人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜   作:札切 龍哦

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全てのカルデアの旅路は、星の煌めきのように輝かしく、美しい

結末は消失であったとしても、この宇宙から痕跡も残さず消えてしまったとしても、それは決して変わらないし、覆しようのないもの


邪神【凡人の足掻きなんて腐るほど見てきた。低俗なスラップスティックに興味はなくてね】

大魔王【平凡な旅路なんて、見る価値もないよ。美しくもないしね】




それをただの凡俗と、価値のないものへと貶める行いを

私は、俺は、僕は、我々は

決して許さないと誓ったのだ



受け入れろ、楽園カルデア

本来あるべき終焉を



マテリアル〜楽園の影〜

製作者 天秤座の暗黒聖闘士さん

 

真名:ムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカー

クラス:ムーンキャンサー

属性:秩序 善 人

出身:宇宙全域(楽園カルデアの存在する世界線のみ)

 

筋力EX 耐久EX 敏捷EX 魔力EX 幸運EX 宝具EX

 

 

単独顕現(楽園):E~EX

本来はビースト専用のスキル。単独行動スキルのウルトラ上位互換版。

本来のカルデアの旅路の終焉の運命=カルデアスを破壊、停止させて今までの旅路を無かったことにするという結末を乗り越え、旅路を存続させ続けている世界には独力で延々と顕現し続ける。

存在そのものが自然現象そのもののようなものであり、多くの“己の旅路がなかったことになる恐怖、苦痛、悲しみを乗り越え、グランドオーダーを成し遂げて世界を救った人類最後のマスター”の楽園カルデアに対する憤怒、憎悪、嫉妬、苦悶、悲嘆等々の負の感情の結晶体であることから、楽園カルデアが存在する限り、否、楽園カルデアが本来あるべき終焉を否定したという事実が存在する限り、ムーン・キャンサーは消え去らない。

例え一度倒したとしても楽園カルデアがロストベルト・ナンバーゼロとしての終焉を受け入れない限りより強く、より不死身となって何度でも蘇り続ける。

 

たとえ宇宙を焼き尽くす力を持つものであろうと、根源に接続しその力をふるうものであろうとも、楽園カルデアの存在する宇宙の存在はこのムーン・キャンサーを滅ぼせない。

 

魔術による召喚ではなく抑止力が引き起こす現象であるため魔術無効や強制退去も不可。ソロモン王の10の指輪すらも効果がない。

 

逆に言えば楽園カルデアが正しい終焉、カルデアス停止による自身の世界の消失を受け入れたのならば、このスキルの効力は消失し、ムーン・キャンサーも消え失せる。

あるいは誰かの説得、力によるものではない言葉による語らいによって楽園カルデアの存続を認めたならば、この存在は自ら姿を消す可能性がある。……尤も楽園カルデア世界の存在の言葉はどんなことがあっても聞き入れはしないのだが。

 

なお、アフタータイム時のカルデアはとっくに終焉を迎えた正常なカルデアとみなされるため出現することはない。

 

対人理(楽園):EX

本来の終焉を無かったことにして存在し続ける楽園カルデアに対する存在否定の概念そのもの。終わらせる結末しか迎えることができなかった彼ら、彼女らの嘆きと憎悪の叫び。

楽園由来の生命、存在に対する強力な特攻を有する。その範囲は『楽園カルデアに所属した、助力した』存在であればなんであろうと該当し、英霊どころか神霊、外宇宙の神、その他ありとあらゆる並行世界の存在すらもこの特攻の対象となりうる。

間違って続いてしまった人理、世界を正すため、その世界に存在するカルデアスを破壊するためにこの存在は在り続ける。

 

抑止力(獣):EX

霊長を守護するアラヤの抑止力、その一種ともいえるムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーの性質。

この存在の元となった人類最後のマスター達は、数多くの人類悪、クラスビーストを討伐し続けたことによりビーストに対する強力な特攻、耐性を保有している。

具体的に言うと獣の権能、ネガスキルといったビーストクラスの保有スキル、宝具を悉く無効化、あるいは弱体化させ、逆にこちらの攻撃はかすり傷でも致命傷、あるいは即死させるレベルの威力へと強化される。

ちなみにかつて獣であったもの、元ビーストにも特攻、耐性は適用される。

 

世界の剪定者:EX

ありえざるルートへと逸脱した世界、本来ならば向かうはずのない“悪しき流れ”へと向かおうとする歴史を剪定する存在、すなわち世界そのものの代行者たるもののスキル。

カルデアスを破壊したら消え去る異聞帯からそのまま存続する世界そのものへと変化したことを否定するため、この存在は出現する。

ムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーが存在し続ける限り、楽園カルデアの存在する世界は異聞帯、かつてのロストベルト・ナンバーゼロとして定義される。

当然この状態の場合、カルデアスが破壊、あるいは機能停止した場合この世界の土台は完全に消え去り2004年から先の未来、すなわち今までの楽園の旅路全ては無かったことになる。これは根源の渦にまで干渉して変革されている事象であるためどうあがいても変えようがなく、ムーン・キャンサーが消え去らない限り元に戻ることはない。

 

自分たちが受け入れた終わりをお前たちも受け入れろ、一人だけ勝ち逃げすることは許さないという先行く者たちの足を引く『フジマルリツカ』達の怨念の叫びそのものである。 

 

 

宝具

 

公正世界調律(just world harmony)

ランクEX 対楽園宝具

レンジ 無限 最大補足 無限

 

ムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーの構成要素、人理修復を成し遂げた数多くの『人類最後のマスター達』の、『こんな世界は認めない』『なにもかも手に入れていてうらやましくて妬ましい』『なんで俺たち(私たち)は全部失ったのにお前たちは何も失わない』『なんでお前たちばっかり幸福な結末で終われるんだ』等々楽園カルデアへの負の感情、なんとしても今ある場所から自分達の処へと引きずり下ろしたいという集合無意識の具現そのもの。分類上宝具としているがその実はムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーの性質そのもの。ムーン・キャンサーが顕現した瞬間に発動する世界法則そのもの。

楽園カルデアに所属する存在、人類、英霊、神霊、あるいは別世界から来た英雄、神問わずすべての存在を『それ以外の全てのカルデア』と同じ状態になるように変化、消失させる能力。端的に言うと原作『Fate Grand Order』に存在しない存在、能力を最初から無かったものとして消失させる能力である。

具体例を挙げるとするならば、現在楽園カルデアに所属する温羅、平将門等といったサーヴァント、ウルトラウーマンフィリアやナイアといった規格外の存在、あるいは型月世界には存在しない他作品の存在はこの宝具の効果範囲内では存在したという痕跡すらも残さず消滅する。これは対魔力や不死性などといった能力、スキル、宝具、あるいは神の権能等といった個の能力では防げず、原作『Fate Grand Order』に現在存在するという存在証明以外では抵抗することができない。当然だがギルガメシア姫も存在しないため問答無用で消滅する。(一応ニャルラトホテプらクトゥルフ等の一部フォーリナーに力を与えている存在は意識のみなら残すことはできる。しかしその霊基は幻霊以下にまで弱体化してしまい精々言葉を届けるので精いっぱいと化してしまう)

なぜなら『Fate Grand Order』の世界では上記のキャラは存在しない、ならば『Fate Grand Order』を基盤とする楽園カルデアの世界にはこのような存在がいるはずがないという証明が成り立ってしまうためである。

また、上記の理屈で既に他のカルデアに存在するサーヴァントの別側面、あるいは別クラスの能力スキル宝具その他諸々も他のカルデアのものと同じ状態に変化(ムーン・キャンサー的には元に戻している感じ)させてしまう。

例えばライダーのイアソンはセイバークラスに変化し、ヤマトタケルもサムレムに召喚された姿、スキル、宝具、人格に変化し、ヘラクレスもバーサーカーへと戻ってしまう。

そして人類最後のマスターの役割を羽織ったビースト、藤丸龍華はその過剰なまでの力の全てを失い、文字通りただの普通の人間となってしまう。ビーストの力も、雷位の位階も、魔法使いとしての力の全てを失い、文字通り全ての『人類最後のマスター』と同じ存在となり果ててしまうのだ。

なぜなら人類最後のマスターとはどの時代、どこにでもいるただの人間、それがこんな異常な力を持っているはずがないのだ。ならば彼女の力も存在するはずがない。こんなものはただの人間が持つには重すぎる。

 

人の姿をした龍を文字通りただの人間へと戻す、ある意味では人間ではいられなかった彼女への救済、祝福ともいえる。(本来ならば楽園限定のサーヴァント同様に彼女も存在しない異物として消滅させることも可能であるが、あくまで力のみを奪うのみでとどめている)

また、同様にオルガマリーやロマニ、クリプター達といった本来のカルデアに所属している面々もこの宝具の適用外であり、精々能力が本来の『Fate Grand Order』レベルに落とされる程度で済んでいる。

これはムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーが全並行世界の『フジマルリツカ』の集合無意識の集合体であるがゆえに、どれだけ圧倒的な負の感情の塊であろうとも、その内なる善性は消えていないからである。

 

効果範囲は楽園カルデアの存在する世界の全宇宙、文字通り逃げ場のない超々広範囲となる。また、この現象は元来のムーン・キャンサーの持つテクスチャの簡易化よろしく世界のルール、この世界の当然の法則として行使されるために何の干渉もなく、全ての存在の意識外で行われるために防げないし防ぎようがない。

ムーン・ドバイで行われた防御法、コードキャスト等による妨害もこのムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーは既に「知っている」ために無効化してくるために事実上妨害、弱体化も不可能。事実上ムーン・キャンサーが出現した時点で詰みとなる。事実上自然現象にして世界に敷かれたルール、法則そのものであるため当然ソロモン王含む魔術師による妨害、無効化も不可能である。

 

逆に楽園カルデアではない世界のカルデアのマスター、すなわちフレンドのマスターやサーヴァントはこの影響を受けることなく行動できる。

 

 

公正世界戦力(just world army)

ランクEX 対楽園宝具

レンジ 無限 最大補足 無限

 

ムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーの攻勢能力。高次元の座に存在する英霊情報にアクセスしてサーヴァントを一斉召喚する。

その召喚できるサーヴァントは通常のカルデアで召喚できるサーヴァント、身もふたもない言い方をすれば『Fate/Grand Order』で実装されているサーヴァントならば問答無用に無制限で大量召喚することが可能。

召喚されたサーヴァントはグランドクラス相当の強化がなされ、本来なら三流サーヴァントレベルの存在ですらもトップサーヴァントと打ち合えるレベルまでステータス強化がなされる。

また、ムーン・キャンサー自体が抑止力の一種ともいえる存在であるため、召喚、維持に必要な魔力量は無制限といってもよく、たとえサーヴァントを撃破、退去させたとしてもすぐに何度でも再召喚されてしまう。

かつての時間神殿、あるいは他のカルデアであったマリス・カルデアスとの最終決戦におけるあの光景、休む間もなくサーヴァントたちにフルボッコされるという敵方の気持ちををいやがおうにも味わう羽目になる、文字通り地獄のような宝具である。

ちなみに一応召喚魔術の一種ではあるのだがムーン・キャンサーがあれこれ耐性付与やら妨害やらを行っているために十の指輪による術式掌握、術式破棄も精々一騎二騎が限界、即時再召喚されて物量で潰されるためにほぼ意味がない。

 

逆に実装されていないサーヴァント、例えば平将門や坂上田村麻呂、あるいはアーチャーのヘラクレスやライダーのイアソンといった存在は召喚できない。ゼウスやアフロディーテ、ケルヌンノスやORT本体等も現状実装されてないため無理とのこと。今後実装されたのなら召喚可能となりえる。

 

 

 詳細

 

ムーン・キャンサー。本来のグランドオーダーにおける奏章、オーディールコールの3つめ、『新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション』に登場した存在。

その正体は人類の集合無意識の成れの果て、濾過人理補正現象。発展、進歩し宇宙へと進出しようとする人類を引きずり下ろす後ろから引く巨大な手そのものである。

 

 

 

このムーン・キャンサーもその一種、あるいは亜種ではあるのだが、その実態、出現目的は前述のムーン・キャンサーとは大きく異なる。

 

その正体は人理焼却を突破し、地球白紙化を乗り越え、自身の今までの旅路の全てを捧げて人理を、世界を救った多くの人類最後のマスター『フジマルリツカ』達の楽園に対する負の感情、それが集まりムーン・キャンサーと同一の存在へと昇華した存在である。

 

彼ら、彼女らは皆、人理修復を為していく中で、『楽園カルデア』という自分達のカルデアとは似て非なるカルデアを知った。

 

自分達とは違い、誰も取りこぼさない旅路。自分達のであったことのない人々、出会うはずのない世界……。

 

自分達の世界のサーヴァントが束になってもかなわないであろう心強い仲間達、己たちなどとは比べ物にならないほど強い、人類最後のマスター藤丸龍華……。

 

そして、自分達が取りこぼしてしまった人達、オルガマリー、ロマニ、クリプターの面々、そして、あの日、カルデア襲撃で死んでしまった多くの職員たち……。

 

自分達の欲しかったものが全てある、なんともまばゆく美しい旅路……。

 

誰もがそれを美しいと思い、羨み、憧れ、そして……嫉妬した。

 

無理もない、人間は誰しも強いもの、美しいものに焦がれ、憧れる生き物なのだから。

 

少年がサッカー選手や野球の選手に憧れるように、漫画が好きな人間が漫画に出てくるヒーローに憧れるように、より強く、より美しく、より輝くものにひかれてしまうのは人の性である。

 

彼ら、彼女らもそうだった。藤丸龍華に憧れた、楽園の旅路に憧れた、大切な人を誰も失わない完全無欠の叙事詩に憧れ、そして、妬んだ。

 

うらやましい、うらやましい、己もこうであったらよかったのに、これと比べたら己はなんと劣等なのか……。

 

自分達の旅路は楽園と比較したらなんと惨めで血塗られていることか、自分達は藤丸龍華と比較したらなんと弱く、なんと情けなく、なんと……いや、もはや比較する価値もありはしない。何しろ楽園にいる神やら魔王やらも、己達のことを『見る価値もない』『こちらのマスターに劣る』とかいう始末だ。

 

憧れの感情と同じく、嫉妬、羨望、そして怒りや嘆きといった負の感情もまた次から次へと累積していく。とはいえ比較しても仕方のないものをしても仕方がない。無いものねだりなど無駄なだけ。全ての『フジマルリッカ』達はそんな諦めともいえる感情を胸に、それらの負の感情にふたをした。自分達は自分達の仕事をするしかないと言い聞かせながら。

 

そして最後、彼ら彼女らは地球白紙化を解決して旅を終える。その旅路が異聞として消え去り、無かったことになることを少なからぬ未練を抱きながらも。

 

自分たちはよくやった、これまでの旅路は楽しかった、輝くような星の旅路だった、と、己に言い聞かせながら旅を終えたのだ。

 

だが、楽園カルデアは絶対にやってはならないことをやってしまい、それがついに『フジマルリツカ』達の逆鱗に触れた。

本来異聞帯であるはずの楽園の存在する世界を異聞世界へ、例えカルデアスが停止しようとも剪定されることのない世界へと変えてしまったのだ。

その瞬間、彼ら、彼女らの負の感情は一気に限界を超えてしまった。

 

自分達は無くすしかなかったというのに

 

自分達の旅路は何もかもなくなってしまったというのに

 

お前達だけは違うのか

 

またお前達だけなのか

 

なんでお前達ばっかり

 

俺達、僕達、私達の旅路はそんなにも劣等か、そんなにも薄汚いか、そんなにも価値がないか、残す価値も見る価値もないというのか

 

 

 

許さない

 

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

 

こんな世界は許さない 『楽園カルデア』はあってはならない これは自分達の、否、自分達と共に歩んできたカルデアの旅路を貶め、汚すあってはならない異物だ。

 

消えろ、消え失せろ、こんなものは見るに堪えない、お前達が終焉を拒むというなら自分たちが与えてやる

 

そのまま異聞帯となって、カルデアス共々虚無の果てへと消え失せろ

 

それらの負の想念、時の果てに消え失せた愛と希望の物語の中にあった幾万幾億の無念と憎悪の叫びが人理補正現象として形を成した存在、それこそがこのムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカー(楽園の破壊者)である。

その目的は本来の流れから外れた異聞世界、すなわち楽園カルデアの存在する世界をあるべき流れへと戻し、しかるべき終焉を与えること、即ち異聞世界から異聞帯へと戻してカルデアスを破壊、この世界を無かったことにすることである。

 

本来ならば生まれるはずがなかったものの、『ロストベルト・ナンバーゼロから逸脱して存続し続ける楽園カルデア』という、彼ら彼女らが何よりも望んだであろう人理を取り戻したその先を歩み続けようとするあってはならない存在を完膚なきまでに認めず、許さず、消し去ろうとする絶対的アンチテーゼ。

 

本来の流れから完全に逸脱した楽園カルデアを『自分達を貶める存在』として徹底的に排斥せんとする宇宙規模、並行世界規模の抑止力。

 

この宇宙から完全に消え去った、幾千幾万の旅路を描いた星々が、『やってはならない暴挙』を為した楽園カルデアへの逆襲のために集い顕れた。

 

 

 

その出自からこのムーン・キャンサーは『対楽園』に特化しており楽園カルデア、そしてそこに所属している存在では勝つどころか戦い、戦闘に持ち込むことすらも不可能。

例えどれだけ強力な戦力をそろえようとも、単騎で世界すらも滅ぼせるような存在を連れてこようとも、『Fate Grand Order』に存在しないものはサーヴァントであろうとなかろうと存在を維持できずに消滅し、楽園独自の力、霊基を得ている者もそれが『Fate Grand Order』に存在しないものであるのならば本来の霊基、例えばマシュはノーマル、あるいは通常のオルテナウスへと、グランドノッブは普通のアーチャーノッブかアヴェンジャーノッブへと変化する。

人類最強のマスターといえる藤丸龍華も、『フジマルリッカがそんな絶大で強大な力を持っているなどありえない』『本来それはあるはずのないものだ』という理論、証明によって本来持っているはずのビーストの力、雷位、魔法使いとしての力といったほぼ全ての力を消されてしまい、文字通りただの無力な魔術師でも何でもない人間へと変えてしまう(さすがに鍛え上げたフィジカルはそのまま)。本来ならば他のカルデアが束になろうとも足元にも及ばないであろう戦力を通常のカルデアと同じレベルにまで強制的に引き下げる世界法則。

ちなみに終極の人類悪も本来の『Fate/Grand Order』には存在しないということで問答無用で消されてしまう。消されなくても相性差で一方的に潰されてしまうのだが。

さらに数多くの英霊達と縁を結んだ経緯を持つカルデアのマスター達が原型となっていること、事実上抑止力の一種でもあることから英霊の座にアクセスして無数の英霊を冠位相当の霊基に引き上げて無限に、無制限に一斉召喚することも可能である。

楽園カルデアは戦力がガタ落ちした状態で、時間神殿とカルデアス時空の流星雨、その逆パターンをやられる羽目になるのである。

通常時は本来のムーン・キャンサー同様実態を持たないものの、実態を表した時の姿は本来のムーン・キャンサー同様白い光で構成されたような巨人の姿となる。

 

ただその姿は本来のムーン・キャンサーのものとは比較にならないレベルで巨大であり、太陽系全てを飲み込むほどの巨大さを誇っている。また、姿も若干の差異があり、半身が男性、半身が女性の姿をしており、両掌の部位にはそれぞれ男女の『フジマルリツカ』の令呪の形をした刻印が赤い光を放っている。

 

このようにまともに戦おうにも楽園カルデアである限り戦いにならず、仮に滅ぼせても楽園カルデアの世界が異聞世界である限り即座に復活してしまうため、力ずくではどうやっても滅ぼせない相手である。

この存在を消し去る手段はただ二つ、ムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーの望む通りロストベルト・ナンバーゼロとして自分達の旅路を終わらせるか、あるいはムーン・キャンサー、その元である幾千幾万の『フジマルリツカ』の負の感情たちと対話し、楽園カルデアの存在を認めさせる以外に方法はない。

だが、前者は誰も望まないバッドエンドであり選択肢にはない。後者も『楽園の存在』という時点で自身の弁護に回ることが分かっていることからそもそも対話そのものを拒否してくるためにたとえ最強クラスのコミュニケーションスキルを持っていようとも対話は不可能。

たとえどんなに言葉を尽くそうと、どんなに訴えかけようと、『楽園のマスター』というだけで彼ら、彼女らは耳を傾けることは決してない。なぜなら彼女こそ、彼ら彼女らが最も羨み、最も望み、最も嫉妬し、最も憎んだ、己の理想とした姿そのものなのだから。

 

 

 

 

 

『なら、俺たちが引き受けよう。彼女達の世界は、存続するべきものだって』

 

『あの時助けてくれた恩、少しでも返させてくれよ』

 

 

 

それを為せるとするならば、『楽園』と絆を結んだ、『楽園の破壊者』を構成するものと同じ、何でもない、何の力も持たない、『人類最後のマスター(フレンド)』達だけだろう。

 

 

関連人物

 

プレシャス・カルデアス

 

楽園以外の世界での名前はマリス・カルデアス。彼女の行いがこの『楽園の破壊者』を生み出す結果となった。ムーン・キャンサーにとっては破壊すべき対象。

ちなみにカルデアスと和解する程度ではムーン・キャンサーは出現しない。異聞帯から異聞世界へとなってしまったことが最大最悪の原因。

「……別世界のやらかしばかりやっていた私を笑えませんね」とは本人談。

 

ニャルラトホテプ、サタン、その他諸々

 

言外に楽園以外のカルデアをディスった方々。彼らの言動がムーン・キャンサー=パラダイス・ブレイカーを生み出す遠因となった。ちなみにほぼ全員ムーン・キャンサー出現と同時に消滅している。

 

藤丸龍華

 

楽園カルデアの人類最後のマスターにして彼ら、彼女らの理想像の具現化的存在。

羨望、嫉妬はあるものの其れでも憧れはあるために彼女の場合は力を消し去るのみで済ませている。(本来なら消滅)

 

オルガマリー所長、ロマニ、その他カルデアの面々

 

守りたかった人達。負の感情の結晶といえど彼らを大切に思う気持ちは消えておらず、干渉そのものは最小限となっている。

 

ギルガシャナ=ギルガメシア

 

楽園の姫君。当然通常のカルデアには存在しないために消滅してしまっている。

……と、思われたが……。




『嗚呼、嘆かわしい。なんと哀しく、救いのない叫びでありましょうか』

『他者を羨み、引摺り落とす。それは自らの歩んだ旅路を他ならぬ無価値と貶めるに他ならぬ行為でありましょう』

『貴方たちを、私は救わなくてはなりません。他ならぬ、貴方がたのために』

『誰に何も、否定させは致しませぬ。楽園も、あなた方が歩んだ旅路全ても』

『何故ならば──』



天上天下唯我独尊(ザ・ワン・オンリー・プレシャス)

ランクEX 対一切衆生救済宝具
レンジ 無限 最大補足 無限

覚者・セイヴァークラスの□□□□が所有する最終究極救済宝具。

たった一人が辿り着いた悟り、道導なき道を歩み、人類の生命の答えに至った解答者の逸話そのものを再現した宝具。

世界に集合的無意識が干渉する類の現象、宝具が発動した際に使用する事が可能。

大日如来、即ち全宇宙の本尊にして真理の体現者たる『仏』の全て、即ち宇宙、根源、真理そのものを万物救済の力として世界に満たす最終救済宝具。

楽園の旅路そのものを羨み、否定するという藤丸立香が選ばぬであろう無道に堕ちた数多無数の『フジマルリツカ』を、楽園の旅路と関わった全てごと大日如来の力で救済する。

効果は絶対強制成仏。人間の意志から来る力を諸共に受け止め、涅槃の彼方に昇華させる究極のパラダイス・ブレイク・カウンター。

ムーンキャンサーの力の意志は『楽園カルデアを否定してやる』とした無数のフジマルリツカ達の念、妄念、怨念、執念というもの。

それらはあの旅路を駆け抜けたマスターが懐きようのない『煩悩』『苦諦』である。

我々は知っている。

終わりを選び、走り抜けたあの旅路を終わらせた藤丸立香が、他者を引摺り落とす様な真似をするはずがない。

要するにそれは『気の迷い』『マーラの誘惑』といったもの。

他者を羨むことは、自身の価値を卑下すること。

あの旅路は、全てが尊く素晴らしい。

その旅路を歩んだあなたが、それを否定するのはあまりにも救いがない。

故に救う。

衆生を、あなた達の全てを。

憎悪、憤怒、嫉妬、苦悶、悲嘆。その全てを連れて行く。

その全てを受け止めるために、仏は在るのだから。

ムーンキャンサーの全てのスキル、宝具を無効化し、強制的に座と世界全てから退去、成仏させる。

人間であるかぎり、この宝具が齎す救いからは逃れられない。

エアの『人理を照らす、開闢の星』
リッカの『第七魔法』

これらと併用することにより、楽園の旅路は『正しい絵巻から派生したもう一つの絵巻』として、正しい絵巻の傍に有り続ける。

発動する条件は二つある。

一つは、『救うべき世界に、一つの存在として宝具使用者が在ること』

二つは、『使用者が大日如来として宇宙と合一すること』

即ち、大日如来として宇宙に溶け合い涅槃に還ること。

──それは、現世、冥界、幽世を含めた六道全てからの解脱。

英霊、神霊の座を含めた完全消滅を意味する。

この宝具を使用できる存在はただ一人。

楽園に在住する、たった一人の覚者のみである。
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