【RTA】鬼滅の刃RPG『長い長い人の歴史のほんの一欠片』獲得チャート   作:バブ辻オギャン

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 至って健康なのが判明したので初投稿。
 あと何度も言いますが、呼吸を『適正』表記にしてるのは誤字じゃありませんので、誤字報告は不要です。


37.噂のあの人たち~

 なんてこった、これが始まりの呼吸の剣士たち……

 縁壱以外誰も無惨と相対すらしていない悲しい存在。

 

 二度と人の役に立ちたいなんて思い上がるんじゃねぇ。

 ……なRTA、はーじまーるよー!

 

 前回はあっという間に作中時間一年を経て、初期育成パーフェクトな時透兄弟が誕生した所で終了。

 今回は彼らの帰還……『最終選別』の合格を確認する場面からです。

 

 ・あれから一週間……時間的にも、もうすぐ帰って来る頃だろう。

 ・先に帰って来た江檀の話では、今年の『最終選別』での死者は〇人との事だ。

 ・最後に死者がでなかったのはそれこそ、僕が行った頃だったから……うん、喜ばしい事だ。

 

 しっかりと強さが継承されていていいゾ~これ!

 参加者全員が生存を果たしている為、時透兄弟に入る経験値もボーナスで増えていると思いますので、これはかなり良好な結果です。

 ただ残念ながら、生きた者の中には隊士志望をリタイアし、そのまま流れるように『隠』に行く人も何人かいた模様。これも江檀くんからの報告で確認済み。

 まぁ理由は何となく分かります、才能の差を目の当たりにしちゃったんでしょうね。

 

 ・『最終選別』は意外と神経をすり減らす。僕は大丈夫だったけど、彼らがそうとは限らない。

 ・今日は目一杯褒めてあげよう、そうしよう。

 

 ちゃんとお姉ちゃん、というか師範をしてますねぇ。

 これで操作キャラクターがコミュニケーション能力:冨岡だったら目も当てられませんでしたが、麗ちゃんは礼儀正しいし口下手でもないのでね。

 

 あの人、育成能力が鱗滝さん並に優れてて師範キャラとしても上位に位置する程の優良物件なんですが……マジでコミュニケーション能力がカス過ぎて、プレイヤー以外ほぼ誰も稽古についていけません。

 モブはそもそも教えてもらう最低限の資格なしで、サブキャラクターでも最後まで冨岡さんを誤解せずにいるのは錆兎や真菰ちゃん、ついでに村田さんといった一部水の呼吸門下生のみ。

 

 ちなみに、同じサブキャラクターの尾崎さんも無理です。皆冨岡さんの口下手で勘違いして、途中で稽古をやめちゃいます。悲しみ。

 

 ・他の柱も、それこそ左近次さんも、弟子を送り出す時はこんな感じだったのだろうか。

 

 ……そういや柱で思い出しましたが。

 この一年間で麗ちゃん、一度も冨岡さんと出会わなかったんですよねぇ……

 他の柱は結構な数ランダムエンカウントで会えたんですが……何故か冨岡さんだけはそれが一度もないというね、何かの意思を感じちゃいます。

 真菰ちゃんはあれから何度か出会ってるみたいで、手紙でも彼について語る日が何度かありましたが……その時の一文がこれですよ。

 

 『話すのが苦手な人って感じかな』。

 

 流石大天使マコエルですわ。

 コミュニケーション能力Aは伊達じゃない(適当)、あの勘違いしない方が無理だろレベルの冨岡語を誤解しないって相当っすよ。

 麗ちゃんはどうだろうな……ちゃんと仲良くなれるといいけど(フラグ)。

 

 ・有一郎たちが帰って来た。

 ・二人共、服が僅かに汚れているだけで、それ以外に何も異常はない。

 

 そりゃ一年かけて鍛えましたからね。

 しかも教えてるのは縁壱スペックな麗ちゃんですから、双子の潜在能力との化学反応でそれはもう……飛ぶぞ。

 

「よく頑張ったね」

「ッ、おい!撫でるな!」

「よしよし……」

「やーめーろー!」

 

 ・有一郎が顔を赤くしながら抵抗するが無駄、僕の方が力は上。

 ・こういう時は目一杯撫でられろ、お父さんの教えだ。

 ・無一郎は目を細めて、ちゃんと撫でられてるというのに……

 

 おねショタじゃないか!(歓喜)

 有一郎くんのツンツンっぷりも、両親が生存してるので程よくなってて可愛いもんですね。

 それに口ではいやいや言ってても、こっち(身体)の方は素直なようだぜグヘヘヘヘ……

 

 はい、自重します。

 

 さて、原作では『刀を握って二ヶ月で柱』な無一郎くんですが……この世界では一年の準備期間がありますよね?死にかけて身体に蛆が湧く事もなかったし、療養のフラグも立ってませんでしたから。

 炭治郎の岩斬り修行が大体二年ですが、無一郎くんの修行はあんなのとは比になりません、質がもう桁違いです。

 

 なのでこの世界では恐らく『鬼殺隊に入って二ヶ月で柱』なルートになると思われます。……あんま変わらねぇな?

 そしてそれは、呼吸の適正ガチャで見事に当たりの『月』を当てた有一郎くんも同じ(上振れにも程がある)。

 

 これは確信です、二ヶ月後には一気に『柱』が二人増える光景が見れる事でしょう。

 いやぁお館様もウッキウキじゃないですかね?これ。

 というかあの『日の呼吸』の対とも言える『月の呼吸』が数百年ぶりに甦った時点で、もうかなり喜んでましたから。

 

 あ、ちなみに。

 やはりとも言うべきか、兄上が鬼殺隊を裏切って当時のお館様の首を無惨様に渡した事実はどの手記にもありませんでしたよ。

 しっかりと隠蔽……というか裏切りに関する情報そのものが完全に消されてます。

 

 まぁ兄上以外の月の呼吸の使い手(いたかは知らないけど)に対してえっぐい風評被害が発生するし。

 鬼殺隊のお館様への忠誠っぷりを考えれば、そんな情報残ってたら村八分なんて次元じゃ収まりませんでしたからね、妥当ではあります。

 

 ・きっとこの子たちはすぐ『柱』になる。

 ・未だ空席のある『柱』……九人揃うのもそう遠くないかもしれないな。

 

 二ヶ月後にはもう増えますよ(ボソッ)。

 これは無一郎くんだけでも言える事なのですが、ここまで強い新人が鬼殺隊に加入すると、同期の鬼に対しそこまで殺意がない(金目当てだったり)隊士が打ちひしがれて、辞退が続出したりします。

 

 が、誤差です。

 本来なら、VS無惨における肉壁たちの数を調整する必要があったりなかったりするのですが、この世界には麗ちゃんがいるので、モブ隊士の数に気をつける必要はありません、麗ちゃんが一人で無惨様倒しますから。

 

 無惨様の『警戒カウンター』やら『殲滅カウンター』やらに気を付ける面倒臭さがあるとはいえ。

 こういったモブたちを気にする必要がなくなるのも、縁壱スペックな主人公のいい所ですね。

 

 ・今日はお祝いだ。寿司でも牛鍋でも、好きなものをご馳走してあげよう。

 ・そう言うと、無一郎はキラキラと両目を輝かせ。有一郎も態度こそ興味なさげだが、実際はそわそわと期待を隠せていないのが、視覚を透き通らせなくても分かる。

 

 柱の給料は好きなだけですからね。

 

 麗ちゃん自身はそこまで物欲がある訳ではないのですが、真菰ちゃんの影響で外食をする事が多いので、一生を外食で済ませられる程度には給料を貰ってます。

 

 というか、それ以外で金使ってる所を見た事ないです。

 強いて言えば鬼殺隊の道具(打ち込み用の竹刀やら防具やら)は麗ちゃんの自腹だったけども。

 

 ・『父さんと母さんも誘っていいか』と、有一郎が言う。

 ・……口では優しすぎるとか、働きすぎな人たちだと好き放題言う有一郎だが、きっとそれは両親が大切だからこそだ。

 ・勿論いいよ。そう言って頭をもう一度撫でると、彼は顔を顰めつつも、じっと僕に撫でられ続けていた。

 

 ツンデレが極まってて可愛いっすねホント。

 さて、後は時透兄弟(ついでにご両親との再会も)友好度イベントを再生しながら、残る柱メンバーとの友好度上げを頑張っていきましょう。

 

 まずは現状、一番友好度の高いカナエさんから。

 その次に、友好度を上げる事での恩恵が一番大きい悲鳴嶼さん……といった順番でイベントを起こしていきましょう。

 

 幸いにも、時透兄弟を遅かれ早かれ、血液型の検査やら何やらの為に『蝶屋敷』に連れて行く必要があったのでね。

 今の時系列だとカナヲちゃんもいるでしょうし、何から何まで丁度良いのですわ。

 

 では、今回もこの辺で。

 ご視聴、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 語られる事のない、彼らの物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある屋台にて、複数の人影があった。

 男にとって、それらは見知った者の中のほんの一握り。全体の半分にも及ばない。

 今ここに居ないのは任務だったり、他の人との用事を優先する者。

 そして、既にこの世にいない者だ。

 

「お~い!遅いぞぉ!」

「悪い、ちょっと出るのが遅れてさ」

 

 遅れた理由は単純、少し着替えるのに手間取っただけ。

 それ以外には何もない、ただ少し手元が狂い、時間が必要以上に奪われた、ただそれだけだ。

 だが、先客たちは『他の理由』だと思ったのか、わざとらしく声を震わせて。

 

「けっ!可愛い可愛い恋人がいる男はやっぱ違うなぁ!?」

「羨ましいぞコノヤロー!なんでお前に恋人がいて俺にはいないんだ!運か?運なのか?」

「はは……」

 

 暖簾の奥では、五~六人ほどが並んで座れる程の座席が、一列になって鎮座している。

 先客は四人。そして今丁度ついた自分で五人目だから、座席の余裕はある。

 男は既に『仕上がっている』彼らの妬みを、左耳から右耳へと聞き流しながら。

 

「運で恋人ができる訳ないだろ。愛だよ、愛」

 

 わざとらしい、格好つけた笑みを浮かべて言ってやる。

 

「畜生!やっぱ羨ましいぞコノヤロー!ただでさえ鬼殺隊は女の子が少ないってのによォ!俺だって彼女欲しいぞ!!」

「なら彼氏を作れ、誤差だ」

「誤差なもんか!?浦賀テメェ!!」

 

 男――浦賀は笑って。

 

「なら、そうやって『恋人』に執着するのをやめるんだな」

「ふっざけんなよ!?恋人が欲しくて躍起になってるのに、恋人を欲しがるのをやめろとか無理に決まってんだろ!!煩悩舐めんな僧侶かテメェは!?」

 

 軽口を吐く、吐かれる関係。

 『明日の命』が保証されない生き方であると、それは『あの日』以来一層強く思う。

 

 浦賀は一度、下弦の壱に幽閉されて死にかけた。

 だがその経験が、今も尚、こうして仲間と笑いあえる日々を作っている。

 

 一度負けて、無様に『死にたくない』と願ったからこそ。

 今を必死に生きる事が、生きる為に逃げる事を選べるようになった。

 あんな経験は二度としたくないが。

 だが、あの経験が今の自分を、『浦賀』という男を作っている事は間違いない。

 

「というか、恋人が欲しいのはいいけどさ……女隊士にギラついた目を向けるのやめろよ?普通にバレてるぞ」

「……え?」

「いやホント、前に『蝶屋敷』で世話になってた間、お前の事を『視線が嫌だ』って話してる人がいたからな、間違いない」

「…………」

 

 固まった彼は放っておいて、浦賀は水を口に運びながら。

 

「あ〜……そういや、聞いたか?今年の『最終選別』の結果」

「…………」

 

 驚愕で固まったままな一人を無視して。

 残る浦賀以外の三人は、全員でどこか遠くを見るような目で、それぞれ語る。

 

「あ〜……そりゃあ……なぁ?」

「何年ぶりだっけ?死者が〇人で全員合格って」

「確か四年ぐらい前じゃなかったか?ほら、煌柱様が確かその時……」

「知ってるぜその話。確か時透ってやつだ、煌柱様の継子で、しかも『始まりの呼吸の剣士』の子孫っていう……」

「噂によりゃ、この二人が山の鬼を全部狩っちまったらしいぜ」

「天才剣士に育てられた天才兄弟、かぁ……見事に『らしい』な」

「あれの同期には同情するなぁ、俺なら折れてたわ」

「はっはっはっ、俺も同じだ!」

 

 剣士は身体が命だから、浦賀は酒を飲まない派だ。

 しかしある程度ならばいいと、他の三人は悪酔いしない程度にじゃんじゃんと酒を口に運んでいて、噂の天才兄弟を面白おかしく語っている。

 

 自分より強い者、才能に恵まれた者。

 そんなのはもう、飽きる程に見てきた。

 

 だから、こうして『折れるかも』なんて口にはしつつも、その実彼らは何も気にしていない。

 良い意味で、彼らは既に自分の力に折り合いを付けているのだ。

 

「しかも兄貴に至っては、四百年近く誰も使えなかった『月の呼吸』の使い手だってよ。もう名前の時点で強そうじゃねぇか?羨ましすぎるぜ」

「そんな事言ったら師範の煌柱様もだろ、何なんだよ『星の呼吸』……めちゃくちゃかっこいいじゃねぇかよ……」

「お前らもう三十の癖に何餓鬼みたいな事言ってんだ?」

「うるせー!男はいつだってかっこいいのが好きなんだよ!!」

 

 暇な時に集い、笑い、語り合う。

 この機会は以前にもあって、浦賀はその度に変わらない面子に安堵と喜びを覚えるのだが、時に何が起爆剤となって大きな騒ぎとなるかは、分からない。

 そして、今回もそのきっかけは『ある一言』だった。

 

「煌柱様……綺麗だよな」

「花柱様美人すぎる」

「しのぶちゃん可愛いよね」

「俺も恋人欲しいぃいい!!」

 

 ――空気が冷えた。

 さっきまで固まったままだった一人の復活……そしてまた怒りにより固まる様。

 酒で緩んだ理性の紐が解け、男同士の馬鹿らしい争いの気配を察知した浦賀は一人。

 知らぬ存ぜぬと水を飲み続けた。

 

「ハァ!?絶対煌柱様…麗ちゃんの方がいいだろうが!」

「お前誰に『ちゃん』付けしてるんだ死にてぇのか!?というかしれっと『しのぶちゃん』呼びしたお前も!!何様だ!?」

「カナエ様は綺麗だししのぶちゃんも可愛い……」

「節操ねぇな!?」

「俺も恋人がぁ!!欲しいぞぉおおおお!!!!」

『うるせぇ!!!!』

 

 ――これは帰るのが遅くなりそうだ。

 一人、恋人のいる人生の勝者浦賀だけが、静かに水を飲んでいた。




 大正コソコソ噂話
手記に『月の呼吸』を含めた情報を記したのは、戦国時代の柱の一人です。
彼は痣を発現させ、柱になれる程に剣士の才能がありました。
しかし、二十五の歳が近づく度に、戦死ではない寿命による死を恐れ、段々『死にたくない』と思うようになります。
次第に、自分が痣を発現させた要因でもある縁壱を憎むようになり、彼は縁壱が無惨を打ち損ねたと知ると、他の誰よりも早く自刃を命じました。
縁壱が鬼殺隊を去ってからは刀を持つのをやめ、残り少ない寿命で八つ当たり気味に、自分にとって都合の良い部分(縁壱の名前と功績を抹消した内容)を物語として綴り、手記として残しました。
彼は死の間際まで、ずっと縁壱を逆恨みし続けていました。
そして、誰にも看取られず一人で死にました。


 浦賀
『風の道しるべ編』にて見事生存を果たした男。
後遺症もなく、鬼殺隊として働きながら毎日彼女とキャッキャウフフしてる。
のちに彼は寿命を全うし、最後はたくさんの孫に看取られて死ぬ事となっている。

主人公の将来的な身長はどれがいいか

  • 166cm
  • 172cm
  • 184cm
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