狛治外伝 ~誰が為に振るわれる拳~   作:科学大好き人間

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狛治視点です。世代交代の回となります。


47話 継子

「この度、父識哉(しきや)に代わって九十五代目当主を引き継がせて頂く産屋敷織哉(おりや)だ。今後ともよろしく頼むよ。私の可愛い子供たち。」

 

「お館様の心労、重責、代わることはできずとも、これから先我等柱一同、お館様を全力で支えていく所存でございます。何卒宜しくお願い申し上げます。」

 

「ありがとう、左近次。そう言ってもらえてとても心強いよ。」

 

 

識哉(しきや)様が亡くなられ、その葬儀も終わり、ご子息の織哉様が新しく鬼殺隊の当主となられた。

 

産屋敷邸の一室にて、柱一同新体制の初会合に出席し、こうして織哉様の顔見せに伺っているところだった。

 

やがて挨拶も終わり、新体制一発目の柱合会議の議題について、柱でとある議論が交わされる。

 

 

「継子か・・・」

 

「うむ・・・柱は多忙と言え、先の世代を育てる責任も同様に持ち合わせている。

 私は現在、鬼に家族を殺された孤児たちを引き取り、水柱邸で隠達の手も借りて世話を焼いているが、うち何人かは剣士を目指す子たちもいる。

 正直引き取った身としては複雑ではあるが、剣士の才能がある者については今後育てていく考えだ。他の皆はどう思う?」

 

 

左近次殿より継子という柱の弟子についての議題が上がる。確かに次世代を育てることも大事な柱の役目だ。俺は頷き、挙手をする。

 

 

「左近次殿らしい立派な取り組みだと思います。今後とも是非続けてください。その子たちの成長が楽しみですね。

 実は岩柱邸でも、最近隠で筋の良い者を集めて素流の武芸を教えているのです。

 と言っても、主に育成しているのは俺の師範ではありますが、その中でもし才能のある者がいれば俺の継子に取ってみようかと思います。」

 

「隠の隊士か・・・しかし彼らは剣の才に恵まれなかった者達が殆どだ。継子に取るなら最低限呼吸の才能がないと難しいのでは?」

 

「ええ、そうですね。なので一度岩柱邸に戻ったら、門下生にその話をしてみようと思います。もし俺の鍛錬に耐えられる者がいなければ、その他の隊士達に声を掛けるようと思います。」

 

「うむ、狛治殿の考え、しかと理解した。他の皆はどうか? 筋のいい隊士に心当たりがあるだろうか?」

 

 

俺の話がひと段落すると、左近次殿は他の柱に話を振る。やがて慈悟郎殿が顎を撫で気まずそうに答える。

 

 

「うーむ、継子か・・・正直面倒を見る暇がないわい。任務と鍛錬でやはり大半の時間が持ってかれるからなぁ・・・」

 

 

すると左近次殿は大きな溜息をつく。

 

 

「はあ・・・桑島よ・・・お前はもう少し色町や賭場に繰り出す頻度を減らせ・・・非番の日に毎度のことのように遊びに行きよって・・・」

 

「な!? なぜそのことを知っておるのだ!? 鱗滝よ!?」

 

「やはり図星か・・・お前から非番後の任務で遊女の香り袋の匂いがしてたからもしやと思っていたのだが・・・加えて賭け事もまだやめていなかったのか。柱の給金を無駄にするな。」

 

「な、何を!? 俺はあくまでも英気を養うために行ってるのであってだな!! それくらいの息抜き許されてもいいであろう!?」

 

「・・・全く・・・痴れ者め・・・」

 

「まあまあ、鱗滝さんも非番の日ぐらい多めに見てあげましょうよ。桑島さんは日頃の任務は真面目ですし日中の鍛錬も欠かさず続けているようなのでどうか許してあげてください。」

 

 

慈悟郎殿が左近次殿に悪態をつかれたところで、長寿郎が宥めに入る。長寿郎は俺との交流試合以降、日中鍛錬に明け暮れるだけでなく時々息抜きをするようになったので、以前よりは融通が利くようになった。

 

俺は良い兆候だと思い一人頷いていたが、ふと、さやか殿から冷たい視線が長寿郎に送られていることに気が付いた。

 

 

「長寿郎君・・・遊郭に足蹴く通うことを肯定するのですか・・・私・・・貴方のこと見損ないましたよ・・・」

 

「っ!? さやか!? 急に何を!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如として、灼熱も凍てつく絶対零度の視線と声音が長寿郎に注がれる。あ、これ、修羅場来るんじゃないだろうか。波乱の柱合会議が幕を明ける。

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 




ヤキモチ妬いている女の子って可愛いですよね(急にどうした)。
長寿郎君はご愁傷様です・・・

童磨の再登場についてどう思いますか?

  • 狛治がしっかり倒すのなら有
  • 原作通り生き残らせてほしい
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