今日も胸がいっぱい、や!   作:つヴぁるnet

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天使ィ!!!

 

 

サァー、サァー、と小窓から聞こえる波の音。

 

ゆっくりと目覚めを促す。

 

そこそこ大きな船とはいえ部屋の数も限られており、客室用として与えられた部屋も実のところ4畳程度しかなく、二人で限界。

 

しかし俺を除けば小さな天使が二人なので、一つの寝床を天使が二人で使ったりと案外三人で使える部屋だった。

 

だが前日、その片割れがエンリカに帰って行ったので今はこの部屋で二人だけ。お陰でスペースに余剰が生まれ、部屋はそこまで窮屈ではなくなったが、それでも寝る時のスペースは前と代わりない…いや、むしろ狭くなっていた。

 

理由はある。それは…

 

 

「すぅ……すぅ……」

 

 

腕の中で眠るのは俺の何百倍の強さをその小さな体に内包している智天使、名はルミエ。

 

それと数日前にもう一人いたのは大天使のティル。

 

それまでは二人で一つの寝床を使うか、交代で使うか、またはティルが俺の寝床に潜り込むかの三択でこの狭い客室を利用していたが、現在はその選択は無く、ルミエが一人で寝床を利用できる状況、四畳のスペースは適正だった。

 

まあそれでも狭い方だが、俺とルミエを合計としたサイズ感は1.7人分くらいなので我慢できないほど窮屈ではない。体を伸ばして寝れるだけマシだ。俺としては船内のハンモックでも良かったがエンリカ組として3人用の部屋を与えてくれたアシェルの気遣いに感謝している。

 

あと…俺の身体が聖素を溜めすぎないようにするために寵愛してくれる天使とのプライベート空間は正直ありがたかった。実はこうして眠っている前日の夜もそうだったし、彼女に身を任せてしばらく溺れ切った。何せ外海のもんむすは強いからな。聖属性を使わないと人間の身ではこのインフレについて行けない。だからその度に体に聖素が溜まる。部屋は必要です。

 

 

 

「すぅぅぅぅ………はぁぁ、やわらけぇ…」

 

 

腕の中で穏やかに寝息を立てて眠るルミエを後ろから抱きしめ、ほんのりと香るお日様を噛み締め、あと腕にずっしりと乗っかる大きな胸の感触が朝から高揚感を与えてくれる。

 

それら総じて余すことなく伝えてくれるルミエという柔らかさ、そんな彼女を抱擁することで生まれる幸せホルモンのオキシトシンが身体中に駆け巡り、幸福感が与えてくれる。

 

 

__この智天使が守ってくれる。

__この智天使が支えてくれる。

 

絶対強者によって祝福される喜びと、そんな絶対強者に甘えれる安心感と、これほどの絶対強者から必要されて甘えてくれる庇護欲が、あらゆる理由が人間と天使の関係を深めてくれるから、幸せで仕方ない。

 

 

「んん…エリーカ……少し、暑苦しいぞ…」

 

「…もうちょっとこのままが、いい…」

 

「……仕方ない奴だ…」

 

「ふぅ、はぁぁぁ………ふかふか、やぁ…」

 

 

目が覚めたルミエから苦情が届くが俺を跳ね除けるような事はせず、やれやれ仕方ないと言ってこの体を好きにさせてくれる。ルミエたんマジ天使。正しくは智天使だけどでもマジ天使。

 

 

 

それから10分くらい抱きしめてルミエからエネルギーを充電すると、船内も朝を感じた事で騒がしくなり、指示を出すアシェルの声が聞こえる。朝ごはん作り手伝わないとな。

 

 

 

「おはよう、ルミエ」

 

「ああ、おはようエリーカ」

 

 

 

ここ数日、こんな感じの目覚めだ。

 

お陰で寝床は一つ余っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

「見えてきたな、入り口が」

 

「そうだな。しかし北側にあるとは随分と周らされてしまったぜ。そこそこ長旅だったな」

 

 

北に行くって話なので当然ながら厚着は出来るように用意はしてあり、従って俺は厚めのコートを着て寒さ対策をしている。

 

ちなみにルミエは天界にいた頃から着ているローブが超高性能なのかそれを羽織るだけ寒くないらしい。あと内包している聖素が濃いお陰か氷属性または寒さに強いとか。本当に便利だな聖素。

 

でもたしかに、初めて出会った時のルシフィナとかけっこうな薄着だったけど暑さにも寒さにも強かったけか。しかもあの姿で布一枚も羽織らずに野宿して翌る日の記憶。それともルシフィナだから平気なのか?もうこれわかんねぇな。

 

あとマルタを含めたマーメイドは元より寒さに強いみたいなので自前の厚い脂肪(むね)だけで済むとか。なので厚着は俺だけでは他全員は特に衣替えせずに北の大陸に入った。吐く息が白いです。

 

 

「しかし入り口なんて良くあったな?」

 

「何を言うかエリーカ。天界にも天使が出入りするための入り口はある。ただそれが地に落ちた事で自然化し、洞窟の入り口のように新たに形成されたのだろう。それでも中は神殿の名残を幾つか残しているはずだ。案内はできる」

 

「おお!それは良さそうじゃ!」

 

「残念ながらお嬢、私達はここまでですよ」

 

「な、なぬ!?」

 

「あの先は天界の領域。内海を出たばかりの私達ではあの大陸に踏み入れるのは自殺行為に等しいですよ。それにここまで来れたのはマンタ娘やルミエが居たからです」

 

「そうだなボニー。ここまで船を出してくれたのはありがたいが陸となると話が違う。ここから先は俺とルミエだけで向かう。なんだかんだで早急に対応しなければならない事案だ。そのため陸に馴れないマーメイドを連れて行動できるほど俺は強くない」

 

「ぅぅ、そうなのか……残念じゃ…」

 

「まあいい経験じゃないですか。力不足故に戦闘ではあまり役に立ちませんでしたが、内海を通り越して外海を一直線に横断できたこの経験はこの先強みになりますよ。なので力を付けたら次は私達だけで踏破してやりましょう」

 

「ああ、その通りだ。身の丈にあった冒険を繰り返せば自ずと再チャレンジできる。だから急ぎすぎるなよ?ボニー」

 

「ぅぅ、冒険者としての大先輩(エリーカ)がそう言うのならそうなのじゃろうな…」

 

「でも収穫はありましたよお嬢。モンストロから頂いた金銀財宝、こりゃあしばらくは贅沢もできるし、武器も新しく新調できる。ご飯もおやつだって豪華になるぜ」

 

「ご、豪華なおやつ…!!」

 

「ええ、そうですよ。必要な奴は早めに換金してしまいましょう。なにせモンストロの言葉が本当なら次は襲いにやって来ま__」

 

 

 

「ああ、その事だが」

 

 

いつの間にか甲板に上がっていたマルタ。

 

俺達はその声に振り向く。

 

そして、マルタのその後ろには。

 

 

 

 

トロ、タイミング悪かったか??

 

「「「うあああああ!!モンストロが外海を練り歩いてるぅぅ!!?」」」

 

 

 

海面から顔をひょこっと出して首を傾げているいつぞやのモンストロ。

 

その姿に他船員は人魚肌を立てて驚く。

 

てか、まさか本当に襲いに来たのか?

 

 

 

「トロ!お友達のお兄さん達をお見送りに来たぞ!来たぞ、来たぞー!」

 

 

「お、おう。ありがとうな」

 

 

どうやら襲うつもりは無いらしい。

 

まだ幼体故にお友達感覚の方が強いらしい。

 

 

 

「でもトロはまたノアパンを食べたいぞ!」

 

 

 

そして幼体故に欲しがりさんだ。

 

まあその巨大でいきなり襲って来ないのならまた良いが。

 

 

「らしいけど?アシェル」

 

「そりゃ困ったねぇ。もう船の中には無いからナタリアポートから仕入れて来ないと無いぜ」

 

「ほならウチのルート使うか?同業者に頼めば大量入荷で安く済ませれまっせ」

 

「本当かいミンク?…って、なんかノアパンをあげる前提で話になっているが…」

 

「でも少しかわいそうじゃ。種族差故に大きくなっちまう体格なため内海で生活できず、ノアパンを楽しめないなど……アシェル、私はなんとかしてやりたいぞ!」

 

「やれやれ、お嬢。でもこれだけの財宝があるなら前と同じ量のノアパンも容易に買えると思いますので…まあ良いですか。船を襲わずに海底にあった財宝をタダでくれたんだ。それくらいの見返りは渡さねぇとだな」

 

 

どうやら話は決まったようだ。

 

 

「おおー?もしかしてくれるのかー?」

 

「もちろんじゃ!もし……ええと、あれ?スタート地点は…何処じゃったか?」

 

「私が言いますよお嬢。あー、ええと…トロだったか?もしナタリア海岸まで来れてくれるならノアパンを持って来てそこで渡すぜ。私達はそこにしかアクセスできないからな」

 

「ナタリア?それはどこだー?どこだー?」

 

「っと、そういやそうだったな」

 

 

まあ外海住みのもんむすが内海や陸地を知るわけもない。それが外海でしか住み心地を確保できない大型もんむすのモンストロになると。

 

 

「マルタ、頼みがある」

 

「む、これ以上、何か頼むつもりか?」

 

「いやなに、トロにレムズ海岸までの道を教えてやって欲しいだけだ。俺が経由しておさかな海賊団がトロにノアパンを届けれるように橋渡しする。マルタに頼むのはそこまで」

 

「ふん…仕方ない。元よりレムズ海岸まで戻る予定だった。これはついでだぞ。でも借りに関してはそこまでだ。これが終わったらまたエリーカにリベンジして次こそは子種を頂くからな!」

 

 

本来なら外海の用心棒だけがマルタに対する頼みだったが、これが終わったらレムズ海岸に戻る予定なのでついでにトロの道案内もお願いを受けてもらった。代わりにまたマルタと勝負することになりそうだ。この6日間で随分と俺の力を見ているから対策されそうだ。次の俺はマルタに勝てるかな?

 

 

 

「まあ、そんな訳なのでレムズ海岸とやらまでトロの案内を頼んだ。そこでなら落ち合える。陸路はイリアスヴィルから南に下って迷いの森をなぞるように南下すればレムズ海岸だ。生息しているもんむすも弱いから進行も手早く1日でたどり着く筈だよ」

 

「なぬ!そこまでしてくれるのかエリーカ!?」

 

「俺は陸を、ボニーは海を、そうやってお互いに団長を目指す者として助け合おう。な?」

 

「おお…!お、おおおー!ア、アシェル!私はすごく感銘を受けてるのじゃ!こ、これがコミニュティ!いやグローバルなのか!?」

 

「協力者って意味ではあってますよお嬢。なのでフィサリス演劇団の未来の団長さんとこうした助けがこの先で得れるなら関係を築くことに越したことはないですよ」

 

 

「ト、トロはノアパンを食べれるのかー?」

 

 

「おう!あ、すぐは無理だけど、でも然るべき場所に行けばおさかな海賊団がそこで用意してくれるってよ!良かったなー!」

 

 

「おおー!やったぞー!トロのお友達とてもえらいぞー!おさかな海賊団えらいぞー!」

 

 

キャッキャと喜ぶモンストロ。

かわいい。

 

でも海面が揺れる揺れる。

こえー。

 

 

「ボニー、もしかしたらおさかな海賊団に新たな仲間が出来たかもしれないな」

 

「お、これはそう言うことになるのか!?」

 

「いやいや勘弁してくださいお嬢。流石にあのサイズを養う財力なんて私たちにはありませんよ」

 

「む?それなら収縮(ミニマム)魔法を使えば良いだろう。もしくはそれ系の印術を込められたアクセサリーとかを使えば人間サイズに収めれたりできる。と、いうよりフィサリス演劇団はそうやって大道具を収納してたな」

 

「ミニマム魔法に関してはサキュバス専用の魔法だな。もしアイテムで解決したいならヤマタイで開発された封印をベースにした特製のミニマム化の秘印を使えば可能だな。ペタって貼れば縮むタイプのヤツ。あとはマギステアで開発されたアクセサリとかもありだな。すぐに手に入るかは知らんが」

 

「ウチ、実はルート持ってはるで。ヤマタイに」

 

「ほぉ?…幾らだ?」

 

「さすが冒険者さんや。話が早くて助かりはりますわ。でも今回の旅で色々と収穫あったからノアパンと同時にウチが特別に仕入れたるで。あと普通料金で承りますわ」

 

「おおっー!アシェル!アシェル!これは凄いことを聞いたぞ!もしそれを活かして外海のもんむすを仲間にできたらそれはそれでおさかな海賊団の名が馳せるぞ!」

 

「へぇ、なるほど。それならモンストロを仲間に引き入れることもできるな。もし常時ミニマム化が可能ならノアパンの要求量も5日分頑張らなくても良さそうだな」

 

「一人の5日分は食べそうだけどな」

 

「あの戦闘力が使えるならそのくらいなら安いぜもんだぜ。勧誘を考えておくかねぇね

 

 

ノアパンを始めとし、着々とモンストロを仲間に引き入れる話にもなっているが、実は仲間募集中のおさかな海賊団からすれば名誉を上げるのと同時に、外海のもんむすを引き入れれる事は海賊の界隈ではかなり衝撃を与えれる内容になる。考えとしてはありだろう。

 

まあトロが参入するかは別として。

 

 

「それじゃあエリーカ達を送り届けようぜ。正直食料も枯れて来たところだ。長居はできないな」

 

「トロもお兄さんを送るぞー!送るぞー!」

 

「おう。ありがとうな」

 

 

それからおさかな号は横付け可能な場所まで移動して、残りは小型ボートで移動…しようと思ったらモンストロが頭の上に小型ボートを乗せて陸地に移動させてくれた。

 

なんかノアパンで懐いてくれたな。

 

マンタ娘曰く、クジラ娘はパンとか甘いものは逆に苦手らしいのだが、幼体故に味覚はまだ決まってないらしい。もしおさかな海賊団に加入するならこれから好みが決まりそうだ。

 

 

「聖素が強くなってきたな、ルミエ」

 

「まだこの大陸には濃く残ってるようだ」

 

 

ハインリヒやミカエラさんの情報が本当なら天界そのものを封印結界として扱い、休眠中の黒塗りのアリスを抑えている。だから外に聖素は逃げないし、外からも余計な魔素が入ってこない。それでも弱まりつつある結界。

 

 

そして__聖素が強く香る大地に立った。

 

 

 

「ボニー、アシェル、ありがとうな」

 

「ぅぅ、エリーカ…無理はするで無いぞ?お主はもう立派なおさかな海賊団の団員だからな!」

 

「大丈夫ですよ。エリーカは賢いですから。あとルミエもいるので心配は無用です」

 

 

心配するボニーの頭を撫でながらアシェルの言葉に頷き、横にいるルミエを見る。

 

ルミエは目を瞑って2年前まで天界だったこの大陸を感じている。

 

彼女からすれば、故郷なんだろう。

 

 

 

「マルタ、改めて感謝する。ありがとう」

 

「ふん。くたばるなよエリーカ。見事乗り越えてまたレミナ海岸まで帰って来い。その時のエリーカは前よりも更に強くなっている。ならその子種もより優秀だろうからな」

 

 

大海の覇者を名乗るマンタ娘らしく、強き者の遺伝子を欲しがる姿に俺は苦笑いするが、けれど必ず戻ってくることを約束する。

 

運んでくれたトロはあまり詳しいことは分かってないが、俺がなんか大変なことするのでがんばれよー的な感じで見送ってくれる。いつかミニマム化したトロを見てみたいものだな。まあそのためには橋渡しとなった俺が生きてることだろう。

 

 

 

「お別れは済んだか?エリーカ」

 

「ああ___行こうか、ルミエ」

 

 

 

ジャスティスカスタムを背中に、あと腰に灼熱のブーメラン、それと木刀を腰に二本だけ。

 

残りは携帯食料や回復アイテム、火種やロープなど、上級職の冒険家の経験を頼りに洞窟探索用に備えたアイテムを道具袋に詰め込んで洞窟の中に踏み込む。

 

途中、天使とかに出会えたら対話をとって案内とかして貰おう。まあ天界ではルミエが智天使だったから階級と上下関係に厳しい天使なら話を聞いてくれる筈…と、思いたい。

 

 

それから俺とルミエは洞窟に入る。

 

そして早速だ。

 

 

 

「敵だな」

 

「ああ」

 

 

気配を感じた俺はジャスティスカスタムに手を掛け、ルミエは先制攻撃のために杖を構える。

 

 

「ほぉ人間か、こんな極地に珍しいな。ならば強者が秘めしその精気は極上か?」

 

 

 

空気が一気に冷える。

 

現れたのは、氷の魔女だ。

 

冷気に乗ってこの大陸に来たか。

 

コイツ……かなり強いな。

 

 

 

「さぁ、この大陸の初陣と行こうか!」

 

「エリーカ、無理するなよ!」

 

 

 

既に潮風は感じない。

 

感じるのは凍てつくような冷たさだけ。

 

しかし心は熱く、光の勇者として征くから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その声は、誰かに酷似していた。

 

 

思い出せば、確かそれは母だ。

 

 

でも、違う母だった。

 

 

愉快に、逸楽に、笑う、暴虐の覇者。

 

 

その混沌たる存在が、引き金となった。

 

 

 

 

__さぁ、私のお茶会に相応しい【アリス】なのかを証明しなさい。貴方もアリスの仔なら。

 

 

 

 

その意味はよくわからなかった。

 

でも、やるべきことが分かった。

 

 

 

まずは天使だ。

 

天使達を殺さなければならない。

 

 

 

 

そして女神だ。

 

天使を踏み越えて女神を殺す。

 

 

 

父の憎しみを、母の仇を、その身に注ぐ。

 

驕り高ぶったシステム如きのために、天界から関与するようなタブーにて殺されてしまった父と母の証たる私で天界を崩し落とす。

 

 

だから示そう。

 

だから果そう。

 

だから殺そう。

 

 

 

勇者だった父の憤怒を借りて、覇者たる母の力を借りて、混沌たるアリスの証明を借りて、ただひたすらに天使を葬る。

 

 

 

天使ィィ!!!

 

天使ィィ!!!!!

 

天使ィィ!!!!!!!

 

天使ィィ!!!!!!!!!!

 

 

コロス殺ス天使コロス天死ィィコロ死コロス天使ィィコロスコロス殺ス天使コロス天死ィィコロ死コロス天使ィィコロス死を殺ス天使コロス殺ス天使ィコロス死コロス殺ス天使天使コロ死死死ィィコロ死ィ天使殺ス天使ィ天使天使天使死コロ殺ス天使コロス殺ス天使ィコロス死コロス殺ス天使天使コロ死死死ィィコロ死ィ天使殺ス天使ィ天使天使天使天使天使天使コロス殺ス死死死ィ死死ィィコロス殺スコロスコロスコロ死死死ィィコロ死ィ天使殺ス天使ィ天使天使天使死コロ殺ス天使コロス殺ス天使ィコロス死コロス殺ス天使天使コロ死死死ィィコロ死ィ天使殺ッッ!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

形容し難い何もかもを力に。

 

混沌に介入を許さない力で。

 

一方的な殺戮衝動でその日を闇夜にする。

 

 

そして___私は果たした。

 

 

天使を滅ぼし、女神の心臓を割いた。

 

天界は滅び、天界は地に落ちた。

 

 

しかし私もその天界と共に落ちた。

 

 

でも、良い。

 

これで良いんだ。

 

天使と女神は意味を無くしたから。

 

 

 

父さん、母さん。

 

やったよ、二人のために、私ぃ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マダ終ワレナイ。

 

ナゼナラ、天使ハ、マダ生キテイル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクン。

 

 

 

 

 

 

 

 

眠りから、目覚め始める。

 

まだ生きている。

 

女神の眷属たる、愚か者達が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、貴方達は…!」

「な、なんと、そんなバカな…!」

「まさか外から来たと言うのか…!?」

 

 

ルミエの杖には魔法で精製された光の玉が浮き上がり、洞窟内を照らしてくれる。

 

それを頼りに自然化した元天界を進んでいると5人ほどで構成された天使兵達とバッタリ出会した。

 

しかしその衣類はボロボロで、堕天した後の過酷さを物語っている。

 

お腹は空いているだろうか?

眠れているだろうか?

 

地上の生き方に戸惑いながら苦しんで来ただろう彼女達を考えると胸が痛くなる。

 

 

「私は智天使、ホルミエルだ。君達はこの天界で無事だったか」

 

「やはり!やはり智天使様!」

「あぁ…なんと、救いを…」

「うぅぅ、良かったですぅ…」

 

 

エンリカ住まいの天使と化したルミエだが智天使としての地位を示せば、そこにいた下位天使達は武装を解除する。中には泣き崩れるようにへたりとその場に崩れてしまう者も。

 

 

「だが待て、何故その横に人間がいる?」

 

 

しかし涙一つ伺わせない冷静な天使兵は俺の存在に目線で指差し、言葉で睨む。

 

 

「俺の名はエリーカ・エコーズ。過去に天軍長を務めていた原初の天使、ミカエラの弟子だ」

 

「「「!!??」」」

 

 

ミカエラの名前を出せば天使の誰もが目を見開いて驚く。

 

それもそうだ。

 

さっきも言った通り現役時代は天軍長として天界を浸透させてきた熾天使の名は天界中に広まっている。知らない天使は居ない。

 

そして俺は更に証明する如く、背中に背負っているジャスティスカスタムの柄を握り、グッと力を込めるとジャスティスカスタムの属性効果が引き立てくれたのか、聖属性が全身に満遍なく広がり、同時に聖素が足場から溢れる。

 

ただの人間が天使が持つ聖素を使う。

 

それが何よりの答え。

 

 

「この者は地上に落ちた私を助けてくれた。それからもしばらく私以外にも地上に落ちた天使達を助けながらミカエラ様と共に訓練を積み、こうして聖素を使える特別な人間だ。私も智天使として保証する。この者は天使の味方だ」

 

「俺はこの大陸にいるだろう天使達の様子を見に来た。それと同時に天界に封印されているだろう元凶を取り除きにこの大陸まで来た。智天使ホルミエルの力を借りながらね」

 

 

「なんと!それは本当か!?」

「アレをなんとか出来るのですね!?」

「ああ、イリアス様!救いを感謝します…」

 

 

感謝するのはミカエラさんだけどなぁ。

 

むしろ女神イリアスが原因でこうなってるし。

 

いや混沌の神が気まぐれ起こしてこうなってるから一概にもイリアスが原因とは言えなが、でも天界を落とす羽目になったトリガーはイリアスの起こした過去が原因でもある。

 

 

 

「天使達は今どこに集まっている?」

 

「ホルミエル様、現在は神殿の最下層に集まっています。その場所には聖素が格納されているためそれらを供給することで飢えを凌ぎ、焚き火で暖を取りながら寒さを遠ざけつつ過ごしています。ですがそれも時間の問題…」

 

「見たところ、状況を打開しようと動いてるみたいだが、皆ボロボロのようだな」

 

「はい。いつの間にか氷の魔女やその他寒さに強い妖魔や魔物などが棲みつき、この天界は既に自然の一部と化しました。天使の私達は寒さには強いですが、だからいって凍え死なないとは言えません。いつしか限界が来ます。ならば日の元に出て地上の者達と同じように過ごすべきだろうと判断し、現在は開拓地を探しています」

 

「なるほど……そのリーダーはどこだ??」

 

「現在、居住区となっている最下層で天使達に指示を出しています。本当は今すぐにでもイリアス様の復活を祈るために祠まで向かいたいとその想いで沢山です…」

 

「なるほど、エデン様か…」

 

「はい。もしや、ホルミエル様もイリアス様復活のためにこの場まで?」

 

「いや、そのつもりはない。そもそもイリアス様が原因でこうなっている」

 

「「「!!??」」」

 

 

あら、言っちゃうのか。

 

まあ天界の天使であることは過去の記憶、今はエンリカに住まう天使として天界とは決別した面もあるし、なんだったらルミエ本人も女神イリアスの所業には呆れているところだ。

 

 

「詳しい話は後にする。ただイリアス様の過去の行いが火種となっている。天界が落ちたのは酷く残念だが、イリアス様に関しては自業自得と言えるだろう」

 

「な、なんと…!」

「ぁぁ、智天使様がなんて言葉を…」

「堕天して叛逆に染まったのですね…」

 

「ふん、なんとでも言うが良い。だがこの状況はあまり良くないな。こうして天界共々この神聖な場が弱り続けていると天界を崩した元凶がまた動くかもしれん。聞くところ最初を除いて現在は手付かずだな?」

 

「はい、その通りです。エデン様が堕天する前に天界そのものを封印の場として作用させましたが、着々と自然化する天界はその効果を弱らせています。いつかはまた動き出す。その時は総動員して叩きに向かいますが、しかし堕天した私達は天界にいた頃の半分以下の力。正直抑えれる保証は…」

 

「……エリーカ、状況は理解できたな?」

 

 

横で聞いていた俺にルミエが投げる。

 

天使達も地上の付き合い方に戸惑いながらも生きるための手段を考えている。

 

ただ天使達も現状に精一杯なため、この大陸を覆っている外壁または洞窟化した神殿内から出ることが叶わず、何から状況をすれば良いのか分からずに長い時間を迷い果てている。

 

故にこの大陸のどこかに封印されている黒塗りのアリスは最初封印を施しただけで現状は手付かず。

 

まだしばらく動かないことを知ってるため今は居住区となっている場所から日の元に出れるよう現状打破のために働いているが、黒塗りのアリスはいずれなんとかするべき厄災だと理解している。

 

そのために女神イリアスの力が必要みたいだが当の本人は生死不明の状態。はーつっかえ。

 

やはりエコーズの俺がハインリヒの橋渡しを担う必要があるようだ。つまり目的は変わらん。

 

 

「でも居住区とやらには向かおう。天界が自然化した事で足りない情報もある。もしかしたらルミエが落ちた後の話も聞けるだろうし、あと()()()は備えておこう…」

 

「その万が一、まさかと思うが…」

 

「必要なら叩くよ。ハインリヒの要望通りになるとも限らん。それにコッチにはいざという時のミカエラさんとルシフィナがいる。天界その物の結界が解除されれば二人はそういうことだと判断して飛んで来れるからな」

 

 

ミカエラさんは言っていた。もしこの大陸の結界が解除されたその時は万が一の合図。なら飛んで来て戦力的に力になると。ついでにルシフィナも連れてくるとも言ってたな。本当に来るかは分からないが。

 

 

「ま、待ってくれ!お、おい人間!!いまルシフィナっ、ルシフィナ様と言ったか!?」

 

 

「え?ああ、言ったよ。天使からすれば原初の天使と扱われる姉妹は今地上で生きている。てかさっきも言ったようにミカエラさんは俺の師匠で、ルシフィナは知人だな」

 

 

「……マジ?」

 

 

「おう。大マジ」

 

 

口調の崩れた天使兵、ほかの四人もルシフィナの生存を聞いて開いた口が閉まらないし、なんなら人間と知り合いであることも聞いて耳を疑っている。しかし横にいるルミエが真実であること伝えたのでもう信じるしかない。まあ仕方ないね。それが世間の流れって奴なのさ。

 

 

 

 

 

それから天使兵に案内される。

 

幻覚魔法で隠された階段を降りる。

 

着々と強まる聖素の圧、そして…

 

 

 

「ここが現在の居住区だ」

 

「!!」

 

 

 

居住区には多くの天使達がいた。

 

見たところ200人くらいなら収容できる地下施設のようだ。

 

ルミエ曰く待機場所であり、第二の礼拝堂でもある。

 

第一礼拝堂は中央にあったが黒塗りのアリスの強襲によって崩れ去ったとか。

 

 

「皆、ここにいるのだな」

 

「はい。協調性のある者は全員…」

 

 

周りを見渡す。

 

乱雑に積まれた焚き火や、天界が健在だった頃に使っていたカーテンやその他の布系をボロボロにしながらも眠る際はそれで包まり、そして居住区の奥にある聖素が込められている水晶からは聖素を吸収して飢えを凌げるようだ。

 

あとは椅子や机の上に本や聖書、あと気持ち仄かに温まる蝋燭が置いてあり、最低限の生活感は取り揃えられている。

 

しかし綺麗だっただろう天使の羽はそこらでボロボロ、よく見ると足元には千切れて廃れた白だった天使の羽が散らかっている。馴れない地上の生活故、ストレスなどで落ちたのか。

 

 

 

「何故、ここに人間が?」

 

「「「!?」」」

 

 

すると人間に気づいた天使達が俺の方にバッと振り向く。

 

すると今にも武器を取りださんとするヴァルキリーや天使兵、または怯えて隠れてしまう天使や、人間を穢らわしそうに目線を送る者も。

 

こればかりは前者も後者も仕方ない。

 

一応ここは元天界だ。

 

しかもそこに人間とかいう愚か者代表を胸張って名乗り出せる生物が神聖な大地に足を踏み込んでいる。その反応は当然だ。

 

すると…

 

 

 

「まさか、智天使が生きてたのですか?」

 

「エデン様!」

 

 

奥から……え?なんで全裸なん????

 

うわー、なんやあれ。

 

めっちゃ目のやり場に困る。

 

でっか。ムチムチ。3番目!…

 

…ん??

なんか最後いらん電波届いたな。

 

ま、まぁ良いか。

 

 

 

「良くお戻りになりましたねホルミエル。半年ぶりのご帰還を心から喜びましょう」

 

「残念ですが外では2年の歳月が経っています」

 

「なんと……既に、そんなにも…」

 

「ここでは聖素も聖エネルギーも多く、堕天しきらないため時間の流れが遠いのでしょう。ですが外では既に長い刻が流れました。私も彼の住まう隠れ里にてやっかいになっております」

 

「!!……そうですか、人間社会に……」

 

 

そう言ってエデンと呼ばれる熾天使と俺は視線が合う。それだけで威圧感がある。寒いのに全裸でいる変な天使って印象は消し飛んだ。

 

あと3番目って幻聴も。

 

しかし智天使よりも更に上の熾天使か。

 

つまりミカエラさんやルシフィナに追い縋れそうな者。

 

そしてここのリーダー。

 

 

 

「貴方の名前は?」

 

「エリーカ・エコーズです」

 

「そう、エリーカ。どうやら部下のホルミエルがお世話になっているようで……ええ、人間の存在で保護したつもりでいるみたいですが、この場に来られたのはこの智天使のお陰であることを忘れずに」

 

「エデン様っ!」

 

 

なんか冷たいな、対応が。

別に歓迎されるとは思ってないが。

 

 

「人間、ここは天使の領域です。興味本位で立ち入ったのなら直ぐ元の場所に帰りなさい。貴方が来て良い場所ではありません」

 

「断ります。俺にはやるべきことがある」

 

「人間が一体何をですか?」

 

 

少しだけエデンから威圧感が高まった。

 

しかもそれを合図に周りの天使兵やヴァルキリータイプの手を掛けた武器に力が入り、次の対応次第では武力行為による追い出し対象と扱われてしまう。ルミエもエデンに制止を願うがエデンから放たれる威圧感は収まらない。

 

 

「……ほぉ?僅かに放った程度の威圧感ですしたが、これでも普通の人間なら容易く失神するレベルです。確かにここまで来たまでの胆力と度胸はありますね」

 

 

何が失神するレベルだよ……この天使。

 

俺としては今直ぐにでも失神したいところだ。

 

 

 

全細胞が訴えている。

 

勝てない、敵わない、無理だ、逃げろ。

 

 

警告に警告、警告と警告、そして警告。

 

身体中が逆らうなと警鐘している。

 

 

足が__後ろに下がりそうになる。

 

 

隣にいるルミエに助けを乞いたくなる。

 

もう威圧感を理由に、倒れた方が正しい。

 

何も逆らわず、何も考えない方がいい。

 

 

ああ___これが熾天使。

 

これが上位種族の上澄と言える存在。

 

立っているのは、ただの全裸の天使?

 

 

バカを言うな。

 

とんもんでもねぇ化け物じゃないか。

 

モンストロとか、笑えるレベルだ。

マンタ娘なんか、可愛いレベルだ。

 

それらを凌駕する、最高種がいる。

 

 

 

「そうだな。確かに…すごい威圧感だ」

 

「…」

 

 

 

 

でも。

 

ああ、けれど…

 

 

 

「ミカエラさんやルシフィナに比べれば!地に落ちた天使は皆等しく可愛いもんだな!俺からすればなぁ!」

 

 

 

 

エリーカ・エコーズは天軍長をしていた原初の天使から戦いを学んだ人間だぞ?

 

更に言えば原初の天使から素敵なステーキを焼いてもらう約束をして貰った、地上の先駆者でもあるんだぞ?

 

だから3番目の威圧感なんざ、この身に注がれた祝福の数々が上位存在にも睨み返せる虚栄心として動かせることを…!!

 

 

 

 

 

「___ルシフィナ??」

 

 

 

 

その声は、目の前から。

 

 

 

 

「いま、ルシフィナ…と??」

 

 

 

エデンの変わりように俺は戸惑う。

 

するとルミエが代わりに反応する。

 

 

 

「エリーカはルシフィナ様、ミカエラ様のお知り合いです。そしてエリーカの父君を筆頭に天使達の住まう隠れ里を作り、そこにお二人方は住まわせている、言わばこの者は原初の天使の恩人です」

 

「!?!?」

 

「その後も私を含め、天界から地上に落ちて彷徨っていた天使達を彼は探し救い、その中でルシフィナ様も隠れ里エンリカに招く形で地上での明日を約束される毎日。そしてエリーカはルシフィナ様のご友人でもございます」

 

「!!?!!??!!?」

 

 

 

めっちゃ驚いとるやん。

 

当然、周りもかなり驚いている。

 

やっぱミカエラさんとルシフィナって天界では超有名人なんだな。すげーぜ師匠!

 

 

 

「……さん…」

 

 

「え?」

 

 

「姉さんっ!!!」

 

 

「ひょ!?」

 

 

すると急に天を仰いで「姉さん!」とヒステリックに叫び出したエデン。なんだなんだ??

 

すると先ほどの威圧感もそっちのけでバッとコチラに接近してくると俺の両肩を掴んで顔を覗いてきたエデン。

 

よく見ると美人だなー。

 

まあ天使だからそれもそうか。

 

あとめっちゃ胸が揺れてる。

 

至近距離でたゆんたゆんやぞ。

 

 

「ルシフィナ姉さんは生きているんですか!?」

 

 

「え?え?…あー、まぁ?」

 

 

「本当ですね!?嘘じゃないですね!?ならばどこに!?どこにいるのですか!?教えなさい人間…じゃなくて!エリーカ!お教えになりなさい!」

 

 

「こわっ、急に名前呼びになるやん…」

 

「エリーカ、エデン様にとってルシフィナ様は姉のような存在だ。それほどの事だ」

 

「なるほど。そうだなー、教えても良いけど…今ある天界の問題事に付き合ってくれるなら、その時に現れる可能もあるな」

 

 

「も、問題事?それとルシフィナ様に関係があると言うのですね!?」

 

 

「に、二択だけどな。基本的にはミカエラさんだけの予定だけど、場合によってはルシフィナも現れるかもしれないって話だよ!てか少し落ち着け!顔掴んで明けの明星すっぞテメェ!!」

 

 

まあやるのは何処の機動武闘伝に登場したシャイニングフィンガーの技っぽく至近距離で頭掴んで聖属性をぶち込んでやる技だ。なので名前だけは大層です。てか聖属性そのもの天使に効かないだろうけど。

 

 

 

「明けの明星……ああ、その名を久しぶりに聞きました。であるならその話は本当なのですね」

 

「あと肉好きとか?」

 

「ええ、それもです!!天使は空腹を感じず食を必要としない存在ですが、ルシフィナ姉さんは焼いた肉が好きな方でした……ぅぅ、お会いしたいです、姉さん…」

 

「……とりあえず離れてくれ。目のやり場に困る」

 

「エリーカ…」

 

「いやいやルミエ!ここ北陸なのに極地で全裸でいるアホが存在するとは思わんやん!?」

 

「やれやれ…」

 

 

俺はスッとエデンから離れてルミエの横に避難する。全裸の癖にジメっていたエデンはしばらくルシフィナ、ルシフィナと呻きながらも定位置に戻るとコホンと咳き込んで持ち直す。

 

そして威圧感が元通り。

 

さっきの半分くらいだけどこれでも充分人間が失神するレベル。

 

まあ俺は慣れたがな。

ミカエラさんの弟子舐めんな?

 

でも体は威圧感を受けてビリビリしている。

 

やっぱ熾天使すげーな。全裸なのに。

 

 

 

「さて、貴方の言葉が真実であることは理解しました。ホルミエルの言葉もあり信憑性は非常に高いと判断します。しかし貴方の言う問題事の内容も気になるのは確か。ならば改めてお伺いします、ここには興味本位で来たわけでも無さそうですね?」

 

「興味があったのは確かだよ?地上に落ちた天使が今どのようにして生きてるのをかね」

 

「…なぜ貴方が?」

 

「それなら腰落ち着けて話さないか?俺が持ち込んだ問題事とか理由、あとルシフィナの事など色々話すのは構わないとして、ルミエとここまで休まずに来たんだ。この状況下は一旦終わりにしたいな」

 

「…良いでしょう。本当に貴方がルシフィナ姉さんの友人というならば歓迎致しましょう。先ほどは失礼しました、エリーカ」

 

「気にするな。良くある」

 

「いや、良くあったら普通は人間は保たんぞ…エリーカ」

 

「これもミカエラさんの賜物だな!」

 

 

 

落ち着いて会話できる状態に持ち込めたのか周りの天使兵達も緊張感を解いてしまい、元の業務に戻り始める。それでも人間の俺が気になるようで様々な感情が伺える。

 

でもミカエラさんやルシフィナの知人また友人関係であることを知ったのか下手なことが出来ないと考えて少し距離を置かれた。

 

やっぱすげーな原初の天使。

 

これだと虎の威を借る狐じゃなくて、ルシフィナの威を借るエリーカやん。

 

なにこの地獄みてーな状況。

 

これは明けの明星生えますわ。

 

 

 

「そんなの生やさなくて良いから…」

 

「でもルシフィナなら、やりかねなくね?」

 

「……ノーコメントだ」

 

「あ、はい」

 

 

 

天使の間でもルシフィナのことを理解しようとするのはどうやら間違っているらしい。

 

 

 

つづく






エデン3とか言われてるけど、ミカエラやルシフィナがいなければ紛うことなき熾天使として最上位種族だからね彼女って。なので普通なら人間は熾天使の威圧感ひとつで失神か、心臓が弱ければ死ゾ。なのでこれは天使に馴れたエリーカかつ、天使達にとって長男みたいな存在だからエリーカは耐えれた。次男だったら耐えれなかった。あと昇天耐性75%のアビリティが効いてる。


【エリーカ】
なんだかんだで北陸に人類初の上陸成功をしたエリーカだけどやはり天使達に警戒されてエデンから威圧感食った。なんで失神せずに立ってんのお前?化け物かよ。あとぶっちゃけルシフィナと友人関係じゃなかったらそのままエデン達に摘み出されていた。なのでルシフィナの存在はMVP。まあルシフィナがルシフィナしてただけなんだけどね。明けの明星生えますわ。

【ルミエ】
天界(後のスノウヘブン)にたどり着くまでの数日間はエリーカと二人きりなので就寝中は抱き枕にされたりと大変ご満悦。もちろん理由付けて寵愛したりと軽くエリーカとイチャラブってたらしい。なので船旅も悪くないと考えるルミエでした。ちゃんちゃん。

【モンストロ】
マンタ娘のマルタに案内されてレムズ海岸に向かった。その間におさかな海賊団は一部の財宝を換金し、ミンクの伝手で例の装飾品とノアパンを大量に購入し、その後ミンクにイリアスヴィルに送ってもらうと慣れない陸路を頑張ってレムズ海岸に向かい、モンストロと再び落ち合う。その後、生物をミニマム化させる装飾品をモンストロに付けるとマーメイドと同じくらい小さくなり、そのサイズで心行くまでノアパンを楽しむ。それからノアパンを購入できる内海(ナタリアポートとか)で本格的に下積みを考えるおさかな海賊団の話を聞くと加入したらしい。戦闘時は巨大に戻って敵を捻っている。名前はトロのまま。

【エデン】
原作と違ってまだ地上生活2年目かつ状況は最悪だし、祠でイリアス様に祈りを捧げれなかったりとかなり心に余裕がない。そのため原作のイベントの時のように人間を代えの効くそこら下等生物として扱っている天使らしい性格のまま。でもルシフィナ姉さんの話を聞いてIQがエデン3したので話合いに持ち込めるくらいには落ち着けた。あとなんだかんだで熾天使の威圧感に転げ落ちなかったエリーカの胆力は認めているので評価は高めに設定されている。

【ルシフィナ】
この作品に於ける大変便利な顔パス。明けの明星生える。


じゃぁな
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