人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜 作:札切 龍哦
レヴィアタン【そうでもない……海を照らす日差しは大事】
虞美人「ん?何よあんた。……神獣……?」
レヴィアタン【一応、海のイベント担当。レヴィって呼んで】
虞美人「ふーん…。とりあえず、オイル塗ってくれる?」
レヴィアタン【いいよ…前は自分で】
オルガマリー「あら……」
虞美人「あ、アニムスフィアの小娘ね。あんたもせっかくだから寛いできなさいよ」
オルガマリー「流石、様になるわね。虞美人サマは」
虞美人「セレブさが違うのよ、セレブさが」
レヴィ【セレブ……魔王も憧れる響き…亡き夫を弔う未亡人…けへひひひ…】
オルガマリー(大分拗れてるわ……)
「ひゃっほーーーーーっ!!」
夏。全ての海と空が手に入った至高の夏。少年少女が叫び、歌い、青春を謳歌する夏の一時がついに始まった。
「リッカはもちろん、アンタもやるわねグドーシ!サーフィン練習してた!?」
「万物流転、色即是空、空即是色。あるがままにでござるよ」
「それでサーフボード直立合唱は匠の技すぎないかしらー!?」
「せんぱーーーーーい!!(沈没)」
「先行くよマシュ!波乗り空中3回転だーーーーッ!!」
心ゆくまでサーフィンを堪能し、波を制するもの───。
「縷々、見てください。カニさんです」
「あぁ。ゆかな、気をつけろ。挟まれないようぐぉあぁっ!!」
「だ、大丈夫ですか…!?」
「ぐっ!やるなこのイレギュラーめがっ…!」
波打際でのんびり過ごすもの──。
「天空海さん見てください!ピンク色のイルカですよイルカ!」
『売り飛ばしたら結構な金になるんじゃない!?捕まえましょうよアナーヒター!』
『だーめ。あるがままにしてあげなさいな』
生き物に想いを馳せるもの──。
「よーし行くぜ?カドック、キリシュタリア!」
「あぁ、ゴールを頼むぞキリシュタリア!」
「よし!では──よどんっ!!」
「「よどんっ!?」」
「ハッハッハッ!雷霆キャンセルさお先にー!」
「待てコラァ!やる事がセコいぞ大神がよぉ!!」
「はっちゃけ具合では他の追随許さないなアンタ…!」
ビーチフラッグに勤しむもの…。
「夏の一時、か」
「……たくさんの一瞬を、少しでも絵にしよう」
静かに絵を描くもの──。
「さぁ焼けたわよ!召し上がれー!」
「…焼き加減完璧。流石ね」
「でしょー?女子力として必須科目よ♪」
焼き肉をひたすらに貪るもの…。
それぞれの夏を、突き抜けるハワイのビーチは受け入れていった。
そして、海のはしゃぎを支える施設も決して見逃せない。
『いらっしゃいませ。海の家パンデモニウムへようこそ。こちら、バアルがご案内します』
モノクルを付けた銀髪の理知的な水着の女性が呼び込みをする海の家にて、来訪者は驚愕する。
『バアル!?その姿は…!?』
『パパポポか。……ルシファー様に言われてな。『水着のバアルは女の子で!』と言われれば従うしかあるまい』
『おお……。流石、どちらでも美しいな、君は』
『からかってくれるな。さぁ、せっかく来たのだ。何か食べていけ』
【サタンのコキュートスから削ったかき氷!サタンのコキュートスから削ったかき氷だよー!食べてって食べてってー!】
『ルシファー様の恩寵など、ここでしか味わえぬぞ』
『確かに!では一ついただくとするか…!』
魔王として励むもの。
それぞれが、愉快痛快な夏を過ごしはしゃぎ抜く。
「これから夏、とことんまで楽しんでやりましょう!ハワイは私達だけのものよ、リッカ!」
「うんっ!あれ?そう言えばじゃんぬはサバフェスは出ないの?」
「あぁ、それはね──」
「ああ!アカネさーーーーーん!!」
その時、エルの絶叫が響き渡る。
「うげぇー!足がつっ溺れ…!がぼぼ!」
「大丈夫ですかアカネさん!?今行きますから!」
目を離した隙に、アカネがバナナボートで沖合にて墜落脚攣りの溺れコースに見舞われる。
「大変だぁ!?今すぐ──!」
リッカ達が動かんとしたその時、漆黒と白銀の弾丸が如き影が一直線に海に放たれる。
「ッ!?」
「あばば!がボボ…!」
「──大丈夫ですか?私に掴まって、すぐに浜に向かいますからね」
その影はアカネを素早く回収し、魚雷のようなスピードで浜辺へと帰還する。
「アカネさーーーん!防水タブレットばかりいじるから流されたんですよもー!!」
「ぶへぇ!死ぬかと…ごめんねエル君、泣くなよぉ〜」
「ふぅ、なんとか無事に終わりました!ヘッヘッヘ、レスキュー大成功でございます!」
その声の主をリッカは知っていた。そしてその隔絶した運動神経、間違いない。
「ナイちゃ─────」
「はい!あなたのナイア!競泳水着・ライフセーバーモードです!」
───そこには、邪神の寵愛たるサマー・トラペゾヘドロンがあった。
「デッッッッッ!?エッッッッ──────!!?」
リッカの女神的な彫刻美的スタイルとは似て非なる、ひたすらに扇情的で蠱惑的な暴力的スタイル。
それらがスターリングラード並みに生地を苛め抜く競泳水着。はち切れんばかり、はみ出ない神の奇跡のバランスにて成り立つ邪神の芸術品。
「ニャル子様の世界で頂いた備品のものですが…どうでしょう?恥じない着こなしが出来ておりますでしょうか?」
くいっ、と首を傾げる仕草すら娼婦の淫靡さを宿す、浜辺に降り立った淫魔とすら言える肉体美に反する無垢さと誠実さ。
「ナイちゃん!?それは、それはもう反則じゃないかな!?」
ナイア水着、正確には霊衣『最初の学び舎の思い出』を身に纏ったナイアが、ライフセーバー係として現れたのであった。
「は、反則ですか…!?す、すみません!何かの競技とは思いもよらず…!」
「アカネ!?大丈夫ぶふぉっ!?」
「縷々!?」
「な、なんだこのえちえち姉さんはイレギュラーすぎる聞いてないぞ!?まだ童貞の俺には刺激がッ……!」
「はい!Gガンダムのパイロットスーツ並みにパツパツです!」
「お、お見苦しいものを見せてしまいました…!この水着は学校から頂いた宝物で、他の水着よりも先に皆様にと…」
「ナイア様、男性の皆様は驚いているのです」
(えちえちライフセーバーのあなたにね♪)
「そ、そうなのですか…?不快でないなら、良かったです!」
【だから言ったろう。絶対に受け入れてもらえる、とな】
ナイアに続いて現れしは、ナイアの保護者ニャルラトホテプ。褐色の肌にイケイケアロハシャツ、彼曰く【美女を寝取るチャラ男コーディネート】の事。実際には子持ち妻子のパパであるが邪神ムーブは形だけでも。
【先のように、海でのトラブルは我が娘を初めとしたライフセーバーが待機している。どこであろうと君達の生命は脅かされない】
「はい!魔王の方々も含め、是非ともお任せくださいませ!」
【この通り、ナイアも競泳水着で浮かれていてね。……実はビーチの近くには、ハワイ商店街エリアもある。土産の買い出しやテナントだって取り揃えてある。そこで──】
ニャルはリッカに耳打ちする。
(彼女の水着も、時間があったら見てあげてくれない?ウェイトレスと仕事用競泳水着とかしかなくてさ)
(いいの!?じゃあ喜んで!)
【ありがとう、ありがとう!それでは諸君、よい夏を存分に楽しんでくれ!】
邪魔者は消えるとばかりにニャルは浜辺を歩いていく。それに伴い、ナイアも立ち上がる。
「それでは皆さん、よきバカンスを!皆様の安心安全、光溢れる時間をお守り致します!」
そう言い残し、美しいフォルムの疾走で駆け抜けていくナイアをリッカは呆然と見送る。
「凄いもの見ちゃった…!」
「極限まで虐められてたわね、生地…」
「この夏には魔が潜んでいる…!俺は今まなんだぞ…!」
「あたしの周りの女子レベル高すぎなんだが〜!?」
「普通の女の子同盟、組みましょうアカネさん!」
「東風谷先輩も高い側に決まってるじゃないですかー!!」
「おっほっほっほ!現役モデルとして高みで待ってるわよー!」
「天空海先輩は中身が、ネ」
「どういう意味よそれぇ!?」
「まぁまぁ、何のお話をしていましたの?」
「今戻ったよ。市街エリアもとても賑やかで…縷々?どうしたんだい前かがみになって」
「す、すまん朱雀!こちらに来るな、今はマズイ…!!」
「……?」
僅かな出番にて…
クライシスを起こした、邪神の娘であった。
?「あ、あの〜」
リッカ「私?」
?「サバフェスでサークル出します。よかったら、是非…」
『□□□□梁山泊』
「タイトル未定でーす…」
リッカ「ありがとう!絶対行きます!!」
「はあっ……!ま、眩しい……!」
〜
?『佳き女どもが揃っているな。さて、人理救済を果たした女神が如きマスターはどこにいる?』
ゼウス『いいよね……声をかけなきゃ嘘だよね!』
?『ん?』
ゼウス『ん?』
そして遊び尽くした後、日は夕方へと傾いていく──。