人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜   作:札切 龍哦

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全能『やぁ!はじめまして、或いはまた会ったね、かな』

『お初にお目にかかる人も、そうでない人にも向けてご挨拶を。私の名は『全能』。物語を遠くから見守る虚ろな存在だ』

『さて、まずはこの物語、新たに一から始まったこの叙事詩の立ち位置や在り方、簡単なあらすじを提供させていただこうか』

『まず、この小説はhttps://syosetu.org/?mode=write_novel_submit_view&nid=137505の3001話目にあたるもの。地続きであって続編というわけではないというものだ』

『興味を持ってくれた初見の方は、是非とも上記のリンクの方から読んでくれたら嬉しい。これからの物語は『地続き』を前提に描写される』

『クラスで馴染めず孤立…なんて気持ち、興味を持ってくれた君には味わってほしくはないからね。最低でも…そうだな、200から300話くらい読んでくれればどんなものかは掴めるかな』

『更に、今回はネタバレを大いに含んだあらすじを解説させていただくからね。割りと根幹なお話をするから、ネタバレ嫌いな方はすぐに上記リンクに避難してほしい』

『了承してくれたかな?それでは───』

『時系列を、簡単に整理させていただこう。同時に、分かりやすい現状のアレコレをね』


再びの始まり、根源の手引きの前日譚

まず、この小説の本質は『神様転生』の設定が根幹に備えられている。

 

神様転生とは大まかに、『死した魂が、神の手により異世界などに転生し始まる物語』の通称、或いは総称だ。

 

私のこの物語における立ち位置は『全知全能』の全能担当。一人の人間の視座の範囲で、ありとあらゆる全てを可能とする存在。

 

行使できる能力は、まぁ諸君の考える『神』の領域にあるといっていい。

 

しかし、全能であって全知全能ではないのが救いであり、残酷なところだ。

 

一つの世界に『転生』という法則を持ち込んだ功罪。全知全能でなくば行わなかった事をした事実は、全時空と全次元を巻き込んだ…。

 

申し訳ない、自己語りになってしまう。本題とは異なる故、此処までにしよう。

 

大事なのは概念ではなく、『転生』によって送られた魂の行く末の事だ。

 

この物語における転生した魂。Fateシリーズの世界観に紛れ込んだ魂は、『全能』が選んだものだ。

 

その魂の『転生先』に選択したのが『英雄王ギルガメッシュ』という存在。

 

つまり『フェイト・グランドオーダー』の世界に『転生者』と『ギルガメッシュ』を主人公として私が差し向けた物語がこの『人理を照らす、開闢の星』という話の根幹になる。

 

『転生者』と『英雄王』が織りなす物語がどんなものであるかは……

 

是非とも、その目で、その感覚で味わってほしいな。間違いなく、何かしら感じるものがある事を保証しよう。

 

そして、3000話までずっと応援してくれた方々には敬意を以て、『挑むべき敵』の『真相の一端』を明言しておく。

 

ネタバレ、というよりは情報解禁だ。てれびくんの様な、先行紹介だね。

 

何年も何年も、謎のままではいられない。良い意味で、考察なんて小難しい事は不要な娯楽小説だからね。

 

終極の獣、ビーストΩ。ヤルダバオト・デミウルゴス。

 

描写された情報からも理解してくれたとは思うが、この獣はずばり言えば、私が送り出した存在と全く同じ『転生者』であり、無数の『集合体』の総称だ。

 

全能が容認した『転生』の可能性。其処に無数の【転生した魂】が集合し、合一し、己のみを至上とする集合意識達の結晶体が、『神』の器を持ち、全知全能として起動したもの。

 

『転生特典』としてのギフトに『全知全能』を望んだ転生者達の集合体…といった方が分かりやすいかな。

 

彼等が何故転生し、何故世界を手にし、世界の全てを弄ぶのか…

 

それは流石に明かすことは無粋だね。楽しみまでは奪わないでおこう。

 

聞いていなくとも、いずれ彼等は語り出す。その時を、心待ちにしておけばいいはずさ。

 

さて、この転生者達は、舞台となった世界とは違う『平行世界』或いは『編纂事象』の一つに流れ着いた。

 

そこから神として、全てを思いのままにせんと動き出した。その動機は、当事者であり傍観者だった。

 

登場人物でありながら、自身らは高次元から世界に干渉するプレイヤーであると自己を認識し、その振る舞いは残酷であった。

 

その様な、ある意味で神の如き振る舞いにより、彼等は再びの死を迎え砕け散った。

 

自らが作り上げた『始まりの男』に反面教師にされ、遂には討ち果たされたのさ。

 

転生者達はそれはそれは慟哭し、絶望し、男を呪った。

 

彼らからすれば、データに過ぎないゲームキャラクターに命を奪われ、転生の機会すら奪われた事になる。彼等は生に執着し、死にながらも別世界の『並行存在』…

 

即ち、自分らと同じ『神』とその座を乗っ取り、今度こそ世界を思いのままにする第二の生を始めようと生き延びたのさ。

 

そして、彼等の流れ着いた世界がこの小説の舞台となる『汎人類史』…即ち、世界で最も可能性のある枝葉だ。

 

この世界における唯一神は、メソポタミアに伝わる神話より地続きの体制を取っている。

 

マルドゥーク神がティアマト神と行った世界という概念の黎明を作り上げたる儀式を『天地開闢』。

 

そして、唯一神が生物のために神の領域から人の世界に創造したのが『万物創造』といった順序で歴史は紡がれているわけだ。

 

転生者達は、自らの転生した存在と同一である『唯一神』を、あろうことか殺害してしまった。

 

そして唯一神の座に付き、力と世界の全てを手にし、その世界を自らの『転生先』として定め、ありとあらゆる万物を自らのものとして弄んだ。

 

彼等、転生者を殺した男は『アダム・カドモン』。始まりの人間にして最初の男。

 

その事を恨み、憎み、そして自身らが憧れ、なる筈だった『理想の自分』が自分ではない存在と成り果てたことに妬み、嫉んだ事から、彼等はその世界の始まりの全てを冷遇し、放任し、改悪し、虐待した。

 

始まりの男女の知恵と生命を奪い、無知蒙昧の白痴の人形に陥れ楽園で管理した。

 

天使や天国を、世界ではなく己の為だけに作り変えた。

 

神に討ち果される生贄として、悪と魔を作った。

 

悪と魔に始まりの男女が唆された際は、躊躇いなく楽園より追放した。

 

自らを信じぬ全てを虐殺し、自らのみを至高とした。

 

そして、始まりの男女に永遠の放浪を強い、身も心も自らに屈服した処でまやかしの慈悲をちらつかせ、その魂を隷従させ、人類に原罪を課した。

 

神話の編纂歴を長々と伝えるのにはきちんと意味がある。

 

この偽りの神は、始まりの男女を現代に『転生』させた。

 

『再び完璧なるお前達となれば、我が楽園に再び招き入れよう』と、【その約束の記憶を抜き取り】、【完璧でなくてはならない理由を忘却させたまま】。

 

始まりの男女は、『楽園に再び帰るため、完璧でなくてはならない』という理由と動機から、【楽園に再び帰る】という記憶を抜き取られ、【完璧でなくてはならない】という【強迫】を起源に書き換えられ、現代に転生してしまったのだ。

 

何のために、誰のために、どうして完璧でなくてはならないのかを永遠に思い至らないまま。

 

何をしても満たされない、何をしても焦燥と渇望が収まらないまま。

 

やがて始まりの男女は『自身らではなく、生まれた子供を完璧にすればいい』といった考えに至る。

 

『自身らが完璧を目指すより、ずっと楽だ』

『子供は親のために生まれ、親の為に生きるのが当然』

『産んでやったのだから、親が子供の人生を使って何が悪い』

 

………そんな想いから、彼等は一人の子供…

 

いや。『自身らの代わりになる道具』を生み出した。

 

その子供は、彼と彼女を遥かに上回る程に完璧な素養を持っていた。

 

彼と彼女が求める、それ以上の才覚を以て生まれてしまった。

 

それにより、彼女は【完璧】という狂気の【供物】にされた。

 

その子供こそが───この物語の『主人公』にあたる存在。転生者と王を活躍する『主役』とするなら、読者の感性と感覚に寄り添う役割を持ったのが『主人公』。

 

その娘は、やがて運命に導かれ2015年付近の人理保障機関『フィニス・カルデア』という組織の、一般参加枠のマスターとなってこの物語の中核となっていく。

 

長々と語ってしまったが、つまりこの物語の中核は、『世界に生きる者』と、『転生者』の一人が、数多無数の世界に巣食う【転生者達】を打倒するという事だ。

 

世界に根付き、生きる者たちの中で自らを世界に定める『転生者』。

 

世界を手にし、自らのみの愛と驕りによって世界を支配し続ける【転生者】たち。

 

そして転生者が手にする筈の、高次元の『全知』と『全能』。これらを収めた『至高なる聖杯』を、全時空と全宇宙の覇権をかけて奪い合う。

 

それこそが、この叙事詩が今取り組んでいる戦い。

 

全知全能の聖杯戦争。即ち──。

 

『オールマイティ・グレイル・ウォー』。

 

遍く全ての尊厳を守る為の、偉大なる戦いという事さ。




全能『とまぁ、大まかな前日の時系列とあらすじはこんなものかな』

『物語を知るものには復習に、知らないものには知りたくなるきっかけになってもらえたなら幸いだ』

『さて、というわけで、これからまた新たな足跡が刻まれていくことになる』

『今回は序破急のうちの破にあたる章となるが、もしこの章で決着をつける戦いにまで至ったなら…最後の章は『終章』となるだろう』

『果たして何年先になるかは分からないが…無理をしない程度に、応援してくれたならば嬉しいな』

『というわけで、舞台装置の解説はここで終わりとしよう』

『初めての方は、どうかまたいつか。知己の方は、これから先をお楽しみに』

『これからも、この豪華絢爛の叙事詩の歩みを…』

『共に見守っていけたら、嬉しいと思うよ。心から…ね』
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