今日も胸がいっぱい、や!   作:つヴぁるnet

5 / 25
最近やっとプロットが決まった(は?)

なので話伸びそう。
10話ちょいで終わればヨシ。



や!!!!!

 

 

「ル、ルシフィナ!!?」

 

「久しぶりね、姉さん」

 

 

ほーれみろ、めちゃくちゃ驚かれるに決まってるやん。ミカエラさんもこれまでにないほど驚いている。多分トンベリ娘を保護した時よりも驚いてるわ。あと入り口の天使も急なルシフィナさんの訪問に驚きすくんでいたし、やっぱり天界の界隈では有名なんですねぇ、この方は。

 

 

さて、そんな俺は予定よりも早く探索を終えれたのでエンリカに戻る事にした。

 

ルシフィナさんを連れて。

 

 

 

 

「てな訳なんで、入居希望者っす」

 

 

「お世話になるわ、姉さん。それとも姉さんのことは里長って読んだ方が良いかしら?」

 

 

「………………………好きにしなさい」

 

 

 

すっごい間があったな。

 

まぁミカエラさんよりも先に離反して地上を彷徨っていた妹が急遽現れて、しかもそれを弟子が連れてきてしまうとかいう意味わからんシチュエーションに立ちあえば、そりゃ脳内キャパシティーも焼かれますわ。

 

 

 

「ところでエリーカ、今回の探索先で天使は見つかったかしら?」

 

「ルシフィナさんだけなら見つかりました」

 

「違うわ。私がこの人を見つけたのよ」

 

「いいや!俺が先に彼女を見つけました!天使のとんでもオーラひしひし感じたので見つけに行きました!」

 

「勘違いしないで。私が見つかりに行ってあげただけよ。だから先に見つけたのはわたしよ」

 

「なに張り合ってんのよ…」

 

 

俺とルシフィナさん同士、お互いに指を刺して主張し、それを見たミカエラさんは呆れる。

 

しばらく長いこと見当たらなかった妹のお変わりない奔放気味にどうやら毒気抜かれているらしい。姉妹の感動の再会どこ行ったぁ??

 

 

「とりあえず報告と致しましては魔物避け(ルシフィナ)さんのお陰で障害は無くその日で探索を終えれました。一応、冬でも探しに向えれるピック先は他にもありますが…」

 

「いえ、大丈夫です。おそらくですが、もう地上で迷い果てている天使はこの数年間でいないと判断します。仮に何処かにいたとしてもこれだけエンリカに天使が集まっているなら自ずとこちらへと避難してくる筈。それに今現在も外交に長けた天使数名が観光などに化けて街中に出向いて捜索中。エンリカで増えた天使達も同胞のためエリーカのように動いてくれてるわ」

 

「そうですか。では、そうなると…」

 

「ええ__これで『修行』は全てお終いよ」

 

「おおー、そうですか!いえ、ありがとうございます。ミカエラさんが鍛えてくれたお陰で演劇団の一員として胸張れるっス!」

 

「………修行、ねぇ」

 

 

 

ルシフィナさんは意味深げに紡ぐが、ミカエラさんはそれを無視すると本日は解散とした。

 

 

さて、俺はルシフィナさんをミカエラさんの家に置いて先に失礼すると、そのままとある団地まで足を運ぶ事にする。それはフィサリス演劇団が住んでいる住宅地だ。父と母に帰還したことを伝えなければ。

 

 

が、その前に一人の天使と出会った。

 

見慣れたコック帽だ。

 

 

「ん??おお??まさかエリーカなのか!?」

 

「おっすコルク。3日ぶりだな。結構早めに探索を終えれた。なので戻ってくることにした」

 

「そ、そうか!そうかそうか!!無事に帰って来て良かったな!!よ、よし!それなら無事の帰還を祝って今日はご馳走だな!!エリーカの家族も呼ぶと良い!!」

 

「ありがとう。楽しみにしてる」

 

 

天使の羽をパタパタと嬉しそうにはためかせながらコルクは厨房に駆け込む。

 

俺は豪勢になりそうな夕食を楽しみにしながらフィサリス演劇団の住まう団地まで足を進める事にした。そして…

 

 

「親父、母さん、ただいま」

 

「ぬぅお!?エリーカ!戻ったのか!」

「あらエリーカ、予定よりお早いわね?」

 

「天界一最強の助っ人が現れてね、だからすぐに帰還することができた。それとミカエラさんがもう『修行』は終わりだってさ。だから…」

 

「おお、そうか。終わったのか…なら、本腰入れての活動は年明けてからになるんだな?」

 

「ああ。俺も、これから一緒だ」

 

「っ〜、そうかそうか!いや、なに!よく頑張ったな!お前はオレの誇りだ!!」

 

 

そう言ってバシバシと肩を叩いて『修行』を終えることができた俺に親父は喜ぶ。

 

ミカエラさんからの唐突な終了宣言には少しだけ驚いたけど、でもこの3年近い期間を無事に果たせれて良かったと思っている。

 

 

 

「……本当に、終わったの?」

 

「母さん?」

 

「本当に?」

 

「えと……ミカエラさんは、そうだと…」

 

「そう………いえ、何でもないわ」

 

「…ん、わかった」

 

 

歯切れの悪い母さんに俺は少しだけ首を傾げてしまうが、とりあえず肩の荷が降りたことを改めて喜んでコルクの手伝いに向かう。

 

と、言っても皿を並べたりする程度だ。

 

不注意に戦場と化した厨房に入ると強化魔法でバリバリと動いてるコルクと衝突事故を起こして大怪我を負うからな。

 

そんなことになるとコルクがエリーカを傷つけてしまっとわんわん泣いてしまう。種族差を考慮して互いに気をつけるべきことだ。

 

 

 

 

「……先駆者、か…」

 

 

 

料理まで時間はある。

 

だから俺は少し、方向転換した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう。彼の……いえ、彼らの『良心』を利用したのね、姉さん」

 

「それは…」

 

「堕天して不安を抱くのは分かるわ。でも本来なら天界の管理は天界の者達で完結するべき内容よ?エリーカやフィサリス演劇団が底抜けに優しい者達の集まりだとしても、本当は人間に助けを乞うべきじゃない。それに…」

 

「わかっている。分かっているわ。その行為が実は危ないこともわかっている…」

 

「…」

 

「私達が天界を離反した時に数多くの智天使クラスから追われた。怪我を負いながらもなんとか振り切ることはできたけど、もしあの後も追跡を受けていたら天使に加担したフィサリス演劇団は狙われていた可能性だってあった。それはもちろん分かっている。だからその時は…」

 

「ダメよ姉さん。人間はとても弱いわ。貴方がそう覚悟しても、たとえなりふり構わない感情で剣を引き抜いたとしても、人間を守れるほど堕天してしまった私達に器用な強さなど秘めていない。むしろ私達は何かを守るなんてしたことなく、結果そうなっていただけ。それは己のみがためにその力を奮ってきたから。だからあの出会いは危険なことよ?本来なら。そう。貴方一人で逃げるべきだった。そうすればこの場所にフィサリス演劇団もいなくて、そしてエリーカも貴方の『修行(エゴ)』に付き合うようなこともせず、家族と共に危険とは無関係な世界で人の営みを生きていた」

 

「……」

 

「姉さんは私よりも賢いわ。だから本来なら人間に力添えを願わずともこうして里を開拓してエンリカで生きていた筈。私には分かる。けれど姉さんは寄せてしまったのね?大地に堕ちてしまった弱き者として誰かに願ってしまう、その僅かな温もりと出逢いに」

 

 

 

 

__だ、大丈夫か!?

__あら!大変!怪我をしているわ!

__この大陸にそんな獰猛な奴が!?

__と、とりあえず保護が先だ!

__皆出ろ!怪我した女子達を守れ!

__周りを警戒しろ!まだいるかもしれん!

 

 

 

 

自分よりも弱い生き物達がいた。

 

どうしようもなく、弱い種族達。

 

けれど、地に堕ちた天使のために弱き人間達は手を取り合い、助け合うことを当然とし、その厳しい大地で敢然としている。

 

それが美しく映って、安心を覚えてしまった。

 

受けた傷と痛みは、誰かによって支えられる。

 

 

もしこれが一人だけだったら、いつもの慣れた痛みとして気にもせず、近くの森に駆け込んでいた筈だ。

 

それを出来ていた筈だ。

 

 

でも出会ってしまった__彼らに。

 

 

ミカエラにとっての【特異点(パラドックス)】とこの世界で出会ってしまったんだ。

 

 

そして、その特異点(パラドックス)の中にある特異点(イレギュラー)が天使達の里でその命が産まれ落ちた。

 

 

それは…

 

その者は…

 

 

 

 

「エリーカ・エコーズ…天使達に祝福されながら産まれ落ち、寵愛されながら天使達の集う隠れ里で育った人間の落とし子。ええ確かに。姉さんが彼に備わる【凄み】に対して期待して求めてしまうのも分かるわ」

 

「…」

 

「ふふふっ、本当に……生意気な子。そんな生意気にな人間に私たち姉妹は、エリーカという不思議な人間に"先駆者"たらしめられてしまった堕ちた天使。本当に笑ってしまうわね」

 

「ルシフィナ、エリーカは…」

 

 

 

 

ガチャリ

 

 

 

 

 

「俺が決めた意志だよ、ルシフィナ」

 

「!?」

「…あら?聞いてたのかしら?」

 

 

ノックも無しに扉は開かれ、青年は言う。

 

 

「人間社会にも【責任】って言葉がある。だから地に堕ちた天使も、隠れ里エンリカを開拓したのも、始まりはフィサリス演劇団で、俺はその一員として背負ってるだけ」

 

「エ、エリーカ…!」

「へぇ……それで?」

 

「フィサリス演劇団は元々、行く当てのない者達が集まり、だがそれでも世間に己を刻まんと存在証明がために演劇する迷い人を題材として集った旅の組織だ。その意味は代々を通して僅かに薄れつつあるが、でも俺たちは弱い者同士で生きる以上は助け合わんとする人間だ。人間で沢山だ。そうして迷える者を助けたのならこの組織は【フィサリス】を名乗る責任を果たさんとするだけ。だからここまで力添えて投げ出そうなど俺は思わない。それだけの話だ」

 

「っ…!」

「そう、そうなのね。それだけの理由があるかるこそ一番弱いとされる人間が天界を支配していた筈の天使たちも助けるのね?」

 

「この大地では人間の方が先駆者だ。そこに天使なんて概念は無意味だ。ここでの生き方は知ってる者が知らない者を助ける。そうやって人間は手を取り合って、大陸と大陸を支配して順応してきた。ならば天使の手だって取るさ。それがフィサリス演劇団なら尚更な」

 

「……」

「そう……なら、エリーカとしては……貴方としてどうなのかしら?」

 

「産まれる俺を祝福してくれた天使達。お陰で病気無く成長できた。ならその恩返しがために次は俺が…!地に堕ちたとしても天使達がこの地上で祝福を感じれるようにしてあげられるなら、それは素敵じゃないか?」

 

「ふふ…うふふふっ!あははははは!!!」

 

ルシフィナは愉快に笑う。

 

ああ__何度も繰り返す。

 

人間が、天使を助ける?

 

あの弱くて仕方ない生き物が?

 

運良く先駆者になれただけの愚か者が?

 

その力程度で??

 

 

__ああ、するとも。

 

 

そういう眼を人間がしている。

 

 

 

「ふふふっ、素敵よ貴方。本当に素敵ね」

 

「もっと素敵を得れるぞ?ルシフィナもミカエラさんみたいに人間として、痛みと苦しみから解放されて堪らないこの不自由極まった世界で生きられるなら、素敵を素敵として語れる」

 

「あら、それは本当に?」

 

「ああ。それに人間になれば素敵(すてーき)なステーキだって食べれるようになるぞ?そう考えれるなら魅力的だとこれも思わんか?」

 

「ふふふっ…!良いわねぇ、とても良いわね。素敵なステーキ。それはとても素敵な事になりそうね」

 

 

 

どこまでも生意気な青年だ。

 

たったの二桁しか生きてない愚か者。

 

なのにその『素敵』は天界の何万年を笑い倒させてくれる可笑しさと、愉快さと、楽しさを捩じ込んでくれる。

 

それも原初の天使相手に臆せず、ましてやコチラが側がお前らよりも先駆者なんだと、言い倒してくるんだ。

 

 

 

「ミカエラさんの修行は厳しいけど、でもこの世界で生きるための手段。それは簡単に死んでしまう人間にとって必要経費な不自由は。しかし俺は欲しがる。フィサリス演劇団の団員としての意味をこの身に宿すため。そして祝福してくれた者達のため。この建前が修行の延長戦として課せられたとしたも俺は喜んで天軍の剣を振るってやる。それがエンリカに産まれたエリーカなんだって教えてやる」

 

 

 

ああ、理解した__確かに【凄み】とやらをこの青年は秘めている。

 

何故これほどに言葉を紡げ、役割や覚悟に繋げれるのかは分からない。

 

 

それもそうだ。

 

青年は二度の生を受けた、転生者。

 

()生経験ならここにいる原初の天使よりも濃く記憶と魂に刻まれている。

 

強いだけの天使程度では到底測れない、彼の先駆者としての経験量は、そこにある年齢以上に備わっていること。彼がそれを明かすま知られることない神秘。また反則行為。

 

__ああ、それがなんだ。

 

受けた二度目の先で困っている者がいるなら助けずして、何が祝福された人間なんだろうか。

 

__ふざけるな。邪魔するな。

 

たとえ見苦しく、理由や建前を揃えてもフィサリス演劇団に生まれたエリーカはフィサリスの意味を継ぐ決めたんだ。

 

 

 

「ミカエラさん、本当に『修行』は終わり?」

 

「!」

 

「エリーカに課せるべき修行。これにて終幕である!と。演劇団に生まれたエリーカに?」

 

「……ッ」

 

 

未だに天使を師匠として問う、フィサリス演劇団たらん青年は『修行』を尋ねる。

 

 

 

___もう、修行という建前は無い。

 

 

この者は、既に大層な立派を秘めている。

 

先駆者故に願われる側として、そこにいる。

 

ならば課せるのは意味ではなく、この者に。

 

 

 

「エリーカ、貴方に()()()があるわ」

 

「!!!」

 

 

 

背中にない筈の天使の羽が騒がしい。

 

そのくらいに、感情が揺れている。

 

 

ああ、なるほど。

 

これは、たしかに、結構重たいんだ。

 

言葉に出づらく、何より心につっかえる。

 

 

別に経験が無いわけではない。

 

エンリカができた理由でもあるから。

 

 

でも、今回は更に重みがちがう。

 

けれど、立派を果たさんとするこの者に願うのはおそらく、間違いなく、全てが変わる。

 

 

 

「北の大地にある、まだ調べていない【ヘルゴンド大陸】まで行って天使の捜索をして欲しいの」

 

「あら?姉さん、分かって言ってるかしら?」

 

「ええ、人間にとってかなり危険な大陸ね。正直に言えばわざわざ行くものではないわ。けれどあの場所には恐らくまだ地に堕ちた天使がいる。そう踏んでいるわ」

 

「……エリーカ、あなたは知っているわね?ヘルゴンド大陸のことを」

 

「ああ、知ってるよ。魔王城がある大陸。そのため運良く辿り着けた冒険者の終点として扱われる魔の大陸。人間の領域はレミナのみとされた極地だ」

 

「ちなみに小道具で行けるのかしら?」

 

「親父がレミナ出身だ」

 

「そう、なら__」

 

「いや、父は15年以上前にレミナから名を消した事でハーピーの羽が辿り着かない。そして今残っているフィサリス演劇団の中で誰もその大陸まで足を踏み入れたことが無いんだ。と、言うか外海を渡る船も少なければ、あの洞窟は定期的は崩落事故が起きてる。故に殆どの冒険者はベルゴンド大陸を諦めているレベル。だからレミナまでポイントを持っている人は居ないと思った方が良い」

 

「ふーん?…そしたら、どうするのかしら?」

 

「自分の足で向かうよ。冒険者としてそのくらいできなければヘルゴンド大陸なんて場所に踏み入れる資格は無い。仮にルミナまで飛べたとしても俺は自分の足で。そして修行してくれたミカエラさんを信じて乗り込む」

 

「エリーカ……貴方…」

「そう……ふふふっ、よく言ったわ。もし私に頼るつもりだったら罰としてヘルゴンド大陸まで開けの明星で吹き飛ばしてやらないこともなかったけど、でも貴方はそうすると言うのね。なら天使のために頑張りなさい」

 

「ああ、もちろんだ。その間にルシフィナはエンリカで人間社会を学びながらステーキでも焼いてなよ。帰ってきたら味見してやる」

 

「生意気ね」

 

「ルシフィナには負けるさ」

 

「ふ、ふふふっ!ふふふふっ!!あなた。とぉっても素敵で良いわぁ。本当に素敵よ」

 

 

すっかりと目の前の人間に興味津々な天使は未来でステーキの焼き具合を人間如きに心配されてしまう。しかしそれが愉快で仕方ないのかコロコロと愉しそうに笑い転がす。

 

 

「じゃあミカエラさん。そんな訳なので冬が明けたらヘルゴンド大陸まで向かうよ。そこで天使を探してくる」

 

「ええ………本当にありがとう、エリーカ」

 

 

探しに向かうならだけならミカエラだって行く手段はある。

 

しかし魔王城のある大陸に原初の天使が立ち入るのは余計な衝突と緊張感を生んでしまい、それは天界を離反して人間のように静かに余生を過ごそうと決めた彼女の、一つの諦めになる。

 

まあそもそも、手の届く範囲まで限定として天使を保護しようと考えていたのが最初。だから本来はこれ以上の捜索など、一年前の時点で終えておくべきだった。エリーカにも修行を終えさせて本来ある形に戻させるべきだった。

 

けれど、今は見えないところにいる同胞の無事を願ってしまう。

 

それはフィサリス演劇団がいるから。

この者たちを見てしまうから。

 

そして、エリーカが迷えし天使達を助けるべきだと責任を抱くから。

 

助けれる力があるなら、助ける。

 

それが人間の営み。

 

この先駆者はそう言っているから。

 

なら彼にそうさせるし、それに天使とは元々は人間を導く存在であった筈。

 

ならば導き示すのが天使の役割だ。

 

だから隠れ里エンリカを作ってくれたフィサリス演劇団に恩を返す形で、エリーカに修行を課せてきた。ミカエラにとってこれしか恩を返す手段がなかったが、それでもエリーカはミカエラの施しを喜んでくれた。ああ。本当にこの人間は天使のために先駆者たらしめてくれる。

 

 

「じゃ、話は決まったので……ミカエラさん!あとルシフィナ、夜ご飯をご一緒しませんか?コルクが豪勢にとかなり張り切ってるので食べてくれる人が多いと助かります」

 

「そう。なら今日はご一緒するわ」

「あら?参加して良いの?嬉しいわ」

 

 

シリアスな話はお腹の音で誤魔化そう。

 

今はお祝いをしたいから。

 

 

「それはともかくとして……エリーカ?なんで私に対しては呼び捨てなの?」

 

「ん?うーん、そうだなぁ…」

 

 

青年は扉を開けながら考える。

 

そして、ニヤリと笑って生意気に吐いた。

 

 

「その方が君がステーキを焼いた時にケチつけやすいだろ?__下手だなぁルシフィナってさ」

 

「うふっ…うふふ…うふふふ!!!うふふふふッ!!!あはははははっ!!ああ…やはり貴方は生意気ね。ええ。最高に素敵で生意気極まった人間ね。本当に生意気よ。生意気で生意気でとても生意気で、とぉぉっっても生意気な生意気よ!うふふふふふ!あははははは!!あはははははっ!!!

 

「ル、ルシフィナ?」

 

 

これまでにないほど愉快に笑うルシフィナの姿に姉のミカエラは困惑し、同時にルシフィナがエンリカにきたことを知った天使達はその笑い声に恐れ慄く。なにが?何があの家でルシフィナを喜ばせてしまっているのか??正直言ってかなり怖い。あまり近寄りたくない。

 

そんな夜が、こだましていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

 

 

「行くぞお前らー!丸太は持ったかー!」

 

「「「うおおおー!!!」」」

 

 

春の訪れを知らせるが如く、人間と天使達の声が響き渡る。

 

 

え?

 

ヘルゴンドに天使??

 

下位天使なら良いんじゃね?

 

弱体化してるとはいえ流石に熾天使や智天使クラスを魔王城の構えるヘルゴンド大陸に連れて行くのは警戒されて大変なことなるけど、でも小さく可愛らしくておっぱいの大きな下位天使なら構わへんやろ!!

 

 

そんな答えを出して、彼らは進む。

 

そうして丸太を担ぎ、崩壊した瓦礫を崩す。

 

 

 

「進め!我らは力の同盟!ですわぁ!!」

 

「待てリセス、それ以上はダメだ」

 

 

まーた変な電波を他所から拾ってくるプリンセススライムの【リセス】を宥め、ヘルゴンド大陸を目指すのであった。

 

 

 

 

つづく






ルシフィナさん書くたのちぃ。絶対公式でもノリノリやろこのチートに色々絶対を盛り込んで話織り成すの。終章のエヴァの件とか容赦なさすぎて最高ですた。


【エリーカ】
人生二周目だけあって心に余裕があるし、あと生まれた場所が上位種族に囲まれた環境だったので「熾天使とか智天使すごいなー」程度の世間知らずなクソザコ人間くぅんの感覚で天使達と接してしまうためか、ルシフィナにクリティカルを連続で生み出しちまう。ほんまこいつ。

【ルシフィナ】
今回の件でエリーカのことをめちゃくちゃ気に入ってしまった。それはともかく素敵なステーキのために人間を目指し始めたのでしばらくエンリカで人間の生活をする事になった。お陰で原作よりも主婦力上がりそう?…どう?イけそう??うん。無理そう。頑張れマルケルス。

【ミカエラ】
ルシフィナが訪れたことにかなり驚いたし、それをエリーカが連れてきた上に、ミカエラのエゴを己のために必要な人間としての苦楽なんだと肯定したことによって脳を焼かれてしまった。本当にスパダリ主人公ってこういうことする。

【リセス】
今回でやっと名前が登場したプリンセススライムのリセス。この作品でも度々言われてるがどっかの世界線(ハーメルン内)から電波を受け取っているのか、コチラでも筋トレに夢中になっている。訳あってヘルゴンド大陸まで智天使クラス以上が着いて来れない代わりに今回は彼女が前衛役として参加している。筋トレの成果を示す時だろう。名前はプセススライムからリセスになった。



やっぱり想定よりも話伸びそう。
モチベ続く限りは垂れ流すよろしく。

じゃぁの。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。