【RTA】鬼滅の刃RPG『長い長い人の歴史のほんの一欠片』獲得チャート   作:バブ辻オギャン

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 毎回呼吸の『適正』を『適性』にして誤字報告してくれる方がいらっしゃるのですが。
 この『適正』は鬼滅公式ファンブックの記述に沿っているので誤字ってる訳ではないです。


36.月と霞~

 ノックをするべきだったかな。

 いいさオレときさまの仲だ。なRTAはーじまーるよー!

 

 前回は時透兄弟の早期スカウト&二人を見事『継子』に決定して終了。

 今回はその続きから、早速育成の方から始めていこうと思います。

 

 無一郎くんは言わずもがなの大当たり。

 しかも師範が縁壱スペックな麗ちゃんですからね、その才能を無駄なく滅茶苦茶に伸ばしまくるのですから、仮に兄上と相対しても初手で腕を奪われる事はないでしょう。

 更に更に!有一郎くんも今回のプレイデータでは適正がまさかの『月の呼吸』ですからね、兄上に対するメンタルダメージも期待できるし無駄がない(実際相対するかは知らないけど)。

 

 無一郎くんは家族を失っても失わなくても、その無限の才能故に即行で『霞柱』になれるポテンシャルを秘めています。

 

 本来のルートでは『刀を握って二ヶ月』ですが、今回はそんな彼をもうみっちりと、『那田蜘蛛山編』を経た柱合会議までの四年間で鍛え上げます。

 煉獄さんがいい例ですが、かつて『継子』の経験を経させた者が『柱』に昇格した際、それはもう友好度の上り幅が凄まじいんですよ。

 なのでほぼ『柱』になる事が確定してる無一郎くんを狙わない手はないです。

 

 せこい?うるさいっ!

 

「耀哉様。恐れ入りますが、ある頼みが」

「なんだい?」

「僕にも読ませてもらえないでしょうか?その『始まりの呼吸の剣士』の手記を」

 

 ・無一郎の適正は『霞』、これは間違いない。

 ・だけど有一郎の適正に関して、僕はこの身体に合った呼吸の使い手と一度も会った事がない。

 ・もしかしたら有一郎の適正呼吸は、過去に失伝してしまった呼吸の可能性がある。

 ・少しでも情報があるのなら、それを知りたい。……その事を告げると、耀哉さんは僕に手記を読む許可をくれた。

 

 よし、じゃあ(手記の内容を)ぶちこんでやるぜ。

 あまね様の案内に従って別室に移動、そしてすぐに手記を選択してページをぺらり……

 

 と、手記の半分以上は縁壱が鬼殺隊に入るまでのガチ日記でしかないのでスキップ、書いてある内容も大した事ありません。

 なので手記後半に行くまで倍速倍速ゥ!

 

 はい、ここからが重要です。

 手記の後半……これの作者が丁度二十歳になった時。

 鬼殺隊に転機が訪れ、それについて触れる『ある一文』に注目しましょう。

 ここも地味に乱数ですが……ありました。

 

 真の始まりの呼吸である『日の呼吸』についてです。

 

 ・炎・水・風とも違う……『日』……

 ・もしかしてこれが有一郎の……?いや違う、手記に書いてある剣技の型と、有一郎が見た遺伝した記憶の型が一致しない。

 ・となると、有一郎の適正は『日』ではなく……

 

 この『始まりの呼吸剣士の手記』の内容も、プレイヤーデータによって中身がかなり異なります。

 中には縁壱や兄上の事を全て無視した手記だったり、第二の『歴代炎柱の書』みたいな、酒柱が病んだレベルの修正されてない歴史が綴られていたりと、本当に種類が豊富です。

 今回は運よく『日の呼吸』について触れられていたので、これはもしかしたら『月の呼吸』についても書かれている可能性が大ですね。

 では読んでいきましょう。

 

 ~少女読書中~

 

 え~……

 では、今回の手記の内容を要約します。

 

 『やっぱ剣技だけじゃ鬼倒すの限界ぜよ……』。

 『(数ヶ月後)やったぁ!特別な呼吸がたくさん生まれたぜよ!炎や水や日や月と種類いっぱいぜよ!』。

 『我ら〇柱は鬼殺隊にて最強……』です。

 

 思いっきり縁壱をハブってますねこの手記書いたやつ。

 しかも『呼吸が生まれた』と嘘じゃない書き方して、実際は全部縁壱が作ったという事実も彼の名前も伏せてるし……

 こいつクソっスね。

 

 ・『月の呼吸』……?もしかして……

 

 あぁでも、一応最後の良心で『月の呼吸』と『月柱』の情報が残ってたのだけは褒められますね。

 運よく『日の呼吸』についての情報が残っていても、当時のお館様の首を献上したクソ裏切り者な兄上についてはまぁまぁな確率で情報が伏せられている事があるのですが……どうやらここは心配いらなかったようで。

 

 いやなんでだよ(疑問)。

 しかも手記の中では兄上、普通に痣の寿命で死んだ事になってて草生えますわよ。

 実際は今も生き恥晒しながら侍ごっこしてるだけなんだよなぁ……

 

 ………………

 うーん?

 でもどうしてこの手記の作者は、縁壱を完全になかった事にしてる癖に兄上の情報だけは残してるんでしょうか?

 

 いくら無惨様を討ちそびれた&珠世を見逃した&兄上問題でスリーアウトとはいえですよ?それなら余計、問題そのものの一つである兄上の情報を残すとか考えられなくないですか?

 いくら改竄してるとはいえですよ?縁壱は手柄も名前も消す徹底ぶりなのに、兄上だけ律義に情報改竄?

 対応に差があり過ぎません?一体なぜ……?

 

 ……

 …………もしや。

 

 もしや、この手記を書いた始まりの呼吸の剣士にとっては、思いっきりやらかした裏切り者な兄上よりも。

 自分たちに呼吸法を教え、更に自分に痣を発現させた……

 ――自分の寿命を縮めさせた縁壱の方が、憎く妬ましかったからだとか……?

 

 ……

 ははは。

 いやいや、まさかね?そんなわけ……

 

 ・手記に書かれた当時の『月柱』の『型』の名前、そして剣の動きを、まずは僕が再現してみる。

 ・それを有一郎に見せると、彼は大きく驚き『夢で見た動きと同じだ』と言った。

 ・やはりそうだ。有一郎の適正は月、つまりこの子は『月の呼吸』が使える――。

 

 さて、話を戻しましょう。

 最悪な言い方ではありますが、所詮は縁壱の金魚のフンな始まりの呼吸の剣士『たち』の話より大事なのはここ。

 

 麗ちゃんが『日の呼吸の名を知った』です。

 

 後に炭治郎と出会った時、運が良ければヒノカミ神楽の習熟が加速するかもしれませんしね。

 それに、最初に手に取った手記が見事に当たりだったので、これで他の剣士の手記を漁る時間を短縮できました。

 後はすぐに『月の呼吸』再発掘の時間です。

 

 ですが、当然この時間も無駄にはできません。

 すぐ手紙を作成し、鎹鴉に『霞の呼吸の育手』に向けて送るよう頼みましょう。

 

 狙いは当然、霞の呼吸の技全て。

 

 無一郎くんの育成ついでに、麗ちゃん自身も壱から陸までの基本の型を全て学びましょう。

 

 ・まずは基本、刀の握り方から……真剣を持たせるのは早すぎるから、木刀を使って教える事にした。

 ・それに二人共、昔に教えた廉価版の呼吸をあと一歩で全集中の呼吸にできる程に練り上げていて、おかげで基礎体力は充分。

 ・あとはそれを、刀の持ち方を教えると同時に直すだけ。『廉価版』で慣れた肺や心臓、そして癖を全て『全集中』に置き換えるだけだ。

 

 やっぱこの兄弟おかしいよ(褒め言葉)。

 特に無一郎くんは凄いです、流石『一応』とはいえ縁壱と同じ血が流れてるだけはありますね。

 まるでスポンジみたいに技術を吸収していきます、そして実践できるようになるまでが早い。

 

 もう真っすぐ刀を振れるようになってる、こわ~……

 まだ真剣じゃないとはいえですよ?流石無限の才能持ちですわ。

 

 それを見た有一郎くんもより必死になってます。

 弟を一人にはしないぜ、という事でしょうかね?美しい兄弟愛だァ……

 

 ・でも、僕が教えられるのはあくまで『正しい呼吸』と『無駄を削ぐ』事だけだ。

 ・彼らの身体を育てる為の、純粋な筋力増強の鍛錬はやはりちゃんとした『育手』に任せた方がいい。

 ・その間、僕ができる事は一つだけだ。――『月の呼吸』を復活させる。この時代に、再び。

 

 様々な容疑()がかかっている手記の持ち主ですが、彼はありがたい事に様々な呼吸の型……それこそ月の呼吸の型までちゃんと記載していました。

 

 下手をすれば有一郎くんは呼吸こそ『月の呼吸』ですが、扱う型が兄上とは全く違う別の何かになる可能性もあったのでね、正直ありがたい。

 

 これは性能的な話ではなく。

 純粋に投稿者が型のモーションを把握してるから共闘がやりやすいという、プレイヤースキル視点での話です。

 

 では、残りは延々と彼らの育成に集中していく事にしましょう。

 ほぼ確定で入隊時期がズレてアオイちゃんとは同期にはならないでしょうが、問題はありません。アオイちゃんは普通に受かるし心が折れて原作通りです(悲しいなぁ)。

 ほなイクゾー!デッデッデデデデ カーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~1 YEARS LATER~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『最終選別』はその過酷さ故、生き残る人数は毎年ごく僅か。

 下手をすれば、その年に入隊する人間は〇人という結果すらある。

 それだけ鬼殺隊に求められる実力、何より『生き延びる力』とは高い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァッ……ハァッ……!」

 

 今ここにいる、隊士志望である無名の彼もまた、その(ふるい)にかけられた者。

 手に持つ刀は水色。

 それは鬼殺隊の中で最も使用者の多い『水の呼吸』の適正色であり。

 しかし、同時に『水柱』程の優れた適正を持ち合わせていない事を告げる、残酷な『才能』の証明でもあった。

 

「ッがああッ!!」

 

 乱れた息を整える事もせず、彼は力いっぱいに刀を振り上げ、下ろす。

 鬼は頸を斬らなければ死なない。人間は呼吸を使ってやっと、鬼と互角の身体能力を得る。

 そんな基本中の基本すら、彼の頭から忘れさせる程の。

 ――それは、純粋な恐怖。

 

「ぎひっ」

 

 注がれる粘ついた視線、汚い含み笑いと同時。

 バキンッと、鬼の肩と衝突した瞬間に刀は折れる。

 まるでそれは、彼自身の心を表しているかのようでもあった。

 同時に。

 

「――ッ、ぐあああ!?」

 

 背後からの殺気――。

 『育手』によって鍛えられた感覚に従い、咄嗟に折れた刀を盾にするも、結果は火を見るよりも明らか。

 元より半分以上の刀身が消失し、更に向かって来る力に対して、ちゃんと刀をまっすぐに突き立てる事ができなかった。

 

「テメェ邪魔すんな!」

「アァ?肉は早い者勝ちだろうが……そっちこそでしゃばんな」

「ふざけんな!それならやっぱ俺の勝ちだろうが!それは俺の獲物だ!」

 

 二体。

 致命傷ではないものの、背中を大きく爪で裂かれてしまい、這いずる事以外何もできない。

 血が流れる。

 

 身体が冷たく、凍えていくような感覚。

 それと同時に、背中に走る痛みがすぅ……と消えていくような、そんな肉体の危険信号と同時に、本当の『限界』が近づいて来る。

 

 致命傷ではない、が。

 今すぐにでも止血しなければ、手遅れになってしまう。

 だが。

 だがこの、藤の花の牢獄には。

 

「うるせぇ!早い者勝ちは早い者勝ちだ!だから――」

「黙れ!なら――」

 

 死にかけの他人を救うような。

 

『今すぐにこいつを喰ってやる!!』

 

 救えるような存在など――。

 

 

 

 

「霞の呼吸 弐ノ型 八重霞(やえかすみ)

 

 螺旋を描くような白の斬撃が宙を踊り、一方の鬼の身体を、頸を一瞬で切断。

 何が起こったのか理解できないもう一方の鬼は、今にも死にかけの『獲物』に向かって飛び掛かる、不格好な姿のまま硬直していた。

 

「あ~……これ結構深いね、傷」

 

 淡い青の目をした乱入者は、そう言って倒れる無名の彼の傷を見る。

 その少年は、今まさに飛び掛かろうとした『獲物』よりも遥か下の体躯、年齢の剣士見習い。

 残された一方の鬼は、邪魔をされた苛立ちを半分。

 しかし、共食いも時にはするとはいえ、一応の『同族』を屠ったという得体の知れなさに、最低限の警戒を抱いた。

 

「この一帯には()()()()()()()()()()()()()()、早く山を下りた方がいいよ」

「…………ぐっ」

 

 気だるげな目をしたまま、少年は倒れる彼にそう諭す。

 だが、後の歴史には残らず、そして何も成せない『無名』の彼にも、決して譲れないものはある。

 遠のく意識を、憎悪の力で無理やり引き留め、彼は言った。

 

「駄、目だ……俺は……」

「刀も折れてるし、それでどう戦うの?まさか素手とか言わないよね?」

「俺は絶対、家族の仇を……」

「――お前に何ができるって言うんだよ」

 

 と、その時。

 彼の言葉を遮ってやって来たのは、気だるげな目をした少年と瓜二つの。

 しかし、その少年とは逆に、冷たい目をした少年。

 二人の少年は、鬼の存在をまるで最初からないものとして扱っているかのように喋る。

 

「這いずる事しかできないお前に何ができるか言ってやろうか?餌だよ、鬼の餌。口だけは達者で、実力はないやつの典型だな?」

「兄さん、言いすぎ」

「俺は事実しか言ってない、今のこいつにできる事なんてない」

「――おい!」

 

 とうとう、限界を迎えた鬼。

 未知の存在への警戒や恐怖を、鬼の飢餓と自尊心が凌駕し、動きを見せた。

 

「俺を無視するなァ!!」

「――無一郎」

 

 冷たい目をした少年――有一郎が紫色の刀を。

 

「お前は『下』だ」

「分かった」

 

 気だるげな目をした少年――無一郎が僅かに青のかかった白刀を手に。

 涎をまき散らしながら走る鬼に視線を向け。

 

「霞の呼吸」

「月の呼吸」

 

 ――フゥゥゥゥゥ。

 ――ホォォォォォ。

 二人同時に、息を合わせる。

 

「肆ノ型 移流斬(いりゅうぎ)り」

「弐ノ型 珠華(しゅか)弄月(ろうげつ)

 

 文字通り、鬼の身体をバラバラの肉片にし。

 そうして弾けるように、二人は別方向に飛んでいく。

 

「俺は右に行く、お前は左」

「分かった。無理はしないでよ」

「ハッ、誰に言ってるんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 約四年ぶりの、一人の死者も出なかった『最終選別』。

 その中枢となった双子の剣士、彼らに助けられた者は多い。

 今回出てきた『無名の彼』もまた、その一人。

 

 これからも、一切語られる事のない彼の物語。

 一人、悔しさに涙を流しながら、山を下りた彼に待つ『これから』。

 それは果たして、どのようなものか。

 

 ……それは彼だけの、彼のみが知る物語だ。




 最近酒を飲まないと眠気が来ず朝まで寝れないので、寝る為だけに酒を飲むようになって『流石にやべぇ』となる今日この頃。
 まだ二十歳なのに……

主人公の将来的な身長はどれがいいか

  • 166cm
  • 172cm
  • 184cm
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