今日も胸がいっぱい、や!   作:つヴぁるnet

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最後は後書き込みで 3万文字 だってよ、マジかいな


おわり

 

 

「ええ!?エスタの北の泉でリュウグウノツカイの養殖に成功しただって!?ラザロそれは本当か!?いや、待てよ?去年ライラの大滝から検出された新たな栄養素が影響を与えた結果なのかもしれない!もしやそれで養殖できるくらいに丈夫に成長できたのか!?だとしたらすごい大発見だ!!だってあの繊細なリュウグウノツカイを養殖できるくらいの出来事だぞ!?これはいけない!!今すぐ料理人として確認して来ないとっ!!ルカ!ルシフィナ!今日は定休日だ!!なのでちょっとレミナまで行ってくるよ!!行ってくるぅよおおおおおおおお!!!」

 

 

 

と、子供のように目をキラキラとさせて興奮喧しい父の姿を見たのが、もう数時間前の事。

 

そして夕方になっても戻って来ないのはおそらく料理人として熱の冷めない充実がエスタで続いているからだろう。

 

多分、帰ってくるのは明日。

 

やれやれ、困ったお父さんだ。

 

 

 

 

 

 

「ま、僕は素振りを続けるだけだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 《ヨハネス暦1446年》

 

 

世間では、女神イリアスの声が聞こえなくなって20年が経過したようだ。

 

そのため、この数十年で人間と魔物の関係は共存の二文字が明確になり、ここイリアスヴィルではスライム娘を筆頭に比較的穏やかなもんむす達で賑やかになっている。

 

それは数年前まで魔王を務めていたアリスフィーズ14世が最後の仕事として人間と魔物の共存化を進めたことで関係が深まり、そして現在の魔王となったアリスフィーズ15世が前代魔王の政策を支える様に共存化を進めており、その結果として人間と魔物は一緒に暮らす様な状態に変化した。

 

ただそれによって聖と魔の対立関係をそことなく助長していたイリアス教の教えは段々と人の営みから離れていき、そして20年も届いてない女神イリアスのお告げは信仰者の心をドンドンと離していき、その信仰は薄れている。

 

それが今の世界。

 

 

 

と、ここまで説明したけど【僕】にはそれほど関係ない話だ。

 

僕は特段何かに対して信仰している訳でもなければ、イリアス様から神託を受けて勇者をするという旅の目標も無い。

 

まあそれでもお父さんの様に冒険してみたい気持ちはあるから、勇者でなくとも冒険者としては何かを目標として旅はするだろう。

 

そんな風に考えて…

 

 

 

「あれ?なんか焦げた香り…が」

 

 

 

キッチンから焼けすぎた匂いがする。

 

これは間違いなく焦がした香り。

 

一旦素振りをやめて、家に戻ってみる。

 

すると同じタイミングで2階からドタバタと慌てて降りてくる足音が聞こえた。

 

 

 

「大変大変、まずいわ…!」

 

 

イリアスヴィルの田舎町に似合う洋服を揺らしながら、金白色の髪も揺らして現れたのは僕の大好きな母さん。

 

焦ったようにフライパンを手に取る。

 

 

「あらあら、やっちゃったわ…」

 

「もう母さん!また目を離して焦がしたの?今日が定休日でよかったね。もし開店日だったら大惨事だし、それにこの時のお父さんはお母さんよりも怖いんだよ?」

 

「そ、そうね。この時のマルケルスは本当に怖いからね。ごめんね、ルカ。夜ご飯台無しになっちゃったわ。それに定休日に合わせて材料も切らしちゃったし、夜ご飯どうしようかしら…」

 

「うーん」

 

 

いっそ外食に出るか、それとも急いで買い出しに出るか、選択に悩まされる。

 

お父さんがこの場にいたら即席でなんとかすると思うけど、しかし今日は朝から子供の様に目をキラキラさせて家を飛び出た。多分明日にならないとは戻って来ない。

 

なので今日は母さんと二人。

だから、この定食屋は定休日扱い。

 

そういう日はお母さんが張り切って夜ご飯を作るんだけど、この有様だ。

 

料理を完成させた時は美味しんだけど、完成させる前の過程で躓く事がある。

 

そして今日はそれがアンラッキーに発生してしまった。てかキッチンから目を離す様な不注意をする母さんがダメなんだけどね。まったく父母揃って困ったものだ。

 

 

さて、それはともかく夜ご飯だ。

 

僕は申し訳なさそうにする母さんと一緒に夜ご飯の作り直しを考えていると…

 

 

 

 

コンコン、ガチャ

 

 

 

「ルカー!やっほーー!」

 

「え、え?…わ、わ、わ!」

 

 

律儀にノックをしたと思ったら、扉をあけた瞬間飛び込んでくるように家の中に入って来たのはふわふわの羽を付けた女の子だ。

 

 

「ルカくーん!会いたかったー!えへへ!」

 

「ちょ、ちょっと、プレーン!!」

 

 

僕よりも一回り小さな女の子がむぎゅぅぅぅと抱きしめてくる。その時に当たるたわわは非常に柔らかく、男の情欲を容易く擽る強烈な快感が全身に駆け巡ってしまう。あわわ…!や、柔らか…!

 

 

「おいおい、プレーン。急に訪問すると失礼になるだろ?」

 

「あ、お母さん。えへへ」

 

 

するとプレーンに続くように現れたのはプレーンの母。その母もプレーンのように身長は小さく、僕よりも2回りほど。そして娘に引き継いだ遺伝子を主張するようにこちらの母も胸がとても大きく、やはり目を奪われてしまう。

 

 

「あらコルク、いらっしゃっい」

 

「おお、ルシフィナ!娘が急に悪いな」

 

「構わないわ。今日はどうしたのかしら?」

 

「ただの買い出しに来ただけさ。うっかり食材を切らしてしまったからな。それで娘のプレーンを連れてイリアスヴィルまで来たわけだ」

 

「あらそうなのね。実は私達も食材を切らしていたからこれから買い出しよ。もしよければ一緒にどうかしら?」

 

「え!ルカくんと一緒!やったー!行く行く!」

 

「と、娘も乗り気だな。それならこのまま一緒に行くか?」

 

「ええ。なんなら久しぶりにコルクに食材を選んでもらおうかしら。貴方が選ぶお野菜美味しいから」

 

「お、そう言われたら食材選びを外せないな」

 

「ねぇねぇ母さん!どうせなら今日の夜ご飯ルカくん達をエンリカに招かない?お母さんが選んだ食材で豪勢にやるの!ね、良いでしょ!?」

 

「お、それもアリだな!あー、それでどうだルシフィナ?今日はそうするか?」

 

「あら。コルクの手料理がまた食べれるのね。それって素敵。ねぇ、ルカも今日はそれで良いかしら?」

 

「え、あ、うん。良いよ?」

 

 

いつの間にか夜ご飯が決まった。

 

でもコルクさんの手料理は天下一品。

 

僕の父さんの料理とどっちが美味いのか比べきれないほど。これがトリプルコックの力!

 

 

「ルカくん!お買い物はお母さん達に任せて私たちは隣の山まで遊びに行こう!」

 

「え!?ちょ、ちょっとプレーン!あわわわ!」

 

「ほらほら行こうよ!もし誰かに襲われても私がルカくんを守ってあげるからさ!」

 

「っ!ぼ、僕だって戦えるよ!」

 

「ほんとぉ?隣山のスライム娘達にぐちゅぐちゅされない?本当に大丈夫?」

 

「だ、大丈夫だよ!ぼ、僕だって冒険のためにちゃんと鍛えているんだから!」

 

 

必死に大丈夫だと伝えながら僕は壁に立て掛けていた銅の剣を掴み取り、そのままプレーンの手に引かれて宿の外に引っ張られてしまう。

 

 

「あらあら、ルカったら」

 

「まったく…おい、プレーン!あまり遅くなり過ぎるなよ!」

 

「はーい!ほら、行こう!ルカ!」

 

「わわわ!」

 

 

お母さんズからの助け舟もなく、僕はプレーンの手に引かれてイリアスヴィルを出る。

 

 

 

進んだ先はイリアスヴィルの裏山。

 

ここから先、それなりに危険地帯になる裏山だけど、プレーンはそんな危険性に構わず手元にいつの間にか大型の包丁が握られていた。

 

 

「見て見てルカくんこの包丁!初めて握ったけどもうそれだけで分かるよ!これ戦闘用としてはかなりすごい包丁だよ!しかしトリンさんこんな凄い代物を一体何処から仕入れてきたんだろう?なんか怖いなぁ」

 

「えと…トリンさんって、あのぶかぶかのローブを着ている方だよね?僕あまりトリンさんと話した事が…と、言うより会話できないからそれほど接点がなくて…」

 

「うーん、トリンさんってあまり人混みが好きじゃないからね。あと元から無口なんだ。なんだったら娘のトゥンちゃんもお母さん譲りでトンベリらしく無口なんだよね」

 

 

包丁を扱うもんむす、トンベリ娘。

まったく聞いたことない種族だ。

 

しかしそれがトリンさん。

あと娘のトゥンも。

 

どちらもトンベリ娘としてなのかあまり会話をしないんだけど、エンリカまで遊びに行った時はお茶を淹れて歓迎してくれた。なので優しい人達なのは知っている。

 

過去に僕の父さんにお母さんとの結婚祝いとしてトリンさんが料理包丁をプレゼントしたことがあるらしいんだけど、その包丁の性能が非常に良くて父さんすごく喜んでいたらしい。

 

お父さん、今もその包丁を愛用している。

 

そんな感じにとても隣人想いなトリンさんだけど、母さん曰く、トンベリ娘は戦いになると無類の強さを発揮するらしい。なんだったらエンリカの中では最強格まであるらしい。正直その話に耳を疑った。天使よりも強いって一体なんだろうか?しかもトリンさんの娘トゥンも今隣で大型の包丁を振り回しているプレーンの200倍は強いらしい。えぇ…

 

 

 

「ところでルカくんは羽は出せないの?天使化すれば強くなれるんじゃない?」

 

「だ、出せないよ!僕はお父さんの血の方が強く出てるから。天使の羽は出ないよ…」

 

 

そう、プレーンは天使だ。

 

背中に白い羽を付け、頭の上にヘイローと呼ばれる光輪を浮かばせながら聖素を纏っている元天界の聖なる生き物。

 

天使は何十年か前に地上へ堕天し、本来ある天使の力は何割か失われているが、それでも人間よりも強い力を秘めている美しき女子たち。

 

そしてその多くの同胞達はイリアスヴィルの西にある迷いの森の奥にエンリカという天使のための隠れ里で余生を過ごしている。

 

その隠れ里には僕も何度か母さんに連れられて遊びに行った事があり、プレーンのように天使達が沢山いた。

 

僕と同い年の子供も何人かいた。

主に人間とのハーフだった。

 

そして当然ながら、天使の血を引いてるためそこらの種族よりは強い。

 

プレーンが大型の包丁を軽々と振り回しているのが何よりも証拠。

 

僕の真横で包丁の刃が風を切る音がブンブンと聞こえている。

 

少し触れれば耳なんか簡単に削ぎ落とされそうだ。

 

案外筋力もあるんだよね、天使って。

 

「そっかー、ルカくんは羽無しかぁ。ルシフィナさんも元は天使だったのに」

 

「それが原因かつ理由だよ。母さんは天使として過去形で、今は人間としての性質の方が濃いから僕は天使よりも人間として濃く生まれたんだよ」

 

 

しかしそんな母さんも実はかなり凄い天使だったことをそことなく聞いている。

 

今は天使の姿を棄て、人間として生きている。

 

 

理由は()()()()()に勧められたから。

 

 

そのとある友人とは、天使にとって人間の先駆者であると自称して導いていた人だとか。

 

しかも今は世界的に有名な演劇団の団長だったりと、そうしたフットワークの軽さと統率力の高さがその人から伺える。そうやって天使のためにそうさせていたんだろうと想像できる。

 

元天使だった母さんもその人から人間の生き方を学んだらしいが、しかしそれはそれとして何年経っても変わらない生意気具合にやや呆れ気味になっている。でもそんな母さんはその人をを語る時は愉快そうに微笑んでは、目の奥底は少しだけ深めの蒼色を見せてやや怖い。

 

もちろん今はお父さん一筋な母さんだけど、でもお母さんにとってはキッカケとなった重要人物なので、それを見たお父さんが何処か羨ましがっていたりする。母さん本当にその人のことを困った奴だったと話すんだもん。

 

実際に二人の関係はどこか悪友に近くて、母さんが『天使ルシフィナ』で名乗っていた頃を知っている他の天使からすればルシフィナって名前だけで恐れ慄くのが普通だが、しかしその先駆者たらしめたその人はそんなの関係ないとばかりに頭を(はた)いてはルシフィナにツッコミを入れるなど、周りの天使からすれば命知らずが平常運転。

 

僕のお父さんも基本的には母さんを怒らせないようにと辟易しているところがあるのに、その人は全く遠慮が無い。しかし母さんはむしろその関係を楽しみながらエンリカ時代は付き合っていたと愉快そうに話していた。

 

まあそれほどの人だからこそ、母さんは人間を勧められてそれを選び、天使を棄てた。

 

結果、産まれた僕は人間が濃い訳だ。

 

 

「めちゃくちゃ頑張ったら天使の羽とか光輪も出せるみたいだけど、でも僕はお父さんの血が濃いから人間の状態がしっくりくるんだよ」

 

「へー、そうなんだ。じゃあルカくんも私のお父さんのように聖素だけを纏っている感じ?」

 

「それなんだけど、母さんが人の身で聖素を纏うと危険だから辞めておきなさいって。だから聖素は発現すらさせてないよ」

 

「そうなんだ。たしかに。聖素に関しては私のお父さんも言ってたよね。人の身で聖素を使うにしても、生まれつき訓練をして体に馴染ませる必要があるって。言ってしまえば聖素は毒。使いこなせたら強力な武器になるけど、体に取り込んだ聖素を放出しきれないと肉体を蝕んで化け物に変異化するって。それが原因でとある勇者は悲惨な事になったらしい」

 

「母さんも似た事を言ってた。だから強くなるなら聖素を使わないで人間として強くなるべきだって。だから僕は聖素を使わないよ。お父さんも人の身で強くなったし、僕もそうする」

 

「ふーん。そうなんだ。じゃあルカくんが強くなるまで私が守ってあげないとね!お外はとても危険なんだよ!」

 

「そ、そこまで心配しなくても僕はちゃんと鍛えているんだから!プレーンこそあまり僕に気を取られたりして、怪我をしないでよね!」

 

「うおおお!サンダーソード!」

 

 

僕の心配をそっちのけにプレーンは包丁を大きく振りかぶって雷属性の斬撃を放ち、会話中に襲ってきたスライム娘を薙ぎ払おうとして…

 

 

「筋肉!白羽取りですわー!」

 

「ああッー!?」

「えええー!?」

 

 

と、なんか急に黄色のお姫様っぽいスライムが飛び出し、プレーンの包丁を受け止めた。

 

てか、嘘だろ!?スライムの弱点である雷属性に加えて斬撃属性の筈なのに素手でパシッと受け止めて防いだだと!?

 

 

いや、待てよ。

 

それよりもこのスライム、もしかして…

 

 

 

「あらら?もしかしてプレーンですの?これはこれは、久しいですわー。また大きくなりましたわね!」

 

「リセスさん!?はい、お陰様で!と言うより今の斬撃を素手で受け止めてしまうんですか!?」

 

「筋肉に勝るもの無しですわー!」

 

「確かに!料理も筋肉必要ですから!」

 

 

確かに料理は筋力があった方が良いが、まずスライムに筋肉ってあるんだろうか?

 

しかしそう問いかけても「ある!」と断言された事を思い出す。

 

何せ、このスライムは…

 

 

「お久しぶりですリセスさん。ルカです」

 

「あら!ルシフィナの子供ですの!また大きくなりましたのー!あと筋肉も付きました?」

 

「はい、分かりますか?実は今年素振りの量とか増やして、本格的に鍛えてまして」

 

「わかりますわー!何せ私!スライムの四天王プリンセススライムですから!ふんす!」

 

 

と、ポージングをするリセスさん。

 

するとリセスさんの後ろにいた小さなスライムもポージングを取る。

 

この小さなスライム、もしかして…

 

 

「ええと、それよりもリセスさん。そちらのスライムもしかして、ですけど…?」

 

「そうだ!ご紹介に遅れましたわ!こちらのスライムは私の子供ですわ!しかし名前は無いのですの。なにせ最近やっと落ち着いたのでスライムを試しに繁殖したんですわー!あと保管していた(カク)が産まれたさそうにしてたので昨年そうしましたのー!」

 

「おおー!となると、私の従妹(いもうと)ですね!」

 

「そうなりますわー!よろしくですわー!」

 

「いや、その妹、いま間違えて消し飛ばしそうになったよね?」

 

「何を言いますの。あの程度で死ぬほど私の遺伝子は柔じゃないですわ。何せ私は四天王のプリンセススライム!あの人とから頂いた遺伝子の元に生まれた勇者スライムですもの!聖属性と雷耐性は200ですわー!ま、斬撃属性はまだまだ筋肉で受け止めれそうにないので私が受け止めさせて頂きましたわ」

 

「いやその前に、魔王に忠誠を違う四天王の子供が勇者扱いってそれ大丈夫なんですか?」

 

「魔王城は実力主義ですわー!」

 

「あ、はい」

 

 

そことない脳筋具合に納得させれたが、それでもリセスさんは四天王だ。

 

体を硬質化させ、聖素で軽量化させ、それでもスライムとしての質量で殴ることになるので結果として大地すら簡単に砕く。

 

そりゃ白羽取りもしてしまうか。

 

 

「ところでリセスさんは裏山で何を?」

 

「子育てですわ。実は産まれたばかりのスライムは喋れないのでそれまでは放置育成。私的には強くなって欲しいので水が綺麗なイリアスヴィルの裏山で大事に養育ですわー。大きくなったら魔王城に誘って本格的に育てますの!」

 

「そうなんですね」

 

「で、たまにこうやって冒険者に体当たりさせて自己鍛錬させますの!」

 

「おおー、英才教育ですね!」

 

「そう言う事ですわー!」

 

 

脳筋に英才って紐つくんだろうか?

 

でも早い段階で鍛えてレベル上がってのは英才なんだろう。まだ幼体だからすこしだけ心配になるけど、でも四天王の子供だ。僕たちの考えれる以上の力はあるんだろう。

 

 

「うーん…それにしてもこの包丁。属性の通りが良すぎて過剰に膨れあがっちゃうなぁ。まるでイースト菌みたいだ。トリンさんには悪いけどコレはいざというときにしておこう」

 

 

リセスさんは受け止められたとはいえ、けっこうすごい包丁である事は見て分かる。僕の握りしめている銅の剣がおもちゃのようだ。それでいてプレーンの強さは僕の何十倍もある。

 

男としての情けなさを感じるのと同時に、天使として力を開花させているプレーンの強さに関心も覚える。

 

これが人外の力。昔の母さんもそうだったのかな。いや天使だしそうだよね。間違いなく。

 

 

 

「ところでお二人こそ今日どうしましたの?」

 

「ルカくんと山登りだよ!」

 

「なるほど走り込みで鍛えてますのね!」

 

「そんな感じー!」

 

「僕は今日お母さんとだけで、それで数分前に色々とあって、ともかくプレーンの山登りにお付き合い中です」

 

「あー、そうそう。そういやルカくんのお父さんのマルケルスさんは今日はいなかったね?もしかしてまた珍しい食材探しに冒険に出たの?」

 

「ちょっと違うかな。珍しい天然の食材を聞いて飛び出したのは本当だけど帰ってくるのはしばらく後かな。もう、お父さんって料理のことになるとすぐ子供になるんだからさ」

 

「でもそれこそ料理人だよ!料理に探究は尽きないからね!お陰でマルケルスさん主体で定期的に開催される料理研究会には母さんも意気込んで参加してるもん。その度にグランドノアまで足を運んでは料理人として意見交換しながら料理で試行錯誤して…いやー、あの交流会は楽しかったな!またやりたいな!ルカ、近いうちにまた開いて欲しいとマルケルスさんに伝えておいてね!」

 

「う、うん、わかったよ」

 

 

僕のお父さんはそこそこ有名だ。

 

実際にイリアス大陸ではお父さんが営む定食屋は名店として有名で遠くから人が訪れる。

 

時期によっては予約制になることも。

 

そんなお父さんが定期的に開く料理研究会もあらゆるところから料理人が集い、その規模は昔に比べてどんどん大きくなり、今はグランドノアの都会街で開かなければならない程に人やもんむすが集う。もちろんコルクさんや、いつかグランドノアで店を開きたいと意気込むプレーンもだ。

 

僕も冒険がひと段落したら参加する日が来るだろうか。これでも将来は定食屋を引き継ごうか考えてるんだよね。ただし父さんの味は体力や精神力が備わってない料理人に務まる味じゃない!って事なので、ちゃんと心身共に強くなることが継ぐための条件らしい。

 

そのための冒険でもある。

 

……料理修行ってこんな感じなのかな?

 

まぁ、お父さんも旅の中で料理を振る舞いながら強くなったし、僕もその旅路をなぞってみるべきだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ピューーーーンッッ!!

 

 

 

 

「「!?」」

 

 

 

 

 

未来を考えていると、何かが光る。

 

すると山奥に何かが到来して、落ちた。

 

な、なんだ??

 

 

 

 

「なっ、この突き刺す様な聖素…!?」

 

「何か二つ落ちましたわね……」

 

 

プレーンは何かを把握し、リセスさんは気配を感知して二つをある事を把握する。

 

 

「これは、もしかしたら…!ルカ、私達は見に行くよ!あとリセスさん、あの場所からスライム達を少し引かせてくださいませんか?ちょっと危険かもしれませんから!」

 

「既に同胞にはスライム信号を出してますわ。もうあの場所から引いてる筈ですわ」

 

「わかりました!ほらルカ!足の余っている私達で様子を見に行くよ!ダッシュ!ダッシュ!」

 

「え、ええぇ!?」

 

 

リセスさんを置いて、プレーンは僕の手を引きながらナニカを感じ取った山奥に走る。

 

僕は引き摺られそうになりながらも、なんとか着いていく。しかし上り道だろうとヅカヅカと前進するプレーンの足腰の強さ、それに追いつくのに精一杯だ。人間よりも強い天使とはいえ女の子に足腰の強さでも負けてしまうのはあまりにも情け無く感じる。僕だって毎日山を走って足腰鍛えているはずのに。ぐぬぬっ。

 

 

それから数分ほど走り…

 

 

 

「いた!この聖素はやっぱり…!」

 

 

 

プレーンは聖素の正体を見て叫ぶ。

 

なにせ……

 

 

 

「む?……あぁ、プレーンか」

 

 

 

一人の天使が立っていた。

 

山の頂上まで向かうことはなかったが、その中腹まで全速力はとても肺に来る。

 

ゼェゼェと膝をつきながら呼吸する僕をよそにプレーンは荒い息遣い一つなく、それよりも中腹まで降り立った光の正体を見てプレーンは指を刺していた。

 

 

「あと…ルカもいるのか。久しいな」

 

「はぁ…はぁ……うん…久し…はぁ…はぁ…」

 

「まったく、バテバテじゃないか。プレーンは少しルカのことも考えろ…ルカ?回復魔法はいるか?呼吸が整うぞ」

 

「だ、大丈夫、だい、じょうぶ…」

 

「それよりもエイラ!その杖で押さえている大人の女性はなに!?なんか知らない聖素だよ!後ちょっと懐かしさを感じるけど!」

 

「ん?ああ、()()か。どうやら【女神】らしい。自称だけどな。それはともかく空を歩いて散歩してたら急に無理やり従わせて来ようと魔法やら、術やらで手を掛けてきたからな。なので返り討ちにしてやった」

 

「女神?へー、なるほど。だから知らない聖素がもうひとつあるんだね」

 

 

エイラのことは僕も知っている。

 

彼女はエンリカの智天使の娘さんだ。

 

そして……とてもでかい。

 

プレーンの様に胸が大きく、それでいて雲の様に柔らかい。

 

ふかふかって感じの擬音が似合うほど。

 

 

それに実際に味わったことがある。

 

 

と、言ってもちょっとした事故でエイラの胸に顔を突っ込んだ程度だが。エンリカは森の中にある隠れ里だから木々の根っことか所々剥き出しで、それで歩き慣れない僕は剥き出しの根っこに足を取られてしまい、それでエイラのお胸に頭から突っ込んだのが事の始まり。

 

顔を突っ込んだ僕に対して彼女は「む?」と特段気にしない様子だし、元々やや無頓着な性格なんだけど、でも僕はあまりにも柔らかすぎる胸の感触な脳が衝撃を受けてしばらく動けなかったりした。

 

それほどにエイラの胸は……すごい。

 

 

しかしそんなエイラも智天使の子供。

智天使とは上から2番目の強さらしい。

 

それほどの強さを引き継いだエイラだからこそ同じ天使としてプレーンが反応してしまうほどに聖素が分厚かったようだ。

 

 

「しかし、コイツ…何者だ?」

 

 

エイラは刺又のような形をした大型の杖で自称女神を押さえつけている。

 

その女神とは、大人の女性だ。

まったく知らない者だ。

 

しかし見慣れた羽が生えている。

エイラやプレーンの様に同じ天使の羽。

 

ならこの人も天使なんだろうか?

 

すると女神を自称するその天使は顔をガバッと上げて「キィー!」と叫ぶ。

 

 

「あ、あ、貴方達っ!?崇高たる女神に創られし使徒の分際でなんという手荒さなんですか!!離しなさい!!女神に仕えし天使として今すぐに弁えなさい!!これは斬首に値することですよ!!今すぐに離せば寛容な心で許します!!」

 

「女神に創られた?よくわからないな。私は母のお腹から産まれた天使だ。女神なんてのは存じない」

 

「私も、私も。女神は聞いたことないな」

 

 

「な、なんと…っ!?!?」

 

 

エイラは母親譲りの毅然とした表情で女神の二文字を顎で蹴り飛ばし、プレーンもあっけらかんと答える。それに対して女神を語る、もしくは女神を(かた)る女性は信じられなさそうな顔をし、羽と足をジタバタとさせている。

 

なんだろうこの大人は。

 

 

「もし仮に貴様が神だとしても、あまりにも弱すぎだろう」

 

「っ!それは30年前に混沌事象に腑を食いちぎられしまったからです!本来の私はもっとすごいんです!しかし混沌に身体を喰われたことでただの回復では治せなかったのです!だから体の一部を使って腑を代替えするしかなく…!」

 

「なるほど、それで弱まっているのか。いやその前に混沌事象に襲われて負けるくらいか。なら元から弱かったんだろう。なら変わりないな」

 

「あ、貴方!?混沌事象がどれほどか存じないのですか!?天界を襲ったあれはまだ幼体でしたが聖魔融合に等しい力でしたのよ!?むしろ腑程度で済んだ事が奇跡ですよ!!」

 

「ふん、それなら私の父は人間の身でありながら混沌の神とやらに刃を突き立て、そして倒した事がある。ふん。私の父の方がよっぽど神に等しい存在だな。天使と共に500年引き摺り続けた悲しみを収めた光の勇者…あぁ、さすがです、我がお父様」

 

「あーあ。エイラがまたお父さんのこと考えてトリップしてるよ。ほら!いつものキリッとした表情してよ!今ので自称女神ちゃんが拘束から抜け出したよ?」

 

「む、すまない。少し弛んでいたか」

 

 

エイラは気持ち入れ直そうとさてブンブンと顔を振る。それと同時にたゆんたゆんと揺れる胸に目を奪われてしまう。顔だけ動かした程度なのに目を奪うほどの動きをするエイラの胸。

 

エイラやプレーンって僕と同じくらいの身長なのに、いつみても規格外のサイズ。

 

肩凝らないんだろうか?

 

あ、そういえば聖素の性質で体が軽いとか言ってたっけ。特に胸は効果的に軽くなるだとか。理由はおっぱいにはいっぱい色々と詰め込められているからとか。そういうこと?

 

でも聖素のお陰で身体の軽量化が捗り、なんならエイラとプレーンのお父さんも聖素を使って少し浮遊出来るとか。それで巨竜娘やイッカク娘のような巨大生物の脳天に剣を振り下ろせたんだとエイラからそんな武勇伝を聞いたことがある。そう聞くと僕も対大型戦闘のために聖素を使ってみたくなるな。

 

 

 

「ふん!弛んでろうが、なんだろうか、どうせその光の勇者とやらはその幼体が弱っていたところを叩いたんでしょう。私なんて肝心な時にも使えなかった3番目(エデン)()()()()()()()()()()がチャンス作れずに押し負けてしまい、イリアスパワー全開の攻撃チャンスも作れなかったんです…!!」

 

 

自称女神は憤りながら不幸自慢をする。

 

特に光の勇者に対して当たりが強い。

 

しかし、その言葉を聞いて……

 

 

 

 

「___役立たずのホルミエル??」

 

 

 

 

刹那__雰囲気が、ドンっと重くなる。

 

 

その瞬間を直視して、脳がグラつく。

 

 

 

「ぁ、れ?」

 

 

 

喉が、脳が、ズバッと鋭く通り過ぎた感覚に襲われながら急に意識が薄れてゆく。

 

 

 

「っと、やばっ!」

 

 

僕の状態に気づいたプレーンは、僕の手を掴んで意識ごと倒れそうになった体を支えた。

 

 

「ぅ、ぁ、ぁ…?」

 

「ルカくん、しっかり!」

 

 

僕を支えてくれたプレーンの声が近くで聞こえるが、しかし飛びそうになる意識が上手く彼女に反応できない。

 

 

「し、仕方ない…ほら!ルカくーん?君がいつも盗み見てる天使のおっぱいだよぉ〜、こっちに意識向けて」

 

「ふ、ふぇ…?お、ぱっ……むぐっ!」

 

 

その言葉を理解した頃には、僕はプレーンの豊満に柔らかな胸に頭を突っ込んでいた。

 

突っ込んだというよりは、強引に引き寄せられて頭から突っ込まされたと言うべきか。

 

ともかくプレーンの急な抱擁に驚くが、しかし頬を伝って味わう柔らかな感触が歓迎する。

 

そのおかげで落ちそうになっていた意識も優しく包まれ、柔らかさの中で意識が保たれる。

 

 

「もうエイラは、近くに人間がいるのにいきなり威圧感を放つんだもん。どっちがルカくんのことを考えてないのかなぁ?」

 

 

やれやれ気味に呟くプレーン。

 

むにゅむにゅむぎゅぅぅう、と顔を揉む。

 

恐らく僕は、急に放たれたエイラの智天使としての威圧感に意識を押しつぶされ、そのまま失神しそうなっていたところをプレーンが柔らかい胸の中に僕を招き、エイラから放たれる影響力を緩和してくれたんだろう。

 

そのためプレーン柔らかくて大きな胸が僕の頬と脳を愛撫し、飛びそうになってきたぼくの意識はプレーンの抱擁に意識と心が奪われる。

 

 

まるで__天使のような優しい抱擁。

 

段々と、脳が痺れて、うっとりしてきた。

 

や、やわらかい………ふぁぁ…

 

 

 

「な、なんですか、この威圧感…!?」

 

「そんなのはどうでもいい。それよりも今、役立たずのホルミエルと、言ったか??」

 

「っ、え、ええ…!そうですよ!役立たずの部下達!私が直々に侵入者を撃墜するためエネルギーを溜めていたのに、前衛にいたエデンもホルミエルは侵入者を押さえきれずに倒された。私は半端にエネルギーを放つだけで腑を食いちぎられまった!その結果がコレなんですよ!女神を守れない天使!たかが創られた捨て駒程度の天使が、もう少しは役に立てば良いものを…」

 

 

 

ヒートアップする自称女神。

 

そんな蚊帳の外にいる僕はプレーンの柔らかな大きな胸と埋もれながら「大丈夫だよルカくん」と頭を撫でられ、天使な彼女にうっとりしてしまう。彼女の甘い香りが脳すら痺れさせる。

 

しかしそれでも聞こえてくる自称女神の悪態はマシンガントークばりに収まらない。

 

そして…

 

 

 

「ああ、思い出しました。ちょうど!貴方のような姿格好をしたケルビムでした!せっかく智天使ほどの力を授かりながら、女神のために尽力すら果たせぬまま堕ちて行った役立たずの捨て駒を___」

 

 

 

「そうか___つまり……こんな女神に仕えられていた天使が哀れでしかない、これはそういう事なんだな?」

 

 

 

「な、何をっ!?」

 

 

 

「一度、消し飛べ」

 

 

 

 

 

 

 

 

その刹那___光の柱が放たれる。

 

 

まるで、光が光を食い()()様な一撃。

そこに属性の相性など関係ない。

 

そう見せしめるケルビムの怒りだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ。それでこんなことをしたのか、エイラ」

 

「か、母様、私はただ…」

 

「はぁ…全く。まぁよい。私のことを想っての行動なのは理解した。しかし早計だ。感情のままに叩き伏せてしまうなど。何よりスライム娘が住まう近くで騒ぎ立てるのは減点だ。もう少し考えてその力を使いなさい。良いな?」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

 

 

あれからしばらく経過。

 

エイラの強烈な一撃を感知した天使達が続々とイリアスヴィルの裏山に駆けつけた。

 

 

そんな僕は頭の中をふわふわさせながらプレーンの胸の中で沈んでいたが、続々と駆けつけて現れた天使達を知って、バッとプレーンから離れて、頬を叩いて喝を入れる。

 

 

しかし、ぁぁ、まだ頭がふわふわする。

 

頭の中がおっぱいで、いっぱいだぁ。

 

 

「ルカ様、その…大丈夫ですか?」

 

「ぇ?あれ、もしかひて、シエルぅ?あ、ふぁい、ぼぉかぁは、大丈夫れぇす…」

 

「あらあら、ルカ様?もしやプレーン様のおっぱいでいっぱい揉みくちゃにされて大変なのでしょうか?でしたら気付け代わりにハーブティーを淹れてあげましょう。シエル、ルカ様にご用意してあげて」

 

「はい、お母様」

 

 

いつの間にか僕のお隣に立って状態確認を行っていたのは、メイド姿をしているメイルさんとその娘のシエルだ。メイルさんお得意の時止めで気付かぬ間にコチラの懐まで潜り込んで顔色を伺っている。本当に毎度ながらいつの間にいるもんだこのメイドさんは。

 

それはともかくシエルから紅茶を貰い、気付け代わりに飲む。すると揉みくちゃにされてフワフワしていた意識が醒めてきた。さすがパーフェクトメイドが淹れる紅茶だ。あと美味しい。

 

 

 

「それにしても、とてもヤムチャですね…」

「お母さんなんかアレ、情けない姿です…」

 

 

意識が醒めたことで状況がより把握できるようになると僕は更に二人の天使を見つける。メイド天使さんのようにコチラも母娘が揃ってこの場まで駆けつけたようだ。ワイティエルのティルさんとその娘のエルルだ。

 

そしていつも思う。ティルさんもエルルもどちらも身長差ない上に幼く見えてしまい、姉妹のように感じてしまう。とても失礼な事を思っているのは理解しているがでもこのお二人は本当にそっくりだ。お二人を見分けを付けるときはエルルのアホ毛でなんとか判断できる。

 

しかし今はそのアホ毛よりも目に引くのは、強烈に実っている大きな胸。なんだったら母娘揃ってて二人共胸が同じサイズだ。

 

さっきからおっぱいでいっぱい過ぎる。

 

あ、でもまだ、エルルよりティルさんの方がお胸が大きくて………って!!僕は人妻を相手に一体何を考えているんだ…!!ああもう!まだプレーンのお胸にまだ頭の中が囚われてるようだ!

 

まだハーブティーが足りないのか!?

 

ッー、も、もう!

今日も胸がいっぱい、や!

 

…ハッ!?

また僕はまた何を言って!?

 

 

 

「ルカさん」

 

「あ、う、うん?な、なにかな?エルル…」

 

「視線が、胸に……エッチぃですよ」

 

「ぐはっ」

 

 

胸の見過ぎでエルルに非難されてしまい僕は心に大きくダメージを受けてしま__

 

 

 

「お母さん、ルカさんは純粋な男の人間です。胸に視線が行くのは仕方ないです」

 

 

あれ?エルルじゃない?、

あ、今のはティルさんの方だったのか。

 

ダメだ。

まったく判断が付いてない。

 

本当にこのお二人、似ているから。

 

 

 

 

「やっぱり、この感覚は…」

「母上、ご存じなんですか?」

 

 

すると脳内おっぱい塗れな思考に冷水をぶっかけてくれたような冷徹そうな騎士の声。

 

その声に目を向けると、これまでの低身長の天使に比べてコチラはスラッとした体型の二人の天使。まるでおっぱいだらけの天使にならないためにバランス調整をしてくれるかのように現れてくれた。そんな彼女達は戦士タイプのヴァルキリーと呼ばれている強い天使だ。

 

 

「正直、居なくなってたと思ってたわ」

 

「では、この女神が20年ほど前の…?」

 

 

その言葉に警戒心を高めるのは過去にジェネシックヴァルキリーとして威名を馳せていたジェサイアさんと、その娘さんのビアンカ。

 

冷静かつ冷淡な表情と眼差しでヤムチャしている自称女神を警戒している、ビアンカも僕とは同い年とは思えないほどに騎士らしく毅然と構えているから年上に見える。そのため第一印象は近寄り難そうな天使に見えていた。

 

しかしそんな彼女に、天王星(ビアンカ)の意味を持つ名前を付けてくれた父の事をとても感謝しており、その話を思い出す度に頬に手を当てて照れ照れとするほどに実はパパっ子のビアンカ。

 

故に__普段冷静なヴァルキリーほど頬を赤く染めた時に生み出される栄養素はある!と料理人目線でプレーンがなんか言っていた。

 

なんの話だろうか。

 

ちょっと何言ってるかわからないが、それはともかく今の二人はヴァルキリーらしく急時に備えて大型の剣をいつでも抜けるように装備している。すごく頼もしい。本当に安心感がある。

 

 

 

「警戒心を高めにだ…ジュエル」

「ほいほーい。りょーうかーい」

 

 

そして更に、その隣にはジェサイアさん達と同じように複数の槍を宙に浮かばせて臨戦体制に入っている二人の天使。

 

ただその天使は周りと比べてかなり異形な姿をしており、どこか恐ろしさを感じさせる。

 

それでも天使を特徴とする羽と光輪を浮かべているので天使で間違いないが。

 

 

「ジュエル……あと緊張感も高めにだ」

「はぁーい、おかあさん」

 

 

定められたシステムのように淡々と告げるのは母のジェムさんであり、そんな奥方とは対照的に感情豊かなのは娘さんのジュエル。

 

どちらもシェムハザというアポトーシスタイプの奇兵であり、そして天使の中でも堕天という概念が無いに等しいため、戦闘力は全盛期のまま、エンリカに住まう天使の中でも最高クラスらしい。

 

ちなみにジェムとジュエルはどちらも宝石を意味を持ち、それは「天使として彩りに磨ける」という願いを込めて二人は名付けられたようだ。

 

この素敵な名前を二人とも愛している。

なんとも素晴らしい愛情だ。

 

しかし本当に……聞けば聞くほど『天使の先駆者』とはなんとも罪深い男なんだろうか。

 

だがこの場にはそれほどに集われた。

先駆者に救われた天使達がこんなにも。

 

 

 

そして、もう二人が同時に姿を現した。

 

一人は僕の母さん、ルシフィナ。

 

それからその姉の__ミカエラさんだ。

 

 

 

「久しぶりね、イリアス」

 

「ミ、ミカエラ…!!?」

 

 

ヤムチャしていた自称女神はどうやらミカエラさんと知り合いのようだ。

 

しかし、この自称女神……いや、ここまできたら女神イリアスで正しいのかもしれない。

 

何せ、反応がそうだと物語っている。

 

僕はミカエラさんが母さんと同じ天使かつ姉妹であることも聞いている。

 

だからそれ相応だったことも想像に容易い。

 

そして女神イリアスの反応を見る限り、現役の頃に関わり合った者同士だろう。

 

 

しかも、それに加えて…

 

 

 

「あははははは!!ルミエの娘にボコボコにされたイリアス様だわ!!しかも女神よりも格下の智天使に捻られてヤムチャしてるなんて!!あははははは!!」

 

「ルシフィナ、笑いすぎだぜ…」

 

 

僕の母さんがキャラ崩壊を起こしていた。

 

目元を手で抑え、女神に指を刺してゲラ笑い。

 

お酒を飲んだ時もたまにこのくらい愉快に笑うからそう別に珍しくないけど、でも平時でこうなるのは初めてだ。つまりこの出来事って母さんにとって相当なことなんだろう。

 

それにしても……笑い方が怖い。

 

買い物カゴを腕にかけて持っているコルクさんも流石に引いている。

 

しかしコルクさんに構わず、母さんは指の下から微かに蒼色の目をギラリと覗かせて女神イリアスの醜態を愉快そうに笑っている。だがその笑い方とか姿が怖い。なるほど。コレが過去にルシフィナとして恐れられたある日までの天使の姿なんだろう。

 

 

 

「ミカエラ、ルシフィナ…!貴方達、生きて…!」

 

「ええ、堕天しながらも生きてたわ。人間達から力を借りて、そして今日この日までね」

 

「な、なんと…あのような矮小かつ愚かな生き物達から力を借りて生きていたのですか?貴方達は原初の天使として力も格もあるのに?それが本当なら堕天使として随分と落ちぶれましたようですね…」

 

「そうね。私はそうなったわ。人間に助けられて生きてきた。けれど天界ごと貴方が存在しなくなった後の杜撰(ずさん)な始末はその矮小と指さしている人間が全て解決してくれたのよ?」

 

「な、なんの話ですか?」

 

「その人間は地上を彷徨っていた天使に生きる明日を齎し、それでいて貴方が引き起こした500年分の憎悪を浄化し、女神の後始末を人間の身で請け負ったわ。つまり女神には出来なかったことを全てしてくれたのよ。これだと一体どちらが天使にとって先導者かしら?」

 

「女神には出来なかったことを、人間が??」

 

「気になるなら全てを追って、自分の目で確かめなさい。この意味が分かるでしょ?」

 

 

ミカエラさんはいつものように物憂げな表情で淡々と告げる。しかしイリアスに向ける眼は既に女神として扱う気もなければ、そこに仕えていた時の敬意もない。ただ神の座から腑を喰われて引き摺り下ろされた女神だった者を見ているだけ。良くも悪くも…関心がない。

 

 

 

「私たち天使にとって一瞬の時間だけど、でも女神が存在しないとして扱われたこの30年近くの時間はそれほどに濃く刻まれた」

 

「その通りよイリアス様。人間社会の枠組みに堕ちいたからこその時の流れは、それはもう天界にいた頃よりも目まぐるしく動き、時代も風景も信仰も変わり果てた。まだ僅かに過去の産物は残っているけれど、でも天界にいた天使だった者達は人間の営みに生きている。だからエイラのように幾ら誘っても貴方の目に見える天使はもう女神の天使をしない人間の営みに生きる天使(にんげん)

 

 

大笑いしていた母さんは__天使ルシフィナの眼をしながら女神イリアスの元に近づき、その声色に何百年前の威圧感を香らせながら淡々と告げる。まるで明けの明星から顔を覗かせたある日そうだった天使のように。

 

 

「…!、!!!」

 

 

どの生き物より高貴で崇高な女神には地上に汚れた有象無象に関心も理解も受けず、ただ己のみが正しさとして映る。だから堕ちた天使程度の言葉などに理解など示さない。けど、ただそこにある証明だけは女神も目を背けない全ての答えだから、イリアスは目を見開き、そして恐ろしさに後退りしてしまう。

 

 

「今更現れてしまった貴方がこの先で何を考えようが、この先で何を成そうが、この先で何を思おうが、この先で何を優劣としようが、しかし天使しない天使の私達には関係ない。だから私達は女神に求めも、そして求められもしない」

 

 

ミカエラさんの言葉に同意するようにホルミエルが、流れるようにワイティエルが、コックエンジェルが、メイジェルが、ジェネシックヴァルキリーが、シェムハザが、人間をする天使達が一斉に女神イリアスを見る。

 

 

 

「ひ、ひぃっ…!?」

 

 

イリアスは思わず声をこぼす。

 

かつて、従わせていた筈の天使に怯えた。

 

そうしてボロボロの体に鞭打ちながら翼を広げて後方に退がり、信じられなさそうにしながらも女神の品性を失わせないと天使を睨む。

 

 

 

「ルカ、母さんの後ろにいなさい」

 

「え?あ、うん…」

 

 

僕の名を呼んだ母さんは変わらず母さんで、もうルシフィナだった時の深い眼はもうない。

 

僕の身を案じてくれる母さんがいる。

 

だから素直に母さんの言葉を聞いてその後ろに隠れた。とても安心する…場所だ。

 

 

 

「その者は…ルシフィナの、子供……??」

 

 

「ええ、大事な息子よ。可愛いでしょ?」

 

 

「なんて、愚かで罪深き…」

 

 

「関係ないわ。今の私はルカの母。この家庭に誰も介入なんで出来ない。仮にできたとしても私の素敵を愛してくれた夫と、そして何処までも人間扱いした生意気な()()()だけ」

 

「私もだな。上から数えたら早い智天使(ケルビム)だろうと、迷える子羊扱いした()だけがこの地上にの先駆者とになってくれた。故にこの場所に女神は立ち入れん」

 

「そうだぜ。もう女神の教えはまな板の上から既に棄て降りちまった。今の私達は自分で味付けを決めるんだ。そうやって舌も肥えては堕ちちまったよ」

 

「私もです。あの人に余す事ない祝福を捧げて今があります。この祝福を否定させません」

 

「私も、この身を絶対零度から引き上げて温めてくれたこの熱は今も変わらない。唯一変わったのは過去の栄光だったジェネシックの名は彼の前で今も誇らしくあることよ」

 

「私も…心の無い混沌の奇兵のみ役割だったこの身に彩を細工できる宝石の意味を落とし込んでくれた示しがある。こんな私でも天使なんだと必然とさせた…なら、女神に私を決めることなだ不可能だ」

 

 

ルミエさんと、コルクさんと、メイルさんと、ティルさんと、ジェサイアさんと、ジェムさんが母さんとミカエラさんの横に立ち、更にその横にプレーンらエイラなど、僕と同じ子供達も立って女神を見る。

 

 

それはまるで女神との訣別。

 

 

その足で大地に立っている堕天使と、ボロボロな翼でも栄光あった空にしがみ付く女神との対比は、それは一つの歴史にも見えた。

 

 

 

「私は…また女神として返り咲きます…私は全知全能の…神ですッ…!堕ちて汚れ切った貴方達程度にこの私を計れません!その大罪を抱きながら、この大地で朽ち果てなさい…!」

 

 

ここにいる天使はもう女神のために天使をしないとしり、イリアスは吐き捨てて去った。

 

そうして不穏な雰囲気は落ち着き、この場には僕たちだけが残る。

 

 

 

 

 

けど…

 

 

 

 

「なんか、可哀想な……ような…」

 

 

 

僕は女神イリアスをよく知らない。

 

特に信仰もしてなければ、歴史の教本のみ情報として知るだけ。

 

イリアスの声も聞こえなくなり、今はどんどん廃れ続けているイリアス教。

 

それでも根強く信じている人達はいるから、まだまだイリアス教の話は聞くが、しかし精霊信仰時代に返り咲こうとしている現実もある。

 

 

 

もう、イリアスはいない。

 

世界の営みで弾き出されている答え。

 

 

故に…僕はそんな彼女から孤独感を見た。

 

 

神と言えど、それはあくまで人間視点。

 

だがそんな神も、蓋を開けば天使(エイラ)に力の差で伏せられてしまうような惰弱さ。

 

聞く限りでは天使の上に立っていたあの人は女神だったけど、でも…

 

 

やはり苦しさも感じれた。

 

それでも女神はここにいる僕たちよりも崇高でなければならないような、見え隠れする焦燥感と使命感は傷ましくも見えた。

 

 

神とは……それは、なんだろうか??

 

 

 

 

「そう__ルカ、貴方にはイリアス様がそのように見えるのね?」

 

「え?」

 

 

すると母さんが僕の肩に手を置く。

 

 

 

「私にはね。そう見えなかったわ。あの人がどの存在よりもいと高き所に居なければ…と、それを当然のようにさせる姿は飽きるほど見てきたからイリアスがなんなのか知っている。でも言ってしまえばあの人のことをそれだけはよく知っているだけ。それがイリアスなんだとルシフィナだった時の記憶が頬を叩くからそう受け止めている。でもイリアスをよく知らないルカにたってはそう感じたのね?」

 

「そ、その…」

 

「ふふ、勘違いしないで。別に怒っているわけじゃないの。ルカの間違いを正そうなんて思ってないわ。ただイリアスを初めて見たルカが直感的に感じたその気持ちと視点、言うならば…私達天使として扱わず、地上に迷えし者として扱った『あの人』のようにルカも感じれたなら、貴方はもしかしたら…」

 

「母さん…?」

 

 

僕の頭を撫でて微笑む、母さん。

 

母さんが何を言って、納得しているのかまだ分からないが、でも僕の心を否定せず、むしろ過去にあったその正しさのままだと、懐かしむ。

 

 

 

「その心は真人間の貴方に任せるわ。でもそれが未来でどのように灯されて、ルカの形になるかはわからない。でも今は…」

 

 

そして母さんはギュッと僕を抱きしめた。

 

天使のルシフィナと同一人物だったのか分からないほどに、柔らかで優しい。

 

ああ、僕の大好きなお母さんだ。

 

 

 

「この世界で何かを成そうと思うなら、その時はしっかりと力を付けておきなさいルカ。それだけは母として何度も伝えるわ。いいね?」

 

「…っ!はい、お母さん」

 

 

 

言いたいことも、未来のこともわからない。

 

でも母さんは僕を案じて、それで何処までも尊重してくれる。

 

 

ルカのすべき事。

 

それはなんだろうか。

 

 

父さんのように旅をしたい。

 

そう考えて、更にそこに一滴分垂らして染めれる僕だからこその、やるべき事とは?

 

それはまだ未来の話かもしれない。

 

 

 

「よし、終わったのなら夜ご飯作るか!どうせならこのままエンリカに行こうぜ!」

 

「いえーい!」

「あら、それは良いわね」

 

 

コルクさんの提案に娘のプレーンが喜び、ママ友の母さんも同意する。

 

 

「…ってことになりますが、ミカエラさん。急な話ですが、お邪魔しますね?」

 

「ええ、いらっしゃい。夜ご飯楽しみね」

 

 

ミカエラさんは柔らかく微笑み、今晩のエンリカに歓迎してくれる。

 

 

 

「ふむ、それなら全員まとめて移動しよう」

「あ、お母様、私もお手伝いします」

 

 

ルミエさんの魔法に、娘のエイラも杖を構えると魔法を乗せてテレポートをおこなう。

 

足元に大型の魔法陣が展開され、風景が光に飲まれる。

 

 

 

僕は最後に、ある方角を見る。

 

それは女神イリアスの去って行った方向だ。

 

 

 

 

「僕の、やるべき事…」

 

 

 

去った、その背中はもう見えない。

 

でも、僕はなんとなく、この手を伸ばしてみてもいいんじゃないかと頭に過らせる。

 

コレが正しいかは分からない。

 

もしかしたら無意味なのかもしれない。

 

人間程度が驕り高ぶった、考えなのかも。

 

弁えるべきと冷静になるべきか。

 

 

 

でも…

 

けれど…

 

 

 

 

 

 

 

 

__天使は、ただ地上を見下ろしていただけで俺たちと変わりないさ。心も体も同じ。甘いものに眼がないし、子供だって産んじゃう。そして誰かに心を痛ませてくれる心優しいこの世の素晴らしい生き物。そうさ。天使はただちょっと俺達人間より強いだけで明日の糧を知らない迷えし生き物に違いない。けど土いじりを汚れながら知って、汗水と共に明日の愛し方を知れば彼女達も俺達と同じ人間なんだ。祝福されし人間なんだよ。彼女達もね。

 

 

 

そう教えてくれた【先駆者】がいる。

 

そして、その先駆者は全てで示した。

 

 

全て__ああ、そうさ。

 

僕の周りにいる天使達が証明だ。

 

 

だから、天使は『あの人』を__

 

彼、エリーカ・エコーズをこう称えていた。

 

 

 

 

 

 

___ 天使の勇者 。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なら、いつか……僕も……」

 

 

 

 

 

まずは強くなろう。

 

そして言葉を交わせるくらいになろう。

 

そうすれば理想に近づけるはず。

 

ルカだからこその出来ることを。

 

やってみよう、ルカという僕で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「__??……なんだ?」

 

 

勇者であることはもう辞めたはずなのに。

 

あの頃の懐かしい鼓動が身体を叩く。

 

そう思い、ふと故郷の方向に目を向ける。

 

しかし見えるのは春先の空だけ。

 

 

 

「団長?どうかなさいましたか?」

 

 

 

一人の団員が気になって伺ってくる。

 

その声を拾いながら、舞台に顔を戻し。

 

 

 

「……いや、なんでもない。予定通りに準備を進めてくれ。夕時は盛大に公演するぞ」

 

 

 

その背中を叩いて仕事を急がせる。

 

そしてもう一度、故郷の方角に目を向ける。

 

気のせいなのか?

 

込み上げてくるようなこの懐かしい感覚は?

 

 

 

「パパ?」

「お父さん?」

 

「ん?…ふっ、どうした。暇なのか?」

 

 

足元から聞こえるその声に目を向ければ母親譲りの肌色をした二人の子供。

 

双子でもあり別々でもある、なんとも奇妙な性質だが、しかし愛しい我が子に違いない。

 

 

「ううん、なんかね!母さんの言ってたような眼をしてたよ!さっきのパパ!」

 

「うん!なんかね!絵本に書いてあった御伽話の勇者のような!そんな横目だったよ!」

 

「!!」

 

 

天真爛漫な娘達。

 

我が子が産まれるまでは俺のことを自分の子供扱いしていた妻達とは違って、ただただ元気一杯に振る舞ってくれる彼女達は天使のように可愛い天使だ。

 

 

 

「そうか。まぁなに。ただ今度やる演劇の、勇者の練習ってところさ。それで似ていたかい?御伽話の勇者様とやらに」

 

「「うん!!」」

 

 

 

右手に肌の白い天使を。

左腕に肌の赤い天使を。

 

それぞれ抱えて頬擦りする。

もちもちな肌の質感は妻譲りか。

 

あと既に発育も良くて、これも遺伝子か。

 

しかしこう見えて二人は既に10歳を過ぎている。周りに比べて心身共に成長が遅めだ。

 

僅かにアポトーシスとしての要素が彼女達の時の流れを遅めているらしい。宝石細工師としてエンリカで工芸品を作る彼女の娘も少しだけ成長が遅いか。

 

でもある程度成長しきれば、周りと同じように追いつくと、まるでそれを()()()()()かのように告げてくれた、文字通り種族的に天使になっちまった彼女が保証してくれた。

 

種族が変わってもそこに内包された森羅万象はそのまんま。しかしそれを娘に落とし込もうとは考えず、苦労の乗り越え方だけを彼女は教えている。あと()()()()()に対する回答も娘が果たしてくれるように願っている。それまでは皆様のおもちゃだからな。ま、頑張れ。

 

 

 

「さぁ二人とも。舞台裏を見て構わないけど邪魔にならないところでな?」

 

「「はーい!!」」

 

 

白と赤を交差させながら、シャツと短パンだけの天使達が素足で人混みを駆けて行き、元気よくその奥に消え行く。

 

 

 

「………」

 

 

 

たくさんの生命を授かった。

 

愛する天使に祝福を宿し、恵まれた。

 

そうしてこの演劇団も受け継いだ。

 

 

昔に比べたら、もうそれほどだ。

 

剣を握ることもそう無ければ、あの頃ほどの無茶もしないし、背中ごと肺も貫かれない。

 

なかなかに苦々しかった記憶も、今は懐かしい味付けとして、それでも僅かに恋しく感じる事もあるが、しかしこれ以上は勇者の真似事をする意味もないだろうとして、今あるモノを視ている。

 

 

 

「親父、俺はちゃんと継いでるよな?」

 

 

 

故郷に隠居した俺の親達を思い浮かべる。

 

次会えるのは半年後。

 

もちろん、他にも会うべき愛する者たちがその場所で帰りを待っている。

 

俺だけじゃない、この演劇団に参加してある者達も愛する者のために今日を乗り越える。

 

そうして冬越しまでこの演劇団は旅をする。

 

 

世界の先から、世界に先まで。

 

そういった意味では俺も、勇者や先駆者の真似事をしていたあの青年期と変わらないくらいに旅を続けている。

 

でも今は、探すためではなく、帰るため。

 

そこに集われた天使の元に戻るまでがフィサリス演劇団の旅路、されど繰り返せる鬼灯を意味する俺たちのセカンドライフ。

 

それがこの生まれ育った場所であるから。

 

 

 

 

「さ、今日も盛大に公演と征くか!」

 

 

 

 

継いできたありとあらゆるを、何度でも。

 

それはまさに、エコーズ__反響させる。

 

これが、この身体に落とし込まれた、意味。

 

 

 

 

その名が エリーカ()()エコーズ(全て) だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー 今日も胸がいっぱい、や! ー

ー おわり ー

 

 






以下、後日談的なモノ。

 あとがきの作業(イメージ)BGM
 ・絶絶
 ・祝福(YOASOBI)


 【エリーカ・エコーズ】
青年期に出来ることを全てを完了させた後、父からフィサリス演劇団を引き継ぎ、初めてレミナの方でも公演する。時期的にも人間と魔物の関係は友好的になっていたためレミナを始めとし、あらゆるネットワークを通じてフィサリス演劇団は更に有名になる。その後もエリーカは変わらずフィサリス演劇団の団長として名を馳せ、冬越しの時期にはエンリカに戻ると愛する妻と愛娘達に祝福されながら平和を築いた。

 【ルミエ(ホルミエル)】
一番最初にエリーカの子供を授かり、エイラと名付けた。エンリカではホルミエルとしての身体能力を活かしながら薪割りなどの力仕事を行いながらエリーカの帰りを待っている。子供を授かってからは身長も少し伸び、雰囲気も母親らしくなり、ますます美しくなる。今もエリーカから受け取った髪留めのアクセサリーを大事に持っている。

 【ティル(ワイティエル)】
生まれた子供にエルルと言う名を与える。そんな愛娘はスクスクと成長するが、ルミエと違って自分は身体的にあまり変化が無く、成長しきったエルルと同じ体格になる。そのためエンリカでは姉妹と見間違えたしまうほどになり、更に言動もマスコット力も昔のままワイティエルらしい母親譲りな娘のあざとさも相待ってますますややこしいが、エリーカからはそんなティルも可愛らしいよと、娘と一緒に愛されていたりと結構満更でも無いらしい。

 【コルク(コックエンジェル)】
被っているコック帽を地上世界で使い込んだ事で少し滲んで汚れているが、今となっては誇らしい証であり、生まれた子供のプレーンに自慢する毎日。マルケルスとは共に料理研究会で意見交換し仲であり、そして互いに愛する家族の舌を唸らせるために日々研鑽を積んでいる。

 【メイル(メイジェル)】
エリーカと結婚し、産まれた子供にシエルと名付けて一人の母となったが、それでも変わらずメイドとして自分の姿を貫いている。エリーカがいつ戻って来ても良いようにメイドとして家を管理しながら、娘シエルにはいつかグランドノアの王宮に支えるほどのメイドになって欲しく修行を施している。冬越しの時期になって戻ってくるエリーカに「お帰りなさいご主人様」と言うのが毎年の楽しみらしい。

 【トリン(トンベリ娘)】
しばらくエンリカで結婚ラッシュが続き、新郎新婦の素敵な家庭を願って料理包丁をプレゼントしたりとしていた。後に自身も結婚と子供に興味を抱くも、混沌の生き物だけあって自己繁殖で完結できたりと高性能だが、エリーカとの子供を授かりたい気持ちに従い初めてその声で告白し、エリーカと無事に結ばれる。生まれた子供にトゥンと名付けると、その娘と共に迷いの森の一角で茶畑を少し広げた。自分で飲んだり、時にはエンリカ産の紅茶として売り物にしながらエンリカで過ごしていた。

 【ジェサイア(ジェネシックヴァルキリー)】
しばらく結婚ラッシュがあり、その度に開かれる結婚パーティーでエリーカから踊りに誘われていた。毎度ぎこちなく踊ってしまう己は戦うだけのヴァルキリーとして囚われたくないと考え、武器を握る以外の事をしてみようと踊りを学ぶようになる。それからジェサイアは月明かりの下で二人だけの舞踏会としてエリーカを誘うと共に踊り、最後に想い人のエリーカに告白して無事に結ばれる。その後生まれた子供には二人だけの舞踏会の夜に見えた天王星からビアンカと名付けられる。

 【ジェム(シェムハザ)】
世界を掃討するために創られた混沌の奇兵も天使の勇者に堕ちればただの天使、それは必然だったとエリーカから一人の天使として受け入れれる。次々と結ばれる天使を見て自分はそこまでの天使じゃなと考え、エリーカに天使と扱われるだけでも充分と何処か諦めていたが、それでも天使ならばと淡い心は宝石のように意味込められ告白し、エリーカに受け入れられる。シェムハザとしてエリーカの遺伝子データを余す事なく完全にインプットすると生まれた子供にジュエルと名付けた。エリーカが寿命で亡くなった後もエンリカで宝石細工師として工芸品を作り上げ続けてた。何故なら彼にそうされた必然を愛するためにも彼女はジェムとして意味を込め続けていたから。

 【ヨシコ(全てを識る者)】
森羅万象を識り得た彼女もエリーカの前では何かとポンコツ化。その状態でエリーカが天使の共有財産と聞き、自身も天使になればエリーカを共有財産扱い出来るだろうという奇行に走るも、全て識っている彼女なので無事に種族を天使に変更する。エリーカに呆れられたが、でもそれほどならばとヨシコも天使として俺を祝福してくれるか?そう口説かれる事を識っていた彼女はエリーカと結婚し、産まれた子供にハナコと名付けた。それはともかくエリーカに与えられた難題(とくさん)は未だにクリア出来てないため、娘に期待を込めて難題を引き継がせ、己を魔ノ王(まおう)として証明する事を諦めた。何故なら彼女はもう天使だから。これが難題に対する一つの答えのようだ。

 【リセス(プリンセススライム)】
エンリカで過ごした日々はリセスを自然と強くし、何よりエリーカから頂いた遺伝子が聖素の扱いを助長させた事でリセスの筋肉と強さに磨きがかかり、そのお陰で無事に魔王軍の四天王として君臨する。それからもリセスは親友となったアリスフィーズ15世が魔王が引退する日まで親しき臣下として支えながら、休暇日はエンリカに戻ったり、公演先を調べてエリーカに会いに向かっているらしい。ちなみに産まれたスライムの名前は勇者適性の高さを願ってスラリンにしたらしい。

 【ココロ と ココナ(シスエル)】
結婚ラッシュ中もしばらくはエリーカの事を可愛い子供扱いしていたが、天使との結婚を繰り返して段々と立派になるエリーカを可愛がることが出来なくなってしまい、寂しさを覚え始めてこと頃、ルミエの生まれた可愛い子供を見て本当の意味で子供を欲するようになる。それからエリーカとの間に子供を成すとココロの方はマコモ、ココナの方はメグミと名付けた。それ以来エリーカを自慢の夫として扱うようになったらしい。

 【ミカエラ】
すっかり立派になったエリーカに喜ぶも、自立しきった子離れに僅かな寂しさを感じながら変わらずエンリカで日々を過ごす。しかし後にエリーカの子供達から、お父さんの師匠だったミカエラに修行付けて欲しいと願われると表面上は仕方ないと振る舞いながらも、内心は弟子だったあのエリーカの子供に戦いを学ばせていた懐かしい日を思い出しながら了承したり、充実した日々を過ごし続けた。
ちなみに__もしミカエラと結婚する場合はミカエラだけを愛することが条件であるが、この世界ではエリーカが頭エリーカだったのでミカエラは純粋な師匠枠として終えていた。

 【ルシフィナ】
壊滅的な料理スキルでもコルクやリーリエの手厚い指導によって素敵なステーキを焼けるようになった。エリーカに美味しく焼けていると頷かせたタイミングでエンリカに訪れたマルケルスと出会い、互いに惹かれる形で結婚し、原作通りにルカを身籠る。その後はイリアスヴィルに引っ越したがエンリカとの関係も特に変わりなく、階級に厳しかった天使社会も忘れて純粋にエリーカの奥方であるママ友と素敵に日々を送り続けた。あと流行病では死ななかったのでそのままマルケルスと晩年を過ごした世界線でもある。
ちなみに__もしマルケルスの登場が数日ほど遅かったらルシフィナもエリーカを狙ってた可能性は充分にあった。その際生まれるのはルカじゃないドッペルタイプの方。つまり幻のルカちゃん♀ルート。…え?世界の崩壊?特異点世界がエンディング迎えてるので後から生まれたこの世界線は滅びない扱い。

 【マルタ(マンタ娘)】
黒塗りのアリス騒動後もマルタは定期的に会いに来てくれたエリーカに挑むも、光の勇者として強くなったエリーカに勝つことはなく子種は戴けず終える。しかし子種の代わりにエリーカからの授かりマルタの名はマンタ娘に落とし込まれた大事なモノとして名乗り続ける。休憩地点として使っていたレムズ海岸も彼女の住まいになり家を建てたが、それが原因でおさかな海賊団に入ったモンストロのトロがレムズ海岸に建てたマルタの家をハーピーの羽で飛べるファストラベル先として扱われる。外海の覇者も格が落ちたもんだと呆れながらもトロとは最終的に友人関係となっていた。

 【おさかな海賊団】
外海での経験を活かしながらも、まずは内海で名を売ろうとボニーとアシェルは奮闘。その際に対象を小型化させるアクセサリーをモンストロのトロに装備させると海賊船に乗り込ませれることに成功し、トロの好物になったノアパンで釣ってそのまま仲間にした。フィサリス演劇団が海沿いにある村や街に来る情報を掴むたびに寄り道してはエリーカと懐かしげに出会っている。後におさかな海賊団には宇宙世紀の武装を召喚出来る特殊なマキナを扱ったとある人間と出会うことになるが、それはまた別の話だ。

 【エデン】
役目を終えたエリーカがスノウヘブンから手を引いた後も、エデンは引き続き町長を務めながらイリアスの無事を祈る毎日。しばらくするとエデンの前にイリアスが現れたが、黒塗りのアリスとハインリヒに関してはミカエラから全て聞いていたため、その騒動の根幹たるイリアス本人にその後の女神たる姿を訪ねると、今ある天使の姿は穢れていると一瞥されてしまう。結果としてエデンはイリアスに着いていくことを断り、今ある天使とスノウヘブンの生活を守ると決めた。それでも姿を消したイリアスのことを案じ続けながらエデンは今ある勤めを果たし続けていた。因みにスノウヘブンの完成を祝って建てられた石碑には、天使の勇者エリーカの名が大々的に刻まれているらしい。

 【イヨちゃん(アリスフィーズ14世)】
女神イリアスの存在が不確かであることを察知したアリス14世はその隙に人間と魔物の関係を改善させてしまい、そうして最後の大仕事を終えたタイミングで魔王の座を娘に引き継がせるとレミナに隠居する。それから婚約したとある元勇者と共に晩年を過ごしながら、時にはフィサリス演劇団の公演先に先回りして待ち伏せたりとエリーカを困らせながらも熱狂的なファンとしてセカンドライフを謳歌した。
ちなみに__エコーズ家が没落せずハルトマンがレミナを出なかった場合、エリーカはレミナで産まれることになるのだが、アリスフィーズ14世に目をつけられてしまったイヨちゃんルートになっていた世界線があったらしい。

 【エコーズ夫婦(エリーカの父母)】
父ハルトマンは充分に成人した息子エリーカにフィサリス演劇団を託すと妻リーリエと共に退団する。しばらくエンリカで過ごしていたが残りの余生をエンリカではなくヤマタイ村で過ごすことを決めると、元竜騎士から学べる槍術として小さな道場を開くと晩年を過ごす。風の噂で届くフィサリス演劇団の活躍を耳にし、時にはヤマタイ村にまで演劇のために直接やって来たフィサリス演劇団の面々と久しぶりに顔合わせながら酒を交わしていた。勿論そこには団長として貫禄を備えた自慢の息子と共に酒を交わしている父の姿、エコーズの親子がいたらしい。



Q__なんでレミナは滅んでないの?

A__レミナに関しては魔導研究レベルが低かったので降臨の儀式は計画になかった。そのためレミナの虐殺も起こることなかった流れ。またこれによってアリスフィーズ14世も魔王を引退してないため魔王の世代交代が緩やかになっている世界線でもある。


Q__エリーカの最終的な強さってどの辺り?

A__中章の終盤に差し掛かった辺りまでの強さにはなっているイメージ。なのでエリーカは単独でマンタ娘を倒せれるくらい。デフォルトとして設定されてる最上級職の【光の勇者】だけあってかなり強く盛られている。制限時間付きとはいえ封印職の【混沌の勇者】にも任意で慣れるので、その気になればなインフレに片手突っ込めれたりと純粋な人間の中ではかなりの上澄み。コレも全部ルシフィナが原因。




以下、作品を完走した感想 ▽▽

 感想戦による作業(イメージ)BGM
 ・マイペース


はい!! とういう訳でエリーカ・エコーズの物語はこれで終わりになります。この先もエリーカの物語は綴れると思いますが、到達するべき場所まで書けたのでこれで終わりで良いでしょう。

物語に相応しい青年期を終えたことでもう天使の勇者もしないし、フィサリス演劇団するだけの団長なので後はルカくんの番。

と、言っても本編とは違ってルカくんも魔王を討つのではなく女神イリアスに出会う流れになっています。

最終的には→スノウヘブンにたどり着いてエデンからイリアス神殿に女神イリアスが力を蓄えるため篭っていると聞く→神殿まで足を運んでイリアスと話し合うも八つ当たり気味に襲われてしまう→しかし弱体化かつイリアスも実は堕天化してたため旅で鍛えられたルカに負けてしまい→とうとう自暴自棄なったひとりぼっちの女神は途中でお腹をグゥーと鳴らしてしまう→なので最後の晩餐としてルカにご飯を作って貰ったがマルケルス譲りの腕前にイリアスの舌は即堕ち→地上は穢れていますが案外悪くないのかもしれませんね→じゃあ僕と少し旅して考えてみませんか?→神殿に女神の力を置いてロリアスとなりルカとセカンドライフを開始する→後にイリアスはルカに完堕ちして二人は幸せなキスをして終了!ってのが大体の流れ。

なんだこのマッチポンプ(呆れ)
たまげたなぁ。

それにしてもこの世界の天界勢力はとことん勇者に堕ちていますね。

エリーカが悪いよエリーカが。


そんな感じにこの世界は黒塗りのアリスだけがイレギュラーで、あとは特異点世界のハッピーエンドによって数多の並行世界は混沌を晴らす者となったルカと娘カオスによって平定されたエリーカの存在する世界線。

それがこの作品ですね。

つまり原作の本編終了後に生まれた、崩壊もしなければカオス化も起きない、後から生まれた平和な世界。

まあそれでも別世界から混沌のアリスが顔を出して来たが、しかしそれ以外は比較的平和。

ただし終章のEDでイリアスがカオスに「けぇぇぇぇ!」されたことで黒塗りのアリスが生まれてしまう一部物語が捻じ曲がってしまった世界線だが、そこにはエリーカという拗れに対してメタれるイレギュラー的存在が誕生したある種の特異点。

言ってしまえばエリーカはソニアに近しい立ち位置にある。

もちろん混沌の管理者では無いただ普通の転生者なんだけど、この世界に起きた出来事に対して()()()()()()()()この世界とストーリーテラーのご都合的存在には変わりない。


故の__カオスバスターだね。
ここ伏線回収な?

そのため初段階では混沌破り(カオスバスター)をハインリヒとの(軽めの聖魔)融合にて黒塗りのアリスのエンジェルハイロウに障害を与えれたし、後にエリーカならではの異常性を理解しきった上で全てを識る者のシステムを破ってしまったりと、混沌勇者としての片鱗は幾分か見せた。それでもまだルカさんの100分の1程度なので世界をひっくり返すほどの力はない。けど人間の身ではかなりの上澄み。レミナで墓守してたエコーズ家ってそれ程なんよ。

あとはそれとは別枠で純粋に封印職としてのカオスバスターなので混沌系統のもんむすにも好かれている部分がある。

ただし、封印職に耐えれるほど人間という種族は強くないため、幾分か職業効果を抑えられた結果として前世の記録を引き継いで証として『近所の子供に優しかったお兄さん』=ロリ系って事でトンベリ娘を仲間にできた。

後は、生まれつき天使に祝福されまくったのでエリーカは天使特攻という属性付与になり、混沌系統(アポトーシス)かつ【天使】の要素があるシェムハザとシスエルを仲間にできた。

その結果がトンベリ娘とシェムハザとシスエルのアポトーシス系の3名。

頑張れば他にも仲間にできる。

ただし『小さな子供の見た目』か『その対象が天使として扱える』の限定的な話になるが。

後はエリーカがどこまでエリーカするか次第。
もしくは作者の好み。すまんな。

いや!普通にシェムハザも可愛いからね?ルシフィナとマルケルスの前哨戦として叩き伏せられてしまった敵キャラだけど、蓋を開ければ化け物扱いされて「しゅん…」となるし、敗北シーン(おねだり)でルカくんアヒらせる時に見せる笑みとか可愛らしい。

知らない人は確認してね♡ しろ(豹変)


と、こんな感じにこの作品は属性もりもり太郎になったけど、でも結局のところは某絵師さんによって生み出されたロリ巨乳天使を中心にいっぱい♡おっぱいでたんまりと祝福されてながら上位存在特有の好き好き大好きクソ重感情によって寵愛されちゃうための目的の作品。つまり作者の趣味。ハーメルンでは良くある。



さて、長い後書きもここまでにしてこの作品は終わりにしたいと思います。

ここまで3ヶ月間のお付き合い頂き本当にありがとうございます。

更新の度に頂けた感想や、誤字脱字の報告等、非常に感謝です。本当にありがとうございます。

後日談的なのは恐らく出す(未定)と思いますが本編はこれにて終了です。

夏の暑さ(8月)にヤラレながら急に閃いた内容をここまで書き殴れて本当に楽しかったです。

拙いところや、何処かしらの矛盾点は……まあ、元々が難しい作品だから上手く取り扱いきれんかったッッ!という事にしてください。

体壊さない程度にもっと頑張ります。


では!
改めて最後までありがとうございました。

また何処かの小説でよろしく。
とりあえずワイはブルアカに戻るで。

じゃぁな。
















え?もんむす特有のR18描写??

まぁ……その内、出すんやない??
知らんけど。



  ~ 終 ~

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