【RTA】鬼滅の刃RPG『長い長い人の歴史のほんの一欠片』獲得チャート   作:バブ辻オギャン

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 崩壊学園にとうとうババーニャが実装らしいですよ奥さん。
 https://youtu.be/ohJAMBKQ9YI?si=AG0pVCDMi6KvGpD6


57.VS猗窩座を終えて~

 そうか!

 君は頭が悪くて他にとりえがないから闘うことでしか自尊心を満たすことができないんだね。

 かわいそ…

 なRTA、はーじまーるよー!

 

 という訳で早速無限列車リプレイ、猗窩座戦を振り返っていきましょう。

 肝心の麗ちゃんはチャートの都合上参加してませんでしたが、その分他柱(音柱&霞柱)と友好度を深められたので結構アリよりのアリな結果でした。

 操作キャラクターが無限列車に乗車しない場合、まれ~にランダムエンカウントで童磨がやって来る可能性もあったんですが……運よくそれも回避できました。

 

 やったぜ(ガチ)。

 

 いやマジで、普通の操作キャラクターならまだしも縁壱スペックだと洒落にならないんですよね、童磨エンカウントって。

 最初の戦いと違って舐めプができない、システム的に勝ちが確約された半分ムービー垂れ流し状態になるんですよ。

 それで童磨を殺っちゃった場合、ほぼ間違いなく無惨様が本気で動き出して鬼殺隊崩壊、それか麗ちゃんの存在を知って寿命死待ちをやって来るので駄目。

 兄上のエンカウントも同じく詰みではあるんですが、まぁよっっぽどの外れ値引かなきゃフラグすら立たないのでそこはよし。

 

 と、麗ちゃん関連の話はここまで。

 続いては肝心の無限列車……煉獄さんの安否ですね。

 

 今まで何度も豪運を発揮した分、ここで運に見放されてもおかしくはないと覚悟していたんですが……

 結果は大勝利、煉獄さんは見事に生存しました、イェイ!

 何この子?主人公?ってぐらいに甘露寺さんが大活躍してくれましたね……

 

 煉獄さんが死ななかったのも……猗窩座が撤退するまで時間を稼げたのも。

 全部、甘露寺さんが居たからじゃないか……!

 

 嘘だと思うだろ?これマジなんだぜ。

 討伐までは行かないまでも、『柱』が一人も欠けなかったのはやはりデカい。

 これが操作キャラクターが関与した結果ならまだしも、不在の状況で起こったというのがね、もうこのゲームの奥深さを証明してます。

 

 これだから『鬼滅の刃RPG』は面白い!(エボルト)

 システムがどこぞの黒い火花よろしく滅茶苦茶にデレてくれたのも大きいですが……単純に甘露寺さんと猗窩座殿の相性バトルが一番ですね。

 

 ではここで、VS猗窩座の裏要素をお教えしましょう。

 

 猗窩座殿はこと戦闘において明確な欠点が存在しません。

 『透き通る世界』に『破壊殺・羅針』が通用しないという特徴こそあれ、ぶっちゃけそれは欠点でも弱点でもありません、普通の人間は『透き通る世界』に至れませんから。

 何より兄上と差別化した明確な強み、それは一撃における破壊力に他ならず、兄上が『面』なら猗窩座殿は『点』。

 童磨はもう意味の分からんクソゲーなので除外するとして、やはり『上弦の参』は洒落にならない強さ、まさしく『修羅』です。

 

 シンプル故に極まった方向性のクソゲーな猗窩座殿ですが、彼には昔お話した通り、絶対成功する『頸斬り克服』チャンスがあります。

 これのせいで盛りに盛った操作キャラクターのスペックゴリ押しでどうにかできる童磨(その後の対処は考えないものとする)とは違うバッドエンドが生まれます。

 

 悲鳴嶼さんだろうと、何なら縁壱さん本人だろうと関係ありません。

 猗窩座殿は頸を斬られ、確定復活をしてから秒単位で鬼の限界の壁を破り続け、最終的に生物として無惨様と同じ領域かそれより上に辿り着きます。

 なので猗窩座殿はこのゲームで唯一、『縁壱スペック』が真の意味で通用しない存在であり、個人ならまだしも『人類』としての勝ちの目はほとんどない敵。

 何なら一度『修羅』に進化してしまうと、もう二度と恋雪さんの声も届かなくなります。

 

 仮に麗ちゃんが無限列車に乗車した場合?

 後は言わんでも分かるやろ。

 詰みや、死ぬで君。

 

 だからこそ、彼を倒すのは原作通りの最終決戦炭治郎しかないのですが……

 もう一つ、倒すまでには至らずともある程度やれる要素を持った人間がいます、それこそが甘露寺さんだったという訳です。

 

 『女性』、『恋』という猗窩座殿の中に眠る狛治さんへ叩きこむ、蠢蟹掌(しゅんかいしょう)並みの二度撃ち要素。

 これにより猗窩座殿は単純な二対一ではなく、甘露寺さんを傷つけられない縛りプレイに陥られます。

 この辺も煉獄さん生存に繋がった感じですね。

 

 あ、ちなみにしのぶさんが相手になった場合はトラウマである『毒』がぶっ刺さるのでいきなり初手『滅式』が来ます。

 それでも『女性』という要素が狛治さんにぶっ刺さる為、死にはしませんが剣士としては再起不能になるでしょう。ひえっ。

 

 リプレイを見ていて分かりましたが、やはり猗窩座殿は最後の最後まで甘露寺さんを傷つける事ができていませんでした。

 特に戦闘中最後の『滅式』。途中で割りこんで来た甘露寺さんに右手が当たってしまうよりも前に、もう片方の手で自分の右腕を殴って消し飛ばした時は目をひん剥きましたよ。

 いやそこまでやるんかい、って。

 

 あとは投稿者も完全に予想できていなかった有一郎くんの参戦。

 いやマジでびっくりしましたよ、これワンチャン猗窩座殿頸斬られるのでは?とも思いましたね。

 が、実態はそれによって遊びをやめた猗窩座殿&玖ノ型の『煉獄』をキャンセルする無慈悲の鈴割展開。

 あれ見た時は完全に終わったと思いましたが、結果はこうです。

 

 

◇―◆―◇

 

 

甘露寺蜜璃:無傷。

煉獄杏寿郎:眼球(左)破裂。

時透有一郎:右腕・肋骨の骨折、左足の骨に亀裂あり。

 

 

◇―◆―◇

 

 

 やったぜ(二度目)。

 生きてるだけで丸儲け、大勝利を超えた大勝利です。

 『滅式』キャンセル後、夜明けまでの僅かな時間での悪足搔きが結果として原作通り、煉獄さんの目をやっちったって感じですね。

 にしても、甘露寺さんもかなりガッツありますよね。

 いくら相手が女に手を出せないと見抜いたからって防御を捨てて割り込むなんて普通できませんよ。この辺の変化も操作キャラクターによるバタフライエフェクトなんですかね?

 そういや猗窩座殿相手に『強さ』の事説いてたし、もしや意外と麗ちゃんの影響デカい?

 

 ・鎹鴉からの報告が二つあった。

 ・今回の報告は、どれも鬼殺隊にとっての朗報。

 ・十二鬼月・下弦の壱討伐と、上弦の参の情報。

 

 と、ここでリプレイ画面から切り替えて麗ちゃん視点へ。

 無限列車周辺から帰って来た鎹鴉からの報告を聞き、麗ちゃんも安堵の息を零しています。

 

 ・下弦の討伐も当然喜ぶべき事だけど、それよりも嬉しかったのは、上弦と相対して誰も死ななかった事。

 ・杏寿郎さんも、有一郎も蜜璃も、本当に生きてて良かった。

 ・残念ながら、上弦の参は夜明けと共に逃げてしまったらしい。もしも僕がそこにいれば……そう思わずにはいられない。

 

 やめてね?

 君が猗窩座殿と対峙した瞬間バッドエンド確定だから。

 いくら君でも修羅座殿はどうにもできないから。

 やめてね??(真顔)

 

 ・『猗窩座』と名乗った上弦は、どうやら女を傷つける事に忌避感を抱く鬼らしい、蜜璃が怪我の一つも負わなかったのも、それが理由らしかった。

 ・鎹鴉曰く、有一郎は蝶屋敷で療養中、杏寿郎さんは片目を失ったせいで感覚が以前よりも乱れてしまっている為、それを慣らす為に鍛錬中らしい。

 ・一時的だが、柱には二名の空白ができた。

 

 うーん……いくら煉獄さんといえど、突然片目になってしまえば以前のようにはいかないのでこれは仕方ないっすね。

 

 ・空席となった炎柱と月柱。一時的とはいえ、代わりに新たな『柱』が二名入る事が告げられた。

 ・杏寿郎さんの代わりは蜜璃、杏寿郎さんが復帰するまでの間は『恋柱』として活動するらしい、詳しい発表は近い内に『柱合会議』での事。

 ・有一郎の代わりは伊黒小芭内という人が入るらしい。扱う呼吸は……『蛇』?初見だ。

 

 この世界では終始人材不足の原作とは違い、『柱』の予備である『梁』が存在しているので、このように煉獄さんと有一郎くんの穴埋めも問題なし。

 そしてテキストを見る限り……どうやら麗ちゃんはまだ伊黒さんと会った事がないようですね。

 稀にプレイヤーが関与しない場所でこっそりと出会い、フラグを形成したりするパターンもあったりするんですが……今回は外れのようです。

 

 ・まだ時間はある、どうしようか?

 

 1.『煉獄杏寿郎の所へ』。

 2.『時透有一郎の所へ』。

 

 おっと、これは分岐イベントっぽいですね。

 うーん……正直どっちを選んでも損はない当たりイベント(友好度)だとは思うんですが、誰を優先するかですねぇ……

 参考までに、煉獄さんの友好度は『59/100』、そして有一郎くんは『62/100』。

 基本このゲーム、友好度による特殊イベントは60の数値に達してからなので、ここで行くのは当然煉獄さん――。

 

 ではなく有一郎!

 何故かって?おねショタが見てぇからだよアァン!?

 

 と、冗談は置いておいて。

 真面目な理由を話すと、これは後々に発生するイベントのフラグがあるからですね。

 このゲーム、やはり煉獄さんが人気キャラである事が理由なのか、特に意識する必要がなくとも、勝手に煉獄さんと友好度を深められるイベントが湧いて出てきます。

 なのでここで煉獄さんとのイベントを消化するよりは、次いつ来るか分からない有一郎くんとのイベントを消化した方が良いのです。

 

 とこんな事しゃべくってる場合じゃねぇ!

 

 即選ぶのは『2』!このまま有一郎くんへ会いに蝶屋敷へGOー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 空は、躊躇いのない青一色に染まっていた。

 浮かぶ雲もまるで、陽光の熱と眩しさから逃げるように端へ寄っていて、直接地上に降り注ぐ陽光は、硝子越しでも肌に重みを与えてくるようだった。

 それ自体は嫌ではない。が、身体を動かせない今の状態だと、少しばかり話が変わってくる。

 

「…………」

 

 月柱・時透有一郎。

 彼は現在、蝶屋敷にて療養の最中。

 天井にある染みの数、代わり映えしない照明によって生じる影、それが今の有一郎に見る事を許された唯一の光景。

 痛みはない。

 身体を動かせない事に対する不満こそあれど、自分の処置に異を唱えるつもりもない。

 ただ、あまりにも静か過ぎた。

 

「はぁ…………」

 

 普段は耳に残りもしない時計の針の音。

 一つの目盛り分、針が進む度に聞こえる音。

 身動き一つ取れない自分を置き去りにする、そんな時間の忌々しさが心を削る。

 動けない分、話す相手もいない分、有一郎に突き付けてくるのは、あの戦いの記憶。

 

(あれが、上弦…………)

 

 上弦の参・猗窩座との戦い。

 それは、有一郎に肉体的な意味でも、そして精神的な意味でも傷を与えていた。

 あの鬼は『修羅』だった。

 嵐のように苛烈な打撃、言葉や態度を裏切るように冷たく、鋭利に。

 羅針盤のように確実に隙を刺す、磁石のように吸い込まれる拳。

 

 煉獄杏寿郎は片目を失った。

 甘露寺蜜璃は、あの鬼が偶然『女性』を傷つけない意思を持っていた為に、幸運にも無傷。

 

 それに比べ、自分はどうだ?

 意気揚々と助太刀として参加し、できたのは多少の斬り合いと殴り合いのぶつかり合い。

 しかも、猗窩座は自分に対し全く本気を出していなかった。猗窩座の女性への不殺に懸け、身体を張って杏寿郎を助けた蜜璃とも違い、自分は最後までお荷物だった。

 

 あれで『参』。

 

 自分の師は、あれよりも強い『弐』と戦い、無傷で市民を守り切り、そして生きて情報を持って帰ったというのに。

 療養中の痛みがないのは本来であれば救いだが、今だけはそれがあって欲しかったと思う。

 何もできない静けさは、有一郎に過去と現実を見つめ直す時間そのもの。

 鬼とは違い、人間の怪我はすぐには治らない。

 このままあと数週間、自分は億劫な時間を過ごすのかと、半ば諦めて目を瞑ろうとした時。

 

「有一郎」

 

 透き通った声が、真横から自分に向けられていた。

 気が付くと、彼女はまるで最初からそこにいたかのように、こちらを見下ろしていた。

 藍鼠色の髪、青い羽織。

 煌柱・花柳麗が、師範がそこに。

 

「…………」

 

 自分の名を呼ぶ彼女の声は、最後に会った時と変わらない。

 厳しくもなく、甘くもない。素朴に、そして揺るぎのない声。

 

「生きて帰ってきた」

 

 それは、ほとんど独り言のような声色だった。

 

「上弦との戦いで、生きて帰ってきてくれて。……本当に良かった」

 

 だが視線は、向ける思いは今まで見た事のない、有一郎にとって初見のもの。

 強い人間である事は知っていた。

 多くの理不尽を、奪われた悲しみから目を背けたりはしない、強靭な心を持っている事も知っていた。

 

 継子(弟子)である自分ですら、気味の悪さすら覚える程の彼女。

 それが、今は違っていた。

 

 視線は、黒曜石のように美しいあの瞳は。

 包帯を巻かれた、ぴくりとも動かない自分の身体にのみ向けられていた。

 まるで、有一郎の今を、生きている現状を何度も確認するかのように。

 

「よく頑張ったね」

 

 彼女は、麗は一歩ベッドに近づき、そして自分の頭を撫でた。

 それがまるで、夢でも見ているかのような感じがして、有一郎はいつもの調子で言葉を返せず、声が喉元で燻る。

 

「……………………なんだ」

 

 強き人間が見せる、本当の安堵という名の弱い部分。

 それは、まるで今まで彼女に対して形容し難い違和感を、嫌悪未満の、理解できないが故の僻みにも似たそれを、氷のように溶かしていった。

 どんな叱責よりも、どんな励ましの言葉よりも、深く心に突き刺さるものだった。

 

「そういう顔、できるのか…………」

 

 まどろむ視界で捉えた、麗の控えめな微笑み。

 黒曜石のような目の奥にあった、消え切らない安堵の光。

 

「…………おやすみ、有一郎」

 

 それが揺れ動くのを、有一郎はしっかりと目に焼き付けた。




 初っ端にかましといてアレだけど有働の語録ホントキレ味凄いと思う。
 格闘漫画出身のキャラが格闘漫画の主人公に言う台詞じゃねぇよこれ……
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