狛治外伝 ~誰が為に振るわれる拳~   作:科学大好き人間

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狛治視点です。十二鬼月が出て来たばかりの頃って、鬼同士で力を誇示する為に上弦が積極的に柱殺しまくってた頃だと思うんですよね。なのである意味暗黒の時代だったと思ってます。なので柱の入れ替わりが原作に比べて尋常ではないです。暗めの雰囲気も出るかと思いますが、何卒ご容赦下さい。

追記:嬉しいことにお気に入り登録数が500を超えました。この場をお借りして御礼申し上げます。今後は原作改変要素が益々多くなって来るので不安ではありますが、読者の皆様に少しでも楽しんでもらえるよう頑張って毎日投稿していこうと思います。


25話 十二鬼月

「左近次の言う通り、十二鬼月の出現は実に由々しき事態だ。現にこの一年だけで6名もの柱が殺された。このまま座して待てば、我等鬼殺隊が潰されるのも時間の問題だろう。」

 

 

識哉様の見通しに柱全員は口を噤む。加えて初耳のその情報を聞き、俺は内心驚愕する。

 

柱の実力には多少の差はあれど、皆百戦錬磨で鍛え上げた武人であることに変わりはない。それが1年だけで6人も立て続けに殺された。一体その十二鬼月とやらは如何ほどの強さを持つ鬼なのだろうか。

 

 

「特に先代岩柱の源重郎が殺された事実は皆も驚いたことだろう。彼は全盛期を過ぎた歳に差し掛かっていたとは言え、今代の柱の中でも随一の実力者だった。そんな彼をたった一体の鬼が破って見せた。即ち、その鬼は柱数名分の実力を有していると言っても過言ではない。今後も同様に任務に当たれば、例え柱であってもそのような鬼に遭遇した時点で容易く命を落とすだろう。この現状について皆からも意見をもらいたい。どうかな?」

 

 

柱達は皆一言も発しないので、俺はすかさず挙手する。

 

 

「十二鬼月が柱複数名分の強さを持つなら、こちらも柱複数名で固まって任務に赴くのはどうでしょう?」

 

「いや! 待てい!! そんな余裕はない! 毎夜毎夜鬼の被害の報告は上がっておるのだ! ただでさえ柱の人数が減って状況が切迫しておるのだぞ!? 無理に決まっておるわ!!」

 

 

俺の思い付きにすかさず鳴柱の桑島慈悟郎殿が物申す。まあ当然の反応か。とは言え現状維持という訳には行かないだろうが・・・

 

 

「桑島・・・狛治殿が折角意見を出してくれたのだ・・・お前はもう少し受容の姿勢を見せろ・・・」

 

「鱗滝! そうは言うがな! たった五名の柱で固まって動くとなると二組くらいしか作れんぞ!? それでは到底日々の任務の消化もままならんわい!!」

 

 

すると遠慮気味に花柱の南方咲殿が手を上げる。

 

 

「あの~・・・十二鬼月って言ってもピンキリだと思うんですよね・・・私が今まで遭遇した十二鬼月は全て柱一人で瞬殺できる程度の強さだったのですが・・・見分け方とかって皆さんご存じだったりしますか?」

 

 

すると氷柱の白峰凍三郎殿が返答する。

 

 

「十二鬼月って目に字書いてあるよね。『下弦』とか『上弦』とかさ。『下弦』はもう数えきれないくらい殺したけど、『上弦』の時は逃げるだけで精一杯だったから、それで見分ければいいと思うよ?」

 

「白峰・・・お前よく殺されなかったな・・・」

 

 

凍三郎殿の発言に水柱の鱗滝左近次殿が呆れかえっている。類推するにその『上弦』が柱を殺し得る強さを持つ鬼なのだろう。

 

つまり凍三郎殿はそれに殺されない位には実力があるということか。今この場で最も幼い凍三郎殿が現鬼殺隊最強と言ってもいいのでは?

 

 

「では・・・もし『下弦』って書いてあったら戦闘継続・・・『上弦』って書いてあったら逃げの一手を取ればいいのではないでしょうか? まあ逃げ切れるかは運次第だと思いますけどぉ・・・」

 

 

そう咲殿がおっとりした声で提案するので、慈悟郎殿が膝を叩いて反応する。

 

 

「それなら今まで通り柱単独任務でも問題あるまい! 弱そうなら討伐する! 強い奴を相手にした逃げる! うむ! もうこれでいいのではないか!?」

 

「桑島さん。目の前で市井の人が襲われてたとしても同じこと言えますか? 俺には無理ですね。」

 

「ぬお!? しかし白峰よ!! お前だってその『上弦』の鬼とやらと遭遇した時は逃げたのであろう!? 貴様人のこと言えるのか!?」

 

「俺の時は山奥だったんで問題なかったんですよ。ただもし街中で遭遇したら無視できませんね。その場合どうしますか?」

 

「ぐぬぬ・・・!! んなもんわからんわい!!」

 

 

なぜか凍三郎殿と慈悟郎殿で言い争う始末。俺はため息を付き挙手をする。

 

 

「では『上弦』の鬼を発見した時は周りの状況を見て判断すればよいのではないでしょうか。人気のない場所なら凍三郎殿のように逃げに徹すればいいでしょうし、街中なら下手に手出しせず後日柱複数名で討伐しに行けばいいと思います。どう思いますか?」

 

「狛治殿・・・もし向こうがこちらに気づいていた時お主だったらどうする?」

 

「えっと・・・市街地だった場合は鎹烏で柱の救援を呼んで足止めですかね・・・他の柱の増援が間に合えば何とかなるかもしれないので・・・」

 

「うむ。中々に判断が早い。私もそれでいいと思う。」

 

「よし!! もうこれでいいのではないか!? 如何しますかお館様!!」

 

 

慈悟郎殿が話をまとめると識哉様に決断を促す。暫く沈黙が続いたが、識哉様はにこりと笑った。

 

 

「うん。いいと思う。今後半年はその方針で行こうか。次の柱合会議でも君たちの元気な様子を見れるよう祈っているよ?」

 

「「「御意。」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして俺の初参加の柱合会議は終わりを迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 




ここで一旦柱達の紹介をさせて頂きます。

水柱 鱗滝左近次(原作キャラ)
→20歳。水の呼吸の使い手。元武家。義勇さんみたいに口数は少ないが、意思疎通はちゃんと図れる。心根は優しく常に他の柱達を気にかけている。暗示によるカウンセリングスキルも高い。テクニカル&バランスタイプ。

鳴柱 桑島慈悟郎(原作キャラ)
→20歳。雷の呼吸の使い手。元武家。善逸のようにやや五月蠅く獪岳のように若干承認欲求強め。でもやる気十分のムードメイカー。内心女好きで臆病者。スピード&アタッカータイプ。

花柱 南方咲(オリキャラ)
→22歳。花の呼吸の使い手。元薬師の妻。未亡人。上品な家系育ち。性格はカナエさんに似ている。藤の花から鬼の毒(軽め)を分解する薬を作ったちょっと凄い人。住んでる屋敷はのちの蝶屋敷になる。他の柱に比べると実力が劣るので日輪刀に藤の花の抽出物を塗って敵を弱らせながら戦う努力家。恋バナ大好き。テクニカル&サポートタイプ。

氷柱 白峰凍三郎(オリキャラ)
→14歳。氷の呼吸(自作)の使い手。元貧乏御家人の息子。食ってく為に鬼殺隊に入った天才少年。唯一の妹を大事にしてる。お館様に会ってから市井の人を守ろうという意識が芽生えた純粋な子。痣が出た無一郎君並みに強い。妹命。スピード&テクニカル&アタッカータイプ。

岩柱 狛治(NEW!)
→18歳。岩の呼吸と素流体術の使い手。元罪人の愛妻家。柱随一の優良株。妻命。基本は礼儀正しいが時に豹変する(?)。小手に鎖分銅を巻き付け、猩々緋砂鉄等より鍛えし手甲と足袋(針金を編んで作成)により体術で鬼を滅殺する。スピード&パワー&バランスタイプ。

以下ここ一年で殉職した柱
→風、雷、岩、水、炎、霞の計6名。
※前任鳴柱殉職後すぐ桑島さんが甲から柱に昇格。
※前任水柱殉職後すぐ鱗滝さんが甲から柱に昇格。
※炎も次の柱合会議で昇格予定。
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