人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜   作:札切 龍哦

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アテム「アダム先生、失礼な問いだが、貴方はカードゲームは不慣れと見る」

アダム「あぁ。生徒のカードゲームを見て、嗜む程度だ。決闘王たるあなたに挑むなど烏滸がましいレベルだ」

アテム「ふふ…心配はいらない。この冥界ではカードルールの他に、精神と魂をコスト、糧にしてモンスターを使役する方法もある」

アダム「!」

アテム「あなた自身に負担はかかるが…その強き意志と力、魂があれば。三幻神の示す力に太刀打ちできるはずだ。心より、貴方を応援するぜ!」

パパポポ『遊戯王で起こる奇跡や超常現象は私がカバーする。お前次第だ、アダム』

アダム「よし…!」

「決闘開始の宣言をしてくれ、アロナ!!」

アロナ『決闘開始ぃいーーーーーー!!!』


超絶!冥界超電導バトル!

「三幻神の一角、天空の支配者よ!!始まりの人たる魂にその雷霆と威風を齎せ!!」

 

始まった、試練と神威の儀式。三幻神が望んだ、力を示す戦いの儀。

 

「来るか…オシリス…!」

 

アダムのタクティクスを鑑み、冥界における魂と精神をコストにする手段を使用。アダムの気力が尽きない限り、戦うことが出来る。

 

「神の召喚!!出でよ!!オシリスの天空竜!!!

 

その時、古代エジプトの天空の全てが暗雲に包まれる。

 

雷雲が立ち込め、雷霆が轟き、アダムを睥睨する赤き巨体が現れる。

 

「あれが──神!」

『来るぞ、アダム!』

 

そう。天空を統べしもの。

 

『ギシャアァアァアァァァァァァァァァァァァッーーーーーーー!!!!!』

 

オシリスの天空竜。その圧倒的な巨躯は天空全土を覆い尽くし、巨大な風貌でアダムを見下ろす。

 

禁断の意志に抗うための大いなる力、その一角が姿を現す…!

 

「行くぞ、皆!神にすら私達の絆☆パワーは通ずると示すのだ!」

 

アダムは一切気落ちせず、高々とモンスター…

 

否!クリーチャーを召喚する!

 

「試練をデュエルで超克せよ!バザガジール・ドラゴン!!」

 

高々と跳躍したアダムを背中に乗せ、天空へと駆け抜けていく竜の姿。

 

『グオアアアアアアッ!!!』

 

バザガジール・ドラゴン。神速の剣竜が、オシリスの舞う天空へと飛翔する!

 

『ギシャアァアァアァァァァァァッ!!!』

 

『あれが、神!モンスター、クリーチャーを超えし絶対的な威容か…!』

 

バザガジールは戦慄する。かつてのアルカディアス、バロム、デュアルファングらといった強敵とは何もかもが違う威容。紛れもなき、神の姿。

 

『畏れは胸にある。しかし今の私は一人ではない!』

 

背に乗るアダムを意識する。アダムはかつての神殺しにして、全てを束ねし王。

 

『神にすら挑む大願、あの日の殺戮と比べれば栄光である!行きます、アダム殿!』

「あぁ!頼むぞ!バザガジール!」

 

瞬間、猛烈な速度で畏れを振り切るバザガジール。

 

「オシリスはモンスターの召喚に合わせ、特殊能力が発動する!」

 

神を使役、いや監督する審判の立場たるアテムは、裁定を告げる立場にて宣言する。

 

「雷の裁きよ、此処に!『召雷弾』!!!」

 

がぱり、と。オシリスの二つある頭部のうちの一つが開かれた。

 

「!」

 

そこから放たれしは、紫電の裁き。下級モンスターは存在すら許されない、2000ポイント攻撃を下げる場の制圧能力。

 

『ギシャアァアァアァァァァァァァァァァァァッ!!!!』

 

オシリスが放つ召雷弾を、その体躯と巨躯でかわし続け、対応し続けるバザガジール。

 

『く、ぉおぉおぉおぉおぉおっ…!!』

 

上手く回避できてはいる。しかし、カードゲームのくびきから放たれしオシリスの召雷弾には、終わりがない。

 

「カードセット!クリーチャー召喚!!」

 

アダムは自身の魂と精神をコストに、冥界にて仲間を追加で召喚する。

 

「白き竜よ、その威風と激烈なる火力にて蒼穹なる大空を目指せ!『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』!!」

 

「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン…!」 

 

(バザガジールといい、オレ達の知らないモンスター達!そうか、アダム先生ははじめから自身の身を削り、この無茶を!)

 

本来なら、厳密なカードゲームにて異なるゲームが共存するのは難しい。

 

だが、この冥界…魂と精神を使い、しもべを扱う場所ならば。

 

『異なるカードゲーム、異世界の戦いは成立し得る』…!

 

(アダム先生、まさかこれも計算していたのか?だとしたら流石だぜ!)

 

そしてバザガジールの傍らに現れる、白と青き気高いドラゴン。

 

『援護するぞ、バザガジール!』

『すまない、ありがとう!ボルメテウス!』

 

ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン。バザガジールと共に、神威の裁きに懸命に抗う。

 

『うぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉお!!!』

 

ボルメテウスの無数の弾幕が、召雷弾を迎撃し破壊していく。だがしかし、神の裁きは並大抵のものではない。

 

『ぐっ、がぁっ…!ぐうぅうっ…!!』

 

召雷弾を削りきれず、被弾していくボルメテウス。

召雷弾をかわしきれず、傷ついていくバザガジール。

 

被弾するごとにパワーダウンしていく、天空を支配せしオシリスの圧倒的な場の制圧力!

 

『ぬぅおぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉお!!』

 

だがしかし、彼等は火文明にしてその覇者たち。

 

多少のパワーダウンは、決してものともせず戦いを続けていく。

 

「罠カード発動!!『聖なるバリア・ミラーフォース』!!」

 

アダムも、パパポポの創造せしカードを自らの魂と精神を糧とし起動する。

 

「アダム先生!神に罠は効かない!魔法も1ターンしか受け付けないぜ!」

「解っている、ファラオよ。これはオシリスではなく放たれた召雷弾を弾く為に使うのだ!」

 

それにより、バザガジールは猛烈な突進を見せる。捨て身を超えた、特攻の一撃。

 

『はぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあ!!!』

 

召雷弾は放たれ、ミラーフォースにはまたたく間にヒビが刻まれていく。だがそれは、ボルメテウスとバザガジールを包むように展開され…

 

「まさか!?」

 

アテムの驚愕と共に───

 

「バザガジール☆ミラーフォース☆アタック!!!!」

 

アダムはクリーチャー達と共に、オシリスに突撃する!

 

『ギシャアァアァアァァァァァァァァァァァァァァァ!!?』

 

召雷弾が撃たれるよりも早く、バザガジールの神速はミラーフォースを伴い、『召雷弾が放たれる寸前のオシリスの顔面』へと直撃したのだ。

 

「ミラーフォースを反射ではなく、更に攻撃に転用した!カードタクティクスではなく、戦いとして扱ったが故の裁定…!」

 

アテムは驚愕し、アダムを讃える。

 

(カードゲームは不慣れでも、指揮する戦いはお手の物か。流石だぜ、アダム先生!)

 

その機転、その気迫と勇気、判断力…。

 

まさにそれは王、並びに『先生』として培われたもの。アテムは心から称賛を贈る。

 

『一矢報いるだけで、なんという強敵か…!』

 

バザガジールとボルメテウス、二人がかりでようやくオシリス第一の能力を対処した状況。

 

『ギシャアァアァアァァァァァァァァァ!!!』

 

第一の口が潰れようと、オシリスの天空竜には最大限の切り札にして力が残されている。

 

「第一の口が潰された今!オシリスはその全霊を貴方方に見せる決断を果たした様だぜ!!」

 

アテムの宣言と共に、巨大なる口に、天空全ての雷が集まらんとしていることをパパポポは感じ取る。

 

『これは…!アダム、皆!とてつもない神威が来るぞ!』

 

『ぬぅう…!!』

 

この僅かなやり取りの中ですら、バザガジールとボルメテウスは召雷弾の尋常でない被害を負っている。この上でのオシリスの全身全霊を受け切れる余力は…。

 

「ファラオよ!この冥界にしか叶えられぬ掟破り!此処で使わせていただく!」

 

だが、アダムにはアロナを通して把握している『異なる世界の召喚方』を束ねるやり方を思いついていたのだ。

 

「それは…!?」

 

「行くぞバザガジール!ボルメテウス!!2体の最上級火文明モンスターで、『オーバーレイ・ネットワーク』を構築!!」

 

瞬間、ボルメテウス、バザガジールが光となり、天空の暗雲をきり裂く宇宙に満ちる光の束が満ち溢れる。

 

「これが我等のファンサービスだ!!エクシーズ召喚!!『超神星龍ジークヴルム・ノヴァ』!!!

 

そして異なる世界すら超え、馬神弾より託された彼の『切り札』が、オーバーレイ・ネットワークを超え冥界の空に降臨する!

 

『グゥオァアァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

「超神星龍ジークヴルム・ノヴァ…!今のドラゴンとも違う、最上級のモンスターか…!」

 

世界を跨ぐ召喚であれば、アダムに加わる負担は尋常なものではない。

 

だが彼は、それすら微塵も意に介さず世界を越えた召喚を果たしてみせる。

 

「ならば!行け、オシリス!!!お前を従える新たな王にその全霊を見せつけろ!!!」

 

負けじとアテムはオシリスを鼓舞し、そして放つ。最大最強の、オシリスの切り札を。

 

「超電導波!!サンダーフォース!!!」

 

放たれし、オシリス最大最強の攻撃。

 

「超神星龍ジークヴルム・ノヴァよ!畏れるな!」

『!!』

 

「我ら渾身の、アタックステップを見せつけるぞ!馬神弾に恥じぬ激突を!!」

 

本来の主たる、馬神弾の名。

 

『グゥオァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

それを聞いた瞬間、サンダーフォースにアダムを乗せた超神星龍ジークヴルム・ノヴァは突撃する!

 

「これが我等の!アタックステップだ!!」

 

そして、サンダーフォースと超神星龍ジークヴルム・ノヴァは激突する!

 

『グゥオァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!』

「ぐわぁあぁぁぁあぁあぁあぁあぁあーーーーーーっっっっ!!!」

 

異聞帯の偽神の裁きを彷彿とさせる、サンダーフォースの一撃。アダムと超神星龍ジークヴルム・ノヴァすら、ただでは済まない激突。

 

だが────

 

「速攻、魔法発動…!!」

 

アダムはこれを待っていた。馬神弾の切り札を、ただ借りるだけではない。

 

「『超融合』!!手札の代わりに青輝石1200を消費し、オシリスのサンダーフォースと、超神星龍ジークヴルム・ノヴァを超融合!!」

 

「サンダーフォースと超神星龍ジークヴルム・ノヴァを超融合するだと!?」

 

超融合。あらゆる妨害、あらゆるチェーンを無視し、手札をコストに敵味方問わずモンスターを超融合する究極の融合!

 

 

「絶対無敵、究極の力…!完全なる勝利を導く絶対的な力!!」

 

それをアダムは、オシリスの力たるサンダーフォースを受け止め、ジークヴルムノヴァへと融合させる!

 

「発動せよ!!『超融合』!!」

 

『グゥオァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

そして、天空竜の力を受け取りしジークヴルムノヴァは新生する…!

 

 

「新生せよ!!『超神星天空雷神龍ジークヴルム・サンダーフォース・ノヴァ!!」

 

『グォオォオォオォオォオォオァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーッ!!!!』

 

馬神弾から借り受けたスピリット。

 

それに利息、神の力を宿し返却し、オシリスに並ぶ『神』を生み出す。

 

「これが、アダム先生のタクティクス…!」

 

オシリスもまた、自身の力を示した事によりカードへと戻っていく。

 

「見事だぜ!!」

 

これにより、三幻神の一角たるオシリスは真に仲間となった。

 

残る神は、残り2体となる。




アロナ『やりました!アダム先生の圧倒的な魂と精神は、クソザコなカードゲームの腕前をカバーして余りあります!』

『え!次はオベリスクの巨神兵ですか!?そしてなんと!ボルバルザークさんが一対一のタイマンを挑んでしまいます!』

『アダム先生は、この究極の殴り合いの中で粗挽き肉団子になってしまうのでしょうか…!?』

『次回!『壮絶!破壊神VS殿堂王!!』デュエル・スタンバイです!』
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