厄ネタ×二乗は一周回って厄ネタではない(白目) 作:ハゲチャビン
戦いは初めから熾烈を極めた。
「慈悲を与えましょう」
カーミラの振るう杖から凄まじい雷鳴と共に紫電が放たれ、エリザベートを襲う。
「このッ! 何なのその雷! アタシにそんな力無かったでしょ!!」
地を這い、空気を震わせのたうつ蛇の様な閃光を避けながらエリザベートが叫ぶ。
その叫びにカーミラは何の感情を見せずに答える。
「私の名はエリザベートでも、カーミラでもありません」
「我が名はレミエル。神の雷霆を司る神の遣い」
その言葉を聞いたマシュはありえない者を見るような表情を浮かべる。
「レミエル……! その名はエノク書における天使の名前―――神の雷霆、慈悲深き天使にして7大天使の一位……まさか、他の6人も!」
カーミラと、その従者を務めているのか傍に侍る鎌を持った
その鎌が回避に意識を割いていたエリザベートの隙を縫いその首筋へ襲い掛かった。
「させません!!」
その攻撃を遮るように青い炎が二者の間を分断する。
その炎をかき分けるように清姫の攻撃が鎌を持った異形を押し返した。
「アオダイショウ……!」
「誰がアオダイショウですかエリマキトカゲ。燃やしますよ……と言いたいところですが、目の前の方々を片付けるのが先です」
清姫がエリザベートの隙間を埋めるように補完しカーミラ――いやレミエルへ攻撃を開始する。
苛烈な戦闘を繰り広げていたのは彼女達だけでは無かった。
白き邪竜の魔女のサーヴァントの一騎、嘗ては黒かったコートを羽織ったサーヴァントが、その手に持った武器――処刑剣を振るいマリー・アントワネットとアマデウスに襲い掛かる。
「ああ、サンソン。そんな姿になってしまうなんて」
襲い掛かる刃をいなし、躱しながら彼女はサンソンの姿を嘆いた。
そんな彼女に何の反応も示すことなく無表情で剣を振るう彼に、アマデウスが叫ぶ。
「俺はお前のことが嫌いだ! だけど今のお前はもっと嫌いだ!! お前は、シャルル=アンリ・サンソンはそんな顔でするような人間じゃなかっただろうが!!」
その言葉に、やはり無表情で事実を述べるようにサンソンと呼ばれたサーヴァントは答える。
「違う。僕はサンソンではない」
「――僕の名はサリエル。万人に死を伝える神の遣い」
その名を聞いたマシュは確信する。
「サリエルとは同じくエノク書における7大天使の名前――先輩、彼等は本来の霊基に違う名を被せられ、あのジャンヌさんの腕に抱えられている存在の手足になっている状態だと推測します!!」
「なら、あそこにいる胎児は――」
彼女の言葉を聞いた立香が正体を口にする前に、空間全体に伝わる様な音が響き渡る。
『然り――我は汝らに救済を齎す者』
『終末は訪れた。全てのものに等しき救済を』
その言葉と共に胎児に魔力が収束する。魔術について何一つ明るくない立香でさえ、感知できる程の魔力量。
戦場に居る全てのサーヴァントが直感的に防御態勢を取った。
『斃れた我が信徒よ、今一度立ち上がり我が救済を伝えよ』
その言葉を引き金に、胎児から波動が放たれる。
それは考え得る限りの防御姿勢を取っていたサーヴァントが軒並み地に伏せるような一撃であり、そして――
「―――え」
斃れた筈の異形の存在を《傷など受けていないかのように再び立ち上がらせた》。
絶望するマシュと立香を他所に、戦況は徐々に傾きつつあった。
数で劣り、力量でさえも尚及ばない立香達の陣営と、何度でも立ち上がることができる文字通り不死の軍団と化した白き胎児の軍団。
初めからわかり切っていたような戦闘。できる事と言えば、延命にしかならない徹底抗戦――否。
立香はそこまで考えてある思考に辿り着く。
―――《あの胎児をピンポイントで狙い撃ちに出来ればよい》。
しかし、その案を実行するにも懸念点が存在した。
この混戦の中とは言え、数が多い集団を掻い潜って刃を届けるに至るサーヴァントがいない。
ならば遠距離狙撃と考えたが、アーチャーであるエミヤもキャスターであるメディアもヴラド3世と刃を交えているクー・フーリンの援護に回っている。
―――どうする―――考えろ。考えるんだ藤丸立香。
せめて、アサシンのサーヴァントがいれば――。
その祈りにも似た苦悩を、果たして聞き届けた何某かがいたのか。戦場に今最も望んでいた声の鋭い号令が響き渡った。
「ブチかませぇ!!」
上空から剣が降り注いだ。
黒く、細いレイピアの様なそれは立香達を傷つける事無く、周囲の異形やそれらを従えるサーヴァント達を的確に貫いた。
「悪い、待たせた。ロマニから通信を受けて可能な限り早く来たつもりだったが――随分と追い込まれてるみたいだな」
立香の隣に、魔法少女――『憎しみの女王』に背負われていた文目が降り立った。
その後に続く様に、残りの魔法少女達と彼の影に潜んでいた赤い巨人と屍の竜、そして粘液の少女が現れた。
「――で、アレは一体どういう事だ?」
開口一番にそう問いかける彼に、マシュが口を開いた。
「彼等はあの胎児によって霊基に――」
『貴様――』
その言葉を遮る様な空気の振動が辺りを再び包み込む。
恨み・怒り・嫌悪――この世の全ての負の感情を煮詰めたような、怨念ともいうべきもの。
『貴様ァァァア!!!』
次の瞬間、圧縮された空気が破裂したかのような激しい激情が空気を震わせた。
竜の魔女に抱えられている胎児を見れば、瞑っていた筈の目を限界まで見開き、血のような液体を流した赤い瞳を文目に向ける姿があった。
そこには先程の超然とした姿は無く、ただ文目に向けられた感情のみが存在していた。
『貴様だけは赦さぬ! 我を封じ、利用し、あまつさえ幾度となく救済を阻んできた貴様だけは!!』
『此度の現界は死して尚救済モドキに縋り続ける髑髏擬きも、我に歯向かう愚かな背教者も居ない!! だが! 貴様は!! 我が信徒全てを差し向けてでも確実に葬ってくれる!!』
『カマエル、サマエル、レリエル、何をしている! 早く奴を殺せ! そんな羽虫に構うな!』
その《神託》を聞いた彼等は、その言葉の通りに先ほどまで相対していたサーヴァントには目もくれず、一様に文目へその切っ先を向けた。
サリエルと呼ばれたサンソンは杖を持った異形と、レリエルと呼ばれたカーミラは鎌を持った異形と、カマエルと呼ばれたヴラド3世はそれぞれ鎌と杖を持った二体の異形と。
総勢7名の敵がたった一人に向かって殺到する。
それを阻むように同じ世界から来た7体の異形が立ちふさがる。
「うーん……立香。何か作戦ある?」
殺意を向けられた文目はしかし、それを意に介した様子も無く立香に問いかける。
彼は、その問いに唯一言。
「――アイツを暗殺したい」
それを聞いた文目は頷くと、酒呑童子を呼ぶ。
「そないに偉い大役をウチに任せるなんて、ますたぁはんも鬼畜やねぇ」
「――後で酒でも何でも付き合う。だから頼む。藤丸の作戦に参加してくれ」
「へぇ――
笑みを深くした酒呑童子はそのまま立香の所へ向かう。
それを見送った文目は未だに鎬を削り隙を見て自分へ攻撃を仕掛けようとする使徒の攻撃を妨害し続ける赤い巨人たちへ発破をかける。
「さて、折角囮になったんだ。藤丸達が白夜に暗殺を仕掛けられるだけの時間を稼ぐぞ。気張れよ!!」
はい。という訳で解説です。少し長いですがご容赦を。作者はこういう細かい設定を頼まれてもいないのにばらすのが大好きな自慰野郎なのです(性癖の開示)
ジャンヌと7人のサーヴァント
1:それぞれ7大天使の名を被せられて配下にされている状態。
2:12使徒はそれぞれのサーヴァントの供回りとして機能している。故に本来よりも力は弱い。精々がHE~WAW程度
3:それぞれ被せられた配役と供回りは以下の通り
・ジャンヌオルタ…ミカエル
供回り 使徒1人(裏切りの使徒。現在は何やら様子が違うようで…?)
・デオン…ガブリエル
供回り 使徒3人(護衛使徒2人・槍の使徒1人)
・ラファエル…アタランテ
供回り 使徒2人(槍の使徒2人)
・ウリエル…ジークフリート
供回り使徒2人(槍の使徒1人・杖の使徒1人)
・カマエル…ヴラド3世
供回り 使徒2人(鎌の使徒1人・杖の使徒1人)
・サリエル…サンソン
供回り 使徒1人(杖の使徒1人)
・レミエル…カーミラ
供回り 使徒1人(鎌の使徒1人)
4:ゲーム的なギミックは以下の通り
・鎌の使徒
Lobotomyではレッドダメージ担当。弱点はバスター攻撃。バトル開始時味方のバスター攻撃出現率アップ。
・杖の使徒
Lobotomyではホワイトダメージ担当。弱点はアーツ攻撃。バトル開始時以下同上。
・槍の使徒
Lobotomyではブラックダメージ担当。弱点はクイック攻撃。以下同上。
・護衛使徒
Lobotomyではペールダメージ担当。弱点はエクストラ攻撃。バトル開始時同一サーヴァントのカードの出現率アップ。エクストラアタックが出やすくなる。
・裏切りの使徒
Lobotomyでは白夜に対する対抗措置その1。弱点は無い。特殊ギミック。耐久戦。
5:基本的には使途を倒す→疑似7大天使サーヴァントの内4人との戦闘。
6:但しジャンヌ・オルタ戦は使徒もサーヴァントも耐久戦。一定のターン耐え切れば「1戦目」は勝利。2戦目は■■■■■■■の■■を■にした■■との戦闘になる。こちらは最初は耐久戦になり、3戦目でゲストサーヴァント? のみが編成可能な戦闘になる。こちらはどんな戦い方をしても必ず勝てるのでそこまで頑張ろう。
以上です。長々とお目汚し失礼しました。
次回文目をきっちり殺しますのでそれで許してください何でも(ry
今後の展開次第ですが、その時が来たら主人公にE.G.Oを付けていいか否か。
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『武装』主人公も戦力を付けるべき
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『非武装』そのままの方がおもしr、輝く