人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜 作:札切 龍哦
リッカ「あ!カーマだー!おーい!」
グドーシ「これはこれは。御家族集まり壮観でございますなぁ」
頼光「ふふ、何をおっしゃいますか。ここにいるあなた方も勿論その一員なのですよ♪」
アダム「あぁ。リッカの運命にそれを見守る愛の神…。まさに血縁以上の家族だとも」
グドーシ「───ありがとうございます。アダム先生」
アマテラス『ワフ…(ペット入店オーケーなのでしょうか)』
カーマ「そこは大丈夫です!貸切にしておきましたし、仲でも待ってる人がいますから!」
リッカ「待ってる人…!?」
カーマ「お楽しみです♪さ、行きましょう行きましょう!愛の満ちた家庭の団らんへ───!」
「いらっしゃい!!ようこそビーマ・レストランへ!!俺がここの料理人兼オーナーのビーマだ!会えて嬉しいぜ!」
リッカらを出迎えし、紫髪の筋骨隆々の男。その気風は風神ヴァーユより授かりし神のもの。
名をビーマ。アルジュナの兄でありしパーンダヴァ5兄弟が一角。神の子の一人にして料理長が家族を出迎える。
「お前さんが藤丸リッカか!世界を救う清き龍!おぉ、美味いもん食って身体が出来上がってるな!素晴らしい!!」
「はいっ!楽園ですくすく育ってます!!」
「わははは!なら俺も半端なものは出さず、全身全霊の料理を出させてもらう!さぁ皆様!お席へご案内致します!!」
「あらあら、とても元気な方ですね。うふふ、では参りましょう♪」
「私的にはもうちょっと声を抑えてほしいですが…まぁそれはともかく。さぁさ、素敵な一時の始まりですよ〜!」
家族にして母、自分の愛が揃いご満悦の愛の女神。とても上機嫌の二人が席へと皆を導くのであった。
〜
「おーい!こちらだ、こちら!」
「みなさーん」
格式あるレストラン内を進んでいくと、大家族団体用の座席に既に着席している者たちがあった。
「ラーマ!シータちゃん!」
コサラの王ラーマ。奇跡により離別の呪いを切り離したシータが、ラフな格好で家族らを招く。
「あぁ!カーマ殿がこの席を用意してくれてな。僕達だけじゃないぞ、ほら!」
「リッカか。その水着は似合っている。とてもよく似合っているぞ」
「二度言わずとも伝わるだろうに。マスター、素晴らしき出で立ちです。皆様も息災で」
そこには更にカルナ、並びにアルジュナも集っており、インドの英雄集結といった様相を見せる。それはカーマのセッティングの妙。
「せっかく同郷ですし、インドのアレコレも体感してほしいし、人数は多いほうが貸し切りの理由づくりにもなるということでぇ…誘っちゃいましたー☆」
「うん、丁度僕達もどこかで何か食べたい頃合いでな。渡りに船はリッカの国の諺だったか!」
「ハヌマーンの皆は給仕係もやってくれていて…なんだかシヴァ様の眷属も見かけたような…」
「圧倒的仲良し空間で仲良く団欒を進める。かつてオレが仕えたマスターの『リア充』を果たせている自覚がある。見ているか、ジナコ」
「なかよし、と言う点に思うことがありはするが…。マスターと御家族の手前、無粋はすまい。今宵は有意義な時間に致しましょう」
「うん!楽しみだなぁ〜!何食べられるのかなぁ〜!」
グドーシらとメニューを見たり、お冷やを持ち込みなどして過ごし十分程。リッカらのテーブルに、豪勢極まる料理が大量に運び込まれる。
「お待ちどうさん!和洋中、真・暴風雨フルコースだぜ!!」
「「「おぉ〜〜!」」」
和食、洋食、中華。それら全てのメジャーな料理が次々と並べられる。カレー、海鮮丼、チャーハン、青椒肉絲やハンバーグにラーメン。それはまさに押し寄せる怒涛の嵐の如くだ。
「これはまた骨太だな!全て食べ切れるだろうか…!」
「ラーマ殿、そこは御安心を。もしもの時は私が責任をもって完食します」
「まぁ…。自信に溢れた物言い、とても素敵です。アダム様」
「シータ!?くっ、負けるものか!私も共に食べるぞアダム殿!」
「夢に見たようなフルコースだぁ!んまそ〜〜!!」
「ふふっ、どれから食べても、どれだけ食べてもいいんですよ。これこそカーマセレクション、愛と至福の一時をあなたに♡」
「見ろ、アルジュナ。箸の持ち方をオレは練習しマスターした。如何なる和食、如何なる日本食も受けて立つ」
「貴様は時々妙な凝り方をするな、カルナ…」
「俺としても非常に作りがいがあった!更に再会が叶いしラーマ殿とシータ殿、確執があったカルナとアルジュナが共にある食卓を彩れるとあればな!」
ビーマは高らかに汗を拭い宣言する。
「此度は全てノーサイド!平等に食卓を囲んで一夏の思い出を彩ってくれよな!!」
「ありがとう、ビーマさん!」
「ビーマでいいぞ藤丸龍華!愛情を込めた料理!存分に楽しんでいってくれ!それでは皆!手を合わせて三唱だ!せーの!」
「「「「「「「いただきまーす!!」」」」」」」
そうして始まった食卓、ビーマの手がけた料理は全てが一級品三つ星評価のもの。
「美味しい〜〜〜!!インドの人なのにこんなに和食美味しいのなんでー!?」
「我が兄、ビーマはかつて宮廷料理人としても働いていた経験があります。マスターの為に、たくさん練習したのでしょう」
「アマテラス。良ければオレのデザートの桜餅を食らうがいい。好物だった筈だ」
『ワフッ!(よろしいのですか!?わーい!)』
「グドーシ殿、ヴィシュヌ様は何か仰っていただろうか?あの人は自由すぎて中々会えないと思えばすぐ近くにいたりして…」
「そうですなぁ。『シータちゃんと逸れないように』と言伝を」
「ふふっ、大丈夫ですよグドーシ様。私たち、ずっと手を繋いでいます。もう二度と離れないように、と」
「奇遇ですねぇシータさん。私もグドーシさんと手を繋いでいたんですよ?私の愛の片割れ、最推しですから!」
「ふふふ…。カーマ様も見つけたのですね。真実の愛を」
「はいっ!」
「あらあら、皆様お熱いですね。あなた?私達もここは一つ夫婦らしい事をしてみるのはどうでしょうか?」
「うむ、そうだな。それではこのマグロ丼をよそい…」
「「!?」」
「頼、あーん」
「「「「!?!?」」」」
「はい、あーん♪ふふ、とても美味しいです♪」
(や、やりましたっ!?やりましたよこの即席夫婦!?)
(全く動じず、妻たる方への献身。男性として感服ですな)
『ワフッ(カルナさん、ゴニョゴニョ)』
「…承知した。ラーマよ、オレはシータにあーんしているラーマが見たいと感じた」
「なっ!?急に何を!?」
「はは、カルナにしては気が利く発言です。離別から脱した奇跡、沢山味わうとよろしいかと」
「カルナ、アルジュナまで…!」
「そう来ると思って!ここにオムライスを作っておいた!」
「ビーマ殿!?」
「リッカちゃん!ハート描くのを頼めるかい!」
「任せて!ジョジョのスタープラチナ並みに精密に描いちゃう!」
「オロロンチョチョパァ〜↑(愛の女神バフ)」
「わぁ……」
「さぁ!ガツッと行けガツッと!!」
ビーマらの気遣いにより、ラーマとシータに衆目が集まる。
「「「「「「「「ウッキー!出歯亀の猿ゥ゙!」」」」」」」」
『ワフッ!?(ビクッ』
「さぁさぁラーマさん?愛、見せてください♪」
「シータちゃん、さ、目を閉じて〜?」
「う、うぅ……し、シータ…」
「はい、ラーマ様♡」
「あ、あ〜ん……」
「……あむ。ん」
「「「「「「ウッキーーーーーーー!!!」」」」」」
『ワゥッ!(散りなさい!散りなさいハヌマーン!)』
「ど、どうかな。シータ」
「はい、とても美味しいわ。ラーマ♪」
「やったぜアルジュナ!!」
「流石です、兄上」
「───リッカ殿」
「ん?」
「僭越ながら、お口を」
「!……う、うん……!」
「──如何でしょうか、リッカ殿」
「ん…んむ。うん。えへへ…美味しい…!」
「アッ、ミッ」
「カーマ殿が笑みを浮かべて昇天している…」
『ワフッ(そういえばビースト資格持ちでしたね、この御方)』
「わっはっはっ!愛と笑顔に満ちた空間になったな!料理人に冥利に尽きる!!では最後に恒例のアレをやらせてもらうか!」
「恒例?」
「兄上、それは…?」
「行くぜ!!美味しくなぁれ──!燃え、燃え、キュンッ!!!」
「どこでそんなものを…!?」
「わははは!お代わりもあるから沢山食べてくれよなぁ!!」
それぞれの美味。それぞれの風味。
騒がしい昼御飯の一時は、過ぎていった。
ヴィシュヌ『ふふ、皆様楽しそうで何よりですね』
ルゥ「はい、モロコシお待ちどぉ」
ヴィシュヌ『ありがとうございます。ふふ…ガルーダと山分けしましょう。ラクシュミーも都合が合えば』
?「モロコシ…か。よい。神自らが味見してやろう」
ルゥ「ほーい。ヴァジュラたちのもどーぞ」
ヴィシュヌ『おや』
(ふふ、見知った顔も沢山見られて何よりです。ですが…)
「…ナンパとかしないか不安なので、ウオッチングしてみましょうか…」
(意外と暇ですね、最高神格)
おまいうであった。