人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜   作:札切 龍哦

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アロナ『わぁ!まさかハワイで新しい生徒さんに会えるだなんて思いませんでした!マリアさん!よろしくお願いします!』

マリア「えぇ、よろしくお願い致しますわ。アロナちゃんだったかしら。貴方にも主の慈愛と慈悲が齎されん事を…」

アロナ『マリアさんはパパポポさんの事が大好きなんですね!』

マリア『それはもう。万物の父たるあの御方…その遍く広い愛を皆様に知っていただき、また守り抜くのが私の使命。我が御霊を擁してくださったあの方の為の活動をこれからは考えています』

アロナ『凄いです!』

マリア『ありがとう。えぇ…今度こそ』

『今度こそ、アリウスとトリニティをあるべき…いえ、それ以上の素晴らしき姿に…』

アロナ『マリアさん…おや?』

『プロフィール 使用武器』

『2連装ガトリング 剣 盾 鎌 ハンドガン ショットガン 対物ライフル マシンガン グレネードランチャー ロケットランチャー』

マリア『そして、主の威光を穢す獣に昏き死を…』

アロナ『あわわわわ…』

マリア『ふふ、よろしくお願い致しますね?』

アロナ『はいいっ!』


高き女子力の壁

「と、言う訳で…!私、グラビア写真集を出すことになりました!」

 

リッカは高らかに、同郷の仲間達…つまり、夏草の皆にその意向を伝える。このハワイにて、いよいよ自身はグラビアアイドルにデビューを果たすと。

 

「「「「「「──────」」」」」」

 

一瞬の沈黙。

 

「あ、あはは…やっぱり意外、だよね?でもでも!これは本気で」

 

瞬間、どっと静寂は決壊する。

 

「漸くか!本当に漸くかリッカ!!長らく、いや永らく待っていたぞ!!」

 

「る、ルル…!」

 

「夏草で再会していた頃から、ある意味で俺は期待していた。天空海先輩の薫陶を受けていたリッカならば或いは、もしやと!それが今!今なのだな…!」

 

「すばらしい決断だと思います!私もルルも、心から応援致しますね!」

 

ルルとゆかなは涙を流さんばかりに喜び…。

 

「僕達はグラビアアイドルの事は掴みかねていますが、リッカ先輩がその魅力を爆発させるというのなら!全力で応援させていただきます!!」

「私達も、リッカ先輩の晴れ舞台見たいです…!」

 

後輩達は心から激励を示し…。

 

「うん。私達もリッカなら…メイヴさんに太刀打ち出来ると信じてる。なんでも協力するからね」

 

「グラビア服のデザインなら任せてください!!前のループでは大失敗しちゃったんで、ここで挽回しちゃいますよ!」

 

「本当に反省しろよ、アスカ。止めるの本当に苦労したんだからな」

 

同胞はリッカの決意を後押しすることを誓う。

 

「み、皆ぁ…!」

 

「性別リッカだなんて、心無いことを言う人もいた。でもグラビアとか写真とかの『女性』での勝負を忌避していたのは、他ならない君だったのかもしれないね」

 

「でも今、あなたは立ち上がりました!朱雀も私も、心から応援致します!」

 

「天晴!!ヘラ共々ゼウスらの不躾な介入の排除は任せておけ!!」

 

朱雀、ユーフェミア、黒神からもエールが上がる。

 

「ここにいる皆で!リッカのグラビアアイドルデビューを応援するぞ!!」

 

「我等がリッカの、晴れ舞台だ!!」

 

「「「「「「おーっっっっ!!!!」」」」」」

 

友達の気炎の籠った雄叫びに、胸に熱いものを…鼻の奥につまる想いを確かめるリッカ。

 

「ありがとう!皆…ありがとう…!」

 

かつて自身を救ってくれた善なる人達に、心からの後押しを受ける。これほど頼もしい事はない。

 

『良かったわね、リッカ。これなら絶対やってやれるわ!』

 

空気を読んで霊体化し、リッカの傍にいたじゃんぬも鼻高々になる程の気運の後押し。仲間達の歓声に高鳴る気合を見せる。

 

『私も全身全霊の最高傑作、作ってやるわ!最高の力作とリッカの必殺グラビアで覇権とるわよ!!』

 

「うんっ!!」

 

「うえぇえ〜〜〜〜〜〜〜〜ん…!!あうぅ〜〜ん!!」

 

「よしよし…えぇ、素晴らしい進歩にございますなぁ…」

 

リッカの進歩に、成長にギャン泣きするカーマをなだめるグドーシ。

 

「リッカ殿。確かにサバフェスの雌雄を決する舞台、力が入るのはよく分かります」

 

「グドーシ…」

 

「ですが、これはかつてのコミケの出し物…出展と同じ。何よりリッカ殿が楽しみ、サバフェスをエンジョイすることが肝要でございます」

 

親友にして運命、グドーシは静かにリッカに祝辞を贈る。

 

「思い切り、初めての試みに胸を躍らせましょうぞ。そうすれば、結果など自然と後から──」

 

ありがたきグドーシへの祝辞の瞬間──

 

「リッカ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

 

「おおっと」

 

グドーシを跳ね飛ばし、先輩にしてその道のプロ、雨宮天空海が彼女に思い切り突撃ハグを敢行時するのだった。

 

「リッカ!本当に!本当に!!立派になったわねぇ〜〜〜〜〜〜!!!」

 

「先輩……!!はい!!名実ともに、あなたの後輩になりました!!」

 

「うぉお〜〜〜ん!こんな日が来るのを待っていたしいつ来るかも不安だったけれど!!真っ直ぐ生きてきて本当に良かったぁ〜〜!!」

 

わあわあと泣く天空海。それは無理からぬ話だろう。かつてリッカがこの世すべての悪であった時、彼女を救った彼女であるならば。今の輝き、リッカの成長への喜びもひとしおだ。

 

「絶対優勝しましょうね〜〜〜〜〜!!」

 

「はいっ!!」

 

「あの人一番泣き喚いてるよ…。『グラビアアイドルは優しくない、リッカと言えど徹底的に指導する!』なんて息巻いてたくせにさ」

 

「そう言ってやるな縷々よ。そう!アレは即ち『素直じゃない』!!ツンデレと言うヤツだな!」

 

「ツンあります?デレッデレな気がするんですが…」

 

そうして天空海が泣き止むのに、約二十分の時間を擁したという。

 

「フゥ〜〜〜〜〜………スッとしたわ」

 

そして泣き止んだ先輩グラビアアイドル、天空海を中心に作戦会議が行われる。

 

「リッカの決意は本当に嬉しいし、素晴らしいわ。グラビアアイドルとすいーつの二枚看板で戦ってやろうって気概もナイスよ!でも…」

 

「?」

 

「でも……」

 

何故か、言い淀み言葉につまる天空海。はて、と皆が不思議に思っていると…

 

「『それでも、リッカの選んだ道は分が悪い』。…そう、長年の経験から彼女は感じ取ったの」

 

そこに現れしは『感性』と『介添』で教壇に立つ、夏草の先生。

 

「榊原先生だー!!こんにちはー!!」

 

榊原先生が、一同の集まりへと顔を出す。ブラッシングやスクラッチ作業に取り掛かってきた風貌にて、だ。

 

「はい、こんにちは。先のループで大和達のМSが大破、中破しちゃったから…また作りに来ていたの」

 

「すみませんでした榊原先生!!」

 

深々と謝る飛鳥、サラがからかうように追及する。

 

「私にも、何か言う事はないか?」

 

「う、うるさいな!感謝してるよ、止めてくれて!」

 

暴走したデスティニー…飛鳥を止めたのはサラであった。大和が懸命に分身体を中破しながら消している際、サラは無傷で飛鳥を無力化。

 

「だからってやりすぎなんだよ!!ボッコボコに壊れちゃったじゃないか私のデスティニー!」

 

「お前がそれくらいのきかん坊だったからだ。反省するんだぞ」

 

それによりストライクフリーダム、デスティニーは榊原先生の再制作が必要。それによりオーバーホールの形で彼女がやってきたという手筈だ。

 

『『『『『『ごめんなさい………』』』』』』

 

その御付きとして、安寧の使者ハルモニア達もブリセラからの汚染から脱却。新たなハワイにて、安寧…即ちサバフェスの運営を支えるスタッフとして奮闘中だ。

 

「皆が無事ならそれでいいの。直せるものなら、いくらでも直してあげるから」

 

そして、先の話題を榊原は告げる。

 

「グラビアアイドル…即ち、魅了する仕事にして勝負。その世界で戦う天空海だからこそ、気付いた事がある。そうでしょ?」

 

榊原の問いに、静かに頷く天空海。

 

「私達はあくまで仕事だったり、芸能活動だったりするでしょ?だからその道のものとしてメイヴって人、見に行ってみたんだけどね」

 

そこで正直な所感を、彼女は告げる。

 

「とんでもないバケモノだったわ。あんなに自分の魅力、そしてそれを余さず伝える能力を持っている存在には会ったことが無かった。リッカや私が負けてるとは微塵も思ってないけど…」

 

「優勝を狙うのは、生半可じゃない…ってことですか?」

 

あの自信満々な天空海が、夏草の誇るアイドルたる天空海が神妙になる程。

 

「売り込みも、撮影も、プロモーションもマネジメントも全部自分でやるアイドルなんて存在したのね。しかもそれを、全部自分の力で…」

 

メイヴはサイトも自作し、作品も自分で作り、サイン会も握手会もサークル設置も売り込みも販売も売り子も自身で行っている。

 

それらは全て『自分』という最高の宝を、輝かせるために。

 

「そうね。分かりやすく例えるなら、1兵士の身分で英雄王に挑む…くらいかな?」

 

無理ゲーじゃないですか!?どよめく声が湧き上がる。

 

「だからこそ、慎重に作戦を考えましょう。リッカを、リッカの魅力をどうマネジメントしてデビューさせるのか…」

 

グランドファムファタールの道。

 

かつて、武力においては勝ったメイヴちゃんが…

 

『女性の魅力』という最大の土俵で、立ちふさがるのであった。




アベル「あははっ…!アダム先生、もしかしたら…と思っていたんです」

アダム「?」

アベル「先生であるあなたなら、このドギラゴンを『倒す』以外の道を選ぶのではないか、と」

カイン「そりゃあ生徒もメロメロになるわけだ。思春期の女の子にゃとんでもねぇ劇物だぜ」

アベル「アダム先生。このドギラゴンの事…アダム先生の判断に一任いたします」

「どうか、彼の事を…よろしくお願い致します。勿論僕達も、協力は惜しみません」

アダム「────あぁ」

「任せてもらおう!」
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