとこどりをした街だといえるだろう。

 

だが、そこにいる人が私をどう思うかは別問題なのだ。

なんせ今の私はナックルシティのヒーローであるキバナに対し、毒にステロにとチマチマ嫌がらせ戦法をかました張本人なのだ。

 

ゲームですらどちらかというと嫌われていた受けという戦術をこっちの世界でやって嫌われないはずがない。もちろん、バトルジャンキーには新戦術として一定の評価を受けることも少なくない。しかし、それ以外の人からすれば嫌がらせし続けたように受け取られてもおかしくない。ポケモン勝負は競争であり対話でもある。そんな価値観が一定数存在する以上、受け戦術を対話拒否と解釈されるのも無理はない。時間制限のあるダイマックス中心のガラルではより一層、短い時間での強烈な技の打ち合いが主流なのだ。

 

そのうえ、ジムチャレンジャーがまだまだ少ないナックルシティだ。残念ながらか幸いにしてか、主人公らしき少年少女は見当たらない。街の話題が上書きされることはしばらくないだろう。

なにより、私の服装はポケモンセンターのジョーイさんそのものだ。小さいころからポケモンセンターに出入りしてポケモンゲットの機会をうかがっていたら、いつの間にかお母さんに用意されていたものだ。母の遺伝子を感じる髪の毛によく似合うこともあって、自キャラの着せ替えの気分で着ているが冷静に考えるとちょっと痛い子に見られているかもしれない。

 

そんなわけで、電車に乗ってナックルシティを離れる。アーマーガアタクシーで移動するというのがゲームでの常ではあるものの、都市間移動はさすがに辛い。確かに、アーマーガアは強靭かもしれないが、私は決してそうではないのだ。

 

 

「ふうーっ、流石につかれたなぁ」

 

電車に乗り込んで一息吐き出し、少し後悔する。

 

「いくらダメージを回復したといってもポケモンセンターで回復してから出発すればよかったかな」

 

ジムバトル直後に駅に直行するのはやり過ぎだった気がしてきた。回復技は確かにダメージを回復する。しかし、決して疲労や精神的な部分まで回復できるわけではない。駅を降りたらすぐに休ませてあげよう。

 

そんなことを考えながらスマホを開くと、いつの間にかたくさんのメッセージが送られてきていた。ジムバトル中に邪魔にならないようにと通知を切っていたので気がつかなかったようだ。

 

とその中でふとあるメッセージが目に留まる。

 

 

『ジムチャレンジ、最速でクリアしたっちゃろ? おめでとー!おねーちゃんたちも、めっちゃ喜んどったよ〜!それでさ、レジェーナは次いつカロスに来ると〜?期間限定で、シングル6対6のフルバトル、ちょっと担当してみらん?今回こそ衣装もちゃんと用意したいけん、はよ教えてね〜!』

 

相変わらず、この言葉を言ったとおりに文面にしているのだろうと想像できて笑ってしまった。バトルハウスは麗しの四姉妹、バトルシャトレーヌとしての姿での彼女が多少強調されているとはいえ、素の彼女はこの通りの言葉遣いだ。

 

 

彼女たち四姉妹がちょうどホウエンから引っ越してきたころ、まだ幼かったラニュイ姉さんだけは早々にホウエン方言が中途半端に抜けてしまったようで、本人曰くカロスと混ざっているようだ。私が従姉である彼女たちのところに預けられたのはその数年後だったが、ゲームの彼女しか知らなかった私は素のラニュイ姉さんがゲームそのまますぎて少し驚いたものだった。

 

今以上のバトルジャンキーだった当時の私は、バトルハウスの挑戦者としても迎え撃つトレーナーとしても参加させてもらっていたのだ。

 

ポケモンの育成や訓練法もルミタン姉さんたちに随分と教えてもらったものだ。

 

まあ、結局、彼女たちのような捕獲も育成も難しいポケモンたちを使うことはあきらめ、途中から今のようなパーティーに落ち着いたわけだけど.....

 

 

その中で何度かシャトレーヌとしてどうかと誘われたが丁重に断らせてもらった。一度案を見せられたが、姉さんたちみたいな露出多めなマジシャン風ドレスには少々抵抗感がある。美人姉妹に着せ替え人形にされるシチュエーションは元男としてはこの上ないシチュエーションだが、それをバトルハウスの客の前でやるのは流石に最後の一線を越えていた。ぺろぺろりーんをやる勇気は私にはないのだ。

 

それに何より、連勝を重ねた先でポイズンヒールで持久戦なんてやられたら私が挑戦者だったら嫌すぎる。

 

ラニュイ姉さんにはむしろガラル観光に来るように提案して話をそらそうか。

 

 

 

 

 

すこしの間と思ってうとうとしていると、電車は早くもシュートシティについていた。

もちろんゲームの通りに10番道路を歩いてもいいのだが、早く休みたい気分だった。

 

 

 

 

ホテルの部屋につくや否や、私はポケモンたちを一斉にボールから出す。

ポリゴン2が機械音を奏で、グライオンとアーマーガアが跳ね回りながら騒ぎ出す。一気に騒がしくなる部屋で、ハピナスが他のポケモンの手入れを始める。

 

思わず「お前も休んでいいんだよ」と声をかけたくなるが、ハピナスは元来世話好きなやつだ。気にせず私はキッチンに向かってカレーの鍋を2つ用意する。

 

もちろん一つは渋味カレー用、もう一つは苦味カレー用だ。私のポケモンたちはこの二派閥のどちらかに属するので一緒にするとどちらかから文句が出る。イトケの実やバコウの実のようなこの両方が両立した木の実があれば一つの鍋で事足りるのだが、いかんせんなかなか見つからない木の実だ。大抵は今日のように、片方にはカゴの実とウイの実、もう片方にはチーゴの実とバコウの実を入れることになる。

 

「うん?どうかした?」

 

食材を用意していると、いつの間にか足元にヌオーが来ていた。

ああそうか、キャンプの時は”ねっとう”で鍋に水を入れてもらっていたのだった。

 

「あー、ここは設備が整ってて..... ってそんな顔をしないでよ。分かった。お願いするよヌオー」

 

そう言って撫でてやるとヌオーが嬉しそうに目を細める。かわいいやつめ。と思ったら、ゴツゴツメットを外すのを忘れていた。かすり傷だが慌ててハピナスがやってくる。いやいや、そんな大した怪我じゃないよ。

 

そういってよそ見しながら木の実を刻むのを再開したら、手元がくるって包丁が人差し指にかすってしまった。うーん、なんだかなぁ。

 






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博多弁が描けぬ.... 自分の中で小倉方言と混ざってて判別できない...
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